その3



――1時間目


さわ子「コラッ! 唯ちゃんまた遅刻ね!? 廊下に立ってなさい!」

――クスクス

唯「ふぇ~ん……」



――2時間目


さわ子「唯ちゃん、また教科書忘れたの!? 廊下に立ってなさい!!」

プッ…クスクス

唯「うわぁ~~ん」



――3時間目


さわ子「唯ちゃん! こんな問題も解けないの!? 廊下に(ry」

ゲラゲラ

唯「びえぇ~~~ん」



――4時間目


唯(言われる前に廊下へ行こう……)トボトボ



――昼休み

さわ子「まったく、あなたときたら……」ガミガミ

唯(お腹すいたなぁ~……)

さわ子「ちょっと!? 聞いてるの唯ちゃん!」

唯「は、はひぃっ!」

さわ子「はぁ……もういいわ。いい、唯ちゃん? 明日もし遅刻したり忘れ物したりしたら……」

さわ子「一週間、部活動禁止!」

唯「ええぇ~~!?」

さわ子「当然、お茶もお菓子も無しよ」

唯「そんなぁ~~~」



唯「   ひ ど い っ !   」

唯「このままじゃ、私の唯一の楽しみがなくなっちゃうよぉ~」

憂(はぁ……お姉ちゃんがしっかりすれば済む話じゃない)

唯「ういぃ~なんとかしてよぉ~~」

憂「はいはい、わかりましたよっと。それじゃあ……」ヒュル

唯「ん? 髪留めなんか解いてどうするの?」

憂「このゴムをこうやって――ほら、お姉ちゃん後ろ向いて」

唯「う、うん」

憂「ここをこうして……と」

憂「ハイできあがり!」

唯「??? 髪結んだだけだよ?」



憂「はい鏡」

唯「あっ! 憂だ! 私憂になっちゃった!」

憂「うふふ、それで私はお姉ちゃんになってるでしょ?」

唯「あっ、ホントだ! 私がいる!!」

憂「それじゃあ、明日は私がお姉ちゃんの代わりに二年生の教室に行ってくるね」

唯「頼んだよ憂!」

憂「あ、お姉ちゃんは私の代わりに一年生の教室に行ってね」

唯「え~~休みたいよぉ~」

憂「ダメッ! 私も学校通ってるんだから」

唯「ちぇっ」




――翌日


【憂】

憂「みんなおはよー」

澪「おっ唯、今日は早いな」

憂「えへへ、なんだか早く目が覚めて……」



【唯】

唯「うわ~ん遅刻だよぉ~~」ドタドタ

ガラッ――

さわ子「あら……? 憂ちゃん、どうしたの?」

唯「あ、間違えた」

憂(お姉ちゃんったら……)



【憂】

さわ子「はい、それじゃあこの問題解ける人」

憂「はーい」

さわ子「はいそれじゃ唯ちゃ……えっ?」

ザワザワ

憂「ええと、この問題は……」スラスラ

さわ子「す、すごい……! 全問正解だわっ!?」

憂「えへへ」



【唯】

先生「ではこの問題は……平沢さん、お願いします」

唯「えっ!? え、ええと……」

唯(一年生の問題なんて忘れちゃったよぉ~)

先生「平沢さん、どうしました?」

唯「うー…あのー…そのー……」



【憂】

憂「あっ、いけない! 宿題するの忘れちゃった!」

憂「一年の……」

憂「今からやってお姉ちゃんに持っていかなきゃ!」




【唯】

唯「しゅくだい……?」

梓「どうしたの憂? 宿題忘れるなんて珍しい……」

唯「ど、どうしようぉ……聞いてないよぉ……」

ドタドタドタ

ガラッ

憂「お姉ちゃん! 宿題持ってきた!」

唯「あっ、憂ぃ~~!」

梓「???」



【唯】

唯「ふぅ~…やっと授業終わったよぉ……」

唯「先生は私ばっかり当てるし、学級委員の仕事はさせられるし疲れたぁ~」

唯(憂って学級委員だったんだ……)

唯「ま、いいや。早く部室行ってお菓子食べようっと」

紬「あら憂ちゃん」

唯「あ、ムギち……じゃなかった紬先輩!」

唯「これから部活ですか?」

紬「ええ、そうなのー」

唯「……ん? クンクン、このいい匂いは……」

紬「ああこれ? 部室で食べようと思って」

紬「フランスから取り寄せた高級食材をナンタラカンタラで」

紬「ウチのお抱えシェフがウンタラカンタラして作った世界でも珍しいお菓子なのよ~」

唯(またムギちゃんの自慢がはじまった……。でも……)ゴクリ

唯(うへへ~今日のお茶会、楽しみだなぁ~~)

紬「それじゃあ憂ちゃん、私は部活があるから」

唯「……あ、私、憂だ」

唯「ううぅ…お菓子食べたいよぉ」

唯「こうなったら憂(唯)の様子を見に来たことにして、ちゃっかりお茶会に参加しよう」

唯「どれどれ……部室の様子は」



ジャカジャーン♪

律『おおっ! ピッタリ決まった!』

澪『唯! いつの間にそんなに上手くなったんだ!?』

紬『唯ちゃんすご~い』パチパチ

梓『唯先輩……カッコイイ』ジーン

憂『えへへ、こんなのなんてことないよ』

梓『唯先輩! 私にも教えて欲しいです!』

憂『うん、いいよ。ここをこうして……』ピタッ

梓『アッ……/// ゆ、唯先輩、そんなにくっついたら……///』

憂『でね、ここをああすれば……』ジャラーン♪

梓『ゆ、唯先輩のオッパイが! ゆ、唯センパーイ!!』ガバッ

憂『キャッ、梓ちゃん!』



唯「…………」ワナワナ

唯「う、憂……私のあずにゃんとなんてことを……」

唯「許せないよ……許せないよ唯!」

唯「あ、違った…憂!」



澪『お前たちいい加減にしろ!』

律『そうだぞ唯! ちょっとギター上手くなったからって調子に乗りやがって』

紬『まあまあ、それよりもみんなお茶にしない?』

憂『はーい』

紬『今日のお菓子はねぇ(ry』

澪『はいはい、またはじまった』

律『ん? 一個余ってるな』

律『唯、余ってるのお前にやるよ』

憂『えっ、いいの?』

律『きっと家でギターの練習頑張ったんだろ? ご褒美だ!』

憂『ありがとっ! 律さん!』ダキッ

律『わっ…ちょ…や、やめろよっ///』

紬『もう、唯ちゃんったら……』

澪『あはは、律。顔がふにゃけてるぞ』

梓『ううぅ~律先輩羨ましいです』

キャッキャウフフ



唯「…………」

唯「……なにこれ」




【平沢家】

憂「あ~…今日は楽しかった」

唯「…………」

憂「お姉ちゃんはどうだった?」

唯「…………」

憂「明日も私がお姉ちゃんの代わりに……」

唯「いいよもうっ! 入れ替わり作戦は中止! ふんだっ!」スタスタ

憂「お姉ちゃん……どうしちゃったんだろ?」




――翌日

さわ子「唯ちゃん! また遅刻して! しかも宿題まで忘れてくるなんて!」

さわ子「部活動禁止! 廊下に立ってなさーい!!」

唯「うえ~~~~ん!」



ちゃんちゃん♪


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