紬「今日はモンブランよー」

唯「おおおおおおおおおおぉぉ!モンちゃん!ずっと会いたかったよー!」

紬「あらあら♪」

梓「先に練習を…」

澪「こうなってしまったらもう無理だ、諦めよう梓…」

律(えーっと…確か聡の話だとAとBが久しぶりに再会してレストランで…)

普段と変わらない、穏やかな、穏やか過ぎる空気に包まれる音楽室。

しかし、今日はそこに少しばかりの波紋が立つ。

律(ウミガメのスープを注文して、Aが食べたら…よし!)


    ―――――――――――


唯「おいひー!ムギひゃんのおかひはひゃいこーだよモゴモゴ」

唯「…ねえりっちゃん?」

律「お、おう!そうだな!ところで…」

律「みんなはウミガメのスープって知ってるか?」

澪「はぁ?突然なに言い出すんだ律?」

唯「え~ウミガメって食べれるの??」キラキラ

澪「まずそうだな…」

紬「前に沖縄でウミガメの唐揚げを食べたことがあるわよ♪」

梓「…食べたんですか!?」

紬「えぇ、とってもおいしかったわぁ~」

唯「ウミガメおいしいの!?とんちゃん…ジーーーッ…ジュルリ」

澪「唯、世の中にはやっていいことと悪いことがあるんだぞ」

律「唐揚げか…って人の話聞けよ!」

澪「悪い悪い。結局なんなんだ?ウミガメのスープ」

梓「…」

律「待ってました!昨日聡に聞いたんだけどな、これはゲームなんだ」

律「水平思考推理ゲームって言ってな、私がある物語を考える」

律「で、その内容を当てていってもらいます!」ドーン

律「まあ20分くらいで物語の内容が分かればたいしたもんかな」

唯「え~りっちゃんのケチ!いま教えてくれないの?」

律「いい質問だ!みんなには私に向けて質問してもらう」

律「だがしかし!私はYES、NO、関係ないの3通りでしか答えん」

唯「ほうほう」

律「まあとにかく説明するよりやった方が早い!じゃーいくぞ」ニヤニヤ

澪(ゾワッ)

澪「ん…寒気がする。気のせいかな」


律「場所はある料亭。久々に再会したAとBが昔の苦労話に華を咲かせている所に支配人がやってくる」

律「支配人は本日のオススメだ、と言ってウミガメのスープを二人に出すんだ」

律「止めようとするBを尻目にAはウミガメのスープを飲んだんだ。そしてAは死んでしまった」

澪「ヒッ!やめろよ律!」

律「なんでAは死んだのでしょーか?さあ只今より質問を受け付けます!」

梓「カニバりますか?」

律「は?なに言ってんだ梓」

梓(ハッ!危なかったです…つい…)

澪「それだけじゃ分かるわけないだろ!それに怖い話はいやだぞ律!」

律「大丈夫だよ澪!次、早く質問!質問はないのかえ!?」

梓((・∀・)ニヤニヤ)

紬「ウミガメのスープに何か入っていたんじゃないかしら…」

律「YESかNOで答えられる形で聞いてくれ!」

唯「え~っと…ウミガメのスープは毒入りだったの?」

律「ふふふ…答えはNOだ!残念だったな唯、ムギ」

唯「でもAさんは殺されちゃったんでしょ?じゃあ…」

律「ちょっと待った!NOだ!」

唯「へ?」

澪「殺されたわけじゃないのか?…自殺ってわけか!」

律「そう!すごいぞ私は昨日自殺って分かるまでに5分はかかったからな」

唯「へへへ じゃあなんでAは自殺なんかしちゃったの?」

律「YESかNOだぞ、唯」

唯「そうだった…う~ん」

紬「難しいわ、りっちゃん」

澪「Aは何か悩んでたのか?昔学校でいじめられてたりだとか…」

律「悩んでたのはYES、学校でいじめられてたってのは関係ないな」

律「そんなの関係ねぇ!そんなの関係ねぇ!」

澪「うるさい」ゴチン

唯「じゃあさりっちゃん、なんでAさんは悩んでたの?」

律「だから唯…」

梓(イライラ…)

梓「その二人以外に登場人物がいますか、律先輩」

律「そうそう…えっ!?なんで分かったんだ!?YESだ」

梓「そしてA、B、もう一人登場人物の登場人物のCは知り合いだった」

律「そのとおりだ梓!だいぶ近づいたぞ!」

唯「でかしたよあずにゃん!さすがだよ~」スリスリ

梓「や、やめてください唯先輩!」

梓(とりあえずここまでにしといてやりますか)

澪「でもさっぱり検討もつかないな…」

律「そうだな、じゃあ手当たり次第に質問してみたらどうだ?3人の関係とか場所とかいろいろな」

唯「がってんしょーちのすけ!」

唯「3人は昔の知り合い?Aさんは男の子?Bさんは男の子?Cさんは男の子?まだ誰か出てくるの?」

律「YES、YES、YES、NO、NOだな」

紬「Cさんは女の子なのね!」キラキラ

律「そういうことだ」

澪「…なぁ律、ほんとにそれは私を怖がらせるような話じゃないのか?」

律「え~っと、たぶんNOだ…」

澪「怖い話じゃないって質問でNOってことは…怖い話なのか?でYES…」

澪「ヒッ!やめろよバカ律!!」ゴチン

澪「私はもう聞かないからな!」ブルブル

そう言うと澪は部屋の隅でベースをいじり始めてしまった。

唯「え~澪ちゃんやらないの?私気になるよー」

紬「そうね、私も気になるわ(Cさんが)」

澪「ぐすっ…わかったよ…私はできるだけ質問しないぞ!」

澪「3人が質問役をやってくれ…」

唯「まかせなさい!」フンス

梓「おそばときやがれです!」

律「梓、お前今日ちょっとおかしいぞ…」

紬「それで3人はどういう関係だったのかしら…AさんとBさんは友達?」

律「そうだな、友達だろう。仲は良かったはずだ」

紬「じゃあCさんとAさんは恋人?それともCさんとBさん?」

律「最初の質問はYESだ。次のはNO」

紬「え~~~~~~~~!Cさんには男性の恋人がいたの…そう…」ガックシ

律「なんでへこんでるんだムギ…」

澪「なるほど…まだ全然怖くないな。」

澪「CさんとAさんが付き合ってることをBはよく思わなかったのか?それで何かしたとか」

律「まあNOだな。あんまり関係ないけど」

唯「BさんはCさんのこと好きじゃなかったの?」

律「ん~、関係ないけど嫌いじゃないんじゃないかな」

律「でも少なくともBにとってAの方が大切だった」

梓(ガチホモ話に聞こえますよ律先輩…)

澪「少し気になってたんだけどさ」

澪「最初飲んだのがウミガメのスープだったってことがAの自殺に関係あるのか?」

律「お!そのとおりだ!」

澪「そのとき飲んだのが他のスープだったらAは死んでなかった?」

律「ああ、間違いなく死なずに済んだ」

唯「変な話だね…さっぱり分からないや」

唯「はっ!ウミガメアレルギ…律「NO」

唯「りっちゃんのいじわる…」

紬(困ってる唯ちゃんかわいい…)

紬「私ウミガメ食べたけどなんともないし、そんなの聞いたことがないわ」

澪「それにアレルギーなら自殺っていうところと矛盾するな」

澪「ん~…また行き詰ったな」

梓(あーもう…イライラ…ハッ!いいこと思いついたです!)

梓「仲良し同士集まるのに呼ばれなかったCさんはかわいそうですね…私ならショックです」

澪「!?」

澪「確かに…Cは何か用事があったのか?」

律「NOだな」

唯「そんなのおかしいよ!CさんはAさんとBさんが嫌いだったの!?」

律「NO!」

紬「用事がないのに来なかったの?変ね、唯ちゃん」

唯「私なら用事があっても友達に会いに行くもん!」

澪「いやそれはどうかと思うぞ…」

紬「でも、もちろんCさんは来られない理由があったのよね?りっちゃん」

律「YESだ」

紬「用事がないのに来られない理由…もしかして…Cさんも亡くなってるんじゃ?」

律「そう!YESだ!」

紬「!!!!」ガーン

澪「!!!!」ガタッ…ブルブル

梓(よしっ、もう一押し)

梓「あれ…でもCさんが生きてないならわざわざCさんを登場させる必要ないですよね。変です…」

澪「あ!なのに登場人物に出てきたということは、それほどCの存在が大きいってことか!」

律「いいぞいいぞ澪!大正解!」

紬「なんでCさんも亡くなっちゃったのかしら」

澪「おそらく殺された…ってことじゃ」ガクブル

律「YES」

紬「誰に?Aさんに?Bさんに?それとも…」

律「Aさんに…はNO、Bさんに…がYESだ」

唯「え!!ひどいよ!仲良しだったんじゃないの!?うわあああぁぁぁん」

紬「よしよし唯ちゃん」ナデナデ(Cさんの気持ちになれる唯ちゃんもカワイイワー)

唯「なんで仲良しなのにそんなことするの!私何があってもそんなことしないもん!」

梓「ひどいですよね…BさんはCさんのこと嫌いなわけじゃないのに…」

澪「ということは…そうしなきゃいけない理由があったんだな!!!」

律「そのとおり!もう少しだ!」

梓(もう澪先輩あたりは気づけそうですね…)

梓「でも引っかかりますね。Aさん」

梓「私なら自分の大切な人を殺した犯人と料亭なんか行きたくないです!」

澪紬「そうするとAはそのことを知らなかったとしか考えられない!」

律「そういうことだ、澪、ムギ」

澪(AとCは恋人だった、BがCを殺したことをAは知らなかった…)

澪(BはCのことが嫌いじゃなかったが殺さなきゃいけなかった…何のため…)

澪(ウミガメを食べたあとのAの自殺…でもなんでウミガメ?もしかして…)

澪「なあ律、もしかして無人島とか漂流とか関係あるか?」

律「!!!!澪!全力でYESだ!」

澪「ということは…料亭でAは何かに気付いたんだな?」

律「そうそうそうそう!」

澪(ウミガメを食べたことで気付いた…自分が無人島で…!!!!!!)バタッ…ブクブク

唯「へ??澪ちゃん!!??大丈夫??」

澪は倒れ込み、気を失ってしまった。

梓「澪先輩、やっと全部分かったみたいですね」

律「え?」

梓「いえ、なんでもないです」

紬「はっ!澪ちゃんのおかげで分かったわ!」

紬「りっちゃん、ちょっとこっちに来てくれる?」ゴニョゴニョ…

律「正解!さすがムギ!」

梓「わ、私も二人のおかげでたった今ちょうど分かりましたです!律先輩…」ゴニョゴニョ…

律「梓も正解だ!あとは唯だけだぞー」

唯「わ、わたしだって!」

唯(澪ちゃんが言ってた…無人島?何でBさんは友達のCさんを…ひどい…)

唯(無人島で殺しちゃったのかな?それで、Aさんは料亭で何かに気が付いた…)

唯(何にだろう。なんで無人島なんだろう?あれ?料亭…?そういえば晩御飯なにかな…)

唯(モンブランおいしかったなー…帰ったらアイス食べよーっと)

唯「わかんないよう…」

律「特別大ヒントだぞ唯。A、B、Cは無人島で食べるものがなくなっちゃったんだ」

紬「このままじゃみんな飢え死にしちゃうの」

梓「でも結局AさんとBさんは帰ってこられたんです。それで料亭で昔の苦労話をしてた」

唯「!!!」

唯「そんな…ひどいよ…そこでBさんがCさんを殺して…それで…」

律「そうそう」

唯「でもなんで料亭で?」

梓「BさんがAさんに、「お前の彼女を殺したから食べろ」って言えると思いますか?」

唯「言えるわけないよ!」

紬「無人島だから獲れるものも限られてるの。唯ちゃんならなんて言ってAさんに食べさせる?」

唯「そっか!ウミガメが獲れたからそれでスープを作ったって嘘をついたんだね!」

唯「そうすれば食べてくれて、生き残れる…」

律「そう、Aは無人島で自分がウミガメじゃなく彼女を食べてたと知らなかったってわけ」

梓「で、料亭でAはウミガメのスープを食べたんです」

唯「それで本当のウミガメのスープの味がわかっちゃったんだね…」

律「そうすると無人島で自分が食べたものはなんだったのかAは考える…」

律「すぐに答えがでたはずだよな。タイミングよくCが死んで、食べ物は何もない」

梓「だから料亭でBさんはAさんが本当のウミガメを食べるのを止めようとしたんですね」

唯「それでAさんはショックで自殺しちゃったんだ…」グスッ

紬「唯ちゃんも全部分かったわね!すごいわ唯ちゃん♪」ナデナデ

唯「えへっ…グスッ」

唯「でもおもしろいね!!帰ったら憂にもやってみる!」

澪「う~ん…はっ!なんで倒れてるんだっけ?思い出せないぞ…」

    ―――――――――――――――

唯「うい~ただいま!!!」

唯「あのねうい、おもしろいゲームがあるんだよ!りっちゃんに教わったの!ウミガメのスープって言うんだけど」

唯「AさんとBさんとCさんが料亭でウミガメのスープを食べて…Aさんは死んじゃうんだ!」

憂「???」

唯「あれ???え~っと…」

憂「お姉ちゃん、かわいい///」

唯「なんだっけ…まーいいや!うい~アイス~!」



                     おしまい