「魔法少女 平沢唯!」


こんにちは、平沢唯です!
隠してましたが、実は私魔法少女なんです!!


律「おーい澪。なんか唯が痛いこと言い出したぞ」

澪「え、いつもの悪ノリじゃないのか?」

紬「こういう時って、どう返したらいいのかしら…」

唯「あー、みんな信じてないな~! 本当のことなのに~」

律「ははは、なあ唯」

唯「なーに?」

律「流石に高三で魔法少女ごっこはどうかと思うぞ?」

唯「違うよ! 本当の話なんだよ!!」

澪「(随分とマジに成り切っちゃってるなー…なんかアニメでも見たのかな?)」

律「へえへえ。で、その魔法少女さんがどうかしたのか?」

唯「うん。もうみんなに隠し事してるのも悪いかなーって思って」

紬「えーっと…じ、じゃあ憂ちゃんは?(とりあえず、それらしく話を合わせればいいのかしら?)」

唯「憂も魔法使えるよー。私より凄いんだよ」

律「まあ、実際に魔法使えるとしたら憂ちゃんのが確実にすごいだろうな」

紬「和ちゃんも知ってるの?」

唯「うん。最初は全然信じてなかったけどね」

澪「(設定まで細かく作りこんじゃって…意外と凝った奴だな)」

律「よしわかった唯、これ以上は私もついていけんから。もう終われ」

唯「あー、信じてないなりっちゃん。昔の和ちゃんと同じだ」

紬「そりゃあね…急に信じられる話でもないもの」

唯「ムギちゃんまで!…じゃあわかったよ、なんか魔法見せてあげるよ」

律「ほーほー、そりゃ是非見せてもらいたいもんだね~」

紬「えーっと…どんな魔法が使えるのかしら?」

唯「ふふ、よくぞ聞いてくれた…私の専門はね~~」

律「……」

澪「……」

紬「……」

唯「フッフッフッフ…聞いて驚くなかれ、なんと!! それはっっ!!!」

律「あ、ムギ。お茶おかわり」

唯「」ズルッ

唯「ちょ! 話の腰を折らないでよ~!」

律「引っ張りすぎだっつーの。考えてないなら素直にそう言えよ」

紬「唯ちゃん、無理はしちゃ駄目だと思うの」

澪「魔法のネタを仕込んでないとか…創作者としては失格だゾ、唯」

唯「むー、いいもん。じゃあ、見せてあげるよ……えいっ!」

パアァァァァ……

律「ん? なんか唯の手が光って……」

唯「えーっと…じゃあ、ムギちゃんに! とりゃ!!」

紬「え?」

シャアアアァァァァァンン

澪「ああ! 唯の手から放たれた光がムギを包み込んだ!」

律「いきなり説明口調かよ! て、おい! 魔法ってマジか!?」

紬「な、ななななににににここここれれれれぇぇぇぇ!!」

Bown!!

澪「あぁ、光が急にはじけてムギが煙に覆われた!」

律「お、おい唯! ムギに何したんだ!?」

唯「フッフッフ、ムギちゃんには若返りの魔法をかけました!」

律「わ、若返り~!?」

澪「唯! その魔法私に教えてくれっ!」

律「澪が壊れた!?」

唯「さあ、煙が消えた頃には10年前…8歳のムギちゃんが……!」

モクモク

澪「?」

唯「…あれ?」

律「…いないぞ?」

唯「お、おかしーなー。ちゃんと出来たはずなのに~」

律「はずって…そんな不確かな状態で魔法使うなよ」

澪「…あれ? なあ、これって……」ヒョイ

唯「あ…」

律「おいおい、まさか…」

唯「む、ムギちゃんが……沢庵になっちゃった!!」


唯の魔法により沢庵となってしまった紬…
そして、迫り来る魔王さわ子の魔の手
唯は、果たして軽音部の平和を守ることができるのだろうか――

第1部完! ご愛読ありがとうございました!!

唯「またいつか会おうね!!」


律「てゴルァ! 勝手に終わらすな!!」

唯「ヒィ!…だ、だってこんな失敗したことないし。パニくっちゃって…」

律「おいおい、冗談じゃないぞ…澪は気絶しちゃったし」

澪「」ブクブク

唯「あうー、ゴメンねムギちゃん。すぐ戻してあげるからね…」

律「まったく…人騒がせなもんだぜ」

唯「……」

律「…どした、唯?」

唯「…りっちゃんどうしよう、戻し方わかんない」ウルウル

律「何…だと……」

律「唯…いくら温厚な私でも、さすがに怒るぜ?」

唯「だ、だってこんな失敗したことないし! 成功してたらいくらでも戻せたんだけど…」

律「おいおいおいおいおい…じゃあ、ムギはずっと沢庵のままか…?」

唯「冷蔵庫に入れとかないとダメかな?」

律「よし、殴らせろ」

唯「じょ、冗談だよ…そうだ、憂に治してもらおう!」

律「憂ちゃんに? 出来るのか?」

唯「大丈夫だと思う…憂はミシュラン魔法ガイド☆三つあるからっ!」

律「なんじゃそのガイド」

唯「よ、要するに、超一流ってことだよ。私ちょっと憂呼んでくる!」

律「おい待てよ!…くそ、逃げられちゃかなわん、私も行く!」

律「悪いなムギ、しばらくその皿の上で大人しくしていてくれ!」

数分後

梓「こんにちはー、遅くなりました」

梓「…返事がない、ただの屍のようだー…虚しい」

梓「…あ、澪先輩が寝てる。みおせんぱーい」

梓「…起きない」

梓「…他のみなさんはどこいったんだろう」

梓「……ん?」

梓「これは…沢庵?」

梓「…今日のオヤツは随分渋いですね……」

梓「……」

梓「……」ヒョイパク

梓「あ、おいしい」

澪「あああああああ!!!!!」

梓「にゃ! み、澪先輩…驚かさないで下さいよ」

澪「あ、梓…お前……」

梓「はい?」

澪「あ、梓が…梓がムギを食った!!」

梓「な!?」ギク!

澪「梓ぁ…お前なんてことをー!!」

梓「な、何を言ってるんですか! 誤解です! まだ食ってません!!」

澪「あずさが…あずさがああ!!!」

梓「ちょ!落ち着いてくださいよ澪先輩!!!」

ガラ

唯「戻ったよー。お、あずにゃんが来てる~」

律「おー、澪も起きて…て、何だコリャ?」

澪「り、りつぅ! あ、梓が…梓がムギを食った!」

律「何…だと……」

梓「だ、だから誤解ですって! 私がムギ先輩を食べるなんて……ポッ」

律「何赤面しとんのコイツは」

唯「あー!む、ムギちゃんがいない!!!」

澪「梓が食ったんだよ~…ムギィ……」

梓「…ハッ、いやだからですね、誤解ですよ!」

律「だー、もう全員落ち着かんかー!!!」

ややあって

梓「てことは…さっきの沢庵がムギ先輩?」

律「そーゆーこと。ああ…また厄介なことになっちまった……」

澪「ムギが…ムギが……」ブクブク

律「こっちはこっちでまた正気失ってるし…」

唯「大丈夫だよりっちゃん! 憂なら何とかできるから!」

律「憂ちゃん…何とかなるのか?」

憂「もちろんです! まずは、梓ちゃんの胃から紬さんを取り出しましょう」

憂「………ブツブツブツ。いでよ、魔法道具!!」

ボンッ!

律「おお。こ、これは…」

憂「これを使って、まずは紬さんを吸い上げます。さ、梓ちゃん?」

梓「…ねえ、憂」

憂「何?」

梓「ツッコまない方が良いかもしれないけど…それ、掃除機だよね?」

憂「違うよ? 魔法道具だよ?」

梓「なんか、思いっきりDysonって書いてあるんだけど」

憂「それ、私のお師匠様の名前だよ」

梓「う、嘘だあ! 掃除機を口の中に突っ込まれるなんて嫌だよ、私!?」

憂「梓ちゃん、このままだと紬さん死んじゃうかも知れないんだよ?」

梓「う、それは…そうだけど……」

憂「大丈夫。この魔法道具はお年寄りをMochiという悪魔から救った実績もあるし!」

梓「やっぱ掃除機なんじゃん!」

憂「はい、梓ちゃん。あ~ん」

梓「いや、ちょっと待って…心の準備が……ね?」

憂「もう、しょうがないなあ梓ちゃんは。それじゃ、別の魔法道具にしようか」

梓「で、出来れば…」

憂「……ブツブツブツ、えい!」

ボンッ!

憂「魔法少女108の道具の一つ、ノコギリです!」

梓「更にエグイものが!!」

憂「さ、それじゃ梓ちゃん。お腹出して?」

梓「あ、あの~憂? 一応聞くけど…それ、どうやって使うの?」

憂「これで梓ちゃんのお腹切開するだけだよ?」

梓「絶対に『だけ』じゃ済まないじゃん! 私死ぬじゃん!!」

憂「大丈夫だよ、今まで2回しか失敗したことないから」

梓「い、いやだーー! 別のにしてよーーー!!」

唯「もう、あずにゃんはワガママさんだね~」

Dyson「憂よ…立派に成長したな……」

律「誰だあんた」


ついにその全貌を表した魔法道具…
姫をその身に飲み込んだ双頭の大蛇を相手に、平沢姉妹は魔法道具を手に立ち上がる
そして迫る、魔王さわk

律「だあああ!! だから勝手に終わらすなあ!!」

唯「りっちゃん、あらすじの説明は大事だと思うよ」

梓「双頭の大蛇ってもしかして私のことですか?」ピョンピョン

唯「ツインテールがまさに頭だね!」

憂「もー、話が進まないなあ。じゃあ、紬さんに直接魔法かけちゃおうか」

梓「えっ?」

律「おいおい、そんなことしたら今度は梓が危ないんじゃないか?」

憂「もちろん直接元の姿には戻さないですよ。一度梓ちゃんの体内でゲル状にしてしまうんです」

律「げ、ゲル状?」

憂「はい。そうすれば、梓ちゃんの体内からそのうち出られるはずです」

律「そのうちって…どれくらいなんだ?」

憂「わかりません。ただ、アレです。下の口から出るってことです。便と一緒に」

梓「」

唯「すごい! あずにゃんがムギちゃんを産んじゃうんだね!?」

憂「子どもが産まれる口とは場所が違うけどね。それじゃあ…」

律「おいおい、そうなるとムギはクソまみれで産まれてくるってことか~?」

梓「クソミソですね」

律「お前は黙れ」

梓「はい」

憂「それでは……」

憂が魔法をかけて十数分後、梓はゲルを産んだ

律「これが…ムギか(臭え……)」

唯「ムギちゃんゴメンね…私のせいで」

憂「今戻して差し上げます…えーーい!!」

パァァァァ

澪「ああ、梓の産んだゲルが光に包まれて徐々に人の形になっていく!?」

律「また説明口調かよ!つか、お前いつの間に蘇った!?」

キラキラキラ…

梓「あ、徐々に陰がくっきりと…」

シャアアアァァァァァンン

紬「……」

唯「やったもとに戻った! さすが憂だよ~」

憂「へへ~、お姉ちゃんに褒められちゃった♪」

律「えーっと、ムギ? 私が誰かわかるか?」

紬「……りっちゃん」

澪「わ、私は?」

紬「……みおちゃん。あれ? 私…一体……?(何これ…もしかしてウン……)」

律「お、おお…ちゃんと元に戻ってるぞ!(クソまみれだけど)」

澪「よかった…一時はどうなることかと(クソまみれだけど)」

梓「クソまみれですけどね(すいませんムギ先輩…私が食べちゃったばっかりに…)」

唯「あずにゃん、セリフと心の声が逆だよ~」

紬「……とりあえず、シャワー浴びてくるわ……」

憂「私も行ってきます。一応ちゃんと戻ってるか確認しないといけませんから」

唯「うん、よろしくね憂」

紬「…ありがとう、憂ちゃん」

梓「先にシャワー浴びてこいよ(キリッ なんちゃって(いってらっしゃい)」

澪「なあ、律。梓にツッコミを入れるべきなのだろうか」

律「ほっとけ」

唯「はあ…みんなに隠し事したくなかったから意地はっちゃったけど…
  ゴメンね、結局迷惑かけただけだけになっちゃった」

律「ああ…まあ、反省してるんなら私は別にいいよ。ムギも元に戻ったし」

澪「でも、本当に魔法が使えるなんてな…それはビックリした」

唯「えへへ…でも、もう使わないよ。みんなに迷惑かけたくないもん」

梓「唯先輩…」

澪「唯…」

律「そうか…あー、もう湿っぽい空気はこれくらいにしとこうぜ!」

澪「そうだな!」

梓「ええ!」

唯「それじゃ、みんな!!」

私たちはまだ登り始めたばかりなのだ
軽音部と言う、長い乙女坂を…


魔王さわ子「…………」

魔王さわ子「……私の出番は?」

律「あんた本当に魔王だったのかよ」


おわり



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