唯「あずにゃんや」

梓「はい?」

唯「……」

梓「えっと、唯センパイ?」

唯「……」

梓「もしかして声を出すのも面倒くさいとか?」

唯「」コクコク

梓「なんて大胆な発想をする人だろう」

澪「そろそろ ひっぱたいた方がいいんじゃないか?」



梓「で、なんの用なんでしょう」

唯「……」

律「唯のことだから、何か食べさせてくれ~とか」

唯「」フルフル

澪「首ふってるぞ」

紬「NOってことかしら」

唯「」コクリ

紬「当たった♪」

律「ていうかしゃべれよ」

澪「あずにゃん分の補給~とかいうヤツじゃないか?」

紬「いつも抱きしめてるアレね」

梓「もう、仕方ないな~。はいはい、これでいいんですか?」ギュ~

唯「」フルフル

律「違うってさ」

梓「…」

紬「梓ちゃんまで黙っちゃった」

律「まぁ今の行動は自分のかわいさを過信しすぎたな」

澪「まったく恥ずかしいヤツだよ梓は」

梓「澪センパイが言い出したんじゃないですか!!」

澪「しかし、食欲でもセクハラでもないとすると

唯が求めるとは一体…」

唯「じゃあヒントを出します」

律「いや、答えを言えよ」

唯「とりあえず水槽に注目だよー!」

澪「水槽?」

紬「あっ!!」

律「トンちゃんがひっくり返って浮いてるぞ!!」

梓「ちょ!?トンちゃん大丈夫!?」

トンちゃん「」プカプカ

唯「そう!正解は『トンちゃんがヤバそうだけど

ほうっておいていいのかなぁ~あずにゃん』でした~!!」パンパカパ~ン

澪「バカかお前」

紬「早くお医者さんのところに連れていかなきゃ!!今、タクシー呼ぶから!」

梓「トンちゃん、しっかりしてえええ!!」

律「唯!!お前ってヤツは!!」

唯「えっ、なんで私 怒られてるの?」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

唯「……」

梓「ふぅ~トンちゃん大したことなくてよかったですね」

澪「まったくだ」

紬「でも怖いわ。あと もうちょっと遅かったら危なかったって」

唯「……」

律「ん、どうした唯」

「またしゃべるの面倒なのか?」

唯「…私だって反省くらいするんだよ、りっちゃん」


第7部 完



律「澪、頼む!!宿題写させてくれ~」

澪「またか…」

律「いいだろ、減るもんじゃなし!」

澪「そりゃそうだけどさ、勉強しないで受験は大丈夫なのか?」

律「うっ…」

和「唯は余裕そうだけど、ちゃんと宿題してるの?」

唯「してないよ」

澪「なんでそんな自信満々なんだ」

律「じゃあ私と一緒に澪に写させてもらえるように頼もうぜ!!」

唯「それすら面倒くさいよ」

和「だめだこの子 なんとかしないと」

唯「そもそも進学だけが全てじゃないと思うんだ」

澪「うん、それは否定しないけど」

和「唯は将来の進路決まったの?」

唯「バナナの木だよ」

澪「私がおかしくなったのか唯が狂ってるのかどっちなんだ」

律「お前ってヤツは学園祭で木の役Gをやったからって

植物に進化を遂げる気かよ」

唯「バカだなぁ、りっちゃん。そんなワケないでしょ」

「私は学校を卒業したらバナナの木を庭に植えるんだ」

澪「その先には何があるんだ?」

唯「何もしなくても勝手にバナナがなるから

働かなくていいんだよ」

律「お前、天才だな」

唯「しかも温泉の近くに引越せば、水道代もガス代もかからないし

温泉卵も食べ放題だよ」

和「その卵はどこから入手するのよ」

唯「温泉に なるんじゃないの?」

澪「卵って なるモノだったのか、勉強になるよ」

唯「火垂るの墓の二人も、この事に気づいていれば…」グスッ

和「そういえば終戦記念日だったのね」

律「黙とう!」


第8部 完



律「あ~、気持ち良かった!」

梓「たまには部活のみんなで温泉もいいですね!」

澪「ハハ、温泉といってもスーパー銭湯なんだけどな」

紬「私、銭湯でフルーツ牛乳飲むのが夢だったの~!」

唯「ムギちゃん、あんまり軽々しく『夢』なんて言葉

使わない方がいいよ」

紬「えっ、ご、ごめんなさい…」シュン

梓「どうしちゃったんですか唯センパイ」

澪「温泉に卵がならないと分かって夢が崩壊したらしい」

唯「じゃあ、そろそろ帰ろうか」

律「それはいいけど、お前、服は?」

唯「当然着ないよ」

梓「何言ってんだコイツ」

唯「よく考えたら夏に服を着る事ほど、ムダなものはないんだよ」

紬「他にもいっぱいムダなことはあると思うけど…」

律「まぁ聞こうじゃないか」

唯「まずパンツを脱いだり履いたりするのって面倒でしょ?」

澪「どうしよう、いきなり ついていけないぞ」

唯「しかも、そんな想いをしてまで着たのに

お風呂上がりはすぐに汗をかいてビチョビチョになっちゃう」

梓「それはまぁ、分かりますけど」

唯「ね?」

紬「うんうん、それから?」

唯「終わり」

澪「やはり聞くだけムダだった」

唯「まぁみんながどう生きようと止めないよ」

「だって、みんなの人生だから」

律「なんで私達が間違ってる風に言われなきゃならないんだ」

澪「というか唯、お前そのカッコで外に出たら捕まるぞ」

紬「面倒だから気絶させて服を着せたら、どうかしら」

唯「えっ」

澪「気絶って、どうやって…?」

紬「ヤァッ!!」ドカッ

唯「はぐぅっ!?」ゲホ

梓「あ、すごい!映画みたいにお腹を一撃で!!」

澪「当て身ってヤツだな!!」

律「ムギ、武道か何かやってたのか?」

紬「うぅん、全然 素人だけど?」

梓「えっ」

唯「ゲホゲホッ、い、痛いよムギぢゃぁん…」グスッ

紬「あっ、じゃあもう一回!梓ちゃん、立たせて!!」

梓「は、はい!!」グイッ

紬「ヤアアァッ!!」ドカッ

唯「ぐぇあっ!?」ゲホゲホ

紬「ん?まちがえたかなぁ?」

梓「も、もうやめてくださいアミバさま!!」

律「…とにかく大人しくなったから服を着せるか」

梓「…そうですね」

唯「グスッ、うぇぇぇぇぇ」キセキセ

紬「私、一度 武道の達人っぽいことをするのが夢だったの」

唯「夢…人の夢と書いて儚い…」クスクスッ…

澪「なんで温泉に来ただけで

こんな気持ちにならなきゃいけないんだ」

紬「めでたしめでたし」

梓「…そうですね」


第8.5部 完



澪「トンちゃんになりたい…」

梓「どうしよう、澪センパイが唯センパイみたいなこと言ってる」

律「澪のヤツ、学園祭の劇でロミオ役に抜擢されてテンパっちゃってるんだ」

梓「わっ、主役じゃないですか!!それはシャイな澪センパイじゃなくても

現実逃避したくなっちゃいますね」

唯「違う、澪ちゃんはトンちゃん生活の魅力に気づいちゃったんだ!!」

梓「どうしよう、唯センパイが唯センパイらしいことを言い始めた」

唯「さぁ澪ちゃん、プールに住もう!!

そして、ただエサを与えてもらうだけの生活に甘んじるんだよ!!」

澪「う、うん」

律「だめだ澪!!それは悪魔の囁きだぞ!!」

梓「そんなバカな悪魔、悪魔として やっていけるんですか」

バシャバシャ

唯「気持ちいいね~、澪ちゃん」

澪「いや、正直寒いんだけど、秋だし」

唯「じゃあロミオ役に戻るの?」

澪「ひぃぃぃ」ガタガタ

梓「どうします、あの二人」

律「う~ん、ほうっておいても そのうち戻るだろうけど

澪が風邪をひいたら劇に支障をきたしちゃうぞ」

梓「唯センパイの身は案じないんですか」

律「まぁアイツは…」

梓「あぁ、バカだから大丈夫ですよね」

律「いや、自業自得って言おうとしたんだけど…」

「お前は本当にヒドイ後輩だよ」

梓「にゃ、にゃんっ」



梓「それより2人をプールから引き上げないと」

律「コイツ 話題をそらしやがった」

紬「みんな~、お茶の準備が出来たわよ~」

唯「あっ、ケーキだ!ムギちゃん、コッチにもちょうだい~!!」

律「ダメだムギ!!そのケーキをエサに唯をおびき出すんだ!!」

唯「え~っ、どうしよう澪ちゃん…」

澪「いや、私は劇に戻らなくていいならケーキいらないけど」

唯「うぅっ、こうなったら持久戦だね!」

梓「面倒くさいなぁ」

紬「私はそんなイジワルしないわよ、はい、ケーキ♪」ポイッ

ボチャボチャ

唯「あっ…」

梓「ケーキがプールの中でボロボロに崩れ溶けていく…」

律「まぁトンちゃん生活っていうことはそういう事だわな」

紬「かなーしそうーな♪ひーとーみーで見ーてーいーるーよー♪」

梓「ドナドナドーナードーナー♪」

唯「あっ!水に濡れてフチャフチャのケーキおいしいぃぃ♪」フチャフチャ

「噛まなくても勝手に口の中で溶けていくよ!」

「これが噂の生カステラ!?」

梓「なんとぉぉぉ!?」

律「アイツは不死鳥か」

紬「バカってすごい」

澪「……」

唯「あばばばばwww」フチャフチャ

「さぁ澪ちゃんも食べようよ!!」

澪「…なんだコイツは…まるで人間のクズじゃないか」ブルブル

「私、こんな生活やめる!!」ザバアッ

唯「えっ」

律「み、澪…お前…」

澪「あぁ、ロミオ役でも桃太郎でもやってやるさ!」

紬「澪ちゃんカッコいい!!」

梓「これで一件落着ですね」

律「じゃあな、唯。これでプールはお前一人のものだ」

唯「」ポツーン




唯「ま、待ってよおお!!一人はさびしいよおおおお」ウェェ~ン

ザバァッ


第9部 完



梓「学園祭の劇…スゴかったです……」

「でも、みなさん、けいおん部の練習にはあまり顔を出さないから

ライブなんて どうでもいいのかなって思っちゃって…」

澪「梓…」

梓「あ…すいません、変なこと言っちゃって」

紬「…クスッ」

律「バカだなぁ梓は」

唯「そうだよ!!どうでもいいに決まってるじゃん!!」

律「おい、誰かコイツを黙らせろ」

紬「ヤァッ!!」ドカッ

唯「ぐぇあっ!?」ゲホゲホ

紬「ん?まちがえたかなぁ?」

梓「これでいいんですよ」


第9.2部 完



律「二日目の学祭ライブに備えて今日は徹夜で練習しようぜー!!」

澪「学校に泊まっちゃうのか?」

唯「わー!!なんか楽しそうだねぇ!!」

ジャンジャカジャーン

ジャンジャカジャーン

ジャンジャカジャーン

律「練習終わり!!」

澪「ふぅ、徹夜とは言ったけど少しは寝ておこうか…」

唯「えっ、寝るの…?」

「う~ん…」

梓「唯センパイ寝ないんですか?」

唯「だって……寝たら起きるのが面倒じゃん」

澪「聞くな梓、ダメ人間になっちゃうぞ」



律「しかし唯、お前そうは言うけど一生、寝ないつもりか?」

唯「そこなんだよね問題は」

澪「お前の思考は問題だらけだぞ」

紬「早起きがツライんでしょ?」

「ライブが始まるのは午後からだから

心ゆくまで眠ったらいいんじゃない」

唯「はぁ、ムギちゃん……クルクルパーだね」

「ライブまで寝てたら 学園祭まわれないでしょ」

「それくらい考えられないかなぁ」

紬「ねぇ、りっちゃん」

「この唯ちゃんに48の殺人技の一つ、キン肉バスターをかけていいかしら」

律「殺人技の許可をアタシに求められてもなぁ」

澪「でも律は部長だから…」

唯「絶対ダメだよね、りっちゃん」

梓「でも正直、キン肉バスターって生で観てみたいですよ」

律「確かに」

唯「…」フルフル

澪「首振ってるぞ」

律「YESってことだな」

唯「NOに決まってるよ!!!」

澪「見えない聞こえない」

律「行けムギ!!」

紬「必殺!!キン肉バスタアアアアアアアア!!」バァァン

唯「ふふっ、甘いねムギちゃん!!6をひっくり返せば9になる!!」

「キン肉バスター破り!!」ドガアアァァン

紬「ウギャアアアォォオアッ!?」グシャッ



梓「掟破りのリベンジバスター…」

紬「…」ピクピク

唯「勝った」

澪「いやいやいや、お前、アレは唯がヤられる流れだろ」

梓「ラブひなで言えば、覗かれて殴りかかろうとした成瀬川なるを

景太郎が殴り返してレイプするようなもんですよ」

律「どうすんだ この空気」

唯「…え~っと」

「お気に入りのあずにゃん抱いて今夜もオヤスミ♪」

梓「おやすみなさい…」

澪「おやすみ…」


第9.5部 完



唯「」

梓「どうしたんですか唯センパイ、呼吸もしないで」

唯「息をするのも面倒くさい」

梓「ついにその境地に辿りついてしまいましたか」

澪「じゃあもう死ぬしか選択肢はないぞ」

唯「そうなんだよね~」

律「そんな簡単に死ぬなんて考えるなよ!!」

唯「でも世の中、面倒くさいことだらけだよ」

紬「でも死んだらおいしいケーキ食べられないわよ」

唯「えっ、う~ん」

律「コイツ、自分の命とケーキを天秤にかけやがった」



唯「なんか考えるの面倒だし、とりあえず生きることにするよ」

澪「まぁそれでいいんじゃないか?」

梓「じゃあ唯センパイの呼吸は私が手伝いますよ」

律「手伝うってどうやって?」

梓「こうやって…」チュッ スーハースーハー

唯「ん…」スーハースーハー

澪「わぁ、人口呼吸だ!!」

紬「ラストにいい感じの事言って

キスシーンなんてまるで上等な映画みたいね!!」

憂「どこがですか」

律「気持ち悪い」



第10部 完

そして全て 完