唯「カブトムシだよー、さっきそこで捕まえたんだ!いいでしょ」カサカサ

律「そんなもん捕まえてどうするんだよ?私の弟でも喜ばないぞ」

紬「唯ちゃん、ちょっと見せてくれないかしら!私カブトムシって実物見た事ないの」

唯「うん、ほら見て見て可愛いんだよぉ」パッ

カサカサカサカサ

紬「これがカブトムシなのね!でも角は生えて無いのかしら?」

唯「メスだからじゃないのかな?でも代りに触角みたいなのが付いてるよ」

カサカサカサカサ

澪「…………………うん?」

律「って、お前それゴキブリじゃねぇかぁぁ!!」ガタッ!

唯「え、ゴキブリ…?あ、ホントだ良く見たらゴキブリだったよ。でも似たようなもんだよね」サッ

紬「ゴキブリも実物を見るの初めてだわ!カブトムシに似てるけど、これがゴキブリなのね」

唯「どうしたの、澪ちゃんと律っちゃん?そんな隅っこで」

澪「いいから早くそれ捨てろ!早く!」

唯「えー、なんで?」

澪「なんでもだ!汚いだろ」

唯「それじゃ…えいっ!」ポイッ

律「コラっ、こっちに投げるなっ!!」カダダッ



唯「澪ちゃーん、もういなくなったみたいだよー」

澪「本当か!?本当に本当なんだろうな!もし本当じゃなかったら本当というまで本当に!」

唯「本当がげしゅたると崩壊しちゃうよ…。もういないってばぁ」

紬「そんなに喜ぶなんて、二人ともゴキブリが大好きなのね!」

澪「喜んでるんじゃない!嫌がってるんだ!」

唯「でも最近良く見掛けるようになったよ」

律「私達が始めるまでずっと廃部だったからなぁ、仕方っていや仕方ないんだけど」

唯「でも別に悪い事する訳じゃないし、心配しなくても大丈夫だよ」

澪「大丈夫じゃない!この部屋にゴキブリがいるかもしれないんだぞ!?私は教室に帰らせてもらう!」

律「まぁ落ち着けよ澪。こうなったらなんとかするしかないだろ」

紬「でもなんで急に出てきたのかしらね」パクパク

唯「きっと私達と一緒に遊びたいんだよ、ゴキー太は」モグモグ

紬「あら、唯ちゃんゴキブリに名前を付けてあげたのね」モグモグ

澪「付けなくてもいい、そんなのに!ってほら唯、お菓子の食べカスこぼれてるぞ」

唯「え?あ、ホントだ」ポロポロ

澪「……………うん?」

律「そういや、誰か部室の掃除してたっけ?」

唯「んー?いつもウチじゃ憂に任せてるし、やった事無いよ。ムギちゃんがやってくれてたんじゃないの?」モグモグポロポロ

紬「いえ、私も掃除はしてなかったわね。てっきり律っちゃん達がやっててくれてる物だと」

律「はぁ…、要は誰も掃除してない訳か。そりゃゴキブリも繁殖するよな」

澪「………………………」ガタガタ

唯「どうしたの澪ちゃん?さっきから静かだけど」

ガッ!

澪「コイツかぁぁぁぁあぁぁ!コイツのせいかぁぁぁぁッ!!」ブォン!

唯「澪ちゃん酷いよ!なんで私のクッキーを力の限り窓から投げ捨てるの!?」

紬「大丈夫よ唯ちゃん。クッキーはまだ沢山あるから」

唯「ホント!?やったー、ムギちゃんだいす」

ガッ!

澪「そぃ……やぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁッ!!」ブォォン!

ガッシャァァァァアァン!!

紬「澪ちゃん酷いわ!なんで私のクッキーの箱を力の限り窓ガラスを突破って投げ捨てるの」

澪「なんででもだ!とにかく、これからは部室でティータイムをするのは禁止だ!」ビッ

唯「えー、そんなぁ!?」

律「おいおい、そこまで神経質にならなくてもいいんじゃねーか?」

澪「律は黙ってろ!そんな事だからゴキブリだらけになっちゃうんだ」

唯「うーん、でもさ、だったらお茶なら大丈夫だよね?」

澪「お茶もダメ!だいたい私達は練習しにきてるんだぞ!このティーカップも!」ガッ!

紬「…………………………」

澪「な、なんだよムギ?いくらムギだからってそれとこれとは関係」

紬「…………………………」

澪「…………………………」

カチャ…

紬「…………………………」

澪「と、とにかく、掃除だ!掃除をするぞ!」

唯「ん?澪ちゃんどうしたの」

律「り、理性を超えた本能的な部分で、危機を察知したんじゃねぇか…?」ガタガタ

唯「ふぇ?」



律「よし、じゃあまずは本棚の裏から見て見るか。ゴキブリは狭い所が好きっていうしな」

唯「そうなんだ、私もベットと壁の隙間とか好きでなんだよね!」

紬「じゃあ、動かすわね。…あら、澪ちゃん何でそんな隅っこにいるの?」

澪「いいから…、私の事は構わずにやって…」ガタガタ

律「仕方ねぇな、澪のヤツの怖がりは」

紬「じゃあ動かすわね。…よいしょっと!」ガダダン!

律「ん、なんだ。何にもいないじゃねぇか」ヒョイ

唯「澪ちゃーん、何もいないって!」カサカサ

澪「ほ、本当か?良かった」トコトコ

律「んな気にしなくても、実際はそんなにいなかったんじゃないか?」

唯「そっかー、残念だなぁ。ゴキー太の友達とか見たかったよ」カサカサ

澪「見たく無いって!…でも良かった、これで練習に集中できるよ」

紬「良かったわね澪ちゃん」

澪「あぁ、すまなかったムギ。さっきは取り乱してあんな事をしてしまって」

紬「いいのよ、気にしないで。ほら、仲直りの握手しましょう」ギュッ

澪「ムギ…有り難う!」ギュッ

唯「あ、ムギちゃんばっかりずるいよ!私も澪ちゃんと握手したい!」カサカサカサ

澪「はは、分かったよ唯。じゃあ反対の手でな」ギュッ

律「……うん?唯、お前そんな日焼けしてたっけ」

唯「え、別にそんな事ないと思うけど?私あんまり日焼けしない体質だしね」カサカサ

澪「でも確かに真っ黒だぞ。それに変な音も…」カサカサ

紬「あら、唯ちゃんの日焼けが澪ちゃんの顔にも」

ガッ!

澪「ってお前コレ、ゴキブリじゃないかぁぁぁぁぁぁあぁぁッ!!」ブォン!

べッリィイイイインッ!!

唯「はぶんっ!」

ドッパァァァァァッン!!

紬「澪ちゃんいきなり何をするの!?唯ちゃんを窓から力の限り外のプールまで投げ捨てるなんて!」



和「……唯。あなた何をしてるの?」

唯「………………」プカプカ



2