梓「・・・」ノンビリ

紬「・・・」マッタリ

梓「・・・ふぁ」

紬「可愛い欠伸ね」

梓「っ! 少しだけ気が緩んでしまいました」エヘヘ

紬「疲れているのなら、仮眠をとったらどうかしら」

梓「いえ、大丈夫です・・・」

紬「そう?」

梓「はい、まだまだ大丈夫・・・です・・・ふぁ・・・」

紬「・・・」

梓「」ウトウト

紬「・・・」

梓「」スヤスヤ

紬「うふふ」


ガタン・・・ゴトン・・・ガタン

プシュー

梓「はっ!」

紬「あら、おはよう。あずさちゃん」

梓「あれっ、私寝ちゃってましたか!?」

紬「えぇ」ニコニコ

梓「うぅ・・・。あれ、この上着・・・むぎ先輩のじゃ」

紬「冷房効いているから風邪を引くといけないと思って」

梓「あ、ありがとうございます」

紬「いえいえ~」

梓「あれ、停車してる・・・」

紬「函館駅に到着したわ。降りてみる?」

梓「はいっ」

紬「ん~・・・」ノビノビ

梓「もう北海道ともお別れですね」

紬「そうね、青函トンネルを抜けると本州へ入るのよね」

梓「なんかあっという間に北海道を駆け抜けたような気がします」シミジミ

紬「あら、あずさちゃんもう感傷的になってるの?」

梓「そ、そうなのでしょうか」

紬「うふふ、まだまだ旅はこれからよ」

梓「そうですね・・・、まだ助走程度ですよね!」

紬「そうそう、どんどん突き進んでいきましょー」

梓「おーっ!」

真美「あのぉ・・・」

紬「あら、桜井さん」

梓「・・・」カァ

紬「あずさちゃん顔赤くしてどうしたの?」

梓「い、いえ、なんでもないです、夕陽のせいですっ」

紬「そう・・・? なにかしら桜井さん」

梓(腕を振り上げてたの見られたよね・・・。でも言ってみたい台詞をいえた・・・)

真美「すいません、カメラのシャッターが押せないので見てもらえませんか?」

紬「はい、いいですよ」

梓「落としたりとかしました?」

真美「家から今まで一度も取り出していないので、それは大丈夫かと」

紬「うーん・・・」

梓「あっ」

真美「なにか分かりましたか?」

梓「レンズのふたが着いたままですよ」

紬「え・・・あらホント」

真美「わ、私ったら・・・」アワワ

梓「写真撮るのでしたら、私がシャッター押しましょうか?」

真美「よ、よろしいんですか?」

梓「えぇ、せっかくだからむぎ先輩も一緒に」

紬「よろしいかしら?」

真美「えぇ、ぜひ」ニコニコ

梓「それでは、函館の看板も一緒に・・・はい、チーズ」カシャ

真美「ありがとうございます」

梓「いえいえ。かなり年季の入ったカメラですね」

真美「父のお下がりなので」

紬「仲がよろしいのですね」

真美「そ、そうでしょうか、普通だと思いますが・・・」

梓「大事にされていた物みたいですから、いい贈り物だと思います」

真美「そうですね。私も大事にしないと」

紬「桜井さんはどちらまで行かれるんですか?」

真美「私は東京へ、絵の勉強をしに・・・」

梓「転校・・・ではないですよね?」

真美「はい。私の絵を評価してくださった大学の先生からお誘いを受けまして・・・」

紬「まぁ」

真美「その先生、私の好きな画家でしたので思い切って行く事にしました」

梓「という事は特待生ですか・・・すごいです」

真美「い、いえ・・・そんな、私の絵なんてまだまだで・・・」

紬「何度か拝見させてもらいましたけど、素敵な絵だと思いますよ」

真美「そ、そんな・・・あ、ありがとうございます。それでは私はこれで・・・」

梓「はい」

紬「それでは」

梓「・・・桜井さん、声を掛けてくれましたね」

紬「あら、あずさちゃんも気付いた?」

梓「はい、なかなか声を掛けてもらえなかったので、ちょっと気になってました」

紬「うふふ、私も同じよ。なんだか嬉しいわ」

梓「もっと桜井さんとお話したいです」

紬「東京まで時間あるから、きっとたくさんおしゃべりできるわ」

梓「そうですね!」

prrrrrrrr

紬「さ、行きましょ~!」

梓「おーっ!」

「ヒマなの!退屈なの!ねぇねぇ、なんか持ってないー?」

梓「む、むぎ先輩3号車へ行きませんか」

紬「?」

「あ、お姉ちゃん!」タッタッタ

梓「・・・」

紬「あら、つばさちゃん」

つばさ「お姉ちゃんもヒマだったら一緒に遊ばない?」

修治「こら、琴吹さん達の都合も考えろ」

梓「・・・」

つばさ「だって、外の景色は一面真っ暗なんだよ。することって限られるじゃない」

紬「えぇ、いいわよ。なにしましょうか?」

つばさ「わーい!それじゃ、娯楽車行こーよ! 中野さんも行きましょうよ!」

梓「え、はい。行きます」

修治「やれやれだ」

紬「いつも元気いっぱいね~」ニコニコ


――――娯楽車

「いらっしゃいませ。遊んでいかれますか?」

つばさ「はい、店員さん、みんなで遊べるゲームありますか?」

店員「はい、それならこちらのダービーゲームはどうでしょうか」

梓「馬ですか」

つばさ「これはどうかな、お兄ちゃん」

修治「いいんじゃない?」

紬「これはどういうゲームなのかしら」

梓「競馬みたいなものだと思います。一位になれそうな馬にコインを掛けて
  その馬が勝てば配当分を貰う・・・というルールみたいですよ」

つばさ「じゃ、私はアイワールドギブユウエニシングにしよーと」

修治「なんだその名前・・・俺はテガタクカチマスにする」

紬「ふむふむ、それなら私はアンデスタックにするわ」

梓「ワタシノミチヲユクで」

つばさ「それでは、スタート!」パーン

修治「・・・すいません。無理やり付き合わせてしまって」

紬「いえ。つばさちゃんの言うとおり、トンネルの中で景色を楽しめませんもの。
  あずさちゃんも楽しんでいるようですし」

梓「こいっ、こいっ」

修治「・・・これからもつばさと遊んでやってください。今寂しいんだと思いますから」

紬「はい・・・ ?」

つばさ「お兄ちゃん、お姉ちゃんなにしてんの!ゴールしちゃうよ!?」

梓「むぎ先輩!ワタシノミチヲユクの騎手が落馬しました!これおかしいですよ!」

紬「あらあら、リアルを追求した結果なのね」

梓「そんなリアル追求しないで欲しいですっ!とんだじゃじゃ馬です!」

修治「あははは」

つばさ「ゴール! 一位は・・・アンデスタック!!」

修治「配当は・・・×255!?」

梓「むぎ先輩・・・何枚掛けました?」

紬「え~と20枚かしら」

つばさ「えーと20×255だから・・・」ウーン

修治「5100枚・・・」

ジャラジャラジャラジャラ

紬「あらあら・・・」

つばさ「わーすごーい!」

修治「おぉ・・・」

梓「こんなに消化できるんでしょうか」

紬「4人で分けても一人約1300枚ね」

真美「・・・どうしたんですか、みなさん」

つばさ「あ、桜井さん!今ねみんなでゲームしてた所なの!」

梓「むぎ先輩、桜井さんにも」

紬「そうね、もしよろしければご一緒しませんか?」

真美「い、いえ・・・。私ゲームやったこと無くて・・・。すぐ負けてしまいそうです・・・」

修治「だからこそだよ」

真美「え?えっ?」オロオロ

梓「どうぞ」ドサッ

真美「こ、こんなに・・・?」

・・・・・・

・・・

修治「もうそろそろ無くなるな」

梓「結構あっという間になくなるものですね」

真美「・・・私、少し目が痛いです」

つばさ「大丈夫?車掌さんから目薬借りてこようか?」

真美「あ、それなら一緒に・・・」

つばさ「うん! お兄ちゃん、私たち車掌室に行ってくるね」

修治「おう」

紬「つばさちゃん、優しいのね」

修治「あいつ、根は優しいヤツなんですよ。普段騒がしいからよく勘違いされがちですが」

梓「・・・」

紬「そうなんですか?」

修治「初対面の子には大概うっとおしがられてましたね。小さい頃の話ですけど」

梓「・・・」

紬「先ほどの、『寂しい』というのと繋がっているのですか?」

修治「ん?あぁ、それとは少し違うと思います。アイツ友達は昔から多いですから。
   えと、ん~、つばさの実の兄が結婚する事はご存知ですか?」

紬「東京で挙式をするとか・・・」

梓「」コクン

修治「えぇ、俺の推測なんですが、それに関しているのではないかと」

紬「そういう事でしたか」

梓「・・・」

修治「あ、ごめんなさい。どうこうして欲しい訳ではなくて・・・」

紬「えぇ、もうお友達ですもの、心配いりませんよ~」

修治「そう言ってくれると」

星奈「おや、みんなどうしたの」

梓「星奈さん・・・」

星奈「なるほど、負けが込んでるからそんな顔してるんだね。よーし、ギャンブルに強い星奈さんに任せなさい」

ピッピッピ チャラララッチャラー

ジャラジャラジャラ

紬「あらあら」

星奈「どうだい、7が揃うところなんて初めてみたでしょ~!」ブイ

梓「ふぅ・・・」

修治「星奈・・・おめぇってやつぁ・・・」

星奈「あれ・・・?」


――――

店員「いらっしゃいませぇ」

紬「この青森観光ガイドをください」

店員「はいどうぞ~」

紬「これで青森の観光はバッチリね!」

店員「あ、そういえばお客さん?」

紬「はい・・・?」

店員「真美さんとぉ・・・。仲良しですよねぇ」

紬「はい~」ニコニコ

店員「羨ましいです~」

紬「うふふ」

店員「また来て下さいね~」

紬「はい、それでは~」

紬「あら、あずさちゃんも目が疲れたのかしら?」

梓「は、はい・・・」グググ

ピチョン

梓「ッ~!」キタァァ

紬「刺激の強い目薬のようね。はい、ティッシュ」

梓「ありがとうございます・・・。七尾さんがこの目薬を貸してくれました」

紬「そうなの。あらつばさちゃんは?」

梓「星奈さん達と青森での観光を計画中です」

紬「うふふ、それじゃあ私たちも計画を練りましょうか」

梓「はい!むぎ先輩は青森での用事はありますか?」

紬「いいえ、何も無いわよ。よかったら一緒に観光しましょう?」

梓「はい、もちろんです!」キラキラ

紬「よかったわ。あずさちゃんどこか行きたいところある?」

梓「そうですね、津軽鉄道とたっぴさきへ行きたいです」

紬「あら、この字たっぴさき(竜飛岬)と読むのね」

梓「そのまま読んだだけですよ?」

紬「私はたっぴみさきと読んでいたの」

梓「そ、そうなんですか」

紬「話が逸れたわね、それなら明日朝出発でどうかしら?」

梓「そうですね、青森到着時刻は20:00ですので遠出は無理ですから」

紬「そうね~。今日は新町通りへご飯食べにいきましょう」

梓「はい!」

梓「もう青森駅に到着ですね」

紬「今駅のホームに入ったわね~」

梓「楽しみです」ウズウズ

紬「うふふ」

梓「あ、あれっ?」ゴシゴシ

紬「どうしたのあずさちゃん? まだ目が疲れているのかしら?」

梓「いま、ホームに・・・ギターを持った・・・。いえ、なんでもないです」

紬「?」

梓「見間違いだと思います・・・。それより出かける準備しましょう、むぎ先輩」

紬「えぇ、そうね」ニコニコ

梓「それでは、私先にホームへ降りてます」

紬「分かったわ」


ガタンゴトン ガタン  

プシュー


タッタッタ

「えっさほいっさ」

梓「よっ」ピョン

シュタッ

梓「青森に到ちゃ」

「あっずにゃ~んっ!」ガバッ

梓「うわっ!ゆ、唯先輩!?」

唯「あ~ずにゃ~ん」スリスリ

梓「明日乗車するはずじゃ・・・ってこんな所でひっつかないでください!」

唯「我慢できなくて、一日早く来たんだよ~」スリスリ

梓「もぅ、唯先輩ー!」グググ

唯「あ、あずにゃん成分を・・・補給させて・・・」ムググ

紬「あら、唯ちゃん?」

唯「むぎちゃーん!」

梓「やっと離してくれた・・・」フゥ

紬「まぁ、早めに来れたのね~」

唯「そうなんだ~、私も早くヴェガに乗りたかったんだよ~」

梓「唯先輩・・・ギー太連れてきたんですね」

唯「うん!今回は長い時間離れ離れになるからね!寂しくなりそうだから連れてきたんだよ!」

紬「うふふ。そうだ唯ちゃん、私たちこれから新町通りへ行くの、一緒に行きましょ?」

唯「もちろん行きます!」

梓「荷物とギー太は置いていった方がいいですよ・・・」

唯「あ、そだね」ウッカリ

紬「乗車手続きが先ね、車掌さんを探してきましょう」

梓「それなら私が行きます」

唯「頼んだよ!あずにゃん!」

梓「唯先輩も来て下さい」

唯「はいよー!」

紬「荷物は私が見ているからね」

唯「お願いね~」

スタスタ

紬「ギー太は置いていかないのね~」

星奈「おいっす」

つばさ「お姉ちゃんなにしてるの?」

真美「どうも」

紬「あら、みなさんお揃いで・・・どちらへ行かれるのかしら?」

星奈「新町通りだよ~ん」

つばさ「今ねぶた祭りやってるんだって!お姉ちゃんも行こうよ!」

紬「そうなの~。でもごめんなさい、あずさちゃん達を待ってるので今動けないの」

真美「そうですか・・・」

つばさ「そっかー」ションボリ

星奈「達・・・?」

紬「後で紹介しますね」ニコニコ

星奈「むぎちゃんの友達かな? 楽しみにしてるよ」

真美「それでは」

紬「行ってらっしゃい」フリフリ

つばさ「行ってきまーす!」フリフリ


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