あずさキャットフィッシュ




梓「憂ーこっちこっち」

憂「梓ちゃーん、ごめん待った?」

梓「ううん、今きたとこ」

憂「ふふ、じゃあ行こっか!」

梓「そうだね!」

梓「うわーやっぱり人、多いね」

憂「ホントだねー、結構待つかも、梓ちゃん大丈夫?」

梓「うん、どうしても観たかった映画だし、そうだ憂ちょっと並んでまってて!」

憂「いいけど、どこいくの?」

梓「飲み物買ってくるよ、憂何がいい?」

憂「えと…じゃあ、コーラで」

梓「わかった、すぐ戻るから!」



梓「お待たせー」

憂「あれ?早くない?まだ10秒もたって」

梓「はい、コーラ!」

憂「え?あ、うん…ありがと…チュー」

梓「ぷはー」

憂「?」



憂「…くすん」

梓「…くすん」

憂「あう、まだ涙が止ままらないよ」

梓「すごくよかったよね、特にラスト!」

憂「うんうん…って、あ電話、お姉ちゃんだ、どうしたんだろ」

梓「唯先輩?出なよ」

憂「うん、もしもしお姉ちゃん?あ…電池切れちゃった、困ったなあ」

梓「!…憂、ちょっと携帯貸して」

憂「? はい」

梓「……っ」

憂「梓ちゃん?」

梓「ふぅ、はい」

憂「あれ?電池が戻ってる!どうして?」

梓「ほらほらいいから電話かけないと、唯先輩またなにか困ってるんじゃない?」

憂「あ、うん…もしもし?」

梓「チューチュー♪」


梓「唯先輩、何だって?」

憂「…忘れたって」

梓「え?」

憂「用件、忘れたって…思い出したらかけ直すって…ぷっ」

梓「あははっ!な、なにそれ」

憂「もう、お姉ちゃんたら…くすくす」



憂「ばいばーい」

梓「またねー!…ふぅ」

梓「憂になら教えてもよかったかも、秘密にして貰えそうだし…よし」

梓「家まで走って何秒かな?ここからだと自転車で10分くらいだよね…よーい、どん!」


梓「はあっはあっ…ふぅ…わ、5秒ぴったし…ふふ、すごい」



唯「あ、憂ーお帰りー」

憂「ただいま、お姉ちゃん電話の用件思い出した?」

唯「えへへ、わかんないや~、あずにゃんは?今日、晩御飯も誘うんじゃなかったの?」

憂「え?梓ちゃんを?どうして?」

唯「? さっきまで映画みてたんだよね?梓ちゃんと」

憂「映画?梓ちゃんと?…あれ?そうだったっけ…」



梓「おはようございまーす…って流石にまだ誰も来てないか」

梓「最近唯先輩や紬先輩の事で大変だったみたいだし…」

梓「あの大っきな鯰…やっぱり怪異なんだよね…で、でも忍野さんいってたもん」

梓「怪異は悪い物なんかじゃないって…そうだ」

梓「体の電圧を調整して…っ…」

梓「へへ、超絶早弾き~…人間には無理な速度…あ、弦切れちゃった」



唯「~♪あ、おっはようあずにゃ~ん!」

梓「あ、おはようございます唯先輩」

唯「あ、あずにゃんのギー子ケガしてる!!」

梓「いつのまに名付けたんですか?しかも女の子!?大丈夫ですよ、替え持ってますから」

唯「私のギー太もそろそろ…あっそうだあずにゃん、昨日の事なんだけど」

梓「昨日?映画の事ですか?」

唯「そう、でも憂は映画にいった覚えがないんだって」

梓「え?でも確かに昨日は私と…冗談じゃないんですか?憂の」

唯「うーん、憂はそういう嘘はつかないと思うんだけど…」

梓「ちょっと気になりますね…あれ?唯先輩、指、どうかしたんですか?絆創膏…」

唯「いや~昨日は珍しく晩御飯を作ってて…」

梓「本当に珍しいです!何で唯先輩が?」

唯「え?だって昨日……あれ?なんだろ?何だっけ?」

梓「…いや、私に聞かれても」

唯「そういえば、あずにゃんそろそろ体育祭だね~」

梓「はい、楽しみです!」

唯「ええ~楽しみなの?あずにゃん運動苦手じゃなかったっけ?」

梓「へへ~…最近は得意なんですよ」

唯「ふうん、いいなあ…私は憂鬱で憂鬱で…あう、ずる休みしちゃおっかな」

梓「だ、駄目ですよ!ちゃんと来て下さい!それでもって、私の活躍を見て下さい!」

唯「おお~、なんか張り切ってるねあずにゃん!」


唯「あ、そろそろ教室行くね~」

梓「はい、また放課後に」

梓「体育祭かあ、本当に楽しみだな、こんなの初めて…」

梓「私にはこの力があるから優勝は間違いなしだよね……バレないように手加減の練習しとかなきゃ!」



律「あっれー?おかしいな…」

梓「あ、澪先輩、律先輩どうしたんですか?自販機の前で」

澪「律が千円入れたのにびくともしないんだって」

律「私の千円か、え、せ~」

梓「律先輩、噛み付いても出ないと思いますよ…」

澪「もう律、諦めろ昼休み終わっちゃうぞ?」

律「う~…じゃあな梓……」

梓「あ、はい」


梓「律先輩のあの寂しそうな背中…よし」

梓「…えいっ…」パリッ

梓「あれ?あ、ちょ、止まって止まって!」

律「…ん?おわっ!澪みてみろよ!」

澪「ジュースがめちゃめちゃ出てる…あ、あの触角は…」

律「大丈夫か梓~つかまれ~」

梓「はあはあ…ひどいめに合いました…」


澪「壊れてたのかな?あ、こら律!」

律「いいじゃん一本くらい澪のケーチ!」

梓「まあまあ、律先輩も千円分くらいなら持っていってもいいんじゃないですか?」

澪「え、そんなには駄目だろ?」

律「ああ、流石の私もそんなには飲めないよ梓」

梓「え?でも律先輩の千円…」

律「私の千円?何それ」

梓「?」

澪「? とりあえず先生に報告しに行かないとな、こら律ポケットに入れたものも出せ!」

律「ケーチケーチ!いー、だ」

梓「……律先輩も澪先輩も千円いれたこと忘れてる?」



紬「お茶が入ったわ~」

梓「いただきますムギ先輩…あ、おいしい」

紬「今日の紅茶はちょっと特別なの、昨日お父様がおみやげにっ買ってきてくれて…あ、ごめんなさい」

梓「いえ、よかったですね」

紬「はい♪…皆遅いわね」

梓「ムギ先輩は何か聞いてるんですか?」

紬「うん、体育祭の選手決めでまだモメてるみたいなの、特に唯ちゃんと律ちゃんが」

梓「ムギ先輩は何に出るんですか?」

紬「えっと、百足競争と二人三脚と、あとフォークダンスよ…」

梓「……そ、そうなんですか」

紬「ああ、楽しみだわあ…梓ちゃんは何にでるの?」

梓「私は、100メートルそうとクラス対抗と紅白対抗と」

紬「まあ、すごい!梓ちゃん走るの得意なの?」

梓「え、あ…はい!」

紬「応援してるわね!」

梓「は、はい……」

梓(やっぱり、嘘ついてるって事なのかな…)

梓(でもせっかく活躍できるチャンスだもん、ちっちゃくたって…)


--『梓ちゃんは無理しなくていいよ』--


梓「うるさい!!!」バチバチッ

紬「きゃあっ!…どうしたの、今の光って……あら、停電?」

梓「す、すみません…カップ割れちゃいましたね、ケガしてないですか?」

紬「…どちら様?もしかして入部希望者?」

梓「!!?」



唯「律ちゃんのせいで遅くなっちゃった」

律「唯がぶーぶー文句言うからだろ!」

澪「ごめんムギ、待たせて…って大丈夫かムギ」

紬「ええ、転んだだけよ?今片付けるわ、そうそうこの子なんだけど」

梓「…」

澪「梓がどうかしたのか」

紬「梓、ちゃんって言うの?皆は知ってるの?…なんで?私…」ドサ

澪律「ムギ!!」

唯「ムギちゃん!」

梓「ご、ごめんなさい、わ、私…私…こんなっ」パチパチッ




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