唯「ねーねー、担任の先生って誰かな?」

律「うーん、坂田銀八って書いてあったけど…ムギ知ってる?」

紬「残念だけど分からないわ。一体どんな方なのかしら」

律「新任かな?でも担任任されるんだからそこそこ年いってるのかも」

唯「ムギちゃ~ん、今日のお菓子は~?」

紬「今日は唯ちゃんの大好きなマドレーヌよ」

唯「やったー!」

律「自分から話振っといてもう無視かよ。どうせ放課後まで食べられないぞ」

唯「う~~」

ゴソゴソ
紬「はい、唯ちゃん」

唯「わぁ、食べて良いの?」

紬「お腹空いてるみたいだし、少し早いけど良いわ」

律「ムギは甘いな~」

唯「じゃありっちゃんはなしでいいね?ムギちゃん、りっちゃんの分も私にちょうだい!」

律「誰も食べないなんていってないだろ。って言うかまだホームルームも始まってないのに」

唯「モグモグ」

紬「あらあら」



キーンコーンカーンコーン
律「おい唯、もう先生来るぞ。いいかげん止めとけ」

唯「もぐもげもぐも~(のみこめないよ~)」

律「どんだけ食ってんだよ!早く飲み込め、先生に怒られ…」

ガラッ
銀八「ふいーっふ」モグモグ

律「え?」

銀八「ん?ふぁんはおはへ?ふぁひふっへんふぁ?」モグモグ

唯「もごめーむめむ、ふぇんふぇいは?」モグモグ

銀八「ふぉふぉフェーふぉふぁふぇほふぉふぉふぉーはふほふぉふとふひーふは」モグモグ

唯「うふぁふぁはひい!ふぁはひひほふらふぁい」モグモグ

律「なにしゃべってんの?なんで通じてるの?」

銀八「ん?なんだお前?なに食ってんだ?」

唯「マドレーヌです、先生は?」

銀八「チョコレートパフェとチョコドーナツとソフトクリームだ」

唯「うらやましい!私にもください」

唯「……って言ったんだよ、りっちゃん」

銀八「ふぉーふぁほー」モグモグ

律「なんでまだ食ってんだよ?」



ゴクン
銀八「え~というわけで、今日から一年間お前たちの担任を任せられる事になった坂田銀八です。
   趣味は糖分摂取、特技は目を開けたまま寝られることでーす」

銀八「後嫌いなものは文化祭の時だけテンション上げる女子と、それに便上する男子
   そしてそんな生徒たちを包み込むような優しい目で見つめる先生でーす」

律(それ文化祭が嫌いなだけじゃんか。どんだけ暗い青春贈ってきたんだよ)

銀八「そこのデコ娘、インストラクター背負って廊下立っとけ」

律「読心術!?」

銀八「そんなわけだから一年間よろしく。じゃ!」スタスタ

紬「あの、先生!」

銀八「ん?」

紬「まだホームルームの時間なんですけど、生徒同士の自己紹介などはしないんでしょうか?」

銀八「あぁ~、悪いけど先生はお前らみたいな子供に興味はないので勝手にやってください。
   ただもしあと5、6年して気持ちが変わらないようならもう一度俺の前に来て想いを聞かせてください」

律(なんで告白みたいになってんだよ?誰も行かねーよ)

銀八「おいデコ娘、お前後で体育館裏集合な」

律「職員室じゃないの!?何する気?」



休み時間

唯「なんか変わった先生だったね~」

律「私なんて早くも目ぇつけられたし。あの先生とやっていく自身ないよ…」

紬「まあまあ。ああ見えて本当は良い人かもしれないわよ」

唯「そうだよ、私がお菓子食べてても許してくれたし」

律「あいつも食べてたからな。つかそもそもお菓子食いながら教室入ってくる先生ってどうよ?」

紬「あ、もう授業が始まるわよ」

律「ホントだ。じゃあまた後でな」

唯「またね~」

紬(え~と、一限目は…)

律「現国だな…よしっ準備完り…」
ガララ
銀八「ふぁーひ、ひゃあひゅふぉーほはひへは~ふ」モグモグ

律(…お前かよ)

銀八「はーい、じゃあ十分後に体操着に着替えてグラウンドに集まれー。以上」

律「え?これ国語の授業じゃないの?」

銀八「お前らみたいなちんちくりんがいきなり俺の授業を受けられると思うなよ
   まずは体力を鍛えるためグラウンド十週しながら万葉集を読んでもらいます」

律「なにその授業内容?何気にきつそうなんだけど」

唯「待ってください先生!万葉集じゃなくて古今和歌集がいいです」

律「大して変ってねーよ!つかお前どっちも読めないだろ」

銀八「じゃあ折衷案でふたりエッチな」

律「どこが折衷案?っていうかそんなの読めねーよ!」

紬「そうですよ先生」

律「いけムギ!言ってやれ」

紬「まずは出席確認をすべきだと思います」

律「……」

銀八「え~~出席確認とかいいよもう、なんかめんどくせーよ」

律(…最悪だこの人。仕事やる気ゼロだよ)

紬「そう言わずに。他の先生方も、授業の始めにはされてますし」

銀八「よそはよそ、ウチはウチ!そんなに出席確認して欲しかったら
   よそのクラスの子になりなっ!」

唯「お母さん!?」

紬「…先生」ニコ

銀八「あぁん?」

紬「職務怠慢も度を過ぎると…」ゴゴッ

銀八「!?」

紬「痛い目を見ることになるかもしれませんよ~」ゴゴゴゴゴ

律「む、むぎ…さん…?」

銀八(な…70万オーラ・・・)

銀八「じゃ…じゃあまずは出席確認からいこうかぁ」ガタガタ

紬「はい~」ニコッ

唯(ムギちゃんは怒らせないようにしよう…)

銀八(コムギみたいな眉毛のくせに中身ユピーだよあの娘…)

紬「オーラって奥が深いんですよ」

銀八(な?心読んだ!?ユピーよりプフの方か?)



キンコーンカンコーン
銀八「じゃあ今日はここまでー。今日やったとこはちゃんと復習しくように」

律(やっと終わった…)

唯「お疲れだねりっちゃん」

律「ああ。でもムギのおかげで授業短くなって助かったよ」

紬「そんな、私は何も…でも銀八さんが話せば分かる人でよかったわ」

律「そうだなー(言葉以上のものがあったけどな)」



一時間目 完



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