―――長門家!

長門「情報総合思念体との通信を開始する」

長門「報告、涼宮ハルヒ特に変化なし

しかし、唯……平沢唯との交流に自力進化の可能性を発見」

長門「私という個体にも感情というものが芽生えはじめた可能性あり」

長門「……」

長門「!?」


長門「違う!エラーではない」

長門「……」

長門「……了解」

長門「引き続き涼宮ハルヒの監察を行う」

長門「……了解」


長門(……)



――月曜日!SOS団

ハルヒ「今日もじゃんじゃん撮影するわよー!」

ハルヒ「そうね、今日は未来人のヒーローみくるちゃんが宇宙から来た侵略者の有希と対決するシーンを撮るわよ!」

キョン「おい……ハルヒ
俺の記憶がただしけりゃこの映画は朝比奈さん演じる朝比奈ミクルと古泉が演じるアメリカ人ジョン・スミスとの国境を越えたラブストーリーじゃなかったのか?」

ハルヒ「そうよ?」

キョン「じゃー、どっから未来人ヒーローなんて設定が出てきたんだ!
宇宙から来た侵略者とバトル?
もう意味がわからんぞ」

ハルヒ「そんなことはどーでもいいの!
映画にバトルシーンは必要不可欠よ!
恋人であるジョン・スミスが宇宙人の長門有希にさらわれたの!」

古泉「おや、あつい展開ですねー!僕は賛成ですよ」ニコニコ

キョン「お前それ本気でいってるのか?」

ハルヒ「でしょ?さっすが古泉くん
アホキョンとは見る目が違うわ!」

キョン「はぁ……もういい……好きにしろ」



――
――――
――――――――
ハルヒ「 ち っ が ー う!」

みくる「ふ、ふえぇ」

長門「……」

キョン(頑張って下さい朝比奈さん)

ハルヒ「そこはもっと声を張り上げて!」

みくる「は、はひ」

みくる「み、みくるぱぁ~んち」

長門「……」パシッ

ハルヒ「……んー、何かもの足りないわ……」

ハルヒ「あっ!そうだわ!
前座が足りないのよ!」

キョン「前座?」

ハルヒ「そうよ!前座よ
いきなりボスと戦うからもの足りなく感じるの!」

ハルヒ「ボスとの戦闘の前には必ずそのしたっぱとの戦闘が必要よ!」

ハルヒ「んー、谷口はインパクトがないし……」キョロキョロ

ハルヒ「!!」

ハルヒ「あらっ!ちょうどいいものがあるじゃない!」

ハルヒ「誰のカバンかは知らないけどこれについてる人形!
いいわ~いかにも宇宙人の手下って感じがするわよ」

長門「!!!」


長門「それは……」

 唯『はい、プレゼント!』

長門(あれは……あれは……)

ハルヒ「あら!有希のだったの?」

ハルヒ「ナイスよ!有希
これをパンチするのよみくるちゃん!
そしてこの人形は爆発!
手下をやられておこった有希が―――」

長門「だめ!」クワッ

一同「!!!」

長門「それはダメ!」

古泉「……んふ、長門さんはぬいぐるみ好きだったんですかー
なら僕が後日それよりも大きくていいのを差し上げますよ」ニコッ

ハルヒ「そ、そうよ!いいじゃない
こんなぬいぐるみぐらい
この撮影が終わったら私も沢山あげるわよ」

キョン「……」

ハルヒ「だから、ね?いいでしょ?」

長門「だめ!」

長門「……いらない、他に人形はいらない」

長門「私はその人形が大事」

ハルヒ「!!」

古泉「……」

みくる「ふ、ふぇ」

キョン「……な、なぁハルヒ」

ハルヒ「 な に ?」イライラ

キョン「今日は朝比奈さんと長門の戦闘シーンの続きをとることにしたらどうだ?」

ハルヒ「だめよ!今日はもう手下とみくるちゃんのシーンをとるって決めたんだから!」

キョン「それは後日でいいじゃないか

ほらっ、あのぬいぐるみよりいかにも宇宙人って感じのぬいぐるみを妹がもってるんだよ」

キョン「それもってきてやるから、な?」

ハルヒ「……」ムスッ

キョン「だいたいあのぬいぐるみじゃ手下として小さすぎるし
うちのはもーっとでかいぞ?」

ハルヒ「……ってきなさいよ?」

ハルヒ「ちゃんともってきなさいよ?」

キョン「へいへい、ありがとな?ハルヒ」

ハルヒ「///」カァ-


ハルヒ「じゃあバンバンとるわよー!
はい、みくるちゃんも有希もはやく、たち位置について!」

長門「……」トテトテ

みくる「は、はぁーい」

キョン「……ふぅ」ヤレヤレ

古泉「助かりましたよ
まさか長門さんがあんな行動をとるなんて思いませんでしたからね
正直ヒヤッとしました」ボソッ

キョン「長門のことは……許してやってくれ」

ハルヒ「こーら、そこの雑用二人!
仕事しなさーい!」



―――団活後!

長門「……」クイクイ

キョン「なんだ?」

長門「昼間のこと……感謝する」

キョン「あのぬいぐるみは平沢さんから貰ったのか?」

長門「……」コクリ

長門「あなたや古泉一樹に迷惑をかけた……ごめんなさい」

キョン「いや、いいんだよ
お前は人間に近づいてきてるんだ」

キョン「これからも嫌な事は嫌!って言えばいいさ」ニコッ

長門「……情報総合思念体は……」

キョン「ん?お前らの親玉がどうかしたか?」

長門「……私の変化をバグの蓄積によるものだと判断した」

長門「バグが蓄積したまま情報操作するのは危険なため情報操作の使用も禁じられた」

キョン「……」

長門「私は本当に――」

キョン「長門、お前自身は自分の変化についてどう思ってるんだ?」

長門「……私?」

キョン「そうだ、お前だ」

キョン「お前は今もバグの蓄積だと思っているか?」

長門「私は…… これがバグではなく感情だと信じたい」

キョン「そうか、ならそう信じればいいじゃないか
情報総合思念体だかなんだかしらないが感情さえもってないやつのことなんか真に受けることはない
そうだろ?」

長門「……」コクリ

長門「あなたのおかげで楽になった、ありがとう」ニコッ

キョン「!!」

キョン「どういたしまして」ニコッ



―――次の日!桜ヶ丘高校

さわ子「文化祭まであと2週間です
今から招待券配るから、誘いたい人がいるなら早めに渡しておくこと
この券もってないと親族でも生徒じゃない場合ははいれないからねー」

ワイ ワイ ガヤ ガヤ

律「おい、唯
招待券、配られるぞ」

紬「有希ちゃんに渡さなくっちゃね」ウフフ

唯「うんっ!」

律「私は聡にでもやるかな……」

紬「斉藤きっと喜ぶわ」ウフフ

唯(今日の夜わたしにいこう!有希ちゃんと会えるの楽しみだなぁ)



―――軽音部帰路!
梓「今日の練習はほぼ完璧でした!」

紬「これも日曜日の特訓のおかげね」

律「疲れた~、ちょっと喫茶店よろうぜー」

唯「さんせー!」

澪「行くか」



―――SOS団帰路!

ハルヒ「今日の撮影は完璧だったわ!」

ハルヒ「特に有希!いい演技だったわ」

長門「……」

ハルヒ「今日は打ち上げよ打ち上げ!!焼き肉いくわよー」

キョン(まだ撮影完全に終わってもいないのに打ち上げってなんなんだ)

古泉「いいですね、賛成です」ニコニコ

みくる「私もお腹すきましたー」

キョン「確かに腹は減ったし……まぁいいか」



唯「もうすぐあい~す♪」

律「唯はアイス好きだな」

梓「アイス中毒なんじゃないですか?」

唯(向こうからやってくる人たち……)ピタ


古泉「――…―」
ハルヒ「―――!」キョン「……――?」


唯(!北高の制服だぁ)

長門「……」

唯「あっ!有希ちゃんだ!」

律「えっ?どこどこ?」

紬「あら、本当こっちに歩いてきてるわね」

澪「周りのコスプレしてる人たちは友達かな?」

梓「SOなんたら団の人たちじゃないんですか?
ほら、映画撮影してるって言ってたし」


「おーい!」

キョン「ん?前にいる人たち俺達をよんでないか?」

古泉「こっちにむかってきてますが」

ハルヒ「確かあの制服は桜ヶ丘じゃなかったかしら

みくるちゃんの知り合い?」

長門(桜ヶ丘……?)

長門「!!!」

みくる「えっ?私の知り合いじゃありませんよ?」

キョン「走ってきてるぞ」

古泉「これまた随分お綺麗な方たちみたいですがあなたの知り合いなんじゃないですか?」ボソッ

キョン「馬鹿いうな!桜ヶ丘に知り合いなんていない、むしろ紹介してほしいぐらいだ」

長門「……唯」

唯「おーい!有希ちゃーん」タッタッタ

ハルヒ「あら、有希の知り合い?へぇー珍しいわね」

キョン「あぁ、この子が……」

古泉「やっぱり知っているんじゃありませんか」ニヤニヤ

キョン「からかうな、長門から話を聞いてただけだ」

唯「わぁやっぱり有希ちゃんだ!」ダキッ

古泉「おやおや、これは」


律「お、おい唯、はやいって」ハァハァ

紬「有希ちゃんこんにちは」

長門「……」コクリ

澪「長門さんこんにちは
あっ、それとはじめまして」ペコリ

キョン「……」ペコリ

みくる「はじめまして~」ペコリ

梓(街中でメイド服……)ペコリ

ハルヒ「あなた達有希の友達?」

唯「うんっ!有希ちゃんとは親友だよ~」ギュッ

ハルヒ「へぇー……有希!」

ハルヒ「意外と顔が広いのね!見直したわ
団長の私も鼻が高い!」

唯「ねね、有希ちゃん達はなにしてるの?」

長門「打ち上げ……焼き肉」

唯「おおぅ!焼き肉!?いいなー!」

古泉「せっかくあったんですしどうです?この方たちもご一緒するっていうのは?勿論そちらが良ければですが」ニコニコ

ハルヒ「いいわね!それ」

澪「えっ!?」(こんな知らない人たちと……しかも男の人もいる……)

澪(やだっ!恥ずかしい///)

澪「け、け、結構です!!」

唯「えぇっ!?」

律「私も日曜日つかいすぎたからなぁ今金ないし遠慮しとくよ」

古泉「おや、それは残念です」

ハルヒ「んー、なら仕方ないわね」


唯「うー、ならしょうがないよね」

澪「ほ、ほらっ!唯あっちも忙しいんだ!いくぞ
じゃ、じゃあまた今度ー」トテトテ

唯「あ、待ってよ!澪ちゃん
じゃあ有希ちゃんとSOS団の皆さんさようなら」ペコリ

律「またなー!」

紬「有希ちゃんまたね
失礼します」ペコリ

梓「……」ペコリ

唯「!」クルッ

長門「?」

唯「あ、それと有希ちゃん、今日の夜渡したい物あるんだ!メールするね!」

長門「……」コクリ


みくる「可愛らしい子でしたねー」

キョン「いい子達じゃないか、あんないい友達中々見つからないぞ」

長門「……」コクリ

ハルヒ「でも、つまんないわねー!
折角会ったっていうのに」

ハルヒ「はぁ……何か面白いこと起きないかしら……」

古泉「……」

ハルヒ「!」

ハルヒ「ねぇ?あそこの車様子おかしくない?」

キョン「ん?どれだよ?」

ハルヒ「ほらっ!あそこのトラックよ!」

古泉「前は歩道なのに曲がる気配がありませんね」

みくる「ふぇぇ、このままじゃ歩道に突っ込んじゃいますよー?」

長門「……」キョロキョロ

長門「!」


唯「――…―♪」律「―――」梓「―――!」澪「―?」紬「―――?」


キョン「お、おいあいつら」


長門(このままでは彼女たちが……!)

長門(緊急事態情報操作使用の許可を直ちに申請する)

長門(!!)

長門(何故?これはバグなんかではない!)

長門(情報操作の使用を申請!情報操作の使用を申請!直ちに許可を!)


長門(何故?何故?何故?……!)

長門(だめ間に合わない……!)




―――――

唯「やっぱりアイスはバニラだよね♪」

律「チョコだろ!」

梓「私もチョコ派です」

澪「んー、私はミントかな?」

紬「うふふ、私もバニラかしら」

唯「ミント?澪ちゃん大人ー!」


「おい、あのトラック」「さっきから蛇行運転してない?」
プップー

「おいおい、このままじゃ」


唯「!?」


「ma$p*mtjagmpg」




プー ガシャン



5