部室

梓「メモリは使えない、憂はさらわれる、もう……」

和「……ねえ、聞こえる?」

梓「え?」


唯『生徒諸君、エクスギー太の準備は整った。後は最後のメモリだけだ』

唯『それさえあれば、諸君らは授業から解放される』

唯『もっとも、学校自体が消し飛ぶかもしれないけどね』


和「唯……!」

梓「授業が嫌だから学校ごと消すって、間違ってますよ!」

和「そうは思ってない子も多くいるのでしょうね……未だにメモリ探しは続いてるわ」

その時、ドアが蹴り破られた。

純「そ、唯先輩達に賛同する方が利口だよ」

梓「純!」

純「泣きっ面を拝みに来てあげたよ」

梓「ふざけないでよ!」

純「ふざけてないよ……梓の代わりに、私が軽音部の後輩をやってあげる」ヒート!

ヒート「ふふ……良いでしょ? 唯先輩がくれたんだ」

梓「……」

和「絶体絶命、ね」

ヒート「ふっ!」

梓と和の首を掴んで持ち上げる。

ヒート「熱いでしょ? 降参するなら今の内よ?」

和「誰が……」

梓「するもんか!!」

ヒート「あっそ!」

二人を放り投げるヒート。

和「うう……」

梓「和先輩!」

ヒート「痛めつけないと解らないみたいだね!」

梓(どうしよう、どうすれば……)

ヒート「あーずーさー!」

梓「うわ!!」

ヒートのパンチが梓に届く寸前、何者かがその腕を掴んで止めた。

?「……」

ヒート「誰!? 邪魔しないでよ!!」


梓「ギー……太……?」

ヒート「はぁ!?」


梓(な、何言ってんだろ、私……ギー太はギターでしょ)

梓(でもこの人……まるで毎日会ってるような……不思議な感じ)

何かを指差す男。

梓「唯先輩のギターケース?」

ヒート「いい加減に離しなさいよ!!」

何者かに殴りかかろうとするヒートだが、すでにその男は消えていた。
まるで、最初からいなかったかのように。

ヒート「何だったの……? ま、いっか」

その隙をついて、梓は唯のギターケースを開けていた。

梓「これは……」

ヒート「ちょっと! 無視しないでよ!」

梓「やっぱりギー太だったんだね……解ってる、先輩は、私が止めるよ」

ヒート「何言ってるの?」

梓「どうやら切り札は、私にところに来たようだよ」

ロストドライバーを構える梓。

梓「変身!」ジョーカー!


ジョーカー「仮面ライダー、ジョーカー!」

ヒート「梓のくせに……」

ジョーカー「いくよ、ファイヤーガール」

廊下に飛び出て戦う二人。

ジョーカー「はっ!」

ヒート「く!」

ジョーカー「憂がいない分、ジョーカーメモリの特性がダイレクトに使えるみたいだね」

ヒートの攻撃を捌いてはカウンターを当てていくジョーカー。

ジョーカー「たあっ!」

ヒート「梓ぁぁぁっ!!」

ジョーカー「これで決める!」ジョーカー! マキシマムドライブ!

ジョーカーの右足が紫色に光り輝く。

ヒート「マキシマム!?」

ジョーカー「ライダー……キック!!」

ヒート「うわあああああ!!」



一時間後

梓「行きますか」

和「ええ」

梓「先輩……大丈夫なんですか?」

和「知らなかった? 私は唯の事に関しては無敵なのよ」

梓「そうですか……」

拳を打ち合わせる梓と和。

和「夜までには終わらせましょう。下校時刻は守らないとね」

梓「さすが生徒会長」



階段前

生徒「メモリ持って来たよー!」ワラワラ

紬「全部全然違うじゃない! だめよこんなの!」

澪「……」

梓「盛り上がってますね」

紬「梓ちゃん! 仲間になりに来たの!? 歓迎しちゃう!!」クネクネ

梓「まさか」ジョーカー!

梓「変身!」

ジョーカー「力尽くで通らせてもらいます!」

紬「あら……残念ね」ルナ!

澪「ゲームスタート」トリガー!

和「梓ちゃん、あなたは上を目指して」

ジョーカー「そんな事!」

和「会長命令よ、逆らったら廃部」

ジョーカー「そんな力無いくせに……でも、お願いします!」ダッ!

和「生意気ねぇ」

ルナ「和ちゃんが相手をしてくれるの!? ゾクゾクしちゃう!!」クネクネ

トリガー「……」

和「ムギ……あんまり変わって無いわね」



屋上前

ジョーカー「着いた!」ガチャガチャ

ジョーカー「ああもう、鍵掛かってる! 殴り飛ばしちゃお」


律「おいおい、野蛮な子猫ちゃんだな」

ジョーカー「律先輩!」

律「ところで私のメモリを見てくれ、こいつをどう思う?」メタル!

メタル「ふしゅうぅぅぅ」

ジョーカー「すごく堅そうですね」

メタル「しばらく大人しくしてろ!」

ゴリラの様なポーズで威嚇するメタル。
対抗して同じポーズを取るジョーカー。

ジョーカー「お断りです!」

メタル「じゃあぶっ倒すしかないな!」

巨大な鉄棒を取りだすメタル。

ジョーカー「派手なスティックですね……マッチョドラマー」

メタル「おりゃーーー!!」

ジョーカー「なんの!!」

軽快な動きでメタルの攻撃をかわし続けるジョーカー。

メタル「チョコマカしやがって」

ジョーカー「やっぱり先輩は大雑把ですね」

メタル「腹立つーー!!」

ジョーカー「怒って余計に直線的になってますよ」

調子に乗ってメタルをからかうジョーカー。
が、ふいに気付く。背後に壁が迫っている事に。

ジョーカー「しまっ……」

メタル「もらったーー!!」

ジョーカー「あ……」

フルスイングされた鉄棒の一撃は、壁を砕いてジョーカーを弾き飛ばす。

ジョーカー「げほっ!!」

メタル「部長様の力をみたか!!」


ジョーカー「いたた……」

脇腹を押えて立ち上がるジョーカー。

ジョーカー(このダメージじゃ動きまわれない……一発に賭けるしかない!)

メタル「降参するか?」

ジョーカー「いいえ……勝負です!」ジョーカー! マキシマムドライブ!

メタル「良い度胸だ!!」

ジョーカー「はっ!」

ジャンプするジョーカーの右手が輝く。

ジョーカー「ライダーパンチ!!」

メタル「うりゃーーー!!」

両者のパンチが交差し、ジョーカーの拳がメタルの顔面にめり込む。

メタル「お前……自分だけ首捻ってよけたな……ずるいぞ」

ジョーカー「賢いって言ってください」

倒れるメタル。





4