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律「はぁ……」

唯「りっちゃん、元気出し!!」

律「そうは言ってもなぁ……唯……」


あれからもう1ヶ月がたった
そう私への嫌がらせの犯人が澪だと発覚した時から

唯とムギも梓から話を聞いたらしい…

どうして澪が私にあんなことをしたのか今でもわからない
知らない間に澪を傷付けてしまっていたのだろうか……?


律「澪が学校休みはじめてもう1ヶ月か……」


私からは澪に電話もメールもしていない

唯たちは心配して連絡をとろうとしているのだが澪からの返信は皆無

私はもう怒ってなどいないのに…
そりゃあ当初は怒っていたさ…あんなことをされていたんだから

だが今では怒りは完全に薄れ、澪を心配する気持ちの方がとても大きくなっていた

しかし梓から私から澪に連絡をとることは固く禁じられている

まぁどんな理由にしろ澪が反省する必要があるのは確かだしな…


しかしこのままで澪がもう二度と学校に来ることはない気がしてきた

澪の性格を私は十分にわかってるつもりだ…


律「なぁ梓、澪のことむかえに行ってやらないか?」

梓「え……?!」

律「私ももう気にしてないしさ…」

唯「そうだよ!!そうしようよ!!」

梓「ダメです!!!!」

紬「梓ちゃん……」

梓「律先輩が許しても私は絶対に許すことはできません!!」

唯「あずにゃんは何もされてないじゃん~」

梓「誰がされたとかそういうのは関係ありませんよ!!」

梓「律先輩といえど、軽音部の大切な仲間です!!その仲間を傷つけられたんですよ!!」

梓「みなさんは甘すぎるですっ!!」


梓は何故か異様に怒っていた…

仲間を傷つけられた……まぁ怒るのは仕方ない気がするが
それだけなのだろうか……?


紬「でも…澪ちゃんも大切な仲間でしょ?」

梓「違いますよ」

律「えっ?!」


梓「例えばムギ先輩は唯先輩のギターを壊したりしますか?」

唯「ひいぃっっ…!!ギー太!!!!」
アワアワ…

梓「そういうことです」

律「澪にも何かわけがあったんだよ!!………それに学祭までもう1ヶ月切ってるし」

唯「澪ちゃんいないと演奏できないよ!!」

梓「心配いりませんよ」

紬「どういうこと?」

梓「私の友人に鈴木……えと、……純って子がいるんで彼女にベースをやってもらいます」

律「で、でも……!!!」

梓「安心してください、ベースの腕は確かです」

律「…………」


何故ここまで澪を拒み続けるのだろうか

その時の私は梓の考えてることが全く理解できなかった



―――――――


純「梓ー、本当に私が澪先輩の代わりでいいのー!?」

梓「大丈夫大丈夫!!」

純「でも……他の先輩たちに悪い気が……そもそも何で澪先輩、学校来てないの?」

梓「純、澪先輩の話は禁句だから」

純「え?!なんで?」

梓「なんででも!!それに純だって学祭で演奏したいでしょ!?ジャズ研だったら演奏メンバーに入れないって言ってたじゃん!!」

純「わかったよぉー」



―――――――


純「鈴木純でーす!今日から学祭までよろしくお願いします」
ペコッ

律唯紬「…………」

純(な、なに……この全然歓迎されてない感じ…)

梓「じゃあ試しに合わせてみますか?純、曲覚えてきてるよね?!」

純「まぁ一応」


悔しいことに鈴木純のベースは澪とほとんど遜色ないほどの見事な演奏ぶりだった

せっかく来てくれた鈴木純の前で澪の話をするのは悪いと思い、この日から澪の話題を出すものはいなくなった

そして足早に時は流れ、学祭ライブ前日となった



―――――――


学祭前日になっても澪は学校に来ることはなく連絡があることもなかった…

澪、お前は今何をして何を思ってるんだ……?

お前からここへ来て話をしてくれればきっと梓だってわかってくれると思うのに…


澪…… I NEED YOU



―――律編、完―――


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