憂「……」

唯「憂ー、憂ー!」

憂「?」

唯「憂! 探したよー…こんな遅い時間まで外でなにしてたの!? 心配したんだよ!?」

憂「なんだお前?」

唯「お姉ちゃんに向かってお前呼ばわり…ま、まさか憂が非行に走った!?」

唯(それによく見たら金髪になってる…!)

憂「あっちへ行け。お前のことなんて俺は知らねぇよ」

唯「…もしかして人違いなのかなぁ?」

憂「かもな」

唯「あ」

憂「…今度はなんだ」

唯「えっと…右手にはめてる手袋、ちょっと変わってるなぁって」

憂「ふん、それがどうしたっていうんだ」

唯「別に…なんでもないよ」

唯「……」ボケー

憂「…おい、そろそろ立ち去らないと殺すぞ! お前! いい加減目障りだっ」

唯「やっぱり憂だよ」

憂「は?」

唯「だから! 憂は憂なの! あなたは憂! 別人じゃないよ。私が見間違えるわけないもん」

唯「そういうわけだから、ウチに帰るよ? 憂」ガシッ

憂「お、おいっ! 離せ!」




平沢家!

唯「さぁ、ついたよー。ただいま」

憂(結局無理矢理家に連れ込まれてしまったが…ここはこの女の家なのか)

憂「…つまり、゛俺の家゛ということだな」

唯「へ? なんか言った?」

憂「気にするな。それよりしばらく静かに休ませろ。俺は疲れているんだ…」

唯「あ、うん。そうだよね…憂すごくフラフラしてるもん」

憂(セルメダルが足りなくなってきたか、くそっ)

憂(にしても3年間もこの状況…まずいな。どうにかしなければ…)

唯(憂…すごく辛そうな顔してるよ。きっと何かあったんだね…何とかして喜ばせてあげたいなぁ。…あ、そうだ!)

唯「憂、憂! これ見てよ~」

憂「だから静かに休ませろと……!!!」

唯「えへへ、キレイでしょ~。学校帰りに拾ったんだぁ。おもちゃのメダルかなー…」

キラーン

憂「おいお前! なぜそれをお前が持っているんだ!!」

唯「え! だ、だから拾ったって…」

憂(なんて幸運だ、こんなところでコアメダルが見つかるとはな…! しかもこれは俺のコアメダル!)

憂「ははははは!! こいつはツイてる!」

唯(おぉ、憂が喜んでくれたよ!)

憂「おい、メダルをよこせ!」

唯「えー…せっかく私が見つけたのにぃ」

憂「いいから早くそれをこっちによこせ!」

唯「むー…じゃあ、あげよっか?」

憂「そうだ! さぁ、はやくっ」

唯「はい、あげたー!」ヒョイ


憂「……」

憂「…は」

唯「あ…えっと、ほら! 上にあげt

憂「お前は俺を舐めてるのかっ!!?」

唯「ひぃぃ、憂がキレちゃったよぉ!」

憂「調子に乗るのも大概にしておけよ!?」

唯「ごごご、ごめん、ごめんっ」

唯「ちょーっと冗談をと思って」

憂「馬鹿が! 殺すぞ!」

唯「もうっ! さっきから口が悪いよ? 憂っ! ほんとにどうしちゃったの?」

憂「おい、勘違いするなよ…いいか、俺はグリードのアンク!」

憂「この女が憂って奴だとしても俺には一切関係はない!」

憂「つまり俺とお前は何も関係がないんだよ。…わかったか? この阿呆が」

憂「わかったらさっさとメダルをこっちに渡せ。そうしたら何もしないでおいてやる…」

憂(まぁ、嘘だがな。当然だろ、この女を殺した方がこの家も乗っ取れて好都合だ)

唯「…憂、病院にいこう」

憂「…なに?」

唯「おかしいもんっ! 絶対に!」

唯「今ならまだ間に合うはずだよ!? すぐにお医者さんに見せれば…」

憂「お前はどれほど理解力がないんだ! それとも俺をからかっているのか!?」

唯「からかってないよ!! 本当に心配してるんだよ!?」


ドカーン!

唯・憂「え!?」

カマキリヤミー『メダル…メダルの匂いだ…!』

カマキリヤミー『ようやく見つけたぞ、アンク。さぁ、コアメダルを渡してもらおうか』

唯「えぇ!?」

憂「ちっ…!」

唯「なになに!? ど、どちら様!? 玄関は向こうなんだけど…」

憂「こんな時でもこの馬鹿は…ふんっ!」パ、ヒュン!

アンク『おおぉっ!』

唯「え…えええぇぇ!? 憂の右手にはまってた手袋が…飛んだ!」

カマキリヤミー『その姿で何ができると? ふんっ』バシンッ

アンク『ぐっ…!』

カマキリヤミー『ウヴァ様のご命令だ。お前が持っているコアメダルを奪わせてもらう』ガリガリガリ…

アンク『うおおおおぉおお!?』


唯(あ、あんなの一方的すぎるよ…よく分かんないけどひどい! …よしっ)

唯「警察呼びますよ!」

カマキリヤミー『勝手にしろ。だがお前は俺の邪魔をするなよ、人間』

唯「え、あ…はい」

アンク『うおおおお!? この馬鹿がっ!!』メキメキメキ


唯「そういえば憂…!」

憂「……」

唯「髪の色が元に戻ってる…」

憂「…はぁはぁ……うっ…」

唯「ど、どうしたの憂!? すごく苦しそう…」

アンク『おっ、おぉいっ! その女はな…俺が憑依していなきゃ死ぬぞ! かなりの重傷を負ったみたいだからなぁ…!』

唯「う、うそ…そんな」

アンク(…馬鹿は馬鹿なりに使えるか。ものは試しだ)

アンク『その女をそこまで痛めつけたのはこの化物、ヤミーだ!』

カマキリヤミー『おい、なんのことだ…』

唯「え! そうなの!? よくも、よくも憂を…」

アンク『このヤミーが憎いだろ? その女の仇を取りたいとは思わないか?』

唯「か、仇…うん! 私、そのおばけの人許せないよ!」

アンク(はっ、チョロいもんだ)

カマキリヤミー『俺を無視して何をベラベラと…』

唯「えいっ!」ドン!

カマキリヤミー『!』ヨロ…

アンク『…はぁ、よくやった! 反撃といくぞ、女』

唯「私は平沢唯だよ! 女なんて名前じゃないっ」

アンク『…よし、唯。こいつをやろう。これは奴を倒す為の力になる』ス

唯「何これ? え、腰に巻くの? んー…」

カマキリヤミー『おい…よせ! アンクの言葉に乗せられるな…!』

アンク『次にこの3つの穴にメダルを3枚…』チャリン、チャリン、チャリン

唯「え、えぇ…?」

アンク『あとはこのスキャナーを通せ!』

カマキリヤミー『アンク貴様ぁっ!!』バッ

アンク『急げ! 唯っ、変身しろ!』

カマキリヤミー『おおおぉっ!!』

唯「わわわわっ…」キュイン、キュイン、キュイン…

唯「へ、へんしん!」キン、キン、キン!

タカ、トラ、バッタ!

タ・ト・バ! タトバ! タ・ト・バ!

カマキリヤミー『遅かったか…!』

オーズ(唯)「えいっ!」ドンッ

カマキリヤミー『うおっ!?』ズサー…チャリン、チャリン

オーズ(唯)「わぁ~…変身しちゃった…ていうか今の歌はなーに?」

アンク『歌は気にするな。よし、やれ! 今がチャンスだ』

オーズ(唯)「う、うんっ!」

オーズ(唯)「えいやぁ!」ブンブン、ザシュ

オーズ(唯)「すごい! なんか爪がでたよ…」

アンク『おい、余所見している場合か!』

カマキリヤミー『もう終わりか? ふん、その程度の攻撃でいい気になるな!』ザシュゥッ

オーズ(唯)「あいたぁっ!?」

アンク(…あいつに変身させて本当によかったのか?)

オーズ(唯)「うう…えいっ、憂の仇! これは憂の分!」シュッ、バシ

カマキリヤミー『っ!?』

オーズ(唯)「これも憂の分!」バキィッ

カマキリヤミー『うぐぉぉ…』ヨロヨロ…

オーズ(唯)「そして止めいくよ! 憂の…仇ィーック!!」ズゥンッ

カマキリヤミー『ぎぎいいいいぃぃぃ!!!?』ドカーン!


チャリン、チャリン、チャリン、チャリン、チャリン…

唯「倒しちゃった…で、このいっぱい降ってきてるメダルは?」

アンク『久々のセルメダル! たんまりといただかせてもらう!』パッパッパッ…

唯「メダルが手袋…じゃなくてアンクの中に入っちゃった…」

唯「そうだ憂…はやく憂をお医者さんに!」

アンク『待て。医者じゃあどうにもならない』

唯「でもすごい重傷なんでしょ!?」

アンク『重傷どころか瀕死の状態だな』ヒュン…カチャ

憂(アンク)「俺が離れたらこいつは10分も持たずにくたばる」

唯「あ、憂がまた金髪に! でも…」

憂「俺がこいつに憑依することでこいつは命を長らえる…」

憂「その方が好都合な筈だ! 俺にとっても、お前にとってもな」

唯「うう…(いつか、いつか…アンクから体を取り戻してあげるからね…憂!)」




ハッピバーズデートゥーユー…ハッピバースデートゥーユー…ハッピバースデーイーヤ…


さわ子「OOO(オーズ)…ふふ」

和「山中先生」

さわ子「ついにオーズが現れた…素晴らしいことだわ!」

さわ子「この3年間、復活したグリードたちは陰でこそこそとメダルを集めていた」

さわ子「でもオーズが現れたことによって…何かが始まると思わない?」

和「はぁ、なにかですか」

さわ子「まぁ、言ってしまえばメダルが集めやすくなったということよ」

和(唯…あんたって子は…)

さわ子「さぁ…欲望が欲望を生み始めるわ。人の欲望とは素晴らしいもの…ふふ、欲望おおおぉぉぉぉ!!!!」




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