律の部屋

律「うわあああああ・・・」ポロポロ

ひどい。
みんなひどいよ。
何が女の子らしくだ。
雑誌の真似事をする女がそんなにえらいのか。

・・・。
私も可愛い服を着て、化粧をして、
女の子雑誌を読めば周りから馬鹿にされることはなくなるのだろうか。

そういえば前に唯が読んでいた雑誌に『愛されモテカワガール』なる単語が載っていた。
愛されモテカワガール・・・



prrrr

澪『律か?こんな時間にどうした』

律「澪頼みがあるんだ・・・」ポロポロ

澪『どうした律!?泣いているのか?』

律「」ポロポロ

律「私を・・・」

澪『ゴクリ・・・』

律「私を愛されモテカワガールにしてくれ!」

澪『は?』



深夜、澪の家

律「よろしくお願いします」

澪「本気…なんだな」

律「もちろんだ。聡を…みんなを見返してやりたい」

澪「わかった…律の頼みだ。断るわけにはいかないな」

律「ありがとう澪」ポロポロ

澪「女が泣いていいのは男の子の前だけ…だぞ☆」

律「お、おお…」

律(キモい…)


律「まずは、可愛い服を買うのか!?化粧か!?」

澪「まずは中身からだ」

律「なんだと?」

澪「いくら外見が変わっても中身が律のままじゃダメダメだ。律の性格は男っぽいからな」

律「…」シュン

澪「そう落ち込むな。女の子らしくなれる方法ならある」

律「本当か!」

澪「携帯電話は持ってるな?」

律「ああ、持ってるぜ」

澪「ならこのサイトにアクセスしろ」

律「何々?携帯しょう…」

律「携帯小説まとめサイト?」

澪「一日ひとつ小説を読むこと。そして感動すること」

律「感動しろって言われても…ガッシボッカアタシは死んだスイーツ(笑)って何だよこれ」



律が携帯小説を読みはじめてから5日目

律「レイプ(笑)…覚醒剤(笑)…浮気(笑)…不治の病(笑)…なんだかんだで結婚(笑)…」ブツブツ

澪「いい傾向だ」

律「どれを読んでも同じ展開…」ブツブツ

澪「どうだ?面白いだろう?」

澪「あとで私の恋空(笑)も貸してやるからな」

律「…」


律「ハアハア、今日のノルマは達成したぞ…」

澪「そうか。それなら今日は新たな課題を与えてやろう」

律「本当か!?ついに私もお化粧を…」

澪「甘ったれるな!!!」

律「!?」

澪「律、私達愛されモテカワガール(笑)の合言葉を知ってるか?」

律「いや、わからん」

澪「ならば学べ。知らぬことは恥ではない…」

律「有り難きお言葉…」ポロポロ

もはや澪はただの幼馴染みではない。
私にとっての教祖さまだった。

律「それで、合言葉とは?」

澪「私達の合言葉…それは…」

律「ゴクリ…」

澪「カワイー(笑)だ」

律「カワイーだと…?」

澪「全てのモノを可愛いと思う心こそ私達の信念。それこそ雑誌に載ってる服から農機具までな」

律「なるほど…」

澪「メモしなくて大丈夫か?」

律「お、おお…」メモメモ



学校、音楽室

唯「」ペラッ

梓「今の服カワイー(笑)」

唯「どれどれ?」

梓「これです」

唯「カワイー」

紬「カワイー」

律「カ、カワイー(笑)」

唯、梓、紬「!」

澪(いいぞ律!頑張れ!)

唯「りっちゃん、いまなんと?」

律「い、今の服可愛いよな。モデルさんも可愛いよ」

梓「でも、これスカートですよ?律先輩の足じゃ…ねぇ…?」

唯「モテカワスリムのあずにゃんに言われたら誰も敵わないよー」

一同「アハハハ」

律「ちきしょう」ポロポロ

澪(頑張れ律!)


紬「今日のスイーツ(笑)はイチゴタルトよ♪」

唯「カワイー」

梓「カワイー」

律「カ、カワイー(笑)」

律(お菓子が可愛いってなんだよちくしょう!美味いじゃねえのかよ!)イライラ

唯「りっちゃんの顔コワーイ(笑)」

梓、紬「コワーイ(笑)」

澪「律、美味しいスイーツ(笑)屋さんを見つけたんだろ?今日みんなを誘ってみたらどうだ?」

律「そうだな!」

律「みんな!今からスイーツ(笑)食べに行かない?隠れ家的お店(笑)を見付けたんだ!」

唯「へー!いいね行こう行こう!」

梓「クレープ屋ですか?それともお洒落なかふぇ(笑)?」

律「今川焼。毎日じーさんばーさんが行列を作るほど人気なんだぜ!」

唯梓紬「…」

律「練習なんて切り上げてすぐに…」

澪「律…もういい…もういいんだ…」ポロポロ

紬「気をとりなおしてパスタ(笑)でも食べに行かない?」

唯「行こう行こう!」

律「…」ポロポロ



律家

律「ただいま!聡!パソコン貸せ!」

聡「うわうぜ!きもい、臭い」

律「何々、大通りに新しいアイス屋ができただと…どこか隠れ家的(笑)スイーツ(笑)屋はないか…」カチャカチャ

聡「…」

律「一応新作の洋服も調べておくか…女の子は忙しいぜ」

聡「…」



ねーちゃんがブスなんだが

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/22(火) 13:17:08.86 ID:45+iI4fn0
しかも最近スイーツ(笑)スイーツ(笑)わめいてる
パンツは未だに白無地

2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/22(火) 13:17:10.58 ID:ZUXuJmT80
───アタシの名前はアイ。心に傷を負った女子高生。モテカワスリムで恋愛体質の愛されガール♪
アタシがつるんでる友達は援助交際をやってるミキ、学校にナイショで
キャバクラで働いてるユウカ。訳あって不良グループの一員になってるアキナ。
 友達がいてもやっぱり学校はタイクツ。今日もミキとちょっとしたことで口喧嘩になった。
女のコ同士だとこんなこともあるからストレスが溜まるよね☆そんな時アタシは一人で繁華街を歩くことにしている。
がんばった自分へのご褒美ってやつ?自分らしさの演出とも言うかな!
 「あームカツク」・・。そんなことをつぶやきながらしつこいキャッチを軽くあしらう。
「カノジョー、ちょっと話聞いてくれない?」どいつもこいつも同じようなセリフしか言わない。
キャッチの男はカッコイイけどなんか薄っぺらくてキライだ。もっと等身大のアタシを見て欲しい。
 「すいません・・。」・・・またか、とセレブなアタシは思った。シカトするつもりだったけど、
チラっとキャッチの男の顔を見た。
「・・!!」
 ・・・チガウ・・・今までの男とはなにかが決定的に違う。スピリチュアルな感覚がアタシのカラダを
駆け巡った・・。「・・(カッコイイ・・!!・・これって運命・・?)」
男はホストだった。連れていかれてレイプされた。「キャーやめて!」ドラッグをきめた。
「ガシッ!ボカッ!」アタシは死んだ。スイーツ(笑)




1ヶ月後、通学路

唯「りっちゃんおはよー」

律「おはよー。唯カワイー(笑)」

唯「りっちゃんもカワイー(笑)」

唯、律「キャッキャウフフ」

律「ハァ…」

この1ヶ月間、私は念願のモテカワガールになるため澪の元で励んだ。
その結果、化粧をしたりエクステをつけたり、お洒落な服を身に纏う私は街でナンパされるほどまでに成長した。
だが、振り返ってみれば得るものより失ったものの方が多かったような気がする。



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