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律「やっぱりまだ下駄箱には靴のこってたな」
紬「とりあえず部室に戻りましょう…唯ちゃんも心配だし」
梓「あぁ、澪先輩…鼻クソでもウンコでも食べますからぁ…」フラフラ
律「それで許されたらドン引きだわ」
紬「でも本当に一言でいいから今日のうちにちゃんと謝りたいわね…」
ドア「ガチャリ」
さわ子「あら、あなたたちどこ行ってたのよ。澪ちゃんさっきまで来てたわよ」
律「えぇ!!」
梓「そんな…ゆ、唯先輩!澪先輩はなんて…!」
さわ子「唯ちゃんならまだ床で泡吹いてるわよ」
唯「」グッタリ
律「放置かよ」
紬「先生…澪ちゃんは」
さわ子「これ…あなたたちに渡したいって」スッ
律「それ!澪の歌詞ノート…」
さわ子「最後に新しい歌詞書いてたんだって」
紬「澪ちゃん…こんなときにまで私たちのために…」
さわ子「ケンカでもしたの? 『直接みんなに渡しなさい』って言ったら、『もう顔合わせられないから…』って…」
梓「ううう…澪先輩~…」グスン
律「それで澪は他になんて…」
さわ子「う~ん、それだけね」
紬「家に帰ったのでしょうか?靴はまだ学校にあるみたいなんですけど…」
さわ子「う~ん? あ!そういえば『屋上行かなきゃ』って呟いていたような」
律「え、またぁ?」
梓「」ビュン カサカサカサ…
紬「梓ちゃん、速っ…さすがg…」
律「はぁ、はぁ、なんか走ってばっかりだな…」
紬「はぁ、はぁ、でも急がないと今度こそ見失っちゃう…」
律「はぁ…屋上着いた……。って、梓?」
紬「梓ちゃん、入り口で立ち尽くしてどうしたの?」
梓「あ…あ……あれを…」ガクガク
律紬「!!」
紬「澪ちゃん!やっと見つけた!」
律「っていうか…! 柵乗り越えて何やってんだあいつ!?」
梓「ま、…まさか…」
律「見てる場合じゃない!澪ぉぉおおお!!」ダッダッダッ
紬「澪ちゃん!!!」
梓「せんぱあああい!!」
澪「うん?」
澪「…ひぃっ!!」ビク
澪「な、なんだよ…」
律「澪!早まるな!!」ガシッ
紬「澪ちゃん、ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!!」ガシッ
梓「うう…ひっく…み゛お゛ぜんばいぃぃ」ガシッ
澪「う、うわぁ!どうしたんだ」
梓「ほら、早く出してください! いくらでも食べますからぁ…」ポロポロ
澪「みんな(特に梓)は何を言っているんだ」
律「澪!自殺なんてしてどうなる!落ち着け!!」
紬「そうよ!私たちが悪かったの!澪ちゃんが死ぬことなんてないわ!!」
梓「代わりに私が飛びますからぁぁああ!!」ブーン
澪「と、飛んだぁぁああ!!?」ビクリ
澪「…ていうか、みんなこそ落ち着けよ…! 誰がじ、自殺なんてするか!」
律「へ、違うの!?」
紬「じゃあ、柵乗り越えて何してたの?」
澪「こっちに転がったペン拾ってただけだよ…ほら」スッ
梓「ぺん…だと…?」
澪「……さっきみんなに部室追い出された後…」
梓「」グサリ
澪「屋上に来て歌詞書いてたんだ…みんなに迷惑かけちゃうから…最後に何かお詫びがしたくて…」
紬「ありがとう…ノートはさわ子先生から受け取ったわ」
澪「そうか……そう、そして先生にノート預けて帰ろうとしたとき、お気に入りのペンを失くしてることに気づいてさ」
律「そんでまた屋上に探しに来てたってわけか…なんだ」ホッ
澪「うん、なんか心配させてごめんな」
律「謝るのは私たちの方だよ…本当にごめん澪…」
紬「ごめんなさい!もう好きなだけ叩いてください」バッ
澪「はぁ…。ふふ…わかってくれたならもういいよ」
梓「ごめんなふぁいです……」ペロペロ
澪「ひぃっ!? 上履き舐めるなよ!!」
律「唯なんて反省しすぎて倒れてるから…とりあえず部室に戻ってくれないか?」
澪「…うん」
唯「ああ…澪ちゃん…戻ってきてくれたんだ…さっきは…ごめんね…」ブクブク
澪「ああ、もういいよ唯。ていうか、大丈夫かおまえ…」
梓「」ペロペロペロペロ ジュルリ
澪「そして梓…もう靴舐めるのはやめてくれ」
梓「じゃ、じゃあ焼き土下座15秒しますから、許してください!」
澪「ひいいいっ!ミエナイキコエナイ…」
紬「でも…本当にお別れなのね、澪ちゃん…」
律「今までずっと一緒だったのに…」
唯「やっぱり澪ちゃんがいないとヤダよぉ…うわぁあん…」
澪「私だってみんなと離れたくないよ…」ウルッ
梓「わ、わらひも、へんふぁいほ、ははへはふはひへふ…」ペロペロ
澪「そして梓……勝手にスカートまくってお尻を舐めるのはやめてくれ…」///
梓「じゃ、じゃあ血のマニキュアしてきますから、許してください!」
澪「ひいいいっ!コワイコワイコワイ…」
紬「いつ戻って来れそうなの?」
澪「わかんない…本当に突然に決まったことだから…」
律「突然でロシアって…でもロシアぐらい隣の国だからな!いつでも遊びに行くさ!」
唯「そうだねりっちゃん!毎日学校帰りに澪ちゃん家に寄ろうね!」
梓「いやいや、現実見ましょうよ…」
澪「ふふふ…でも嬉しいよ…ありがとう」
律「よーし!じゃあ明日は盛大にお別れ会だ!!」
紬「そうね!特別なケーキ用意するわ!!」
唯「澪ちゃんのためにお気に入りのTシャツたくさん持ってくるよ!」
梓「私も何か餞別の品を考えてきます…」
澪「みんな…」
よくじつ!!
紬「はい!特大ケーキよ!斉藤が一晩でやってくれたわ」ドーン
澪「ウェディングケーキかよ…はは(いくら掛かっててんだろ)」
紬「それ澪ちゃん一人の分よ♪ 好きなだけ食べてね」
澪「そ、そんな申し訳ないし! ていうか流石にムリだし…」
紬「大丈夫! 遠慮しないで。私達の分は同じものがほら、こっちに」ドーン
澪「ふ、二つ目…」
紬「流石に斉藤には無理させすぎちゃったけど…澪ちゃんが喜んで食べてくれれば……」
澪「た、食べるよっ……!」パクムシャ
唯「澪ちゃん、特にお気に入りのTシャツ10枚あげるね」
澪「あ、ああ…(変な文字が入ったTシャツだ…)」
唯「…毎日着てね」
澪「あ、ありがとう…ちゃんと着るよ(部屋で)」
唯「うう…ぐすんぐすん」
澪「そんなに泣くなよ…寂しくなっちゃうじゃないか…」
唯「寂しいよぉ…私のTシャツたち……」ポロポロ
澪「そっちか」
律「ほら、徹夜で作ってやったよ…澪、くまちゃんのぬいぐるみ欲しいって言ってたからさ」///
澪「て、手縫いで一晩…だと…!?」
律「なんだよ! 欲しくないなら別にいいんだよ」
澪「そんなこと言ってないだろ~。でも律がぬいぐるみなんてな…ふふ」
律「……私だと思って、大切にしてくれよ」グスン
澪「律…泣いてる…のか?」
律「う、うるさい! 寝てないから目赤いだけだよ! あぁ~! もう澪のバカ!」
澪「な…。急になんだよぉ…バカ律……」
梓「私は澪先輩が欲しがってたアンプシミュレータを…」
澪「あ、梓!こんなに高いものを…悪いよ……」
梓「いいんです…本当に澪先輩には酷いことをしてしまったので…」
澪「もう気にしてないよ…」
梓「澪先輩……音楽、続けてくださいね」
澪「…うん」
梓「私…真面目で練習熱心な澪先輩が…大好きでした……」
澪「…梓…ありがとう」
澪「みんな本当に本当にありがとう…ううう」
律「……おし!」
律「まだまだ、宴はこれからだぜー!盛り上がろうぜ!」
唯紬梓「おー!!」
♪ウィールシングウタウヨ~~♪
澪「あ、私のケータイ……えーと、ママからだ…」ピッ
澪「もしもし、なあに?」
澪ママ『澪ちゃん!喜びなさい!!引越しの話無くなったわ!』
澪「」
澪ママ『なんかね~パパの赴任先の支社長がね、痴漢で捕まってゴタゴタになって…異動も全部白紙らしいわよ』
澪「」
澪ママ『何よ~嬉しくないの!?』
澪「え…う、うん、ウレシイナー、は、はは、は……」
澪ママ『そうよね~!それじゃあね!』プチ
澪「…」
律「ふぅー。しかし流石に徹夜だとフラフラだぜ……でもまぁ澪のためだしな!」
紬「そうね…ウチの斉藤も過労で倒れて入院しちゃったけど、澪ちゃんのためだもんね…」
唯「うん…T太、T助、T子……みんなお別れだね、でもこれからは澪ちゃんに着て貰えるんだからね…寂しくないよ」グスン
梓「私も…小学校の頃からコツコツ貯めてた預金が消えましたが、澪先輩が喜んでくれたのら満足です」
澪「…」
律「ところで澪。今のお母さんからか? 何だったんだ?」
澪「…」
律「ん?どうしたんだよー澪?」
澪「…」
唯「澪ちゃん?」
澪「…」
梓「先輩?」
澪「実は…」
紬「実は?」
澪「実は私、インチョンに転校する事になったんだ…」
唯律紬梓「!!!?」
お縞い
最終更新:2011年05月06日 16:18