梓「って律先輩の家まできたものの、私一人で入ったら変に思われそうだな…」

梓「いやいや、別に後輩がお見舞いに来るだなんて別に変なことじゃないし!」

梓「うーん、でもなんて言えばいいのかなぁ…」

梓「どうしよどうしよ…」


ガチャ

!!!

律「誰だ?家の前で騒いでんのは…」ヨロヨロ



梓「にゃー」

ああ、結局ネコの姿になっちゃった…
これじゃお見舞いじゃないよ…

律「あぁ…この前のネコ君じゃないか…なんだまた血でも舐めに来たか」

梓「にゃー…」

そ、そんな!血が飲みたいだなんて全然思ってません!
いや…ちょっとだけ飲みたいかな…いやいやだめだめ!
なんか律先輩めちゃくちゃ顔色悪いし…

律「よしよし、今一人だから退屈してたところなんだ。入りな…」

梓「にゃー」トコトコ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



律「はぁ…はぁ…」

だ、大丈夫かな…律先輩すごく具合悪そう…

律「こんなに風邪こじらせるのも久々だ…それに、お前に噛まれた傷も全然治らないしな」スル


本当に治ってない…強く噛みすぎたかな…
ごめんなさい…

梓「にゃー…」ペロペロ

律「なんだ?傷口なんか舐めても血は出てこないぞ?」

ち、違うよ! 心配してるだけだよ!

律「また、血が舐めたいのか…? しょうがないな…」

え?血舐めさせてくれるの? やった!

梓「にゃー!にゃー!」ピョンピョン

律「ちょっとだけだよ…はい」

梓「フンフン!」ペロペロ

律「ほんとに変わったネコだな…」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




梓「はぁ…結局律先輩の血舐めにいっただけみたいになっちゃった…」

梓「でも、ネコの姿ならいくらでも律先輩に甘えられて嬉しいな…」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




澪「なぁムギ。律相当やばいんだって?」

紬「そうなの。噛まれ傷から毒が入ったみたい。」

澪「毒?」

紬「そう、毒。使い魔が持ってる毒よ。」

澪「使い魔って毒持ってるのか!意外に物騒な生き物なんだな。どうするつもりだトンちゃん!」

トンちゃん「へ?」

澪「トンちゃんがやったんだろ?」

トンちゃん「ち、違いますよぉ!」

紬「りっちゃんこのままじゃ死んじゃう…」

澪「死んでお詫びしろ!」ドン

ドンちゃん「あんまりですよダンナ! あっしじゃありません! は!そうだ!姉貴がやったんですよ!」

澪「言い逃れに上司を差し出すとは不届き千万!八つ裂きにしてやる!」

トンちゃん「本当でやんす!信じてくだせぇ! 証拠にほら!このビンを…」

澪「むむ!これはコウモリジャムではないか!しかも綺麗に舐めとられている…いったいこれは…」

トンちゃん「あ、姉貴がこれを手にゴソゴソしていたんです! きっとこれを食べて、血が欲しくて欲しくてたまらなくなって律さんをやったんです!」

澪「なるほどなるほど!よくやったトンちゃん! 今すぐあの子猫を引っ捉えてやる!」

トンちゃん「ホッ…」

紬「待って! 梓ちゃんをやっつけてもりっちゃんは治らないわ!」

澪「そうなのか、つまらないな」

紬「使い魔の毒を治すには吸血鬼の治癒能力が必要なの」

澪「治癒能力?」

紬「そう、澪ちゃんが純ちゃんの動脈切った時も、純ちゃんすぐに治ったでしょ?」

澪「確かに…って、な、なんで知ってるんだよ!」

紬「あ、それは…えーっと…い、今はそれは問題じゃないの~!」ブンブン

澪「ごまかすなよ」

紬「と・に・か・く! 吸血鬼がキスしてあげれば治るの!」

澪「しょうがない、親友のためだ一発ブチュッとやってくるか」

純「それはだめー!!!」

澪「じゅ、純! いつからそこに…」

純「澪先輩の唇は私だけのものです!」フン

澪「純…ごめん、そうだよな…純の唇も私だけのものだよ…」チュ

純「…ん…澪先輩…」

紬「親友が死にそうなときに…」ボソ

澪「は! …うわぁあああ!! 人前で私はなんてことを! 恥ずかしくて死んじゃうよぉお!」

トンちゃん「大丈夫です!あっしはしっかり目を閉じておりやした!」

澪「爆発したいぃぃいいい!!!」

純「澪先輩が爆発するなら私も一緒に爆発します!」

トンちゃん「純さんは既に爆発してるじゃないすか、お頭が」

純「あぁーん? おいカメ今なんつった? 言ってみろ!!」

トンちゃん「ひいぃい!」

紬「…チッチッチッチッ…」イライラ

澪「みんな、静かに」

純、トンちゃん「………」


紬「澪ちゃんがキスしても意味ないの。愛が無いから。」

澪「友達として愛があるつもりだったけどなぁ一応」

紬「それじゃあダメなのよ。吸血鬼なりの愛が無いとダメなの!」

純「おぉ!ヴァンパイアラブ!」

紬「コウモリジャムはね、食べてから最初に血を舐めた相手をずっと好きになるようになっているの」

憂「素敵!!」

紬「今度憂ちゃんにもあげるね。」

憂「やった!!」

紬「で、多分梓ちゃんはコウモリジャムを食べてから、最初にりっちゃんの血を舐めたはず。そうよね梓ちゃん?」

澪「なに! 梓居るのか!出てこい!」



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