唯「だよね? りっちゃん」

律「ごめん。よく聞こえなかったからもう1回言って」

唯「だーかーら世界は愛でいっぱいなんだよね!」

律「はあ? 何言ってんだよ。シャブでもキメてんのかこのヘアピン娘」

唯「」


唯「あ、あれ? りっちゃんどうかしたの?」

律「どうもしねえよ馬鹿。ていうか死ねえよ馬鹿」

唯「り、りっちゃん?」

律「しつこいぞ馬鹿」

唯「……うわーん! ムギえもーん、りっちゃんがいじめるよお!」ワーン!

紬「……へっ? なにムギえもんって私のこと? それは遠回しにデブとでも言ってるの?」

唯「えっ」

梓「いーけないんだーいけないんだ! 悪口言ったらいけないんだ!」

澪「せーんせーに言ってやろー!」

唯「えっ」


唯「み、みんなどうして……」

梓「うるさいですねぇ。このスカポンタン!」

唯「タ、タンポン?」

梓「トーヘンボク! オタンコナス!」

唯「お団子?」

梓「ドテカボチャ! オカチメンコ!」

梓「トッペンパラリノプー!」

唯(わ、悪口のチョイスに昭和のかほりがするよぅ……)


唯「なんで急に悪口なんか……」

律「やーいやーい! お前の母ちゃん、でーべーそー!」

唯「お、お母さん乳首は陥没してるけどでべそなんかじゃないよ!」

澪「やーいやーい! お前のママは黒乳首ー!」

唯「黒じゃないよ薄茶だよ!」

梓「やーいやーい。唯先輩のお母さん……えーっとその……やーい!」

唯「あずにゃんかわいいよ!」


唯「もうやだなぁみんな冗談ばっかりー」

律「馬鹿野郎! 私たちはいつでも本気で生きてるんだぞ!」

澪「そうだぞ。このアイスジャンキー!」

唯「そうだ! お、お茶にしようよ! ね?」

紬「やだやだ。唯ちゃんったら私にドリンクバーの真似事をやらせようとするのね」

唯「わ、私が淹れるから! ね?」

梓「ならさっさと淹れてくださいよ。この喋る給水機!」

唯「」


唯「お、お茶が入りましたよ~」ヨタヨタ

律「ふーん」

唯「飲まないの?」

律「いや飲む」ゴクゴク

澪「私も」ゴクゴク

唯「どう?」

律「ふむ」

澪「ふむ」

唯「へむ」


唯「それでお味は?」

律「……うまいな馬鹿野郎!」

澪「そうだなこんちくしょー!」

唯「やったぁ!」

律「お湯と茶っ葉を無駄にするのがとってもうまいな!」

澪「このへたっぴぃ!」

唯「」


梓「あ――っ!!」

唯「ど、どうしたの?」

梓「お茶に髪の毛が浮いてます!」

唯「えっどこどこ?」

梓「ほらよく見てください! ここに真っ黒な髪の毛が!」

唯「……真っ黒な?」

梓「あ」

唯「……」

梓「……」


唯「……ム、ムギちゃんは? お味はどう?」

紬「味も何も飲んでないしね」

唯(さすがムギちゃん格が違った)

紬「だってなにこれ? 色のついた水なんて飲めるわけないじゃない。ばっちいわ」

唯「それは色水じゃなくてお茶だよぅ……」

紬「お茶?」

紬「お茶っていうのはねぇ」

紬「お湯を沸かして、お茶っ葉入れて」セッセッ

紬「愛情を込めて、3分蒸らした……」セッセッ

紬「こういうのをいうのよ!」バーン

唯「……」ゴクゴク

唯「うまい!」テッテレー


唯「お茶飲んだらお菓子が食べたくなってくるねぇ」

紬「やだやだ。唯ちゃんったら今度はお菓子だなんて私をお中元かなにかと勘違いしてるのかしら」

唯「だ、大丈夫だよ! 実は今日は自分でお菓子持ってきてるもん」

梓「だったら早く出してくださいよ。このお歳暮娘!」

唯「う、うん」

唯「はい。うまい棒!」

律「……そりゃお菓子じゃなくて駄菓子だろーがトンチンカン!」

澪「これはこれでおいしいけどな!」モシャモシャ


紬「あ。これりっちゃんと駄菓子屋さんに行った時に売ってたやつね」

律「そうそう」

紬「納豆味?」

紬「……」モシャモシャ

紬「……およそ人の食べるものじゃないわ。唯ちゃんにお似合いね」ペッ

梓「たこ焼き味おいしいですね」モシャモシャ

澪「テリヤキバーガー味もいけるぞ」モシャモシャ

唯「私の分が……」


唯「もう! みんなどうしちゃったの!」

梓「だからどうもしませんって。このウスラトンカチ!」

澪「しないぞー!」

唯「だっておかしいよ! みんな変なことばっかり言って!」

紬「私の口から変な言葉が出るだなんて酷いこと言わないでよ
  むしろ唯ちゃんがその言葉を言わせてると自覚しなさい」

律「しいて言うなら唯の頭がおかしーし」

唯「うぅっ……」


唯「もうやだ! 私帰る!」

梓「そうですか。じゃあ早く帰ってください」

律「気をつけて帰れよ! トラックに轢かれるなよボケナスビ!」

紬「運転手さんの人生おしまいなんてかわいそうだしね
  唯ちゃんごときを轢くのって蚊を殺すのとほとんど変わらないはずなのに」

澪「そうだそうだー!」

唯「……わーん! もうやだー!!」ワーン!

バタンッ




唯「ヒック……グスッ……」

唯「みんないったいどうしちゃたんだろう……」

唯「……クスン」

ガチャッ

唯「ただいまー」

憂「……ちっ」

唯「」


唯「う、憂? 今舌打ちしなかった?」

憂「したけど?」

唯「えっ」

憂「だってお姉ちゃんが帰って来ちゃったらおちおちオナニーもできないもん」

憂「だから自然と口が、ね」

唯「」


唯「そ、そんな……」

憂「……あーあーなんでお姉ちゃん帰ってきちゃったのかなー!!」

唯「ひっ」

憂「明日までお姉ちゃんの下着をオカズにオナニーできないよー!」

唯「ひっ……?」

憂「あーあーお料理しなくちゃなー!
  間抜けなお姉ちゃんの大好きなコロッケ作るのめんどくさいなー!」

唯「……」

憂「あーあーお姉ちゃんってどうしてあんなに可愛いのかなー! 憎たらしいなー!」

唯「あれれ~おかしいぞ~」


唯「好意しか感じないのはどうしてかな、憂」

憂「ホントは行為で感じてほしいんだけどね、お姉ちゃん」

唯「へっ?」

憂「えっ?」

憂「まあとりあえず足りない頭でよーく考えてみたらいいんじゃない?
  ウンウンうなってるお姉ちゃんも可愛いし」

唯「……」

憂「じゃあ私お料理するから
  穀潰しのお姉ちゃんはそこで愛らしくゴロゴロしてれば?」

唯「……うん」

唯「……」ゴロゴロ

憂「もっと可愛く」

唯「……」ゴロゴロ☆


憂「炒めよう♪ミンチ♪塩こしょうで~♪」

唯「……」ゴロゴロ☆

唯(……お料理しながら歌を歌って私を凝視だなんて憂は器用だなぁ)

唯「……」ピタッ

憂「あれ? どうして止めちゃうの?
  無能なお姉ちゃんはゴロゴロして私の目を楽しませることもできないの?
  まあお姉ちゃんはそこにいるだけで十分可愛いけど」

唯「ト、トイレだよ」

憂「トイレ? 愚かなお姉ちゃんに水洗トイレみたいな高度な機械扱えるの?
  そもそも私というものがありながらトイレだなんて、私飲むよ?
  いくらでも飲むよ?」

唯「ひ、ひとりでできるから!」



ジャー

唯「ふぅ」

憂「お姉ちゃーん、ご飯できたよー」

憂「さあ召し上がれ。私の手作り愛情と愛液を込めた特製コロッケだよ」

唯「う、うん」

唯「あれ? キャベツは?」

憂「キャベツ?」

唯「ほらコロッケにキャベツは付き物じゃん」

憂「うん。そうだね」

唯「あ。もしかして憂、キャベツ切るの忘れた?」ニヤニヤ

憂「……は?」

唯「えっ」


憂「お姉ちゃん、なに言ってるのかな?
  昼行灯の穀潰しごときが私に指摘だなんて調子乗らないでほしいな」

憂「お姉ちゃん、お料理行進曲歌ってごらんよ。キャベツは切ってないよね? ね?」

唯「あっ……えっ?」

憂「あ、知らない。知らないんだ。さすがお姉ちゃん、無知! 無知の極みだね
  どうして生きてられるのか不思議だね。まあ一重に私のおかげなんだけど
  もう少し生きててごめんなさいって考えたほうがいいんじゃない?」

憂「それにくらべて私は偉いねぇ
  役立たずな上オッチョコチョイで半分ニートなお姉ちゃんとは二味違うね
  少しはわきまえなよ。この私専用ダッチワイフが」

唯「……」

唯「……ご、ごめんなしゃい」ポロポロ


~~~

唯「zzz……」

唯「……ん。くあぁ」

唯「朝だ……」

唯「……って8時!? 遅刻だあ!」

ドタドタドタドタ

唯「憂は……いない。先に行ったんだね」

唯「あ。朝ご飯は置いてある」


お姉ちゃんへ
愚かしくも寝坊助なお姉ちゃんに朝ご飯を作っておきました
一体どういう神経で寝坊できるのか私にはわかんないなあ。まあそのおかげお姉ちゃんの可愛い寝顔が見れたんだけどね
あ。食べる前にちゃんとレンジで1回温めてね
レンジの説明書には私がルビ振っといたから。いくら残念なお姉ちゃんでもここまでやればレンジも使えるよね
頑張ってね



唯「あー……」


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