律「もうすぐ誕生日だよな」

梓「ですね。あの人がこの世を去ってから丁度40年か…」

律「早いもんだな」

律「……」

律「ジミヘンじゃねえよ」

澪「唯の誕生日だろ?」

紬「27日よね」

律「私たちで祝ってやろうぜ」

梓「いいですね」

紬「唯ちゃんのことだからきっと大きなケーキ食べたがるわね!」

澪「プレゼントも考えよう」

律「そこなんだよな」

律「とりあえず箱だけ用意してみた」

澪「普通中身が先だよね」

律「私流のサプライズや」

梓「かなり大きな箱ですね」

紬「何でも入りそうでいいんじゃない?」

澪「確かに便利だな」

紬「唯ちゃん、どんなものをあげれば喜ぶのかしら」

梓「ちくわとかどうでしょう」

律「お前は唯に恨みでもあるの?」

梓「年に一度のバースデイに汚い縮れ毛を4本もプレゼントされた身にもなってくださいよ」

澪「そんなことあったっけ?」

紬「さぁ?」

澪「どうせなら食べ物よりも形が残るものをあげたいよな」

紬「そうねー」

梓「じゃあ右ストレートでもプレゼントしましょう!」

律「アザが残るな」

紬「新しいマフラーとかどう!?」

律「唯の事だから大きな八つ橋と間違えて食べちゃうよ」

澪「CDは?」

律「きっとドーナッツと間違えて食べちゃうよ」

紬「中々決まらないわね…」

澪「あの食いしん坊め」

律「じゃあ梓がプレゼントってことでいいんだな?」

梓「はい!」

紬「梓ちゃんがいいのなら…」

澪「止めるつもりは無いけど」

律「よし、梓。お前箱に入れ」

梓「え、入れますかね」

澪「入るんだよ」

梓「分かりました。 …よいしょっと」

梓「んぐぐぐぐ……」

紬「頑張って梓ちゃん!」

梓「これ以上…体を縮めるのは……!」

澪「上手くサイコガンダムみたいに」

梓「ム゛リ゛です゛~~」

律「確かに限界っぽいな」

律「よしムギ!頼んだ!」

紬「はーい♪」

梓「ちょ…先輩!?何をする気ですか!?」

紬「梓ちゃん、息をゆっくり吐いて」

梓「えっ」

紬「行くわよ!」

梓「えっえっ」

梓「うぎゃああぁぁ!!」

梓「もごもご」

紬「関節という関節をハズしたわ!」

律「お疲れ」

澪「後は蓋をするだけだな」

律「どうせなら綺麗に舗装しちゃおうか」

澪「唯の奴ビックリするだろうなぁ」


── 数日後

唯「ごめ~ん。掃除で遅れちゃった!」

澪「お、主役が来たぞ!」

唯「主役?なんのこと?」

律「今日はお前の誕生日じゃないか」

唯「みんな覚えててくれてたの!?」

律「あったりまえじゃん」

澪「大事な友達の誕生日を忘れるわけないだろ?」

紬「おめでとう唯ちゃん!」

唯「みんなありがとう!とっても嬉しいよ!」

唯「うわぁ!大きなケーキだねぇ」

紬「みんなで作ったの」

唯「食べよう食べよう!」

唯「あ……」

澪「どうかしたのか?」

唯「さっきからあずにゃんの姿が見えないなーって」

唯「というかここ数日あずにゃんを見てないような…」

律「ふふふ…じゃあそろそろお披露目といこうか」

紬「私たち3人から唯ちゃんにプレゼントよ」

唯「えっ!?プレゼント?何何?嬉しいなぁ!」

律「これだよん」 ササッ

唯「おお、大きな箱!何が入ってるの!?」

澪「さあ何だろう」

唯「開けてみてもいい?」

律「いいよいいよ」

スルスル…… パカッ

唯「う゛」

梓「にゃあ~!唯先輩おめでとうです!」

唯「」

梓「あ~~!フタしないでくd」

かぽっ

唯「これはどういうことなの?」

澪「どうって」

律「見たまんまだよ」

唯「なんであずにゃんがスルメみたいにグニャグニャなの?」

唯「酷いよ!3人であずにゃんをいじめたんでしょ!?」

紬「そんなことしてないわ」

唯「じゃあなんであずにゃんがこんなになっちゃったの!?」

梓「違うんです唯先輩!これはヨガなんです!」 ぴょんっ

律「あ、自力で出てきた」

唯「そうなの?」

梓「はい。ヨガパワーで世界の平和を願ってるんです」

澪「そういうことだから落ち着いてくれよ唯」

唯「信じられないよ!急にヨガ始めたなんてウソだよ!」

唯「あずにゃん、本当のこと言って」

梓「……分かりました」

梓「ずっと隠してたけど私、インド人なんです」

唯「えっ そうだったの?」

梓「はい。そうだったんです」

唯「そっかぁ。それならヨガくらい当たり前だよね」

梓「でも、今日で国に帰らなくちゃいけないんです」

梓「だからお別れです」

唯「そんなのやだよ!あずにゃんが居なくなっちゃうなんてやだよ!」

梓「ごめんなさい先輩。でも仕方がないんです」

澪「唯、みんな辛いんだよ」

紬「わがまま言っちゃだめよー」

唯「じゃあ私も一緒にインド行く!それならいいでしょ?ね!?」


── 数年後

梓「唯先輩、随分シタールの演奏上手くなりましたね」

唯「えへへ、ありがと。あずにゃんこそ火を吐けるようになったんだね」

梓「はい。ヨガって凄いです」

唯「久しぶりに、あれ歌おうか」

梓「いいですね!」


『カレーのちナン』 おわり



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