―中野家―

梓「はぁ?」

憂「え~、うちは地デジもブルーレイも見られるからいいよ~」

純「ってー、誰もオーディオビジュアル機器の話なんかしてないでしょーが! でもかわいいから許す!」

純「AVだよ、AV! アダルトビデオ!」

憂「アダルト?」

純「そう。adult video」

梓「ネイティブな発音はいいとして、なんでいきなりそんなこと思い付いたの?」

純「せっかくのお泊まり会なんだしさー、たまにはいいじゃん」

梓「いいじゃん、って私の家で何するつもりなのー」

純「いいからいいからっ、梓の持ってるやつ見ようよ!」

梓「えっ!」

純「あれっ? 持ってないの?」

梓「あっ、当たり前でしょ! 持ってるわけないじゃない!」アセアセ

純「なーんだ、じゃあ仕方ないな……」

梓「そうだよっ」

憂「仕方ないねー。じゃあAVの代わりに、押し入れの奥底にしまわれていた、この『爆乳戦隊アバズレンジャー~野生の勘を取り戻せ!~』を見ようよ!」

梓「ぎゃー」

純「なんだぁ、持ってんじゃん!」

梓「ういー!!」

憂「」ビクッ

憂「ご、ごめんなさい……」ウルウル

梓「うう……、かわいいから許すけど……」

純「さっそく見よ見よ!」

梓「残念だけどさ、それブルーレイディスクなんだよね……。うちじゃあ見られないんだ……」

純「じゃあなんで買ったのよ!」

憂「ブルーレイ?」

梓「そ、そうだけど」

純「あ」


──────────────

―平沢家―

梓「お邪魔しまーす!」

憂「結局うちに来たねー」

純「うん。AV見るためにね」

梓「う……」

純「今まで見られなかったのがやっと見られるね、あずさー」ニヤニヤ

梓「ち、違うもんっ」

純「なんで見られないのに買っちゃうかなー」

梓「う、うるさい!」

唯「あれぇ、あずにゃん?」ヒョコッ

梓「げっ、唯先輩」

憂「お姉ちゃん、帰省中なの」

唯「大学は大変だよー、あずにゃん」

純「私もいまーす」

唯「それより、今日はどうしたの?」

純「あ、AVを見に来たんです」

梓「あっ、ばか!」

唯「そうなんだ~」

梓「あれ?」

梓(あっ、そっか。憂と同じでオーディオビジュアル機器と勘違いしてるんだ)

唯「何見るの? ジャンルは?」

純「乱交ものです」

唯「え~、純ちゃん趣味わるーい。私は純愛ものしか認めないよっ」

純「わ、私の趣味じゃないですっ。これは梓のですよ! ……って梓?」

梓「も、もう私の知ってる唯先輩じゃない……」グスン

憂「準備できたよー」カチャカチャ

梓「なんで唯先輩がAVに詳しいんですか!」

唯「そりゃあ私だって成長するよー。大学っていろいろあるんだよ、あずにゃん」

梓「ゆ、唯先輩ぃ……、見損ないましたよぉ」ウルウル

純「『爆乳戦隊アバズレンジャー』を買ったのは誰だっけ?」

憂「ねぇ、準備できたー」

梓「好きで選んだんじゃないもん! 急いで選んだからよく見てなかったの!」

純「ていうかどこで手に入れてんのよ……」

唯「私に言えば買ってあげるのに~」

梓「唯先輩はそんなこと言っちゃダメです!」

憂「ねぇ、でーきーたー」

純「あははっ、唯先輩も見ます?」

唯「どーしよっかなぁ? あずにゃん、それってモザイク何パー?」

純「なんですか、その単位」

憂「……ううっ、ヒグッ」

梓「う、ういー!」

憂「もっ、もうっ、みんなのバカぁ……グスッ」

梓「ごめんね、憂」ナデナデ

憂「あ、梓ちゃん……」ウルウル

純「じゃあ見るよー」

梓「ゴクリ」

ピッ

TV『ああんっ……あっ、はぁっ!』

憂「」ビクッ

TV『いやっ! ダメ! いっ……くぅっ!』ビクンビクン

憂「ふ、ふぇぇ」

唯「ふぅん」

純(す、すごい……)ジュンッ

梓(今純が『ジュンッ』ってなった)

TV『……はぁ、はぁ』

梓(わぁ……)

唯「……だめだ、演技だね、こりゃ」

梓「ちょっ、冷めるんでやめてください」

唯「じゃあ梓は私が暖めてあげるよ……」ギュッ

梓「唯、先輩……」アズッ

純「いやいや」

憂「ふんす」ウイッ

純「対抗しなくていいってば! かわいいから許すけど」

唯「ほれほれ~」

梓「だっ、ダメですってば!」

唯「ゆいあず再結成だよー」

梓「ってぇ、どこ触ってんですか!」

唯「ふわふわ時間であずにゃんはおかずだよ」

梓「別に上手くないですからね! っきゃあっ!」

唯「まんこに触れたよ」

純「つっ、ついに禁断のワードを!」

憂「ふんす」ウイッ


──────────────

数十分後

梓「ああ……、もう私のふでペンは唯先輩のホッチキスでFuFu状態です……」

唯「あずにゃんも好きねぇ」

純「あ、終わった?」

梓「ひどい! 私が先輩にレイプされてたのに!」

純「なにさ! 文句があるならスレタイ見直してきな!」

憂「ジーッ」

梓「あれ、憂?」

憂「ジーッ」

TV『あっ、あっ、あっあっ』パンパン

純「ああ! いつの間にか憂ちゃんがAVに見入ってる!」

梓「なんで純が気付かなかったの!」

純「だってドカベン読んでたし」

梓「そこはせめてエロ漫画読めよ!」

純「ドカベン全巻揃ってる平沢家が悪いづら」

梓「影響されるな!」

憂「えへへ~、純ちゃ~ん」ギュッ

純「わわわっ」

唯「これは……」

梓「なんですか、先輩!」

唯「どうやら憂は初めてのAVで自らの性欲を制御し切れなくなったようだよ」

梓「そんな夢のようなことってあるんですね!」

憂「純……」

純「ドキッ」

憂「好きだよ……」

純「あ……」ジュンッ


──────────────

数十分後

純「はぁ……」

純「憂とのハニースイートティータイムで私のぴゅあぴゅあはーとはどきどき分度器だよ」

唯「ちょっ、勝手に使わないで」

純「あ、すみません」

憂「……あれ? 私」

唯「これは……」

梓「なんなんですか、先輩!」

唯「憂が正気に戻ったようだよ」

梓「くっ、ラッキータイムがっ」

憂「なんだか胸がホワホワする~」

純「う、うい……?」

憂「? どうしたの純ちゃん?」

純「ほ、ほんとに覚えてないの?」

憂「なにが?」

純「そんなぁ! さっきまでの甘いひと時は?」

梓「純……」

唯「そんなことより、AVの続きを」

梓「まだ言いますか!」

唯「もういっかい憂の性欲を爆発させるんだよ」

梓「なるほど、名案です」

憂「な、なに冷静に私の性欲を爆発させるとか言ってるの?」

純「さ、見るよ!」

TV『ああ……、で出るっ! 出すよ! な、中に出すよっ!』

憂「ジーッ」

TV『出るーっ!! ……っふぅ! うっ!』

憂「ジーッ」

梓「ど、どうだ……?」

憂「……へぇー」

純「あれ!?」

憂「どうしたの、純ちゃん?」

純「平気……なの?」

梓「唯先輩っ」

唯「ううむ……、恐らく最初のでAVに耐性がついちゃったんだろうね」

梓「くそぅ……、くそっ!」ダムッ

純「違いますっ!」

唯「?」

純「今の部分は男優のケツしか映ってません! だから憂も平気だったんです!」

唯「一理あるね」

純「ていうかなんでこのAVは男優をフューチャーしてんだ!」

梓「じゃあちょっと前のチョメチョメシーンから……」

唯「チョメチョ……え?」

純「よし、憂みて!」

ピッ

TV『ああっ! 入ってるっ! インテルっ、おっきいの入ってる!』

梓「あれ? 今『インテル入ってる』って」

唯「言ってないよ? 耳垢つまってんじゃないの? この馬鹿っ」

梓「なぜここで罵倒される」

純「う、憂はっ?」バッ

梓「そ、そうだった!」バッ

純梓「!!」

憂「……すぅ……すぅ」

唯「うい……」

純「ね、寝ちゃってる……」

梓「くっそおおおお!! なによおおお!」

純「せっかくのチャンスを台無しにして!!! ……でも!!」

純梓「かわいいから許す!!」

唯「ふんす」ユイッ


おわり