アパート”シャドーモセス” 202号室


スネーク「…」

スネーク「…」カチッカチッ シュボッ

スネーク「スゥ…ハァ」

スネーク「暇だな…」

スネーク「…夕飯でも買いに行くか」

ピンポーン

スネーク「ん?」

ガチャリ

オタコン「やあスネーク」

スネーク「オタコン」

スネーク「どうした、何か用か?」

オタコン「いやあ、実は見たいDVDがあるんだけどね、僕の部屋のプレーヤーが壊れてしまって…」

オタコン「それで、隣の部屋の君を頼りにきたってわけさ」

スネーク「しかしオタコンは機械は得意だろう」

オタコン「おいおい、僕を買いかぶらないでくれよ。僕はただのニートのオタクだぜ」

オタコン「すべてのオタクが実用的なスキルを持ってるわけじゃないんだ」

スネーク「そ、そうか…で、いったい何を観るんだ?」

オタコン「スネーク、『けいおん』って、知ってるかい?」



METAL GEAR SOLID
THE BOND OF K-ON  デデーン



スネーク「けいおん?なんだそれは」

オタコン「ニートなのに知らないのかい?」

スネーク「ニートは関係ないだろう!」

オタコン「アハハ、ゴメンゴメン」

オタコン「『けいおん!』は軽音楽部に所属する女子高生の青春を描いた日本のアニメさ」

オタコン「2009年に放送が開始して、深夜アニメにも関わらず爆発的にヒットした」

オタコン「劇中歌のアルバムはアニメキャラ名義としては初のオリコン一位を記録するという快挙まではたしたんだ」

スネーク「さすが日本人は未来に生きているだけのことはあるな」

オタコン「翌年に放送された第二期の終了後も劇場版の製作が決定しているし」

オタコン「各社のコラボレーションキャンペーンも盛況と未だその人気が衰えることを知らないすごいアニメさ」

スネーク「まぁ大体わかったが…面白いのかそれは?」

オタコン「ちなみに僕は憂ちゃんが大好きだ」

スネーク「いや聞いていない」

オタコン「憂ちゃんっていうのは主人公平沢唯の妹で…」

スネーク「オタコン!」

オタコン「おっと、つい熱くなっちゃったね」

オタコン「まあとりあえず観てみるのが一番早いよ。DVDプレーヤーを借りるよ?」

スネーク「ああ…勝手にしてくれ」


ウイーン カチャ

憂『おねえちゃん、そろそろ起きないと…』

オタコン「ほらスネーク、これが憂ちゃんだよ」

オタコン「可愛いだろう?」

スネーク「ああ…まぁ、そうだな」

スネーク(アニメはわからん…)

オタコン「憂ちゃんはお姉ちゃん大好きっ子でね」

オタコン「まぁ初期の方ではあんまりそういう描写はないんだけど…」

スネーク「…」

スネーク(どうでもいいな…)

オタコン「お姉ちゃんのために家事も万能にこなす、健気な良い子で…」

スネーク「…そういえばオタコンにも妹がいたな?」

オタコン「スネーク、冗談はよしてくれ」

オタコン「三次元の妹なんてカスだよ」

スネーク「エマが聞いたら泣くな」


#1 廃部!

唯『部活やってないだけでニート!?』


スネーク「…」

オタコン「…」

スネーク「…本物のニートには応えるものがあるな」

オタコン「僕はもう馴れたよ…」

スネーク「そうか…」

ピンポーン

スネーク「ん?」

オタコン「お客さんだね」

スネーク「またか…少し出てくる」

オタコン「ああ」


スネーク「一体誰だ?」

ガチャッ

リキッド「スネーーク!!」

スネーク「リキッド!!」

スネーク「一体何の用だ!」

リキッド「まぁそう身構えるなスネーク」

リキッド「なに、今日の夕飯はカレーにしたんだがな」

リキッド「少し作りすぎてしまったからお隣さんのお前におすそ分けをしに来てやったというわけだ!」

スネーク「そ、それでエプロン姿なのか…」

リキッド「む、オタコンも来ているのか」

オタコン「やあリキッド、久しぶりだね」

リキッド「ちょうどいい、俺のカレーはたっぷり五人前はあるぞ!」

スネーク「なぜそんなに作ったんだ…」

リキッド「新しいスパイスを研究していたらつい、な」

スネーク「相変わらず無駄に家庭的で凝り性なヤツだ」

リキッド「甘いぞスネーク。今時料理のひとつやふたつ、できなくては嫁ももらえんぞ」

スネーク「料理ができても職についていなければ来るものも来ないだろう」

リキッド「スネェーク!!言っていいことと悪いことがあるぞ!!」

スネーク「す、すまん」


リキッド「んん…?アレは…」

リキッド「スネーク!貴様けいおんを見ているのか!」

スネーク「ああ、オタコンが持ってきたんだ」

リキッド「こうしては居れん、俺も観るぞ!」

スネーク「か、勝手に上がるな!」

リキッド「硬いことを言うなスネーク…ほうほう、まだ第一話の最初だな」
           りっちゃん
リキッド「ということは俺の嫁の登場はこれからなわけだ」

リキッド「テンション上がってきた!」

スネーク「まったく…」


オタコン「キミはりっちゃん派なのかい?」

リキッド「ああ、いつもふざけてるようで、実はみんなのことを一番気遣えるあの優しさ…最高じゃないか」

オタコン「まったく同感だね。ほら、りっちゃんと澪ちゃんの初登場シーンだよ」

リキッド「おお」


律『クラブ見学行こうぜー』


スネーク「…」


律『あのときの約束は嘘だったのかぁ!』


スネーク「…」

スネーク「このカチューシャの子がその…『りっちゃん』なのか?」

リキッド「そうだスネーク、かわいいだろう?天使だろう?」

スネーク「…そうか?デコっぱちであまり可愛くは思えんが…」

リキッド「スネェーク!!」

リキッド「貴様!今の発言は聞き捨てならんぞ!」

スネーク「そ、そんなに怒ることでもないだろう」

リキッド「いいや、隊員として断じて許すわけにはいかない!」

スネーク「隊員!?」

オタコン「そうだよスネーク。それにね、りっちゃんはカチューシャをはずすと意外と可愛いんだよ」

リキッド「貴様も何もわかってはいない!」

オタコン「!?」

リキッド「真のりっちゃんファンならカチューシャがあろうとなかろうと関係ない!」

リキッド「すべてのりっちゃんを愛せてこその隊員なのだ!!」

オタコン「そ、そうかい…それは悪かったよ」

スネーク(なんて面倒な連中だ…)


――

―――


時間は進んで
#4 合宿!


リキッド「胸の大きさを気にするりっちゃんKAWAII!」

オタコン「確かに良い回だけど、憂ちゃんの出番が少ないんだよな」

リキッド「相変わらず貴様は憂ちゃんにぞっこんだな」

リキッド「そんなに好きなら貴様の妹に憂のコスプレでもさせれば良かろう」

オタコン「やめてくれ!三次元なんて冗談じゃない!」

やいのやいの


スネーク「…」

スネーク(まったく…こいつ等はよくこんなに盛り上がれるもんだ…)

スネーク(しかし…)


唯『それじゃあ最期の曲…』

唯『いっくぜぇー!!』


スネーク「…」

スネーク(本当に楽しそうにギターを弾くな…)

スネーク(まぁ…)
       オタコンやリキッド
スネーク(   奴ら  の気持ちもわからなくもないか…)

オタコン「おや、スネーク」

オタコン「なんだか楽しそうだね」

スネーク「!」

リキッド「貴様もけいおんの良さがわかってきたか?」

スネーク「な!そんなことは…」

マンティス「隠しても無駄だ」フワフワ

スネーク「!!」

スネーク「サイコマンティス!!」

スネーク「いつからこの部屋にいた!勝手に入るなと前にも言っただろう!」

マンティス「あずにゃんペロペロ」

スネーク「質問に答えろ!」


マンティス「そんなことはどうでもいい…」

マンティス「俺が貴様の心の中を覗いてやろう…」

スネーク「何っ!」

マンティス「ブラックアウトォ!!」

                                      ヒデオ




マンティス「ふぅむ、私にはお前が今何を考えているのか手に取るようにわかるぞ…」

マンティス「貴様…『けいおん』に萌えているだろう…?」

スネーク「何を!」

マンティス「ウェァーハッハッハ!!!」

スネーク「デタラメを…!」

リキッド「はたしてそうかなスネーク」

スネーク「リキッドォ…」

リキッド「俺からも言ってやろう…」

リキッド「スネーク、貴様は『けいおん』に萌えているんだよ」

スネーク「な」

リキッド「は!違うとでも言うのか!」

リキッド「それではなぜ貴様はここにいる!」

リキッド「タバコも吸わず、俺の持ってきたカレーも食わずに、貴様は今ここに座ってなぜ『けいおん』を観続けている!!」

スネーク「…!」

スネーク(勝手に人の家に上がっておいて…!)

リキッド「貴様も俺達と同じ穴の狢なんだよ」

マンティス「いい加減認めたらどうだスネーク」

オタコン「そうだよスネーク。楽になってみんなで語り合おうじゃないか」

スネーク「く…」


スネーク「…」

スネーク「…そうだな」

オタコン「!」

スネーク「あんたらの言うとおりだ…」

スネーク「俺も…素直になろう」

オタコン「スネーク…」

スネーク「俺は…」

スネーク「俺は…!」

スネーク「和ちゃんが、大好きだ!!」

オタコン「それはないよスネーク」

リキッド「ゴリラ女の次は変眼鏡か」

マンティス「B専乙」

スネーク「…」



デッデッデデーレ デンデンデン
 GAME OVER



オタコン「悪かったスネーク!トイレから出てきてくれよ、スネーク!」




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