澪「い、良いのかな?」

紬「ま、まぁお言葉に甘えましょう」

唯「うん、こんな絶好機を逃したらもう終わりだよ」

唯(きっかけなんてどこに転がってるか解らないものです)

女「お、来たねー、入って入って」

唯「お邪魔しまーす……」

女2「あー!」

女3「お、美人コンビじゃん」

澪「へ?」

デブ女「学部で有名だよ、確か秋山さんと琴吹さんだよね?」

紬「え、えぇ」

女2「おらおら、美人は尺をせんかい!」

女「2は相変わらず出来上がるの早いねー、テキトーに座ってね」

唯「う、うん」



女3「えー!?三人とも彼氏いないの!?ありえなーい!!」

澪「あはは……女子高だったし」

デブ女「今どきそんなの関係無いっしょ」

澪「あはは……そうかな……」

女2「秋山さん可愛いー!」ギュー

澪「う、うぅ……どうも……」

唯「おぉ、人見知りの澪ちゃんが頑張ってる」

女「そうなんだ」

唯「私達あんまり大学に友達いないから、こういうの新鮮」

女「うーん、ぶっちゃけ平沢さん達はもう後から入れないグループって感じだからね」

唯「あ、やっぱり?」

女「まぁね……ま、そんなこと置いといて飲もう飲もう」

唯「お酒……」

女「まさか初めて?」

唯「うん」

女「へー、珍しいね……まぁまぁチューハイなんてジュースだから」

唯「どれどれ」グビグビ

唯「あまーい」

女「でしょ?」

女2「へへへ、でかい乳しやがって、こいつ誘ってやがるぜ」

澪「い、いや……」

紬「女子大きて良かった……」

女3「デブー、つまみ足りないよー」

デブ女「あいよ」

唯「……」

ワイワイガヤガヤ

唯(あぁ、今ようやく大学生活始まった気がする)



唯(しばらくすると、お酒の効果もあってか、すっかり打ち解けました)

唯(ムギちゃんに至っては2ちゃんに頬擦りしています)

唯(澪ちゃんは3ちゃんの彼氏との話に夢中です)

デブ女「チャーハン出来たよ」

女3「ごっちゃんです、どすこい」

デブ女「あんたその内張り倒すよ」

女「ふぅー」

唯「あ、タバコなんていけないんだ」

女「いる?」ニヤリ

唯「…………一本だけ」

女「悪い子だね」

唯「へっへっへ……すぱー……んぐっ!?」

唯「ぐぇっふぉ!!げぇっふ、がはがは!!」

女「あーあ、初めてで思い切り吸うから」ケラケラ

唯「不味い……」

女「お子ちゃまには早かったかな」ナデナデ

唯「うー」

女3「あ、唯ちゃん達ってバンドやってるんでしょ?」

唯「うん」

女2「おう一曲やってくれよ、おう早く」

澪「え、えぇ……」

紬「こんな時間だし、近所迷惑に……」

女「うん、さすがにね」

デブ女「でも聴いてみたいね」

唯「あー……私、プレーヤーに入れて……」

澪「じゃあ詞だけ読むよ」

唯「え?」

女「おー!オリジナルなんだ、凄い!」パチパチ

唯(そうです、澪ちゃんは人見知りで恥ずかしがり屋だけど、乗せられたら乗る子でした……)



澪「いつか夢に見ていた、一人暮らし」

澪「でもねリアルは時に切なく苦しくなるの」

澪「ふと見ると枕元には妖精」

澪「イッツ・キャンカレッジ・ファンタジー、たまには単位も落とすけど」

澪「ザッツ・キャンカレッジ・ドリーム、思いだけは残さない」

澪「とっておきのリリックをレポートに込めたなら」

澪「留年、浪人蹴飛ばして……叶えるよドリーミング・ナウ」

澪「HEY!!」



女「……」

女2「……」

女3「……」

デブ女「……」

唯「ムギちゃん……私死ぬ」

紬「私も」

澪「大学でライブやるかもしれないから最近書いた詞だけど……どうかな?」

女「あ、あぁ、うん」

女2「う、うんうん」

女3「きょ、曲があればまた印象変わるのかな?」

デブ女「…………よし、飲み直そう」

唯(これは不味い、さすがに私でも解る空気です)

唯(これから学部で楽しく過ごせるか、ここが運命の分かれ目です)

唯(そう、澪ちゃんを切るか、澪ちゃんと沈むか)

唯(あるいはこの空気を一変させる起死回生の手を打つか)

唯(時間が、無い!)

紬「……」

唯「……」

紬「……」

澪「……あれ?」

唯(ムギちゃん……)

紬(唯ちゃん……)

唯紬(澪ちゃんは私に任せて皆のところに行って!!)

唯紬(あ……)

唯(同じ事考えてたんだね……)

紬(そうね……やっぱり私達、放課後ティータイムだもの)

唯(一念和尚だね)

紬(一蓮托生、ね)

澪「うぉーい?」

唯(これから三年間、辛くなるね)

紬(ううん、また頑張れば良いのよ)



ピリリリリ

女「おりょ?」

唯「あ、私……もしもし?」

律『おー、唯、お前今どこにいるの?』

唯「どこって……」

律『実は今お前の部屋の前なんだけどさー』

唯「へ?」

律『いやいや、遅くなったから泊めてもらおうと思って。そしたら部屋の鍵しまってるし』

唯「あ、ええと……ちょっと待って」

唯「あ、あの、もう一人来ても大丈夫かな?田井中っていういつもカチューシャしてる子なんだけど」

女「え、うん、まぁ」

唯「ありがと……あのねりっちゃん、実は……」



律「おっ邪魔ー!飲んでるかー!?」

女「ちょ、ちょっと!」

律「あ、近所迷惑か、ごめん」

唯「……」

女2「……」

女3「……」

律「あれ?何この空気」

紬「あ、あのねりっちゃ……」

律「あー、だいたい解った。澪がやらかしたな」

澪「なっ!!」

律「大方また背中痒くなる詞でも発表したんだろー」

女「あ、あはは……」

律「いやーうちの幼なじみがえらい迷惑を……お詫びに」ペロン

澪「うわっー!?」

律「ほれ今時レアな縞パン」

律「あははははは!」

澪「止めろバカ律!」

律「お?どうした皆ノリ悪いぞー?」

紬「り、りっちゃん、酔ってる?」

律「え、全然?」

デブ女「今日はお開きにしようか」

女3「そ、そうだね」

律「えー!私来たばっかりなのにー!」

唯「ご、ごめんね女ちゃん!片付けもせずに!」ドタバタ

女「あ、う、ううん、良いよ別に……」

律「あははは……うぷっ」

澪「お、おい……」

唯「うわあああああ!!ムギちゃあああああん!!」

紬「はいいいいっ!!」ガシッ

律「うぶぶぶぶ」

唯「お邪魔しましたー!!」

女「凄い……田井中さん抱えていった……」

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