律の体から立ち上る金色のオーラ。

そしてその手に浮かぶは、ハートの紋章。

澪「あれはまさか…キングオブハートッ!?」

山中「ついに目覚めたのね…彼女が」

オーラをくゆらせ、律の目に決意が宿る。

律「おめェは軽音部から大切なものを奪っていった…」

律の拳に力がこもる。

律「絶ッ対に許さない…ッ!」

そして、ついには律の魂に怒りの炎が灯された。


「ふン…、かかってきな!!」

少女の言葉と同時に2人の影が走った。

先ほどはいいように蹂躙された律だったが

シャッフルの紋章に目覚め、

心技体ともにパワーアップを果たしたためか

ついには少女の動きに追いついた。

「小癪なッ」

律「破ァーーーーーッ!」


澪「す、すごい…」

山中「さあ、りっちゃんが戦っている間にこっちもやるわよ」

梓「はい」

澪「な、何を?」


山中「4人目を…起こすのよ」


澪「…起こす?」

山中「紬さんを、よ」

山中はそういうと紬の体から汚れを払う。

山中「あれだけ大きな穴が開くほどの衝撃を受けたのに、

   体そのものにはほとんど傷が付いていないでしょう。

   ショック死ならばまだ可能性はあるわ。戻せるかも」

澪「でっ でもどうやって」

梓「わが流派に伝わる毒手功には、薬の知識も必要とされるの。

  特にこの気付け薬ならば死人も生き返るといわれています。」

澪「薬って、でも飲ませられないんじゃ…」

山中「何いってるの?

   マウス・トゥー・マウスに決まってるじゃない」

澪「へ?」

梓「あなたがやるんです」

澪「え、ええーーーーーーーーーーーーーー!?」

その一瞬で澪の顔が真紅に染まる。

山中「友達を助けたいんでしょ?

   あいつに勝ちたいんでしょ?」

澪「そそそそそそ、そりゃそうだけど、何でわたしが」

梓「私はファーストキスも済ませてないんです。

  それが死体となんて嫌です。」

山中「私は教師だから。

   そういうイケナイ関係はルナ先生以外禁止されてるの」

澪「…あうあう」

山中・梓「早く!!!!」

澪「わ、わかったよ…」


ドキドキドキドキドキドキ

急激に心拍数があがった気がする。

梓から薬をもらい、口に含むと、

意を決して紬の唇に顔を寄せていく。

すぐ目の前に迫る、紬の顔。

澪「(こ、こんな近くに…)」

澪はやがて目を閉じると

その唇にそっとキスをした。

唇を舌でこじあけ、口に含んだ水とともに薬を流し込む。

れろ…ぺちょ…


山中は紬ののどに薬が流し込まれたのを確認し、うなずく。

山中「もういいわよ」

ちゅぷ…ぷちゅ…はぁ

梓「…あの…先生…」

だが一向に澪は行為をやめる気配はない。

困惑し、澪に声をかけようとする梓を制する山中。

山中「いま止めるべきではないわね」

澪「んっ…ふっ…ぁぁっ…ムギィ…」

澪の手は怪しく蠢き紬の豊満な胸へと伸びた。

梓「心臓マッサージ?」

山中「黙ってみてなさい。勉強よ」

幼い頃よりくのいちとしての教育を受けてきた澪である。

この状況で身につけたテクニックが出たとしても

それは極めて自然なことであるといえよう。



一方そのころ律は。

最初こそ優勢だったものの、

急激に目覚めた力に体がまだ慣れないためか

じょじょに押されはじめてきた。

「くくっ、やっぱりあなたもそンなものなのね!」

律(くそっ、こいつやっぱり隙が無い!)

「!?」

律「ん?」

突然少女の動きがとまる。

「な、何やってンのあの人たち…」

律「へ?」

2人の視線の先には

ムギに馬乗りになり唇をむさぼりながら

激しくムギと自分の胸を揉みしだく澪と

その様子をムービー撮影する山中・梓の姿があった。

狼狽する少女。

だが律は幼馴染である澪がときおり同性とともに

あのような行為にふけることを知っており

それを見てみぬふりをしてきたためにすぐに

律(いつもの病気か…)

と判断することができた。


律「だが…チャンスッ!」

律「流派!軽音学部が最終奥義…!」

  あたしのこの手が光ってうなる!

  やつを倒せと輝き叫ぶ!!

  石破! K-ON拳ーーーーーーーッ!!」


律の拳から放たれた一撃が少女をとらえる。しかし。

「ぐぅぅぅッ! まだだ! まだ終わらないよっ!!」

必死の抵抗をみせ、光の翼で受け止める。

律「くくっ…! なんてやつなの!!」

「無駄無駄無駄ァァッッッ!!」

そのときである。

少女の背中を、衝撃が襲った。

なにごとかと背中を見ると、ある物が突き刺さっていた。

紬が投げたと思われる、澪のピックである。

「バカな、死人が、なぜッ!!」

律「いまだ…!」

すかさず律は少女の隙をついて接近し、

渾身の力をこめ、首をキメる!

律「これ、あたしの最後の技だよ…

  これに耐えたら、アンタの勝ちだッ!」

出たァーーーーーーーッ!

律さんのフロントネック、

別名ギロチンチョークだァーーーーーッ!!

「(た、耐えてみせる! これしきのこと!!)」

力をこめるあまり律の制服がびりびりびりと音をたてて裂けた。

山中「見て、律さんの背中!」

梓「お、鬼が…哭いてる!!」

澪「ハァハァ」

そして抵抗むなしく、少女の意識は途絶えた。

律「か…

  勝った…のか?」



勝利の栄光が、律を暖かく包む。

戦いに疲れた律を出迎える、澪、紬、梓、山中。

山中「よく奥義に頼らず勝てたわね」

律「ムギのおかげさ!」

紬「いえ、私が生き返ることができましたのも

  皆様のおかげですから。よく覚えていないのですが。」

澪「わっ わたしは何もしてないからね!」

山中「…そうね、それがいいかもね」

梓「(澪先輩には近づかないでおこう)」

「くっ…」

澪「…まだ生きてる…こいつ!」


律「待ちな」

「あなたたち…強いのね」

律「…ああ、強いよ」

「いいわ」

律「ん?」

「けいおん部…入ってあげる」

澪「ななな、何バカいってんだ!

  そんなの許せるわけないだろっ!

  おまえは、ムギをッ!」

紬「ふふ。私は一向にかまいませんわ」

澪「ム、ムギィ!?」

律「まっ…ムギがいいっていってんだ・・・

  梓も来年にならないと入ってこないわけだし、

  入ってくれるなら大歓迎だ!」

澪「う、ううう~」



紬「それで、あなた、お名前は?」

「…ユイ。平沢唯…よろしく」


かくして、軽音楽部の戦いの一つが終わった。

しかし…

校長「…フム。唯が負けたか」

教頭「はい。しかしご安心を。

   次なる手はすでに打っております…」

次なる刺客が牙を研いでいることを

彼女たちはまだ知る由もなかった…。


けいおん 軽音楽廃部作戦編


しかし


戦いは続く!





こんなけいおんの原型を
まるでとどめていないようなSSに
レスをくれてありがとうございます

次はちゃんとしたのがかけるよう頑張ります