とある日の教室

唯「今日も平和だね~」

律「まったくだなー」

澪「ぐでぐでしちゃって」

紬「良い天気だもの」

和「ねぇ」

唯「なーにー?」

和「あんた達って趣味とか無いの?」

律「んー?音楽だよ」

和「じゃなくて……休みの日とか何してるのかなって」

和「こんな風にぐでぐでしてるのかしら」

和「唯は無趣味なの知ってるけど」

唯「失敬な、最近ハマってるのがあるんだよ」

和「へぇ」

律「澪の趣味は人には言えないよな~」

澪「う……良いだろ別に、誰かに迷惑かけてるわけじゃないし」

紬「澪ちゃんだったら……ぬいぐるみ集めとかかしら?」

律「近いけど違うなー」

和「一体何なの?」

澪「実は……」



休日、秋山家

澪「ただいまー」

澪ママ「お帰り……また同じの買ってきたの?」

澪「全然同じじゃないよ」

澪ママ「お母さんには同じに見えるわ……」

澪「さっそく作ろう」

澪ママ「はぁ……高校生にもなって……ていうか女の子なのに」



澪の部屋

澪「手も洗ったし、工具も用意した」

澪「この箱を開ける瞬間がたまらない……」ゴソゴソ

澪「えへへ……格好いいなぁ」

澪「マスターグレードのエクシア」

澪「まずは説明書を熟読して、完成型をイメージ」

澪「パーツの洩れが無いか確認して」

澪「優しく袋を破く」

澪「うーん、この可動ギミック……バンダイめ、また腕を上げたな」

澪「これは限定商法も許してしまう……私はバンダイ様の犬です」

澪「ニッパーを使うなんて基礎中の基礎」

澪「組み上がった……塗装して乾いたら遊ぼう」

澪「可動玩具は動かして初めて意味がある、飾りっぱなしなんて邪道」

澪「乾くまでこっちで遊ぼう」

澪「昨日やっと届いたライジングアルティメット……」ゴソゴソ

澪「このディケイドと合わせれば……」

澪「ユウスケ!正気に戻れ!」

澪「士……この世界は俺が貰う!」

澪「ブーンブーンドカーン!」

澪「あ、乾いたかな」

澪「くぅー!我ながら素晴らしい出来だ!この汚し塗装が最高!」

澪「どんなポーズさせても決まるなぁ、写メ撮らなきゃ」パシャパシャ

澪ママ(うう……不憫な子……あれじゃ彼氏は当分先ね)



律「とまぁ澪はこんなお人形遊びを……」

澪「おい人形遊びとはなんだ!最近のガンプラや可動フィギュアの出来も知らずに!」

律「オタクー」

澪「お前だって一緒だろ!」

紬「まぁまぁ喧嘩しないで」

和「でも澪のイメージからしたら意外ね」

唯(そうかなぁ、痛い子って点ではあってるよ)

和「ま、人の趣味にケチはつけないけどね」

和「ムギは?何かある?」

紬「私は……」



どっかの森

紬「今日のゲームは強豪チームが相手よ」

メンバー「イエッサー!」

紬「良い?琴吹家にとってサバイバルゲームはただの遊びじゃないわ」

メンバー「イエッサー!」

紬「あなた達は何かしら?」

メンバー「紬様の手足であり犬であり盾であります!」

紬「そうよ、だからこそ遊びであっても負けは許されない」

紬「覚悟無き者は今すぐ去りなさい!」

パーン

メンバー「開始の合図ですね」

紬「ふふ……すぐにそびえ立つ糞に変えてあげるわ」

メンバー「紬様!」バーン

紬「あら、守ってくれたのね……家に来て斎藤とファックして良いわよ」

紬「さ、速やかに反撃」

メンバー「そ、それが……敵を見失ってしまい……」

紬「…………セイウチのお尻に頭突っ込んで死にたい?」

メンバー「も、申し訳ありません!」

紬「ふぅ……帰ったらムチ叩きね」

メンバー(ご褒美やないか)



メンバー「奴らを追い詰めました!」

紬「ご苦労様」

敵「くっ!さすがは琴吹の精鋭……ギブアップだ」

紬「ん?負け犬がどうして人間の言葉を使ってるのかしら?」

メンバー「なぜでしょうね?」

敵「えっ」

紬「私達イングロリアスツムギーズに見つかったのが運の尽きよ」

敵(そういえば聞いた事がある……琴吹の娘はペットを集めるのが大好きだと)

敵「い、嫌だ!帰してくれー!!」

紬「あらあら、威勢が良いわね……たぁーっぷりしつけてあげなきゃ」



紬「こんな感じで楽しく運動を」

和「……」

唯「へー!楽しそうだね!」

紬「今度唯ちゃんも参加してみる?」

律「止めとけ唯、帰ってこれなくなりそうだ」

澪「でも自分好みに仕上げたい気持ちは解る」

和「澪とムギじゃ意味が違う気がするけど」

紬「そう言うりっちゃんはどうなの?」

律「私はちゃんと女の子っぽいぞー」



田井中家

律「ふんふ~ん♪」

聡「姉ちゃん何やってんの?」

律「ケーキ焼いてる」

聡「またかよ」

律「今回はタルト生地に挑戦してみた」

聡「はいはい」

律「自信作だぞ」

聡「じゃあ学校の友達にあげろよー」

律「えー、ムギのお菓子には勝てないんだもん……聡、味見してよ」

聡「似合わねー事するなよ」パクパク

律「うっさい黙って食え」



律「美味しい?」

聡「小首傾げるなよ気持ち悪い」

律「あーあ、可愛い弟はどこに行っちゃったんだか」

聡「その前に可愛い姉ちゃんを連れてこい」

律「目の前にいるじゃん」

聡「は?何、聞こえない」

律「生意気」

聡「ごちそーさん、友達とサッカーしてくっから」

律「それは良いけど、味は?」

聡「不味くは無い」

律「素直に言えよー」



聡「ただいまー」

律「おかえり……って泥だらけじゃん!?」

聡「いやそりゃサッカーしてきたから」

律「大丈夫!?怪我してない!?いじめられてない!?」

聡「話聞けよ……」

律「あ、ここほつれてるぞ!縫うから貸して!」グイグイ

聡「解ったから脱がすな!つーか母さんにやってもらうから!」

律「な、何でそんな事言うんだよ!姉ちゃんの事嫌いになったの!?」

聡「誰もそんな事……」

律「うぅ……聡……嫌いにならないで……」

聡(良い姉ちゃんなんだけど面倒くせぇ……)



律「つーわけで私の趣味は弟です。どう?お姉ちゃんぽいだろ?」

和「ブラコン」

唯「ブラコン」

澪「おまけにショタコン」

紬「見損なったわ、りっちゃん」

律「え……あれ?」

和「世に言うヤンデレかしら」ヒソヒソ

澪「いやー、姉振りたい年頃なんだよ」ヒソヒソ

唯「弟くん離れ出来てないんだね」ヒソヒソ

紬「意外な一面だわ」ヒソヒソ

律「聞こえてるぞー」

律「ああ見えて可愛いとこもあるんだぞ」

律「なんだかんだで私が作ったものは残さないし」

律「重い荷物とか持ってくれるし」

律「あ、あと……寝顔とか……か、可愛いし……」

和「その話長い?」

澪(容赦ないなぁ和)

紬「唯ちゃんは?最近ハマってるのがあるんでしょ?」

唯「え、うん、ゲーム」

和「そういえばクレーンゲーム好きだったわね」

唯「違うよぉ、これ」ガサゴソ

澪「カード?」

唯「がんばらーいど」

唯「後ね、ドラクエと怪獣バトルと……」

澪「データカードダスか、今流行ってるもんね」

唯「そうそう、試しにやってみたらハマっちゃってさ~」

和「子どものやるものでしょ?」

澪「いや、大人も結構のめり込んでるんだよ」

律「さすが似たもの同士」

澪「まぁ私はカードはキリが無いからやらないけど」

紬「お金がかかるの?」

澪「うん、一回は百円だけど」

唯「え?タダだよ?」



ゲーセン

子ども「くっそー!ボスが倒せねー!」

唯「ちょいとそこの少年」

子ども「なに?」

唯「このカードを使いたまえ」

子ども「こ、これは幻のレアカード!良いの?」

唯「もちろん」

子ども「やったー!これでボスも楽勝!」

唯「使用料」

子ども「?」

唯「私のカード使った使用料、早く」

子ども「そ、そんなの聞いてないよ」

唯「タダなんて都合の良い話は無いよ。常識だよ?」

子ども「し、知らないよ!じゃあ返す!」

唯「ふーん……」

子ども「な、何だよ」

唯「きゃー!!この子におっぱい触られましたー!!」

子ども「ちょ!?」

店員「どうしました!?」

子ども「あ……あぁ……」

唯「さぁどうする?大人しく払うか、カードを渡せば何とかしてあげるよ?」ヒソヒソ

子ども「こ、こんなの卑怯だ……」

唯「残念、この世は女に都合良く出来てるんだよ。一つ賢くなったね」

子ども「お金払うから……カードは許して下さい」

唯「毎度あり~」

店員「大丈夫ですか?」

唯「あ、大丈夫ですぅ~、なんかぶつかった拍子に当たったみたいで~」



唯「軍資金ゲット~」

唯「さぁてプレイしますか」

唯「む……レアカードでもなかなか勝てないのが面白いところ」

唯「あぁ!やられちゃう!」

唯「負けちゃった……」

少年「お姉ちゃん、終わったなら変わってよ」

唯「ちょっと黙ってて」

少年「順番は守らないといけないんだよー」

唯「うるさいなぁ、これあげるから」

少年「こんな弱いカードいらないよ!」

唯「私が勝つまで私の順番なの」

少年「うわ~ん!」



律「……」

澪「……」

紬「……」

律澪紬(言葉が出ない)

唯「レアカードって凄い高く売れるんだよ~」

和「あんたまだそんな事やってるの?」

律「いやいや、カツアゲじゃん!」

唯「私達の中学じゃ常識だったよ?」

和「私はもう卒業したけど」

澪(やってたのか)

紬「ゆ、唯ちゃん?今度からは止めましょうね?」

唯「えー」

律「えーじゃない」ポカ

唯「なんで殴るの!?」

律「少年達の仇、かな」



澪「どうなってるんだ唯達の中学は……」

唯「普通だよね」

和「うん」

律「カツアゲが普通とか、どこの世紀末だよ」

紬「和ちゃんも今はやってないのよね?」

和「そうね、私も丸くなったわ」

唯「中学の時は返り血浴びてない日は無かったもんね」

澪「ひいぃ」

和「懐かしいわね、さすがに今は誰彼構わず殴ったりしないけど」

紬「こ、怖い……」

和「今は……」



どっかの国道

ブオーンブオーン!!

女「和さん!女我音(めがね)の集合完了しました!」

和「ふっ……久し振りに飛ばすわよ」

女「はい!」

和「命のいらない子だけついてきなさい!」

ブオーン!!

和「やっぱり大型バイクは良いわね~風が違うわ風が」

和「ちっ!何あの原付……トロいのよ、歩道でも走れりなさいゴミが」

ププー

和「へえ……私を煽るとは良い度胸ね……後悔させてあげる!」ギャリギャリ

女「出たー!!姐さんの聖斗魁怒流腐屠(せいとかいどりふと)だー!!」



どっかの峠

和「走りの後の一服は最高ね」スパー

ブオオー

和「あら遅いわよあんた達」

女「姐さんが速すぎるんすよ……あれ、あいつは?」

和「あぁ、曲がりきれずに海に真っ逆様」

女「またっすか」

和「事故だもん、仕方ないわ」

女「そっすね、事故っすもんね」

和「あ~、ついでにパチンコでも打ってこうかしら」

女「良いですねー」

和「新台空いてるかな」

女「空いてなかったら、どかせますんで」

和「頼むわね」



律「ど・こ・が、丸くなってんだよ!」

和「全盛時に比べたら」

唯「全盛期の和ちゃんはガッツポーズだけで人を倒してたからね」

澪「和って人間?」

和「失礼ね」

紬「それにしても」

全員(皆、ヤバい趣味してるなぁ)

全員(まともなのは私だけ)

全員(やれやれ……おかしな連中と友達になったもんだ)

唯律澪紬和「あはははは!」



番外編

梓「ごめんね憂、付き合わせて」

憂「それは良いけど、どうして急に着付け教室なの?」

梓「うーん……先輩達に追い付きたいから」

憂「お姉ちゃん達に?」

梓「うん、先輩達って皆美人でしょ?きっと趣味とか内面的なとこから綺麗だからなんだよ」

梓「だから私も少しでも女を磨いて、先輩達みたいになりたいの」

憂「梓ちゃんは可愛いよ?」

梓「可愛いより綺麗系が良いの」

憂「あはは……可愛いは否定しないんだ」

梓「あっ、ち、ちが」

憂「そういうとこが可愛いのにー」

梓「もー!憂ー!」

憂「ふふっ、頑張ろうね」

梓「うん!」


―――

どうして俺の唯が汚れになってしまったんだ……
それよりショタブラコンヤンデレりっちゃんは(他の部員にデレデレな聡に嫉妬とか)もっと広げられそうだから、いつか頑張りたい
ていうか5時起きなのに何やってんだ俺は……寝る、唯と一緒に寝る
じゃあの