─第31話─


あずにゃん、お元気ですか?

ざまぁみろ

私達は今、同じ学生寮で暮らしています

したがって、高校生のときは あまり見る機会のなかった

みんなの私生活を観察できるのであります

律「ふあ~あ、おあよ~」

さっそく りっちゃんのお出ましです


りっちゃんは寮にいる間はカチューシャを外して

髪の毛をパイナップルのように結っています


律「へへ、フルーティで おいしそうだろっ?」


彼女は気が狂っていました


果物きどりの女子大生を 私達は若干、薄気味悪く感じていましたが

これから4年間も同じ屋根の下で生活する仲間です

大切にしなきゃね


律「ん、どうした?」

唯「なんでもないよ~、りっちゃん」

律「そっか、明日は入学式だからボーリングでもボーリングボーリング」

 「ポォア」

時々、何を言っているのか分からないことだらけですが

私達は曖昧な笑顔で対応して、りっちゃんの機嫌を損なわないようにね……

そうそう……

規則正しく ぬるやかに……

それが大人というものです


1つだけ言っておくならば

時々 私も私は?何を言っているのか分からなくなりま す

澪「やあ、唯」

 「調子はどうだい?」

唯「澪ちゃん」

 「私は いつでも元気いっぱいだよ」

澪「そりゃあ いい」


澪ちゃんは寮にいる間は

亀仙人の道着を身につけています

つかもうぜドラゴンボール


澪「ロマンティックあげ~るよ~ロマンティックあげ~るよ~」


彼女は服のセンスが くるっていました


澪「ちゃんとシッポの穴もついているんだぞ? ホラッ」

ホラッと言われても、別の穴*が見えちゃったよ、などと言っていいモノかどうか

私は困るばかりですが、そんな時も曖昧な笑顔は絶やしません

というか澪ちゃんは道着の下は何も履いていません

何も

澪「かわいいだろ?」

唯「うん そうだね」

 「絶対にかわいいよ」


また うそをつきました


澪ちゃんはときどき


フリーザと同じ格好でウロついていることもあります


ザァアアアアアアアッ


紬「おはよう、唯ちゃん」

 「今日もいい天気になりそうね」


ザァアアアアアアアッ


唯「おはよう、ムギちゃん」

 「本当だね、すごくいい天気になりそうだね」


ザァアアアアアアアッ


今は夜中だし、外はドシャ降りです


ムギちゃんの目には

果たして何が映っているんでしょうか


紬「昨日、水の入ったペットボトルでネコを牽制したら

  すごく怖がっていたのよ」

 「水の入ったペットボトルで宮殿を作って

  そこでネコと暮らしたいわよね? ね、そうよね?」

唯「うん、そうだね」

紬「ふふ」


ムギちゃんは最近、紅茶を淹れてくれなくなりました

紬「お茶 淹れたけれど、飲むかしら?」

唯「あ、うん! ありがとー!」


そんな事を思っていると、いきなり紅茶を淹れてくれたので安心です


唯「安心だね!すごく安心だね!」

紬「え?」

唯「ふふふっ、あはははっ」

紬「そうね、安心ね」


ムギちゃんは安心です


カチャッ

恵「あなた達、もう遅いんだから あまり大きな声は……」

唯「あっ、めぐみん先輩」

恵「あらっ、澪ちゃんはいないの?」

唯「澪ちゃんなら、お花を摘みに行っています」

恵「よーし」

 「私、ちょっと おトイレに行ってくるわね」

めぐみん先輩はおしとやかで、知的で、キレイで、

きちがいでした


ここにきて数日しか経っていませんが

澪ちゃんはすでに200回も着替えをのぞかれています


でも


数日で200回も着替えをする澪ちゃんも また


異常者でした

モゾ……

澪「ん……?今、恵先輩の声が聞こえたけど……」

唯「大丈夫だよ、澪ちゃん」

 「寝てても大丈夫だよ」

澪「ん……じゃ、寝る」スヤ~

澪ちゃんは私の部屋の私のベッドで寝ていましたが、別に深い意味はありません

この寮に住み始めてから、みんなはいつでも自由に

それぞれの部屋に出入りして、テレビを見たり、ベッドで眠ったりしています


澪ちゃんのニオイのする澪ちゃんの部屋で

澪ちゃんのニオイのする澪ちゃんの服を着て

澪ちゃんのニオイのする澪ちゃんの布団に包まっていると

ときどき私はひょっとして澪ちゃんなのかな?なんて

思うワケあるか

わ 私は正常だもん

トタ トタ

律「唯~、風呂入りに行こうぜ~」

唯「そうだね、お風呂に入りに行かないことに

  私は反対の賛成!」

律「アあ」

 「なぁ、知ってるか?」

 「ほうれんそうを喰うと最高にアタマがハイになるんだぜ」


寮に来てから、りっちゃんはよく私をお風呂に誘ってくれます

水属性のフィールドでなら

私に勝てるとでも思っているのか。と、警戒していましたが

どうやら胸の大きな澪ちゃんやムギちゃんと

一緒にお風呂に入ることに抵抗を感じているようです


頭の芯は輪切りにしたパイナップルのように

カラッポのりっちゃんですが、胸のふくらみに関しては

乙女回路が作動しているようです


律「なぁ、胸は揉まれると大きくなるって話だし

  一つ揉み合いをしてみないか」

 「私と お前で」

唯「え、うん……」

律「イヤか?」

唯「……うぅん。いいよ」

 「やろう、りっちゃん」

ちゃぷちゃぷ

もみもみもみもみもみもみもみもみ

ちゃぷちゃぷ

モミモミモミモミモミモミモミモミ

ちゃぷちゃぷ

湯船の中で、無言でお互いの胸の脂肪を揉み合います

律「ウッ……ウゥッ……ウォゥ……」

唯「りっちゃん?」

律「と、ときどき、み、澪の胸を見てると、

  ウゥッ……ど、どうしようもなく胸ン中、苦しくなるんだぁ……」

唯「りっちゃん……」


りっちゃんは泣いていました

律「ちゅ、中学の時くらいは、そのうちアタシも、って思ってたけど」

 「アタ、アタシの胸ぇ、もう大学生で……」

唯「りっちゃん、大丈夫。大丈夫だから、もう落ち付いて」

律「おい、あとでホウレンソウ喰いに行こうぜwwwwwwwwwwwwww」ピピッwwww

唯「ほひっwwww」

ポパイはホウレン草を食べると無敵になるけれど

アレは よくない草だったのかも知れないなぁ

でもマヨネーズをかけるとホウレン草とはいえ美味しいものなので

マヨネーズはすごいよ なんでもあうよ

じゃあね、マヨネーズあずにゃん

あずにゃんもいつかマヨネーズだねっ

ははははっ



─第31話─

 おわり



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