校庭
ダブル「何考えてるんですか!?」
ルナ「私は唯ちゃんに自由に生きて欲しいのよ」
ダブル『それが、他の人の幸せを壊す事になってもですか?』
ルナ「唯ちゃんが幸せなら良いわ」
ダブル「メモリの毒素……酷いもんだね」
ダブル『何にせよ、早く屋上に戻らなきゃ!』
ダブル「オッケー!」
その時、ダブルの足元に小さなメダルがぶつかった。
それを拾い上げるダブル。
ダブル「何これ?」
?「あ、それ私のなんだよ!!」
持ち主らしき、小柄な少女が近付く。
梓達より少し年齢の低そうな少女は、なぜかシスターの格好をしていた。
ルナ「誰? 可愛い子ね、嫌いじゃないわ」クネクネ
ダブル「あなたの……? はい」
メダルを投げ渡すダブル。
?「わ、わ! ありがとうなんだよ!」
ダブル「何でも良いけど、危ないから逃げてて」
?「心配してくれてありがと。でも、逃げるのはこいつをやっつけてからなんだよ」
ダブル「へ?」
そう言って少女はベルトを取り出し、持っているメダルをはめていく。
?「変身!」
タカ! トラ! バッタ! タ・ト・バ! タトバ! タトバ♪
ダブル「変身した!?」
ダブル『上下三色……お姉ちゃん喜びそう』
ルナ「あなたは何者?」
オーズ「オーズ、仮面ライダーオーズなんだよ」
ダブル「仮面ライダー……」
オーズ「ほらほら、ここは任せて、先に行って良いよ」
ダブル「……誰だか知らないけど、ありがとう!!」
オーズ「ライダーは助け合いなんだよ! 今度お腹いっぱい食べさせてくれたら嬉しいな!」
ルナ「おっしゃる通りだわ!」
触手を掻い潜り、突き進むダブル。
オーズ「君の相手は私なんだよ!」
オーズのキックが、ルナの体勢を崩す。
ルナ「可愛くて強いのね! 嫌いじゃないわ!」
その隙に呼び出したバイクで屋上へ向かうダブル。
ルナ「嫌いじゃないわー!!」
オーズ「さっさと決めて、夕飯までに帰るんだよ!」
オーズ「は! でやっ! せいやーー!!」
ルナ「うぐぐ……」
バッタの脚力を活かした攻撃でルナを追い詰めるオーズ。
オーズ「他のメダルの力は、また今度みせてあげるかも」
手にした剣、メタジャリバーにメダルを入れていく。
オーズ「はあぁぁ……でやーーー!!」
空間ごとルナを斬り裂き、やがて空間だけが元に戻っていく。
ルナ「唯ちゃーーーーん!!」
大爆発を起こすルナ。
オーズ「後は任せたんだよ、仮面ライダーダブル」
屋上
エターナル「エネルギーは溜まってるんだ、切り落とせば……」
ダブル「そうはさせない!」サイクロン! メタル!
ハードタービュラーから飛び降りると同時に、メタルシャフトで突きを放つ。
エターナル「しつこい!」
ダブル「悪かったですね!」ルナ! メタル!
エターナル「コロコロ変わらないでよ!」
ダブル「そういう能力なんです!」ルナ! ジョーカー!
エターナル「この!」
ダブル「逃がさないですよ!」ルナ! トリガー!
エターナル「あぐっ!!」
ダブル「まだまだ!!」サイクロン! トリガー!
エターナル「接近戦で!」
ダブル「ほいさ!」ヒート! トリガー!
エターナル「うぐあ!」
ダブル「どりゃーー!!」ヒート! ジョーカー!
エターナル「この……あずにゃんと憂のくせに!」
エッジで切りつけるが、銀色の装甲に弾かれる。
ダブル「そんなナイフ、効きません!」ヒート! メタル!
ダブル『エクストリームで勝負だよ!』
エクストリームメモリを呼び出し、変身するダブル。
ダブルX「プリズムビッカー!!」
ダブルX「もうエターナルメモリは効かないですよ!」
エターナル「だったら!」ゾーン! マキシマムドライブ!
ゾーンの力で自身に残りのメモリを集めるエターナル。
全てのマキシマムを発動させ、緑の光に包まれる。
エターナル「メモリの数が違う……私の勝ちだ!!」
ダブルの足元を斬り裂く。
校舎が削れ、真っ逆さまに落ちていくダブル。
ダブルX「うわーーーー!!」
エターナル「あーはっはっは!!」
ダブルX「ここまでなの……?」
ダブルX『そんな……』
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律「よぉ」
澪「……」
紬「目が覚めた?」
律「メモリ持ってる時は唯が正しい気がしてたけど」
澪「やっぱり、ダメだよな、こんなの」
紬「そうね……生きている限り、時間は進む物だもの」
和「まったく、迷惑掛けて」
律「すまぬ」
和「反省してるなら」
和の視線の先には落ち行くダブルが。
和「応援してあげたら?」
澪「そうだな……」
紬「そうね、もう唯ちゃんを止められるのは、あの二人だけだものね」
律「よっしゃー!!」
律「梓ーー!! 何とかしろーー!!」
澪「憂ちゃん! お願い!」
紬「二人ともー!! 頑張ってーー!!」
~~~
姫子「やっぱり私、学校壊してほしくない!」
いちご「授業だって、大事な思い出だもんね」
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純「梓ーー!! 憂ーー!! 負けないでーー!! 後で謝るからーー!!」
さわ子「そうよ! 私の代から思い出が詰まってるのに、壊されてたまるもんですか!!」
~~~
和「……行きなさい!! そして唯の目を覚まして!!」
ダブルX「これは……声……皆の声が……」
ダブルX『私達に、力を!!』
エクストリームメモリの中心に声が風となって集まり、ダブルが黄金色に輝く。
その背には、マフラーの様な三対の羽根が生えていた。
ダブルGX「はっ!!」
飛び上がるダブル。
エターナル「本当に……しつこい!!」
マキシマムの力を全て光弾に変えて放つ。
巨大な光弾に、両足を揃えた飛び蹴りの姿勢で一直線に飛び込んでいくダブル。
ダブルGX「うおおおおお!!」
回転し、光弾を消し飛ばす。
エターナル「嘘!?」
ダブルGX「だーーー!!」
ダブルのキックが、エターナルに炸裂する。
エターナル「こ、このままじゃ……」
ダブルGX『そう、卒業しなきゃいけなんだよ……』
エターナル「卒業するのは……久しぶりだな……ごめんね憂、あずにゃん……世話掛けてばっかり……」
ダブルGX「……てやーーー!!」
爆発し、砕け散るエターナルメモリと25本のメモリ達。
変身の解けた唯を抱え、校庭に降り立つダブル。
既にその姿は通常のエクストリームに戻っていた。
和「お疲れ様」
ダブルX「終わりましたよ」
少し削れた校舎を見上げるダブル。
ダブルX「すぐに、直るよね?」
ダブルX『大丈夫だよ……きっと』
夜。グラウンドで花火に興じる唯達。
梓「良いんですか?」
さわ子「いーのいーの、あなた達は学校を守ったヒーローなんだから」
唯「そーそー」
和「あんたが言う?」
唯「う、ごめんなさい」
和「まったく」
律「ロケット! マキシマムドライブ!」
澪「人に向けるな!」
紬「あらあら」クネクネ
純「結果的にしばらく授業は潰れたね」
憂「どさくさに紛れて先生を倒した人がいたらしいね……」
律「へっくし!!」
唯「皆楽しそうだね」
憂「お姉ちゃんはこんな日常を壊そうとしたんだよ? めっ!」
唯「ごめんなさい……」
憂「ま、メモリの影響って事で……今度だけは許しちゃう」
梓「私は……許しません」
唯「あ……」
梓「でもまぁ、今後の練習態度しだいでは、考えましょう」
唯「あ、あずにゃん!」
梓「抱きつかないで下さい! 暑い!」
唯「ふふ……二人とも、私よりよっぽど大人だね」
憂「そうだよー、お姉ちゃんも成長しないと置いてくよー」
唯「がーん」
梓「……やれやれ」
ボクノココロニヨワサハスミツイテタ~♪
おわり
最終更新:2011年07月08日 23:46