─第16話─


─部室─

唯「ねーねー、目玉焼きって なんの目玉なのかなぁ?」

梓「水牛の眼球です」

唯「ほ、本当に?」

 「じゃあパンの耳は なんの耳なの?」

梓「ロバの耳です」

唯「じゃあ王様の耳は?」

梓「しゃぶしゃぶ用の肉です」

澪「やめろ」

律「なんだか焼き肉 食べたくなってきたなぁ」

梓「みなさんは焼肉で、どの部位が好きですか?」

澪「部位とかは よくわからないけど、アレおいしいよな、イベリコ豚」

律「アタシは鳥皮が好きだ」

唯「鳥の皮って焼き肉なの?」

律「ん?」

紬「確かに皮とお肉は違うわね」

唯「皮は お肉じゃないよ!皮は皮だよ!」

 「りっちゃんのバーカ!!うんち!!いくじなし!!」

律「アタシは何故ここまで言われなきゃいけないんだ」

紬「唯ちゃんだって機嫌が悪いときくらいあるわよ」

梓「聖女が堕ちる様子は そそりますよね」

澪「ときどき梓が何言ってるか分からないんだけど私だけなのか?」

梓「はい!!」

唯「鳥皮が肉だったら、憂は私の肉を食べていることになっちゃうよ」

澪「聞かなかったことにするからな?」

唯「うん……」

ガチャッ

さわ子「話は聞かせてもらったわ!!」

律「1+1=?」

さわ子「2!!」

唯「お~」

律「すごい」

唯「すごいねぇ」パチパチ

さわ子「これよ!!これなのよ!!」ジ~ン

澪「どれですか」

さわ子「ここに私が3年間溜め続けた私の皮があるから

    これで焼き肉パーティをするわよ!!」

ド ン ッ

律「ドンッじゃねぇよ」

澪「バカじゃないですか」

紬「誰得なのかしら」

梓「死ね」

さわ子「どういうことなの」

唯「こっちが聞きたいよ」

梓「クズが」

澪「まぁまぁ、そこら辺で……」

紬「なぜ自分の皮を3年間も溜め続けたんですか」

さわ子「私ってモノを捨てられないタイプなのよ」

澪「いや、しかし!!」

梓「それじゃウンコも流さないんですか」

さわ子「なに言ってるの、そんなの流すに決まってるじゃない」

澪「バカじゃないのか?」

紬「気が狂ってるのかしら」

唯「恐ろしいよ、あずにゃん」

律「今度は いいヤツに生まれ変われよ」

梓「あ、あれっ!?」


梓「練習しましょう」

律「便利な合言葉だな」

澪「いや、練習は いいことだ」

唯「さわちゃんってけいおん部だった時は練習したの?」

さわ子「そりゃ、したわよ~」

   「あれは忘れもしない……

澪「待って下さい待って下さい!!」

 「せっかく練習する気になったんだから、さわ子先生の話はまたいずれ」

さわ子「なによ!!私、自分語り大好きなのに!!」

   「『えー!!昔デスメタルやってたんですか!?』って驚かれる事に

    最近、いけない快感を覚えてきたのに!!」ゾクゾク

唯「そーだよー!さわちゃんのお話聞きたいー!!」

律「聞きたい聞きたい~!!」

紬「この二人、サボることのみに全神経を集中しているわ」

梓「本当は さわ子先生のくだらない人生になど1ミリも興味ないんでしょうに」

唯「いや、さすがにそこまで興味なくはないよ」

澪「いっそ、さわ子先生にギターを教えてもらったらどうだ?」

梓「そうですね、なんだかんだいって上手ですし」

さわ子「もっとホメて!!」

澪「ちゃんと唯にギターを教えたらホメてあげますよ」

さわ子「じゃあじゃあ、教えたら頭なでてくれる?」

澪「え、はぁ」

唯「こ、このままじゃ真面目に練習するハメになっちゃうよ!!」

紬「唯ちゃん、たまにはキチンとしよう?」

梓「私、一生懸命練習している唯先輩、結構好きですよ」

律「唯がレベルアップすれば放課後ティータイム自体がレベルアップするしな」

澪「というワケで練習だ!」

唯「みんなの気がくるった!!」テッテレー♪


ジャンジャン♪ジャカジャカ♪ジャ~ン♪

唯「レベルアップしたよー!!」ゼェゼェ

澪「そうか」

梓「じゃあ鮫の話でもしますか」

唯「あれっ、私、結構がんばったのに特にみんなの感想は無かった」

さわ子「ねえ、ちょっと」

澪「なにか」

さわ子「頭なでてくれる約束じゃなかったの?」

澪「あぁ……生徒に頭をなでられて嬉しいんですか?」

さわ子「うん」

澪「ちょっとかわいく思えた」ナデナデ

さわ子「ん」フルフル

律「おい、澪。なぁ澪よ」

澪「ん?」ナデナデ

さわ子「♪」ニャー

律「アタシの頭もなでてくれよ」

澪「なんで理由もなく、律をナデナデしなきゃいけないんだ。おかしいだろ」

律「おかしくねーし!」

紬「ひひっ」


─唯達の教室─

梓「なにか部室が変な空気だし、唯先輩の椅子と私の椅子を取り換えておこう」ゴトゴト

いちご「なにしてるの、軽音部」

梓「あっ、クラスメイト」

いちご「私があなたを軽音部と呼ぶのは おかしくないけれど

    あなたが私をクラスメイトと呼ぶのはおかしい」

梓「すいません、馬鹿王子アナゴという名前が一瞬、頭をよぎったんですが

  そんな人間いるわけないと思って、咄嗟にクラスメイトと呼んでみた次第で」

いちご「バカの悪魔」

いちご「その椅子をどうする気?」

梓「ゆでます」

いちご「ゆでてどうする気?」

梓「唯先輩のダシを採取します」

いちご「それで?」

梓「フォースが導いてくれます!」

いちご「フォースと共にあらんことを」

梓「イェス、マスター!!」ハァハァ


─部室─

ジュゥゥウウ

梓「おや、この音とニオイは……」

唯「さわちゃんの焼き肉だよー」クチャクチャ

梓「あの皮、焼いたんですか」

澪「意外といけるよ」クチャクチャ

紬「白い肌のさわ子先生の日焼けの皮おいしいです!」

さわ子「あぁああん、もっとホメて~!!」ゾクゾク

   「み、みんなに食べられている私ッ!! イイッ!!」ビクンビクン

梓「どうしてこんなことになったんだろう」

 「あれ、律先輩は食べないんですか?」

 「鳥皮好きなんでしょ?」

律「お前はアレが鳥皮に見えるのか」

梓「見えません、1ミリも」

律「だよなぁ」

梓「よかった、律先輩はまともなようですね!!」」

 「さぁ、一緒に唯先輩の椅子を食べましょう!!」

律「そんなことより練習しようぜ」

梓「便利な合言葉ですね」

澪「いや、練習は いいことだ」ナデナデ

律「えへへ~っ」


─第16話─

 おわ り



─第17話─


─部室─

澪「さっき、授業中に思ったんだけど」

梓「おわっ!大学に推薦で入れるほどの賢人たる澪先輩が思うことならば

  それは、さぞ素晴らしいことなんでしょうね」

唯「すごい!私、楽しみ~!」

律「ムギ、お茶の用意だ! いいや、今日はアタシも手伝うぜー!!」ドタドタ

紬「ふふっ、りっちゃん嬉しそう。私もワクワクしてきちゃったぁ♪」パタパタ

澪「みんな、落ち着くんだ」

律「こ、これが落ち着いていられるかよ!」

 「澪がすんげぇ事をブチまけてくれるんだぞ」ガtyガチャ

唯「私 ギー太を弾いてムードを盛り上げるよ~」ジャンジャン♪

梓「私も お手伝いします!」ジャンジャン♪

紬「オーーホッホッホッホォオオwwwwWWWW」ガシャガシャグシャ八゙ン八゙ン!!

律「お、おいムギ、楽しみなのは分かるがそんなに荒っぽく弾いたらキーボードが!!」

唯「弾くというか鍵盤を殴りつけているよ!!」

紬「あ、あぇ?『レ』の鍵盤が どっかに飛んでったわ」ハァハァ

梓「これが噂のキーボードクラッシャー……」

澪「唯ってみんなには、何かしら愛称をつけているのに

  どうして私は澪ちゃんのままなんだ?」

紬「あ?」ハァハァ

唯「ムギちゃん、落ちついて落ち着いて」

梓「まぁ紅茶でも飲んで」

紬「んぐ、んっぐ」ゴクゴク

澪「だって律はりっちゃん、梓はあずにゃん、ムギだって『紬』を略したものなのに

  私だけ澪のままって、何か さみしいじゃないか」

律「壁にでも話してろよ」

澪「ねぇ、どう思う?」

壁「澪ちゃん、大丈夫だよ。澪ちゃんは えらいから

  みんな、澪ちゃんのことが大好きだよ」

澪「本当?」フフッ

唯「澪ちゃん……」

唯「とりあえず澪ちゃんの頭をやさしく抱きしめてみよう」ぎゅー

澪「あぁ…」ぎゅ

梓「どうして唯先輩は澪先輩に愛称をつけないんですか?」

唯「別に私が みんなにあだ名をつけたワケじゃないよー」

 「リットンとムギちゃんは私が入部したときからリットンとムギちゃんだったし」

律「アタシはいつから宇宙恐竜リットンになったんだ」

澪「あっ、でも いいな!いいな!」

律「じゃあ、お前が これからリットンと名乗れよ」

澪「ヤだよ、そんな気持ち悪い名前」

ガチャッ

さわ子「名前のことなら私にまかせて!!」

梓「はてさて今日はどんな愉快な醜態を晒してくれるのやら」


唯「さわちゃんって名前つけるの上手いの?」

さわ子「デスデビルも放課後ティータイムも私が命名したんだから!」エッヘン

律「なんか並べられるとすごくイヤだな」

紬「ねぇ、バンド名、今すぐ改名しない?」

梓「そうですね」

澪「メランコリー・メリーゴーランド」

唯「あっ、なんかいい感じだね!楽しそうだし」

澪「だろ?だろ?」

律「めらんこりーってなんだ?」

紬「憂鬱とかそういう意味よ」

澪「憂ちゃんの憂の字も入ってるから唯には気にいってもらえるハズなんだ」

唯「でも『うつ』は良くないものだと聞いたことがあるよ」

律「アタシも そう聞いたぜ」

唯「だからメランコリーのコリーをとってメラン・メリーゴーランドにしよう」

梓「え?」

律「そ、そんなことしていいのか?」

唯「メランが憂でコリーが鬱なんでしょ?」

梓「賢人たる澪先輩、どうなんですか?」

澪「よくフィンランドへ行くムギ、どうなんだ?」

紬「どうなんですか、教師たる さわ子先生」

さわ子「知るか」

梓「なんのために生きているんですか」

唯「言いかえると?」

梓「死ね」

さわ子「音楽教師がメランコリー分からんかったら生きてちゃいけねぇかよ!?」

紬「まぁまぁ落ち着いて、紅茶をどうぞ」

さわ子「んんっぐ、んぐ」ズズー

唯「こちょこちょ」

さわ子「ブゥウウウウウ⇒紬「ゴクゴク」

澪「それより私の愛称を考えよう」

梓「唯先輩、なにかもう適当につけてあげてくださいよ。うるさいから」

律「でもさ、りっちゃん形式で行けば澪も みっちゃんに収まるほか

  ないんじゃないのか?」

澪「そんなありきたりなのはイヤだ」

唯「めんどうくさいなぁ」

紬「私はツムちゃんじゃなくてムギちゃんなのよね」

梓「名前の後半で略すパターンもあるワケですか」

唯「じゃあ澪ちゃんは今日から『おっちゃん』で」

澪「おいやめろ」

澪「みーちゃんとかどうだ?」

 「みーちゃん、かわいいよ! な? な?」

紬「うん、かわいいかわいい」

唯「本当だね!澪ちゃんは今日から みーちゃんで決定!」

澪「や、やったー!!」

律「みーちゃんって、なんだかネコみたいだなぁ」

唯「ということは、あずにゃんの後輩になるね」

紬「それもそうね」

梓「まぁそうなるでしょうね」

澪「なんで?」

梓「唯先輩のお言葉は すべてに優先する」

梓「みー、自分の頭を自らの肛門の中に入れるといいよ」

澪「なに言ってんだコイツ」

律「し、しかし、みーちゃん。あずにゃん先輩の言うことは絶対だ」

澪「いやいやいや」

紬「というか梓ちゃん、後輩が出来たら あんなことを命令するつもりだったのかしら」

唯「来年度は新生放課後ティータイムじゃなくて

  新生デスデビルだね」

さわ子「さすがのデビルも自らのアナルをスカルファックなんて発想はなかったわ」

梓「みーちゃんでありたいなら、あずにゃん先輩の言う事は絶対だよ?」

澪「先輩、お手本を見せてください」

梓「よっと」グモッ

澪「うわああああああああああああああああ唯「ぎゃあああああああああ律「あああああああああああああ
ああああああああああああ紬「あああああああああああああああああああああああああああさわ子「ひぃい
いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい


澪「私は澪のままでいいよ」

唯「それがいいよ」

律「おかえり、澪」

澪「ただいま」

梓「 ジタ…バタ…


─第17話─

 お わり



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