律「みおー!」

唯「みおちゃん!」

梓「なっ、なにがあったんですか?」

和「ふぅ、どう?」

澪「痛いっ……、痛いよぉ」

律(さすがに全然嬉しそうじゃないな)

和「それじゃ、私生徒会行くね」

カチャッ バタン


律「澪……、大丈夫か?」

澪「うっ……えぐっ」

紬「」キュンッ

紬(え……、今の感覚)

唯「澪ちゃん泣いちゃったの?」

澪「ふ、ふぇぇん……」ポロポロ

紬「!」

紬(わ、私、泣いてる澪ちゃんに……)

律「ほらハンカチ」

澪「……ありがと」グスン

紬(興奮してる……?)



梓「なるほど、そんなことが」

唯「本当、和ちゃんには困ったものだよ。私が澪ちゃんに前蹴りキメたかったのにぃ」

律「唯は完全に目覚めちまったみたいだな……」

梓「はい……。これでは唯先輩もただのSなので、殴られてもありがたみがありませんね」

唯「ええっ、じゃあもう殴っちゃダメなの?」

律「私は嫌だな」

梓「私もです」

澪「わっ、私も」

唯「え~……」



紬「ね、ねぇみんな」

律「どしたー?」

紬「唯ちゃんの殴りプレイが終わったところで悪いんだけど」

唯「殴りプレイ……」ガーン

紬「わ、私にも殴らせてくれない?」

律「なっ」

梓「ムギ先輩!?」

澪「まさかムギも……」

紬「ごめんなさい、今の一連の件を見てたら……」

唯「ムギちゃんも目覚めちゃったみたいだね」

律「そんなことって……」

梓「じゃ、じゃあ誰を殴りたいんですか?」

澪「梓か? もしかして唯か?」

紬「まずは澪ちゃんを殴りたいわ」

澪「ひぃっ!」

紬「さっきの泣いてる澪ちゃんを見てたらね」

唯「あー、分かる!」

律「なにが分かるんだよ」

梓「S同士で共感してますね」

律「ん、S?」

梓「あ、ということは軽音部員のうち3人がMで2人がSになりましたね」

律「こりゃもう放課後ティータイムから放課後プレイタイムに改名するか」

梓「夢が広がりますね」



澪「いやっ、いやだ!」

紬「ダメよ、澪ちゃん。その拒否反応が私の欲望に拍車をかけるわ」

唯「澪ちゃん、観念しなさい!」

澪「いやだぁ……」グスッ

紬「軽くするから、ねっ?」

律「一気に逆転したな」

梓「これはこれで……」

律「ん? 待てよ?」

梓「どうしました?」

律「私はすごいことに気がついたぞ、梓!」

梓「な、なんですか?」

律「今、唯とムギはSっぽくなって澪を殴りたがってるだろ?」

唯「澪ちゃん殴らせて~?」

紬「ほんと軽くだからっ」

澪「やだ!」

梓「はい」

律「そして澪が殴られると、きっとそのうち澪はMに目覚める」

梓「ゴクリ」

律「Mになった澪を殴っても何も面白くない唯たちは、そのうち澪を殴ることをやめる。すると……」

梓「すると……?」

律「私たちがMになった澪から殴られたいと思うようになる!」

梓「!」

律「これぞ無限ループ!」

梓「放課後プレイタイムのスペシャルライブですね!」



律「とか言ってる間にぃ!」

澪「か、軽くだからな!」

紬「うん~」

梓「遂に幕開けのようです……」

澪「よしっ、こいっ」

紬「えいっ」ポカッ

澪「あいたっ」

紬「……わ~」

澪「いたたた……」

律「満足かー、ムギー?」

紬「ちょっと違う気がするけど、良かったわ!」

澪(……なんだ、この感覚)

梓(はっ! 澪先輩が満更でもない表情をしている! これはM化の兆候かもっ)



唯「次わたしわたし!」

澪「ええっ! 唯もか?」

唯「さっき和ちゃんに邪魔されてできなかったんだもん」

澪「わ、分かった」

唯「じゃあ前蹴」

澪「前蹴りはダメだからな!」

唯「ぶ~、じゃあビンタでいいよ~」

澪「ああ」

律(よし、良い流れだ)

唯「じゃあいっくよー」

澪「う、うん」

唯「」スッ



カチャッ

和「お邪魔するわね」

澪「!!」

唯「ふえ!?」

和「あら、ビンタするの? 私にやらせなさい」


スッパーン!


和「じゃあ私、生徒会行くね」

カチャッ バタン



澪「ううう……」

紬「澪ちゃん……」

澪「うわああああああん」ダッ

唯「あっ! 待ってぇ」

律「みお!」

バタン!



梓「……行っちゃいましたね」

律「澪のやつ、折角の黄金ループをいきなり崩しやがって」

唯「ループ?」



澪「……うぅっ」トボトボ

澪「……痛いよぉ」グスン

和「あら、澪じゃない」

澪「」ビクッ

和「どうしたの? 泣いちゃって」

澪「いやっ、いやっ!」ブンブン

和「もしかして、さっきのことね?」

澪「……うん」コクリ

和「さっきはごめんなさい」

澪「え……?」

和「私ね、本当は澪のことが好きなの。だからあんなことしちゃうんだけど」

澪「わ、和……」

和「だから、ねぇ……」スッ

澪「わわわっ、ダメだって! こんなとこで……」

和「ふふふっ。澪ったら可愛い……」ギュッ

澪「和……」

澪「……ちょっ、苦しい……、ほんと……」

和「」ギュウウゥゥ

澪「ちょいちょいちょいっ」



バンッ

澪「りつううううう!」ガシッ

律「澪!?」

唯「あー! 澪ちゃんやっと帰ってきた!」

紬「待ってたのよ~」

澪「みんな……」

梓「澪先輩がいなかったら上手く回りませんからね」

澪「あ、ありがと……」グスッ

律「じゃあ、さっそく澪! 唯とムギから殴られてくれ!」

紬「澪ちゃんがMになるまで殴ってあげるわっ」

澪「は?」

梓「そして私と律先輩を殴ってください!」

澪「な、なんで……」

律「私たちを殴ることで澪はMからSへシフトしていくだろ? するとまた唯とムギが澪のことを殴りたくなるんだ」

唯「無限ループだよー」

澪「いやああっ」



カチャッ

和「お邪魔するわね」

澪「ひいいいいいっっ!」


──────────────



澪「!」ガバッ

澪「……はぁ、はぁ」

澪「夢か……」


おわり