部室の掃除中!

梓「ん?なんだろこの箱…」

澪「ああ、それムギのだよ」

梓「ムギ先輩の?でも絶対に開けないでって書いてありますけど…」

澪「なんかムギが思いつめた表情で置いていってな…それ以来そのままなんだ」

梓(なんだろう…すごく気になる…)

律「なぁ、ちょうどムギもいないし…開けてみないか?」

澪「ば、バカ!ダメに決まってるだろ!」

律「大丈夫!ムギが来る前にしまっちゃえばいいんだよ」

澪「そんなこと言ったって…梓も何とか言ってくれよ」

梓(さすがにだめだよね…でも…)

梓「ゆ、唯先輩はどう思いますか!?」

唯「私も前々から気になってたんだよね…」

澪「唯まで何言ってんだよ!」

梓「唯先輩がそう言うなら、私も見たいです!」

澪「ちょっと梓まで!」

律「ムギのことだからどうせレズエロマンガとかだろ」

澪「わ、私は知らないからな!」

唯「ムギちゃんのエロマンガ…気になるねえあずにゃん」

梓「に゛ゃ!?わ、私に振らないでください!」

律「じゃあ開けるぞ!」

唯「ドキドキするねぇ」

梓(レズエロマンガ…私と唯先輩が…って何考えてんだ私///)

澪「もうっ!ほんとに知らないからなっ!!」

律「澪は本当に怖がりだな~」

澪「ち、違う!ただ…本当にエッチな本だったら…///」

唯律澪梓「…///」

律「と、とにかく開けるからな!ほらっ!」パカッ

律「…うっ!」


唯律梓「うわぁ…」

澪「」ブクブク

律「お、おい!澪!」

紬「しゃらんらしゃらんら~♪」

紬「みんな~お掃除はかどってる…って…」

梓「む、ムギ先輩…」

律「や、ヤバ…」

唯「む、ムギちゃん…」

澪「」

紬「」ヒック…ヒック

律「む、ムギごめん!!」

紬「で…でも、私のこと…嫌いになったでしょ…?」

唯「そんなことないよ!ムギちゃんはムギちゃんだもん!」

梓「そうですよ!ムギ先輩はどんな趣味があってもムギ先輩です!」

律「ムギ、開けたのは悪かった。でもどんなことがあっても私たちはムギのこと嫌いになんかならないそ!」

紬「みんな…」

律「とりあえず、澪が起きるのを待つしかないな」

紬「うん…そしたら全部説明するわ…」

唯「でもなんでムギちゃんこんなグロ画像いっぱい持ってるの?」

梓「ちょ、ちょっと唯先輩!ストレートすぎます!」

唯「だ、だってぇ~」

紬「いいのよ梓ちゃん。それに、これは全部CDなの」

梓「こ、これが!?」

和「ちょっと律!また部長会議出なかったでしょ!」

澪「律!ちゃんとしないとダメだろうが!」

律「ご、ごめんなさーい!っていつの間に復活したんだ…」

和「まったく…あれ、そのCDは…」

唯「和ちゃんこのグロCD知ってるの?」

和「それってFMDからリリースされてるやつじゃない」

唯澪律梓「FMD?」

和「FMDってのはFECAL MATTER DISCORPORATEDの略で、ノイズとかゴアグラインドのバンドをリリースしてるアメリカのレーベルなのよ」

唯「ノイズ?ゴアグラインド?」

和「つまりギャーギャーゲボゲボしてる音楽のことよ」

律「でもなんでそんなの和が知ってるんだ?」

和「私デスメタルが好きで、その流れでゴアも聞くんだけど、それでたまたま知ってたの」

和「でも変なのしかないから買ったことはないわ」

澪「和がデスメタル…」

梓「でもそんな和先輩も買わないようなCDをどうしてムギ先輩が…」

澪「ムギ、なんか悩みでもあるのか?」

紬「そんな!悩みなんて一つもないわ!毎日みんなとお茶したり演奏したりして楽しいもの!」

律「じゃあなんでノイズなんか聞いてるんだよ?」

紬「えっと、それはね…」

紬「私、自分の作る曲に自信がなかったの…」

唯「そんな!ムギちゃんの作る曲はとっても素敵だよ!」

澪「そうだぞ!ムギの作る曲は優しくてあったかくて…」

紬「ありがとう、でもその時は私の作る曲って、なんだかマンネリみたいで…」

紬「それで、いろんな音楽を聞いてみようとおもったの」


一か月前!

紬「パンクにジャズ、エレクトロニカにテクノ、こんなにいろんな音楽があったのね!」

紬「どれも素敵だったわ~」

紬「でももっと音楽の勉強をしなきゃ!インターネットで検索よ!」カタカタ

紬「…ん、これは…ノイズ?」

紬「ノイズって、なんだかうるさそうで怖いわ…」

紬「でも、もしかしたら、作曲のヒントになるかもしれない…」

紬「さっそくYoutubeで試聴よ!」カタカタ


一時間後!

紬「こ、これは…」

紬「MERZBOWにMAZONNA、非常階段にハナタラシ…」

紬「す、すごく衝撃だったわ…」

紬「も、もっとすごいノイズはないのかしら…」

紬「け、検索よ!」

紬「…ん?なにかしらこのサイト」

紬「FECAL MATTER DISCORPORATED?」

紬「ここにすごいノイズがあるのかしら…」

紬「さっそく行ってみましょう!」ポチッ




紬「」

紬「うわぁ…」



紬「な…なんなのこれ…」

紬「ジャケットがひどいわ…でも日本人もいるのね…」

紬「もしかしたら、すごく素敵な音楽なのかも…」

紬「こ、こうなったら、全部注文よ!」カタカタ



よくじつ!

斎藤「お嬢様、宅配便が届いております」

紬「えっ!あ、ああ、ありがとう!」

斎藤「? どうかなさいましたか?」

紬「だ、大丈夫よ!大丈夫だから!」

バタン
紬「ふう…危ないところだったわ…」

紬「今日は使用人たちも休みで少ないし、聴くなら今のうちね…」

紬「まずはこのRancid Shit Wankってバンドから聴いてみようかしら」

紬「Rancidってパンクバンドいたわよね。きっとかっこいい音楽だわ~」




紬「こ…これは…」

紬「ひどい騒音…でも、ちょっとかっこいいって思っちゃうのはなぜかしら…」

紬「も、もっと聴いてみましょう!」



紬「というわけなの…」

唯「ムギちゃん…」

梓「でも、なんでそんなアブナイCDを部室になんて持ってきたんですか?」

紬「それわね…」



ことぶきけ!

ギャーギャーギャーギャー

紬「たくさん聞いてみたらこのレーベルの作品って素晴らしいわ…」

紬「次はどれにしようかしら~」キラキラ

ガチャ
斎藤「お嬢様、夕食の準備が…って…」

紬「あ!さ、斎藤!これはね…」

斎藤「…お嬢様、お嬢様は琴吹家の大切なご令嬢でございます」

斎藤「そのようなお方がノイズなど…ましてやFMDなど…」

紬「ま、まって!これは違うの!」

斎藤「とにかく、旦那様に見つかる前に、全部処分するのです。よろしいですね?」

紬「…」ションボリ


紬「…処分しろって言われたんだけど、捨てるのもったいないし、だからほとぼりが冷めるまで、部室に隠しておこうと思ったの…」

律「まあ、斎藤さんの言うことも確かだな」

澪「ムギはちょっと間違えちゃっただけだもんな」

紬「でも、これで最後にしようと思う。こんなんじゃみんなに嫌われちゃうし、私のためにも良くないもの…」

梓「ムギ先輩…」

唯「じゃあさ、ここで全部聴いて、それから捨てちゃおうよ!」

紬「え…、で、でも…」

唯「それに、ムギちゃんがいいって思ったんだもん!もしかしたらいいのかもしれないよ?」

律「いいかどうかはわかんないけど、最後に思いっきり聴くのはいいかもしれないな」

澪「それに、私たちがムギの悩みに気づいてあげられなかったのも悪いしな」

紬「そ、そんなことないよ!」

梓「あんなにいいメロディーを作るムギ先輩が気に入った音楽ってのも気になります!」

紬「みんな…」

唯「それじゃあさっそく聴いてみよう!」

澪律梓「おー!」


紬「じゃあ気が引けるけど…まずはPrincess Army Wedding Combatから…」

唯「名前はかわいいね!」

律「それじゃ聴いてみるぞ!再生!」ポチッ


紬「ど、どうかしら…」

唯「ところどころアニメ入ってるね」

律「まあ聴けるか聴けないかって言ったら…やっぱ無理かな…」

澪「うん…」

梓「でもベルばらのところは笑っちゃいましたね」


紬「次はDeche-Chargeね」

唯「よっし行くよー!ほい!」ポチッ


律「…これ、ちゃんと曲作ってるのか?」

澪「…楽器始めて一日目でも出来そうだな」

梓「…なんていうか…言葉にしにくいですけど」

唯「あんまりうまくないですね!」


紬「次はParasympathomimetic Thrombophlebitisよ」

律「名前長っ!」

澪「じゃあいくぞ」ポチッ


唯澪律梓「短っ!」

唯「て言うか今のボーカル…」

澪「ほんとに人間か…?」

律「カラカラコロコロしてたぞ…」

梓「わけわかんないです…」


紬「最後は50 Ways To Kill Meね」

律「バンド名がもうアホだなぁ」

梓「じゃあいきますね!」ポチッ


澪「お、意外とポップだな」

唯「でもなんか…」

梓「究極にダサい…」

律「まあ、どっちかといえば…無しだな…」


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