――その日の夜
澪「(…清彦さんにメールしようかな…)」
澪「(でも…)」
澪「(あの女の人が言うように迷惑かもしれない…)」ズキン
澪「………ハァ」
ズン…バン!ズンズンバン!
澪「な…何の音?」
ズン…バン!YO!ズンズンバン!ヘイ!
澪「こんな深夜に…!非常識すぎる…!」ガラッ
澪「…あっ!」
澪は目を疑った。二階の窓から見た音の正体がアレだったからである…
な ん か の さ な ぎ と か じゃ な ぁ ~ い ! ?
ハマー「こないだ最悪だったよー♪ 焼鳥屋で雑炊頼んだらレバーばっかり入ってんだよ♪ 俺レバー嫌いなんだYO~♪」
(それなんかのさなぎだったんじゃない?)
澪「なっ…何でフナムシが…」
ふるえるハート!燃えつきるほどヒート!刻む血液のビード!ハマーの歌声は悲しみに染まった澪の心を溶かしていった!
ハマー「青春ていつだったのか全然わからないぜ♪」
わからない
わからないのさ~
ハマー「はち巻き先生ぇ~!!」
澪「…!」ドキドキ
ハマー「…」ハァハァ
ハマー「澪ちゃん…!」ハァハァ
澪「え!?(話しかけてきたー!)」
ハマー「みんな…まってるYO」グッ
澪「…!!」
ハマー「…」ハァハァ
警官「あ!いたぞ!変質者だ!」ダッ
警官2「発砲許可お願いします!!」バッ
ハマー「ひ…ひいぃ…!に、逃げYO!」ダッ
警官「待て~!」
澪「……」
澪「フナムシのくせに…」ボソッ
そして次の日
唯「くるかなぁ…」
律「一応朝練するってメールしたけどなぁ…」
紬「……」
唯「澪ちゃんはくるよ!絶対!」
律「そ、そうだな!」
カラカラ…
三人「!!」
澪「…あ…あの」モジモジ
律「…澪…」
澪「迷惑かけて、本当にごめん!」バッ
三人「!」
唯「…澪ちゃん!学園祭頑張ろうね!」
律「理由(ワケ)は聞かないぜ!親友!」
紬「練習しましょ♪それしかないわ」
澪「み…みんな…」パアァ
律「よぉーしやるか!」
三人「おー!」
その日の練習は、4人が揃って以来 一番充実した練習だったという…
―――そして次の日くらい
律「じゃ、これ体育館に運んで」
ハマー「え!これも!?」ゼーハー
律「運べないの?ハマー先生ともあろう男が…。もしかしてひ弱なんですか?」
ハマー「ああ~…ん?いや、勿論それは運べるYO?拙者こう見えても力あるし…。でもこの仕事を一般人の感覚でやらせると、って場合だYO。自分は勿論運べるんだけど、他の人がそれを運ぶとなるとそれは…」
律「わかった。じゃ運んどいて」
ハマー「……う、うん」
―――そして本番
わあぁぁぁあああっ
澪「だ…だめだっ…!!」ガクガクブルブル
唯「澪ちゃんっ!!」
澪「!」
唯「私、澪ちゃんが頑張って練習してたの知ってるから!」
唯「絶対大丈夫だよ!がんばろう!」
澪「…唯」
澪「」コクリ
紬「」コクリ
律「」コクリ
ハマー「(メイド服…ハァハァ……)」ブヒブヒ
律「1・2・3・4!!」カッカッ
――そして学園祭の後
澪「フナムシ先生は見てないですよね!?」
ハマー「はは…大丈夫見てないYO(パンツ…澪ちゃんのパンツ…)」ドキドキ
律「でもフナムシその後さわちゃんが撮ってたビデオ何回も視てたぞ。ハァハァ言いながら」
紬「まぁ」
澪「~~」かあぁ
澪「くたばれ変態!」バキッ
ハマー「おんぎゃあぁぁ!!」ゾクゾク
律「本当に…最初から最後まで屑だな…」
澪「でも…あれは…少し助かりました…」
ハマー「…え?」ぽっ
澪「……まぁ少しですけど」ボソッ
唯「あれってなぁに?澪ちゃんっ」ヒョコッ
澪「な!何でもない!なんでも…!」//
ハマー「(も…もしかして澪ちゃん…拙者のこと…)」
ハマー「(いや…絶対そうだYO!!顔赤くなってるし…さっき殴ったのも拙者のことを異性として見てるから…!)」ドキドキ
ハマー「(よし!!)」バッ
ハマー「澪殿っ!」
全員「!」
ハマー「拙者とけっ…いや!お付き合いして下さい!!お願いします!!」ババッ
澪「…」
唯「わぉ」
律「え」
紬「まぁ」ポッ
澪「……」
ハマー「…(か…考えてる…のか?)」
澪「イヤだよキモイ!お前洗ってないイヌの匂いがすんだよ!」
ハマー「!」ズギュ~ン
律「(辛辣だー!)」ガビーン
澪「調子に乗らないで下さい…全く」ぷいっ
唯「澪ちゃーん!待って~」タッタッ
律&紬「…」
律「ま…なんていうか…次があるぞブタムシ!!」
紬「帰りましょうか」
律「だな」
スタスタスタ…
律「(でもフナムシが来てから澪の恥ずかしがり屋が薄れてきたな…)」
律「面白い三週間だったな!」
紬「…!」
紬「えぇ…本当に」クス
~終わり
―そして
澪「ハァ…疲れた…」てくてく
『言葉は♪三角で~♪心は四角だな♪』ジャラーン♪
澪「え?」
ピヨ「まあるい涙をそっと♪拭いてくれ」
澪の家の前に、ピヨがアコギを抱えて歌っていたのだ。澪は忘れられた思い出がこみ上げてきた(何週間もないが)
澪「…き…清彦さん…」ドキドキ
ピヨ「やぁ」
澪「…どうしてここに…」
ピヨ「今日学園祭だったんだね」
澪「あ…」
ピヨ「ごめん行けなくて」
澪「すみません私が言ってなかったから!」バッ
ピヨ「いや…謝るのはこっちだよ」
澪「!!」
ピヨ「ジャガーさんから聞いたんだ。本当に誤解させて悪かった…」
ピヨ「あれは笛をやっている音大の友達なんだ」
澪「嘘…」
ピヨ「それで澪ちゃんを傷つけたなら、本当に済まないと思う!」
ピヨ「この通り!」ガバッ
澪「ちょ…土下座なんて…止めて下さい」オロオロ
ピヨ「僕は…澪ちゃんのことが好きだ!だから…」
澪「…!!」かあぁ///
ピヨ「…」
澪「…私も…その曲好きなですよね」ポロリ
ピヨ「…?」
澪「もう一度歌ってくれませんか?私の部屋で」ドキドキ
ピヨ「!!!」
エンダー♪
澪「一応ベースで練習しました☆」ブイッ
ピヨ「お!じゃあ合わせてみよっか」
澪「はい!」ニコ
ハマー「本当になんなのピヨちゃん…調子こいてるYOね絶対あれ…」フシュゥ…
ハマー「あーもうダメだ。友達として分からせてやらないと…」
ビューティ田村「次はあの女ね…やっぱりピヨ彦くんに群がるハエは潰しとくべきだったわ…」フシュゥ
ハマー&田村「ん?」
完
最終更新:2011年07月09日 22:44