それでは宗教企画スタート!
一番手行きます





唯「し、宗教?」

和「ええ……興味ないかしら?」

唯「う、う~ん……」

唯(どうしよう、全然興味ないよぅ……。
  和ちゃん、一体どうしたんだろう?)

和「ちょっと待ってね、えーっと」ゴソゴソ

唯「どうしたの?」

和「あったあった……」ペラッ

唯「紙?」

和「えっと……唯、
  『この宗教に入ったとたん、私は成績が急上昇し大学一発合格。
   宝くじが当たり、スポーツでも大活躍、
   友達からお肌がスベスベの美人になりました』」

唯「えっ?えっ?」

和「『それまでの私の人生とは一体何だったのか、
   そう思ってしまうほど入信してからの私の生活は輝かしいものとなりました』」

唯「……」

和「『悩みがあるあなた、今すぐ私と一緒に入信しましょう!
   我らが神の偉大なる御心に触れた時、あなたの人生が180度変わります』
   ……ということらしいわ」

唯「……わお」

唯(か、完全に怪しい新興宗教だよ……和ちゃん……)


和「で、どう?入会してみる?」

唯「……あ、あはは」

和「……」

唯(の、和ちゃんが怖い……でもちゃんと言わなきゃ。
  そして、和ちゃんも変な宗教にはまらないよう説得しないと!)

和「唯?」

唯「ご、ごめん和ちゃん!私そういうの興味ないんだ!」

唯「こう言ったら和ちゃんに悪いかもだけど、
  和ちゃんもそういうのに参加するのはやめたほうが……」

和「唯」

唯「っ!」ビクッ

唯(お、怒らせちゃった……?)ドキドキ


和「……ありがとう、唯」ギュッ

唯「え……?」


和「ごめんね、怖がらせちゃって。
  本当は私も勧誘なんてしたくなかったの」

唯「和ちゃん……でも、何で?」

和「ちゃんと活動しないとあの人に異端審問にかけられちゃうのよ。
  私こう見えても、桜高支部のトップに据えられてし」

唯「桜高支部!?」

和「ええ、私が入らされてるとこは規模が大きくてね……元々の母体はここにあったし」

唯「え、えっと……あの人って」

和「……曽我部先輩よ。今はN女子大で教祖様として活躍されているわ」

唯「……。も、もしかして和ちゃんの言ってるのって……」

和「『澪たん統一教会』。
  それが曽我部先輩が作り、今急速に勢力を拡大している新興宗教よ」

唯「」


和「どうやら曽我部先輩、澪と離れたせいか
  在学中よりさらに澪の神格化が進んじゃったみたいで……」

唯「Oh...」

和「最近のあの人は
  『澪たんの可愛さが世界を平和に導く!』
  が口癖でね……ちょっと私もついて行けなくなってたの」

唯「あはは……た、大変だね」

和「ファンクラブ会員は全員もれなく入信しちゃったし、本当に大変なのよ。
  これで唯にまで入信する!なんて言い出されてたら……」

唯(よかった……断って正解だったんだね)ホッ

和「本当にありがとね、唯。私のことまで心配してくれて」ナデナデ

唯「えへへ、くすぐったいよぅ」


和「やっぱり私は間違っていなかったわ。
  ……あなたこそ、この暗い世界を明るく照らす救世主(メシア)よ」

唯「……え?」


和「偉大なる唯一神よ、貴女の敬虔なる使徒・真鍋和はここに誓うわ……」ザッ

唯「えっ?えっ?」


バンッ!

唯「ひゃっ!?」ビクッ

「いたわ!裏切り者よ!」
「支部長……残念です」
「平沢唯もいるわ!」

和「異教徒たちを根絶やしにして
  ――――真に信ずべき神が、誰であるかを知らしめるわ!」ドンッ!

「「「きゃあっ!?」」」

和「……」シュウシュウ

唯「の、和ちゃん……?」ビクビク

和「怯えないで唯。私たちは負けないわ」

唯「わ、私『たち』って――」


梓「唯先輩、無事ですか!?」

憂「お姉ちゃん、怪我はない!?」

唯「あずにゃん、憂!
  ちょうどいいところに、実はちょっと和ちゃんたちがおかしくて……」

「いたわ!平沢唯正教会の連中よ!」
「一網打尽ね……覚悟しなさい」
「澪たんの裁きを受けなさいっ」

和「ちっ、やっぱり数は多いわね」

唯「ひ、平沢唯正教会の連中って……」

梓「唯先輩、ちょっと待ってて下さいね。異教徒どもを黙らせてきますから」

憂「ふふ、お姉ちゃんの神威を理解できないなんて可哀想な人たちだね!」

唯「あずにゃん……憂ぃ……」


和「二人とも、分かっているわね!これは『聖戦(ジハード)』よ!」

梓「もちろん。この世に神はただ一人!」

憂「お姉ちゃんは隠れてて。さあ、行くよ!」


ドンッ!ドンッ!

ゴウッ!


唯「ひいぃ……もうやだよう!」ダッ

「あっ、邪神が逃げたわ!」
「追いなさいっ」

唯「追いかけて来ないでよ~っ!」タタッ

姫子「……」ザッ

唯「あっ、姫ちゃん!ここにいちゃ危ないよ、早く――」

姫子「ついにこの時が来たのね、唯。
   今こそふざけた異教をなくし、我らが平沢唯正教会がこの世界を……」

唯「姫ちゃんまでええええっ!?わ~んっ」ダダッ



……

唯「はあ、はあ……ここまで来れば」

澪「唯……無事か?」

唯「澪ちゃん!」

澪「大変なことになってるな……」

唯「うん……まさか皆があんな変な宗教にはまってたなんて……」

澪「全くだ、しかも私たちが神扱いとはびっくりだな」

唯「あはは、澪たん統一教会だっけ?」

澪「曽我部先輩もなんでそんなものを作ったんだろうなあ……
  唯はなんだっけ、平沢唯正教会か」

唯「はあ……まさか和ちゃんやあずにゃんがそんなことしてたなんて……」


澪「……」

唯「……」

澪「なあ、唯」

唯「ほえ?」

澪「私たちは一応……あの人たちから見れば神様……なんだよな?」

唯「……うん、そうらしいね」

澪「なら、私たち二人が一緒に呼びかければ……争いは収まるんじゃないかな」

唯「あ……!そ、それだよ澪ちゃん!」

澪「みんな仲良く、が一番だよな」

唯「うんうん!」

澪「そう……みんな間違ってるんだよ。だから争いが起こるんだ」

唯「うんうん!」

澪「みんな仲良く……本当の神の存在を目の当たりにすれば……」

唯「うんう……?」

澪「私たちが真の神が誰なのか呼びかければ、一気に……ふふ、ふふふふふ」

唯「澪ちゃん……?」

澪「みんなおかしいんだ。私なんかより、はるかに可愛いのに。
  この世界を救うために舞い降りてくれた天使がいるのに」ブツブツ

唯「み、みおちゃ――」

澪「待っててね……りつぅ……」ギラッ

唯「ひっ!?に、逃げ……うわっ!?」ドサッ

紬「ふふ……唯ちゃん、逃げちゃダメよ」ムギュッ

澪「ムギ……用意はいいか?」

紬「ええ。あの人たちに伝えてあげましょう」

唯「ムギちゃんまで……二人はどうして……」

澪「私たちは……」

紬「……『田井中律聖堂教会』。
  りっちゃんこそ至高の存在だと考える集まりよ」

唯「そ、そんな……」

澪「ふふ、唯も今から入信するんだぞ?
  たっぷり律の魅力を教えてやるからな……」

紬「その後は唯ちゃんと澪ちゃんの演説。
  最大宗派の統一教会も強者揃いの正教会も、一度に吸収してしまえるわ♪」

澪「さあ……始めようか」

紬「うふふふふ……」

唯「ひ……い、」

唯「嫌あああああああああ…………」



……

数ヶ月後!

唯「みんなー!今日は私たち放課後ティータイムのライブに来てくれてありがとー!」

わあああああああっ!

律「ははっ、すごい人数だなあ。私たちも有名になったもんだ!」

澪「ふふふ、そうだな」

律「これも私の人気の賜物だなっ!」

澪「……」

紬「……」

律「冗談だってー!何か言えよぅ……」


唯「それじゃあメンバーを紹介するね!まずはベースの澪ちゃん!」

わあああああっ!
みおちゃーん!

律「おーおー、相変わらず大人気だな澪は」

唯「次にリズムギターのあずにゃんこと、梓ちゃん!」

あずにゃーん!
可愛いー!

唯「キーボード担当、ムギちゃんこと紬ちゃん!

む・ぎ・ちゃーん!
こっち向いてー!

唯「そして私、リードギターの平沢唯!」

ゆいちゃーん!
がんばれー!


律「おいおい、私がトリかよ」

律(しっかし、唯にしてはえらく簡単な紹介だな。みんなも微妙に大人しいし……)

唯「そしてに最後に!我らが神!」

澪「その笑顔はこの穢れた世界を浄化し、その声は清浄なる神の調べ!」

紬「その姿は世界を遍く照らす希望の光にして、我らが人類の憧憬する至高の存在!」

梓「彼女こそこの世の救世主!唯一絶対の神!この世に舞い降りた天使!」

唯・澪・紬・梓「りっちゃんこと……田井中律ーーーーっ!」


きゃあああああああああああああああああああああっ!!!
りっちゃ~~~~~~ん!!!
可愛いー!
美しいー!
我らが神!天使!
ああ、眩い光が私たちぃいいいぃぃぃいいっ!!!
わあああああああああああああああああああああああああああっ
りっちゃあああああああああっ!


律「えっ」


和「りーつ!りーつ!」

憂「律さああああああんっ!頑張ってくださあああいっ!!!」

恵「りっちゃああああああああんっ!ああああん可愛いいいいっ!」

澪「律……みんな、お前のために集まってくれたんだ」

律「澪……」

澪「さあ、みんなに応えてやってくれ!」

律「……」

唯「りっちゃん、さあっ」

梓「律先輩……!」

紬「りっちゃん……!」

律「……」


律「何これ怖っ」



おしまい





投下に手間取ってちょっとオーバーしちゃいました、すみません
次の方どうぞ



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