平沢家

唯「…むにゃむにゃ」

唯「…はっ!」

唯「今何時!?」

唯「くっ…9時!!?完全に遅刻だ~!!」

憂「お姉ちゃん、何騒いでるの?」

唯「憂~!何で起こしてくれなかったの~!?」

憂「…お姉ちゃん、今日は台風で学校お休みだよ?」

唯「…なんですと?」

唯「でもでも!外はこんなに晴れて…」ガラッ

ビュオオオオオオオオオオオオ

唯「…」

ピシャン

唯「うん。紛うことなき台風だね」

憂「仕方ないから今日はお家にいるしかないね」

唯「え~?あしょびたい!!」

憂「うーん…ゲームでもする?」

唯「家の中なんてつまんないよ~」

憂「でもお姉ちゃん、休日は家でゴロゴロしてるじゃん…」

唯「ちっちっちっ…。臨時休校の時ってのはテンションあがってアクティブになるものなんだよ!」

憂「そうかなあ…」


唯「どっかお出かけしようよ」

憂「いや、だから外は台風だってば」

唯「はぁ…全く、風情も何もあったもんじゃないね憂は…」

憂「…そう…かな…」

唯「りっちゃんなら一緒に遊んでくれるかも!」

唯「早速電話しよう!!」ピポパ

憂「迷惑なんじゃ…」



田井中家

律「はあ…。休校って言われても、外がコレじゃあ出かけらんないし、退屈だぜ…」

聡「いーじゃん。ウイイレやろうよ」

律「ああ?聡強いからヤダ。お前が中国使うならやってもいいぞ。私はブラジル使うけど」

聡「前にそれでやって5-0で俺が勝ったよね…」

律「はー、退屈だ。澪んちなら近いし、ちょっとお邪魔しよっかなー…」

プルルルルルル

律「ん?唯から電話だ…」



秋山家

澪「台風か…」

澪「風情があっていいなあ…」

澪「はっ…!」

澪「もしかしたらこれで歌詞書けるかも!」

澪「こうしちゃいられない!!早速川原に行こう!!!」

澪「善は急げだ!よーし!」タタタタタタ

澪母「ちょっと、どこか出かけるの?」

澪「うん!いい詞が書けそうなんだ!いってきまーす」

澪母「え?外は台風で危な…」

澪母「いっちゃった…」



田井中家

律「いや、だから遊べないってば」

唯『え~!せっかく休校なんだから遊ぼうよ~』

律「小学生か…」

唯『ぶー…。いいもん。澪ちゃん誘うもん』

律「澪?…そだ!私今から澪んち行くつもりだったからさ」

唯『え?じゃあ私も行きたい!』

律「おう!一緒に行こうぜ。…でも大丈夫か?外は台風だし、こっちまで来れんの?」

唯『大丈夫だよ~。じゃ、澪ちゃんち集合ね~』

ピッ

律「あ…切りやがった…」

律「そうだ、せっかくだし、ムギと梓も誘ってやろう!」

律「へへへ…澪のヤツ、掃除してないからいきなり皆で行ったら焦るだろうな~」ニヤリ

律「早速ムギに電話だ!」

ピポパ

プルルルルルルルル



琴吹家

紬「ん?りっちゃんから電話…」

ピッ

紬「もしもし?りっちゃんおはよう」

律『おはようムギ。あのさ、今から唯と澪んち行くんだけど、ムギも来ない?』

紬「え?でも外は台ふ…」

紬「…行く!すごく行きたい!」

律『おあ!?スゴイ食いつきだな』

紬「私、休校の時にみんなではしゃぐのが夢だったの!」

律『なんだそりゃ…。まあいいや、それじゃ澪んち集合な』

紬「うん!すぐ行くね!」

律『おー。気をつけてなー』




斉藤「お、お嬢様!?どちらに行かれるおつもりで!?」

紬「友達の家!いってきます!」キラキラ

斉藤「な…外は台風ですよ!?」

紬「だからこそ行くの!」キラキラ

斉藤「は…?あ、いや…でしたらお車の準備をしますので…」

紬「いらない!もう行ってくるから!じゃ!!」タタタタタ

斉藤「ちょ…お嬢様?紬お嬢様ーーーーーーっ!?」




中野家

梓「えー!?何でダメなの!?」

梓母「猫なんて飼ったらフローリングが傷だらけになるじゃないの」

梓「そんな事ない!ちゃんと世話するから!」

梓母「世話の問題じゃないでしょ」

梓「エサもちゃんとあげるし、おトイレも躾けるから!猫飼ってよー!」

梓母「ダメです」

梓「やだやだ!猫飼いたい!飼いたいにゃーーー!!」ジタバタ

梓母「困った子ね…」

プルルルルルル

梓「ん?律先輩から電話だ…」

ピッ

梓「もしもし、どうしたんですか律先輩」

律『おう梓、今から遊ばないか?』

梓「何言ってるんですか。台風なのに遊ぶなんて…子供じゃないんですよ」

梓母「…」

律『そんな事言わずにさー。ねー、梓ぁ~』

梓「遊びませんてば。駄々こねないでください」

梓母「…」

律『あ、そー。じゃあいいや、私と唯とムギだけで澪んち行くから』

梓(澪先輩の家!?)

梓「し、仕方ないですね…。そこまで言うなら私も行きますよ///」

律『そうこなくちゃ』ニヤリ



川原

澪「いやー、すごいなあー水かさが増し増しだ!」

ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ

澪「この堤防決壊寸前の状態を恋心に例えて…ふむふむ」

澪「…ふふふ、いい詞が出来そうだ…」

ズオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ

澪「えーと…私の想いは決壊ギリギリ…」

ドドドドドドドドドドドドドドドド

澪「溢れる恋心はハリサケハリケーン…」

ザバアアアアアア

澪「!?」

ザパアアアアアアアアアアアアアアアアア

澪「わっぷ…!」

澪「ごぽごぽ!がはっ!ゲハァーーッ…!」

ザザザザザザザザザザザザザザザ…




道中

唯「うおー!すごい風だ!!」

ビュオオオオオオオオオオオオオオオオオ

唯「うわ!スカートが…!」

ヒラリ

唯「はっ…!」ピーン

ビュオオオオオオオオオオオオオオ

唯「ワーオ♪」

紬「…唯ちゃん?何やってるの?」

唯「あっ…ムギちゃん!えへへ…マリリン・モンローごっこ///」

紬「まあ…楽しそう!でも私、今日スカートじゃないからできない…」

唯「お?でもストール巻いてるから…」

紬「え?」


唯「ここをこう持って…」

紬「こう?」

唯「うんうん。それで向かい風でそれをブンブン振り回して…」

紬「こう?」ブンブン

唯「そう!こーごーえそーなきせーつーにきーみはー♪」

紬「…これなあに…?」ブンブン

唯「ええ?!TMレボリューションごっこだよ!知らないの!?」

紬「うん…。ちょっとわかんないかな…」ブンブン

唯「じゃあ私が教えてあげるよ!!」

紬「う、うん…」ブンブン

唯「じゃあそのまま一緒に歌ってね」

唯「こごーえそーなきせーつーにきーみはー♪」

紬「こ…こーごーえそーなきせーつにきーみはー♪」ブンブン

唯「あーいーをどーうこーういーうのー♪」

紬「あーいーをどーうこーういーうのー♪」ブンブン

紬「うふふ…なんだか楽しくなってきたかも!」ブンブン

唯「でしょー?さあ、どんどん行くよ!」

唯紬「そんなんどーだっていーからーふゆーのーせーいーにして♪」ブンブン

唯紬「あーたーためあーおーう♪」ブンブン

律「…お前ら人んちの前で何やってんだ?」

唯「あ、りっちゃん!何だ~結局澪ちゃんちに着く前に集まっちゃったね」

紬「りっちゃんおはよう!」ブンブン

律「何かよくわかんないけど、早く澪んち行こうぜ。風が強くてかなわないや」

唯「そうだねー」

紬「そう言えば澪ちゃんちに行くの、私と唯ちゃんは初めてだね」ブンブン

律「あーそうだなー。へへへ、あいつ油断してるからきっとちらかってるぞー」ニヤニヤ

紬「まあ…。なんだか悪いことしてるみたい…」ブンブン

唯「ムギちゃん、もうそれいいから」

紬「あ…ご、ごめんなさい」




秋山家

ピンポーン

律「ごめんくーださーい!」

澪母「はい。あら、りっちゃんに…軽音部の…。どうしたの?こんな台風の中…」

唯紬「おはようございまーす」

律「おばさん!澪いる?」

唯「あははー。さすがにいるでしょ。なんせ台風だから外に出るわけ無いよ」

紬「でも私達は出てるわよ?」

唯「あちゃー。こいつは一本取られたね」

紬「うふふ」

澪母「ごめんなさいね。澪ったら詞がどうとか言って外に飛び出しちゃったの」

律「へ?」

澪母「すぐに戻ってくると思うから…澪の部屋で待ってる?」

律「うーん…流石に本人不在でこの人数で上がりこむのは気が引けるなあ」

唯「でもあずにゃんもまだ来てないよ?」

紬「そうね…どうしましょう?」

律「うーむ…」

律「…!」ピーン

律「よし!みんなで澪を探しに行こう!」

澪母「でも外は台風よ?」

律「はは…ここ来るまでに濡れちゃったし、もうあんま気にならないや」

唯「いいねー!やろうやろう!」

紬「やろうやろう!!」


澪母「まあ…みんな楽しそうだから止めないけど、気をつけてね?」

律「うん!ありがとうおばさん!お邪魔しました!」

唯紬「お邪魔しましたー」

ピシャ

律「さて、どーするよ?」

唯「澪ちゃん探す前に、あずにゃんはどうするの?」

律「あー…まあ、ここで梓待っててもアレだし、梓は澪んち着いたら待っててもらえばいいよ」

唯「うん。そうだね」

紬「で、澪ちゃんはどこにいるんだろう?」

律「詞を書きに行ったんだから…うーん…」

唯「公園とか?」

律「それだ!」

紬「そう言えばここに来る途中、公園があったわよ!」

唯「私も公園の前通ったよ!」

律「んじゃ、まずは公園に行きますか」

紬「うん!行こう行こう!」

唯「結局来た道引き返す事になるね」

律「ボヤくなボヤくな。さ、出発だ!」

唯紬「おー!」



公園

ビュオオオオオオオオオオオオオオオオ

律「ふう…強風の中だと、けっこう歩くの疲れるな…」

唯「そうだね…」

紬「うわあ~…!公園の色んなものが吹き飛ばされてるよ!」キラキラ

紬「あっ!見て見て!ブランコが1周しちゃってる!」キラキラ

紬「こっちには子犬が入ってたと思しきダンボールが!ワンちゃん飛ばされちゃったのかな…可哀想に」キラキラ

唯「ムギちゃん…元気だね…」

律「うん…」

律「つーか澪の姿は見当たらないな…」

唯「じゃあここはハズレだねー」

律「うーん…他にあいつが行きそうな場所は…近所の空き地かな」

唯「空き地で詞を書くの?」

律「いや、わかんないけど」

唯「それって何か暗くない?」

律「まあ、澪は決して明るくはないし…」

唯「そんなもんかなあ。…じゃ、その空き地に行ってみましょう!!」

律「おう!」

紬「わあー!滑り台が今にも倒れそう!」キラキラ

律「おーいムギー!」

唯「もう行くよー!」

紬「あっ…ご、ごめん!待って!」タタタ


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