~学校の帰り道~
澪「あの刑事完全に私たちを疑ってるな・・まずい」
律「!そんな・・どういうことなんだ!」
紬「あの人が最後に言ってたオリエント急行の殺人っていうのはね、
推理小説で、犯人がその場にいた全員だっていう結末なの」
律「てことは・・」
紬「ええ、あの人は私たちが協力してさわ子先生を殺したと思っているのよ」
唯「あの刑事さん凄いね・・」
澪「唯、そうじゃないだろ、すごくまずいんだ」
唯「分かってるよ、でも澪ちゃん言ってたよね、証拠が無ければ捕まらないって」
澪「ああ、大丈夫だ。私たちは証拠なんて何一つ残してないんだ」
紬「逮捕されるとしたら自供だけど・・みんな大丈夫よね」
律「大丈夫だよ、絶対に喋らない」
唯「わ、わたしも絶対に喋らないよ!」
澪「頼むぞ、唯」
律「確かに唯が一番心配だな・・・」
紬「唯ちゃん頑張ってね」
唯「うん!」
唯(とは言ったものの不安だよ・・・)
~夜、唯宅~
ピンポーン
憂「はーい、お姉ちゃん出て~」
唯「はーい、どなたですか~」
古畑「夜分恐れ入ります、こちら平沢さんのお家でしょうか?」
唯「えーと・・・古畑さん?」
古畑「はい、古畑です、ちょっと聞きそびれたことがありまして、
2,3点話を伺えませんでしょうか?」
唯(どうしよう・・・一人だと不安だよ・・・)
古畑「たいしたことじゃありません、すぐに終わりますので」
唯「・・分かりました、どうぞあがって下さい」
古畑「どうもすみません~」
唯「聞きたいことってなんですか?」
古畑「あ、本当に大したことじゃないんですよ
山中先生が殺害された日の夜、あなたはどこにいましたか?」
唯「私達を疑ってるんですか?」
古畑「とんでもない!あくまで形式的なことです。お気に触ったらすみません」
唯「家で寝てました、普通は寝てる時間だと思いますけど」
古畑「ありがとうございます、確認させて頂きたかっただけです」
唯「他には無いんですか?」
古畑「いえいえ、もうありません、あーあと・・・
みなさん、ずいぶん仲がいいようですね」
唯「はい??」
古畑「軽音部ですよ~、一緒に下校してたじゃないですか~」
唯「はい、仲はいいです」
古畑「音楽は昔からやってらしたんですか??」
唯「いえ、高校に入ってからです」
古畑「そうですか~いやいや若いっていいですねえ」
唯「古畑さんは音楽好きですか?」
古畑「ええ。聞く専門ですが大好きです~」
唯「そうですか」
古畑「ええ、ええ」
唯「仲がいいといい音楽ができるし、楽しいです」
古畑「分かります、確かにその通りだと想います、
楽しいのが一番ですからね」
~警察署~
西園寺「古畑さん、やはり女子生徒たちが怪しいと?」
古畑「十中八九間違いないねえ」
西園寺「どういった理由で?」
古畑「まあ・・ね、それより強盗の線はどう?」
西園寺「やはり入試問題が盗まれていました。
強盗の仕業だと想いますが・・」
古畑「・・・・・・」
プルルルル
西園寺「はい、西園寺です、
はい、はい、では僕のパソコンに送って下さい、
はい、ありがとうございます」
古畑「どしたの西園寺君?」
西園寺「古畑さん、情報捜査部から被害者のパソコン内についての
調査報告が入りまして・・中にこんな物が・・・・」
古畑「おやおやこれは・・・なんとまあ・・・
ありがとう西園寺君、なるほど
やはり、そういうわけだったか・・」
~スポットライト~
古畑「え~、今回の事件は非常に悲しい事件です。
一人の少女の為、復讐を決意した彼女達、
しかし、どんな理由があろうとも、人殺しはいけません。
考慮される事由があろうともです。
彼女達は罪を償わなければなりません。
しかしながら、できれば彼女達には自供してもらいたい、
そこで私は彼女達にある音楽を聞かせようと思います。
とても有名な曲です、音楽が好きな彼女達なら
すぐに分かると思います、
そして、彼女達の中に決定的なミスを犯した人物がいます。
それが誰なのか併せて考えてみて下さい、
そして最大の問題は私が何故彼女達が怪しいと思ったか・・
少々長くなりますが、解決編にお付き合いを、
古畑任三郎でした」
最終更新:2011年05月06日 13:01