………
……
…
梓(憂があんなに必死に探してたのは、唯先輩からきてるはずのチョコを探してたから)
梓(あそこで気づいていれば二度も大恥をかかなくてすんだのに…!)
梓(あーホンットむかつく、あのバカ女!普通机間違えないでしょ!?意味わかんない!)
梓(頭足りないんじゃないのあの人?しかも近親相姦レズとか生きてる価値無しだね)
梓(まあいいや、唯先輩はもう切ろう。澪先輩とムギ先輩のどっちかに絞ろ)
梓「さて、澪先輩はもう来たかな?」
パカッ
梓「あれ?ポストには入ってない」
梓(あ、入らなかったのかな…中かな?)
ガチャ
梓「ただいまー」
梓(玄関には無し)
梓「お母さーん、先輩家に来なかった?」
梓母「先輩?きてないわよ」
梓「ええ?そんなはずないよ。澪先輩が家に届けに来るはずなの」
梓母「そうなの?じゃあ後でくるんじゃない?」
梓「そっか。じゃあ澪先輩はいいや。ムギ先輩は?琴吹先輩」
梓母「だから誰もきてないわよ」
梓「それは知ってるって。宅急便でムギ先輩から届け物がきたでしょ?」
梓母「お母さん朝からずっと家にいるけど、今日は何もきてないわよ」
梓「あれぇ?おかしいなあ…」
梓(配達遅延かな?)
梓の部屋
梓「うーん、もう8時すぎなのに」
梓(こんな時間に女の子が出歩くのは危ないし、無理して来ないように電話しておこう)
Trrrr…
梓「あ、こんばんは。梓です」
澪『ああ、梓。電話なんて珍しいね』
梓「えへへ、ちょっと澪先輩が心配になったので」
澪『私が?どうして?』
梓「澪先輩ってば、チョコの事ですよ。これから届けにきてくれるんですよね?」
澪『え?』
梓「家まで来ていただけるのは嬉しいんですが、もうこんな時間ですし。無理に今日じゃなくても大丈夫ですよ」
澪『??』
澪『えっと、どういうこと?』
梓「いえ、今からチョコを届けにくるんですよね?無理に今日じゃなくても平気ですから」
澪『今から?私とっくに渡してきたけど…。まあ、渡したっていうかポストに入れたんだけど』
梓「ポストに…?ちょ、ちょっと待ってください!」ポイッ
澪『うわっ!?おい梓、どうした?』
………
……
梓(ダメ、どんなに探してもない。盗られちゃったのかな…)
梓「澪先輩、本当にすみません!」
澪『え?ちょっとよくわからないんだけど』
梓「私、家に帰ってすぐポスト見たんですけど、親も知らないって言っててっ。今も探しなおしたんですけどっ」
澪『…?なんで梓が探すんだ?』
梓「え?だってさっき届けてくれたって」
澪『いや、届けたのは…その…。り、律の家だって///』
梓「…」
澪『うぅ、言っちゃった…。恥ずかしい///』
梓「あの、私は?」
澪『え?届けてないけど…』
梓「…」
………
……
…
梓(まさか澪先輩が律先輩の事を好いてたなんて…)
梓(結局私に残ったのはムギ先輩だけ)
梓(ふん。まあムギ先輩をゲットした私が一番勝ち組だしいいか)
梓(あの姉妹は世間から迫害されて一生日陰で生きていく運命)
梓(そして澪先輩と律先輩は女二人の低所得、貧乏人生活決定と。ご苦労様です)
梓「ふむ」
梓(ムギ先輩のチョコ…配達が遅れてるだけならいいけど、本当に大丈夫かな?)
梓(万が一配達事故なんてことがあったりしたら…)
梓(念には念を。確認しておこうかな)
Trrr
女『はい、こちらクソネコヤマト○○営業所です』
梓「あ、すみません。荷物の問い合わせをしたいのですが」
女『はい、問い合わせ番号はおわかりになりますか?』
梓「えーっと、それがちょっとわからなくて。差出人はわかるので、探してもらえますか?名前は琴吹紬、住所は…」
………
……
…
梓「いえ、そんなはずはないんですけど。もう一度探してもらえますか?」
女『はい…しかし確かにお客様の仰られた通りにお探
梓「あー、じゃあもういいです。それじゃ」
女『お客s』
プツン
梓「絶対事故だ…。あークソネコヤマト最悪!ムギ先輩のチョコどうしてくれるの!」バタバタバタ
梓「…」
梓「…」ムクリ
Trrrr
梓「あ、ムギ先輩こんばんは。梓です」
紬『わぁ嬉しい♪梓ちゃんから電話してくれるなんて』
梓「えへへ…♪バレンタインのうちにお礼しておこうと思って。ムギ先輩、チョコありがとうございました」
紬『えっそんな、皆で食べたくて持ってったんだし。お礼なんていいのよ?』
梓「…」
梓(何か嫌な予感が…)
紬『梓ちゃん?』
梓「あの、ムギ先輩ってあのケーキ以外に、誰かにチョコあげたりしましたか?」
紬『してないけど…?』
梓「…こっそり誰かに渡したり、家に届けたりとか」
紬『してないけど…』
梓「…」
プッ… ツー、ツー、ツー…
紬「あ、あれ?」
………
……
…
梓「ウゥ…」
梓(まさかのチョコ0…どういうことなの?)
梓(唯先輩…あんなに私に抱きついてきたのに!何度もキスしようとしたくせに!)ジタバタ
梓(澪先輩…あんなに私を褒めてくれてたのに!可愛がってくれてたのに!)ジタバタ
梓(ムギ先輩…あんなにたくさんお菓子くれたのに!いきなり抱きついてきたくせに!)ジタバタ
梓(憂だって…思わせぶりな態度とったり優しくしてきたくせに…)ジタバタ
梓「…」
梓「レズビッチ…」ボソッ
ピンポーン
梓(…)
『梓ー!お客さんよー!』
梓(…?)ムクリ
ノロノロ…
梓「はい…あ」
律「よっ梓」
梓「何の用です…。こんな遅くに家まで押しかけて」
梓母(ふふ、私はお邪魔みたいね)
梓母「お母さんちょっと買い忘れたものあるから出かけてくるわね。律ちゃん、ごゆっくり」
律「あ、はい!ありがとうございます!」
バタン
梓「で、何ですか?私もう寝たいんですけど」
律「あーいや、ホントは学校で渡そうと思ってたんだけどさ?どうしても渡せなくて…」ガサッ
梓「え…?それって」
律「ん、まあチョコなんだけどさ///よかったら、コレ」サッ
梓「律せんぱいぃ…!」ジーン
梓(おおざっぱでいい加減だからパスなんて言ってごめんなさい…!律先輩は軽音部一の美少女です!)
梓「先輩、私も前から律先輩の事が」キリッ
律「私の変わりに澪に渡してくれないか?頼む!」
梓「キイイイイイイ!!」ガシッ
律「ちょっ」
梓「ふんっ!」ブンッ
グチャッ!
律「あああああっ!?わ、私のチョコ!」
………
……
…
純「うぅ~、寒っ」
純「何やってんのよ梓の奴!せっかくこの私がわざわざチョコ届けにきてやったのに…」
ピンポーン ピンポーン
梓(絶っ対出ない…)
ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピピピピンポーン
梓「…」イライラ
梓「あーもううるっさいなあ!誰なの!?」
ドスドスドス
梓「はい何でしょうかっ!」ガチャッ
純「あっやっと出た!いるんならさっさと出てよね!」
梓「あんたさあ、こんな時間に迷惑だと…」
純「ごめんごめん…。ほらこれあげるから機嫌直して?ハッピーバレンタイン!」
梓「…」
純「へへ///」
梓「…」
梓「チェンジ」
バタン
-HAPPY END-
最終更新:2011年05月06日 14:55