カササササ…

梓(机にあったチョコは唯先輩からだった)

梓(ということは、どこかに憂からのチョコがあるはず…!)

梓(いや…もしかしたら)



ガチャッ

憂「!?」

梓「憂…やっぱりいたね」

憂「あ、梓ちゃん…。どうして?」

梓「憂…泣いてるの?」

憂「…」

梓「どうしたの?教えてもらえるかな」

憂「あのね…。チョコ…。チョコがないの…」

梓「チョコが?」

憂「ないの…」グスッ

梓(っ!?)

梓(チョコを無くした…。そうか、だから私に渡せなかったんだ!)

梓(体育の後、早く教室に帰って私の机に入れるつもりが、無くなっていたから)

梓(あの時うつむいてたのは恥ずかしがってたんじゃない。落ち込んでたんだ)

梓「憂、もしかしてずっと探してたの?」

憂「…」コクリ

梓(もう真っ暗なのに…。こんなに遅くまで探してたんだ)

梓「憂」

ギュッ

憂「梓…ちゃん?」グスッ

梓「憂、もういいんだよ」

憂「…」

梓「梓の気持ち、伝わったから。ありがと…」

チュッ

憂「!?」

梓「今のは私の気持ちだよ…」

憂「…っ!」



パシーン!



憂「な、何するの梓ちゃん…!」

梓「痛っ…な、なんで?」ヒリヒリ

憂「何でって…突然ひどいよ!私、ファーストキスだったのに…!」

梓「…ごめん。突然したのは謝るから。でもね、私も憂の事が好きだからしたんだよ」

憂「…私の気持ちは?」

梓「えっ…?だ、だから私ならお昼のチョコだけでいいから。朝のチョコが本命だったんでしょ?」

憂「そうだよ…。あれはお姉ちゃんへのチョコだよ」

梓「えっ…。じゃ、じゃあお昼のチョコは?私にはアレだけ?あれが本命?」

憂「梓ちゃん、何いってるの…?あれは友チョコだよ!純ちゃんと一緒だったでしょ!?」

梓「え…い、意味がわからないよ」

憂「私だって梓ちゃんがわからないよ…!私が好きなのはお姉ちゃんだって言ってるのに…!」

梓「う、憂…朝のチョコがなくなったんだよね?」

憂「なくなってないよ?あれはお姉ちゃんに渡したもん」

梓(なにそれ?どういうこと?なんでそんな紛らわしい事するわけ?)

梓(憂のせいで私が大恥かかされたじゃん…!)

梓(ウザっ…!マジでウザっ…!)



梓「…」

梓(文句言ってやりたいけど…ここで喧嘩して憂との関係が悪くなるのは…)

梓(ここは大人の対応をしておこう。唯先輩との関係まで危なくなっちゃうのはゴメンだよ)

梓「…ごめん。私の勘違い」

憂「…」

梓(何か言いなよ)

梓「唯先輩待ってるから、先行くね」

憂「え…」

梓(憂の顔w)プッ



バタン

憂「…」



  • 校門-

梓「お待たせしました」

唯「遅いよ~…ってどうしたの!?頬っぺた真っ赤だよ!?」

梓「しがらみを断ち切ってきただけです」

唯「しがらみ?」

ギュッ

唯「あ、あずにゃん?」

梓「手、繋いでいきましょうか」

唯「おぉ…あずにゃんから握ってくれるなんて~」

梓「ふふっ。行きましょう」ニコ



  • 帰り道-

梓「唯先輩の手は温かいですね」

唯「えへへ。あずにゃんもあったかいよ」

梓「唯先輩の心が優しいからですよ、きっと」

唯「え…。あ、あずにゃん恥ずかしいよ~///」

梓(脈アリ。ううん、やっぱり唯先輩はもう落ちてる)

唯「…」

梓「…」

唯「あっ…ここでお別れだね」

梓「ですね」

梓(絶好のシチュエーションだけど…どうする?)

唯「えへへ♪」

梓(唯先輩の気持ちはわかった。けど実際に先輩の口から聞くまでは安心できない)

梓(こっちからコクったほうがいいかな?今の雰囲気なら絶対にいける)

梓(いや、でも私にはムギ先輩が…。それに澪先輩もいるわけだし)

梓(曖昧なままにするのはよくないかな。まずは唯先輩をしっかりとつかまえてから他の先輩の事を考えるべき)

梓(よしっ)

ポスン

唯「あずにゃん?」

梓「唯センパイ…私」ジッ

梓(胸にもたれかかりつつ上目遣い。目をウルウルさせるイメージで…)ウルウル

唯「…!」

梓「私、唯センパイの事が…」

唯「あずにゃん…」

梓「…ん」スッ

梓(ここで目を閉じる…完璧)

梓(さあ唯先輩、私の唇を奪ってください)

ガシッ

梓(くるっ!)ムチュチュー

唯「…ごめん」

梓(いいですよ、どうぞ)ムチュチュー

唯「あずにゃん、止めて」

梓(え?)パチッ

梓「あの…唯先輩?」

唯「ごめんね」

梓「えっと…?」

梓(伝わらなかったのかな?)

梓「唯先輩。私も唯先輩が好きです」

唯「うん、ありがとう。私もあずにゃんのこと大好き」

梓「だから大丈夫ですよ。その…キスしても///」

唯「ごめんね。私の好きはそういう好きじゃないから…」

梓「…」

梓「唯先輩、私の事好きって言ってくれたじゃないですか。ずっと一緒にいようって言ってくれたじゃないですか」

唯「えっ…私そんな事」

梓「いやっチョコくれたじゃないですか!じゃあコレはなんなんですか!?」ガサゴソ

唯「あっ!なんであずにゃんが!?」

梓「なんでって私の机に入れてくれたじゃないですか!このカード付で!」バッ

唯「あずにゃんの机…?もしかしてっ」

唯「ごめん…間違えちゃったかも」

梓「…は?」

唯「私、憂の机に入れようとしたんだけど…なんでか間違えちゃったのかも」

梓「…」

唯「ご、ごめんねあずにゃん…」

梓「なんでわざわざそんな渡し方したんですか…」

唯「…家で交換するより、学校でサプライズで渡しあおうって」

唯「うぅ…ごめん」

梓「…」

唯「あずにゃん、怒ってる…?」

梓(はぁ?当たり前じゃん!頭おかしいんじゃないこの人)

唯「あのね、えっと」

梓「…なんですか」

唯「チョコ返してもらっていい?」

梓「」


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