では投下させてもらいます

もしかしたら知ってる人もいるかもしれません




紬「不思議に思ってたんだけど
  唯ちゃん達とりっちゃん達はどうやって幼馴染みになったの?」

律「どうやってって……」

澪「言われても……」

律「なぁ?」

澪「うん……。ただ昔から律がちょっかい出してくるから
  自然と毎日一緒にいるようになって……って感じかな」

律「ほんとは嬉しかったくせにぃ~」

澪「はいはい」

紬「いいなぁ~。私はそういう人いないから……唯ちゃん達は?」

唯「んふぇ?」

和「ほら、クリームついてるわよ」

紬「~ッ! やっぱり羨ましいわぁ~幼馴染みって」

和「そんないいものじゃないわよ。世話焼く方は苦労の連続だしね」

唯「しょんなぁ~……」ショボーン

和「まあ勿論いいこともあるけどね」

唯「そうそう!」ニコニコ

紬「今からでも幼馴染みってできないかしら……」

律「いや無理だろ」

澪「幼い頃に馴染むから幼馴染みって言うし……今からは……」

和「確かに幼馴染みは無理かもしれないけど……それに近いものが出来る場所ならあるわ」

紬「ほんとにっ!? どこどこ?」

和「それを話すにはまず私達が幼馴染みに成り得た秘話から話さないと……ね」

唯「今明かされる私達の秘話、だね!」

律「お~気になる気になる」

澪「私達みたいに一緒に遊んでたからじゃないのか?」

和「それもあるけど……それ以前に唯と私のお母さんが仲が良かったのよ」

唯「私とお母さんと和ちゃんと和のお母さんでよく色々な場所行ったもんね~」

律「なるほどな~」

澪「家が近いとそういう場合が多いかもな」

紬「ドラマとかでよくある母親達が公園で話している間に
  子供達は親睦を深めてくっていうあれね!」

和「まあ楽しかったわよね。夜の公園」

唯「うんうん」

律「えっ!? 夜!?」

紬「お昼じゃないの?」


唯「夜だよ~」

和「ええ、夜ね」

律「夜に子供連れて公園行くかフツー?」

澪「お母さんの仕事の都合とかじゃない?」

唯「お母さん主婦だよ~」

和「私のところもそうね」

澪「ん~? じゃあなんだろ」

律「何か急に話が変な方向に行きだしたな……」

紬「でも夜に二人きりで遊べるなんて羨ましい!
  それで二人は仲良くなったのね~」

唯「ううん。他にもいっぱい人いたよ」

和「私達と同い年くらいの子達もいたわね」

紬「え?」

律「なんで夜の公園に人がいっぱいいるんだよ!」

澪「もう想像がつかないな……」

律「てか何するんだよ夜の公園で」

唯「うーんとね……お遊戯とか発表会とかかな」

澪「発表会?」

紬「きっと学校とかであったことをみんなに聞いてもらうのね!」

和「それに近いわね。
  自分の行いやそれに殉ずる心なんかを言葉にするの。後は朗読とか」

律「……なんか難しいな」

澪「……それを子供達が言うの?」

唯「みんながみんな言えるわけじゃないんだよ!
  代表として一番真面目に尽くしてる子だけしか言えないの!
  大体は和ちゃんだったよね~さすが和ちゃんだよー」

和「ふふ。ありがと唯」

律「益々わけわからん」

澪「よくわからないけどその集まりを通して仲良くなったってこと?」

唯「そだよ」

和「それがあったから私も昔から唯に目を掛けてたしね」

唯「でへへ。お世話かけました」

紬「つまりその夜の公園の集まりに参加すれば
  私も唯ちゃんや和ちゃんのようになれるのね?」

和「まあ簡単に言えばそうなるわね」

紬「私ももっと小さい頃から参加したかったわ……
  誕生日会にお祭り……他にも楽しいこといっぱい二人でやったんでしょうね~」

唯「やってないよ~」

和「やってないわね」

紬「えっ?」

律「は?」

澪「えっ」

唯「誕生日もお祭りもやってないよ」

和「それどころかひな祭りも七夕もハロウィンも学校の運動会さえ参加してないわね」

澪「運動会までって……」

律「なんでしないんだよ? つまらないだろ!」

和「やらないのが普通なのよ私達は」

唯「そうそう」

澪「なんか寂しいな……」

和「そもそも誕生日なんてそんな特別な日でもないでしょ?」

唯「だよね~もっと大切な日があるよね」

律「は?」

澪「もっと大切な日……?」

和「キリストの死んだ日とか」

唯「その日はみんなで盛り上がるよね~」

律「……(澪、これってもしかして」

澪「……(ああ、私も同じこと考えてた」

紬「??? なんでキリストさんが死んで盛り上がるの?」

唯「……さあ?」

和「全く唯は……。
  キリストは本当の神じゃなく神を語った愚者だから、でしょ?」

唯「そうそうそんな感じ! さすが和ちゃんだよ~」

紬「そうだったの……キリストさんは悪い人ね!」

律「(おい、このままじゃムギまで取り込まれるぞ! なんとかしろよ澪!」

澪「(なんとかって言われても……それにまだ宗教だって決まったわけじゃないし」

律「(よし……確認するか」

律「……な、なぁ和」

和「なにかしら?」

律「その発表会で言ってたのをちょっとここで言ってみてくれないか?」

和「ここで? それはちょっと……ここは王国じゃないし」

澪「おうこっ……」

律「そう言わずにさ! わ、私も興味あるんだ」

和「まあそういうことなら……」

唯「いきなり和ちゃんの朗読を聞けるなんてみんな幸せ者だよ~?」

律「(幸せなのはお前の頭だよ!」

澪「(まあまあ」

和「じゃあ行くわね」

和「……目覚めよ。我れが愛し我れを尊ぶ者達よ」

和「我れを信じ我れを思え、さすれば楽園の扉は開かれん」

和「○○○の証人 第一条一項、我、不殺を約束せん」

律「ストーップストーップ!! もう結構ですぅ!!!」

和「あら? そう」

澪「(予想の斜め上だったーッ!!!)」

律「(絶対宗教だーッ!)」


和「正直なところみんなにも参加して欲しいの」

唯「和ちゃん! それは……!」

律「(な、なんだ?」

澪「(勧誘……かな?」

和「いいの? 唯。このまま他のみんなが楽園に行けなくても」

唯「っ……! 私は……」

和「素直になりなさい。確かに他の人達は愚かだけど……
  軽音部のみんなはまだ救いようがあると思うの」

唯「和ちゃ……ん」

唯「ありがとね……」グスッ

律「(何か泣き始めちゃったよ!」

澪「(胡散臭い涙だなぁ」

紬「いい話ね……」グスッ

唯「でも、私から言うよ和ちゃん。私がみんなを救いたい!」

和「そ、なら止めはしないわ。あなたの信仰心、見せてもらうわね」

唯「」コクリ


唯「みんな聞いて! 人間っていうのはね……とても愚かなんだよ」

律「……」

澪「……」

紬「……」

唯「他の人を騙したり
  他の人に暴力を振るったりますたぁーべーしょんだってしちゃう」

律「ぶっっっ」

澪「ぶふっっっ」

紬「ますたーべーしょん?」

唯「そんなことしちゃうと死んじゃった時に楽園に行けなくなっちゃうの」

唯「だから私達はそれをしない」

唯「何かを祝いあげるってことは
  騙されてるってことに繋がるから……私達はそれにも参加しない」

唯「この世の中にただ、平和をもたらす存在。それが私達なんだ」

唯「だからみんな……解き放たれて。
  この嘘だらけの世界の呪縛から。そして一緒に楽園にいこうっ!」

唯「さあ、今こそ……目覚めよ!!!」


律「お前が目覚めろおおおおおおおおおっ!」パシィィィン

唯「ぶふぁっ」


和「ちょっと律! あなたなにやって(ry」

律「お前も目覚めろおおおおおおお!!!」パシィィィン

和「ふひぃんっ」


澪「」

紬「」




────

律「辛いことが悪だなんて言わせない! 辛いことがあるから楽しさがわかるんだ!
  辛さをなくすってことはその楽しみも奪うってことなんだ!
  お前らはその両方を捨ててる! 生きるってことを放棄してるんだ!!!」

唯「うっ…うぅ…そうだったんだね…」ポロポロ

和「私達が間違ってたわ……律」ポロポロ

律「いいんだ……。人間は何度だってやり直せる。生きている限り……な」キリッ

唯「りっちゃん!!! 私は一生りっちゃんについてくよ!!!」

和「私もよ!!!」

澪「(こうやって宗教って生まれて行くんだな」

紬「」ポケー

澪「どうしたのムギ? さっきからぼーっとして」

紬「えっ? う、ううん、何でもないわ」

澪「?」


唯「りっちゃんケーキあげる!」

和「律様、紅茶をどうぞ」

律「いや~なんか悪いね~」


紬「(宗教っていいわ~。
   みんながああやって仲良くなれるのね!私も入りたーい)」ぽわぽわーん

澪「(ああ、ムギのやつ絶対勘違いしてる……」




それから!

○○の会集い B2ホールにて────

紬「ここかしら……」

紬「空いてる席は……」

梓「ここどうぞ。空いてますよ」

紬「ありがとう」

梓「見たことない顔ですね。ここ初めてですか?」

紬「そうなの。今日から来させてもらって」


教壇の人『人は何かを得るために何かを落としています!!!』

梓「それは何故か!」

周りの人「それは何故か!」

紬「?!」ビクゥッ

梓「ほら、ちゃんとパンフレットにあるように聞き返さないと」

紬「あっ、うんっ」アセアセ

教壇の人『人の幸せには許容量があるに他ならないからです!!!』

梓「そんなの間違ってます!」

紬「そ、そんなの間違ってます」

教壇の人『そうです!!! 間違っています!!!』

梓「ならどうする!!!?」

紬「な、ならどうしよう?」

教壇の人『許容量を増やせばいいのです!!!
     我々、幸せの会はそのすべを持ってます!!!
     さあ!!! もう捨てることはないのです!!!
     悲しむことはないのです!!!
     皆さんも我々と一緒に幸せになりましょう!!!』

梓「うおおおお!!!」

紬「ぅぉ~……?」



梓「ふぅ。今日も有意義な集会でした」

紬「そ、そうね……(なんだか思ってたのと違うわ……」

梓「中野梓」

紬「はい?」

梓「私の名前です」

紬「あ……あっ、私は琴吹紬です。よろしくね梓ちゃん。いいお名前ね」

梓「梓って横に辛ってあるからあんまり好きじゃないんですけどね」

紬「そんなことないわ。とってもいい名前よ」

梓「……」

梓「……///」

梓「ありがとうございます。紬さんもいい名前ですよ」

紬「ムギでいいよ。これからよろしくね、梓ちゃん」

梓「はい。一緒に幸せになりましょう。ムギさん」



この一年後、彼女達は再会を果たすのだが……それはまた別のお話。

梓「幸せを掴みたいかー!」

紬「おーっ!」

おしまい




終わりました

結構長くなっちゃった

飛び入り失礼しました
後の方もがんばってください



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