~げんかん!
律「先生聡は…」
金八「ん、大丈夫!あの子は背中にびしっと1本太い芯が通ったから」
律「そっか…先生ありがとね」
金八「なぁ律」
律「はい?」
金八「あんまり聡を変態扱いしないでやってくれな」
律「大丈夫だよ」
律「あと澪の事なんだけど…」
~澪んち
母「みおー」
澪「なにー」
母「坂本先生が見えてるわよ、ちょっとお話したいって。何かあったの?」
澪「坂本先生が…?」
澪「坂本先生…」
金八「おー悪いな~こんな時間に」
澪「あ、どうぞ上がってください」
金八「すまんなぁ、あっお茶とかいいからな」
澪「どうしたんですか?」
金八「んーちょっとな」
金八「正月以来だなぁ~元気でやってっか?」
澪「はい、先生はどうですか?」
金八「ん!元気元気」
澪「あのそれで…」
金八「うん、なぁ澪」
澪「はい?」
金八「人っていう字かけるか?」
澪「は?」
金八「ちょっと書いてみここ」
澪「はぁ…」
金八「うん、澪はこの字が何でこんな形してるんだと思う」
澪「え…それは…人っていうのは1人じゃ生きられなくて」
澪「お互いが支え合って生きていくから」
金八「うん、教えたよな」
澪「もう何度も聞きました」
金八「なぁ澪、じゃあもし澪の前にすごく落ち込んでる悪人がいたらどうする?」
澪「え?」
金八「悪い事をした人間が落ち込んでるんだ」
澪「それは…やっぱり反省してもらわないと」
金八「じゃあ悪って言う字書いてごらん」
澪「はい」
金八「うん、この上の部分は暗い穴を表してる。わかるかな?」
澪「はぁ…」
金八「つまり悪って言うのは暗い穴の心って意味だ」
金八「暗い穴の心を持った人間が落ち込んでるんだ澪」
澪「……」
金八「みんなで支え合って、その穴を埋めてやらないか?」
母「あら先生もうお帰りですか?今お茶を」
金八「あー本当もう結構ですので、突然お邪魔して申し訳ありませでした」
金八「なぁ澪」
金八「ちょっと、考えてやってくんないかな」
澪「……」
母「どうしたの?」
金八「あーもうこちらの事ですんで、本当どうもすいません。それでは失礼します」
~翌日!
桜中
鈴木「田井中の奴また朝練さぼりかよ」
13話の男の子「また今日も放課後主将に大目玉だな」
主将「声だせー!1年坊主!!」
鈴木&13話「お、おーっす!」
──田井中家
律「あれ?母さん聡は?」
母「もう行ったわよ」
律「あ、そう」
律「ずっと朝練さぼってたのに、元気になったのかな?」
──澪んち
がらっ
澪「行ってきまーす」
澪「……」
澪の脳裏に昨夜の金八の言葉が蘇る
聡とは元々昔から、実の弟のような付き合いをしていた澪
それだけに今回の件のショックは大きく
彼女の繊細な心を傷つけた
澪「もう、弟みたいに思えないよ…」
最終更新:2011年08月10日 20:31