※ツッコまれそうなので先に言っておきますが、律が万引きするあのスレのタイトルを見て思い付いたSSです。
でも内容はあちらのスレとは関係ありません。





憂「お姉ちゃん、支度できたー?」

唯「ま、待って憂!…ああん、携帯2階に忘れてきた!」ドタドタ

憂「お姉ちゃん、お財布も忘れないでねー!」

唯「あーい!」バタバタ



~駅~

憂「はいお姉ちゃん。この切符を改札機に通したら、2番線に来る電車に乗ってね。」

唯「うん。わかった。」

憂「…お姉ちゃん、本当に一人で大丈夫?
ごめんね。一緒についていけたらよかったんだけど、あたし逆の方向に行かなきゃならないから…。」

唯「だいじょぶだよ、電車くらい一人で乗れるってぇ。」

憂「お姉ちゃん…。
あとね、創立記念日でのお休みだから、他の人は今日も学校とか仕事があるの。
この時間は混むと思うから、ほんとに気をつけてね…。」

唯「うん。いってくるねっ!」タッタッ

憂「楽しんできてね。行ってらっしゃい。」



~ホーム~

タッタッ

唯「あっ、もう電車きてる!」

唯「2番線…だよね。…うん、これに乗ればいいんだね!」

唯「よいしょっと。」

唯「なんだ、そんなに人いないじゃん。座ろっと。」

プシューッ…バタン

ガタンゴトン…ガタンゴトン…



~次の駅~

ドダダダダ…

唯「わわわわっ、急にいっぱい人が入ってきた!」

唯「憂の言ってた通りだ…。」

ガタンゴトン…ガタンゴトン…

唯「…ん?」

老婆「………。」

唯「(あ、おばあさんだ…。どうしよ、代わってあげた方がいいよね?)」

唯「…すわりますか?」

老婆「…いいのかい?ありがとう。」

老婆「よいしょっと…。」

老婆「お嬢ちゃんは立派だねぇ。」

唯「えへへ…。」



~さらに次の駅~

ドダダダダダダ…

唯「うわうわ、また人がいっぱい乗り込んできた…。」

唯「ぎゅうぎゅうだよ…。身動きがとれない…。」

唯「…さっき代わっておいてよかった…。これじゃ、席の交換もできないもんね…。」

ガタンゴトン…ガタンゴトン…

唯「ん…?向こうのあの人…。」

男「…スンスン…」

唯「(鼻、かゆいのかな?)」

男「…スンスン…」クイックイッ

唯「(ふふ、変な顔ー。)」

男「……!」トントン

唯「(あ、右手で鼻を叩き始めた。)」ジーッ

男「……!」グリグリ

唯「(…そんなに鼻の中痒いのかな?)」ジーッ

男「……。」

唯「……。」ジーッ

男「……。」ホジホジ

唯「(きたない…遂に直接鼻ほじっちゃった…。)」



~少し前~

澪「んー…いい朝だ。」

澪「せっかくの休みだし、この前の海にでも行くか。新曲の歌詞考えたいし。」

澪「…今度こそ浮かぶといいな。この前は結局、何も思い浮かばなかったから…。」



~駅~

澪「うわ、並んでる人多いな…。」

澪「(そっか、今日は平日だもんな。)」

澪「嫌だなぁ…。」

ガタンゴトン…ガタンゴトン…

澪「(平日はこの電車、こんなに混むのか…。)」

澪「(まさか、次の駅でまた人がいっぱい来るんじゃないだろうな…。)」



~次の駅~

ドダダダダダダ…

澪「来た…!」

澪「うっ…ぎゅうぎゅうだ…。」

澪「(苦しい…帰りたい…。)」

ガタンゴトン…ガタンゴトン…

男「…スンスン…」

澪「………ん…?」

男「…スンスン…」

澪「(…なんだ?後ろの男、鼻息荒いなぁ…。)」

澪「(…気持ち悪いぞ…。)」

ガタンッ!

澪「っ!!」

澪「(誰の手だよ!お尻に当たってる!どけろ!)」

澪「(…今の振動で、バランス崩したのか…?)」

澪「(いやそれとも、痴漢…。)」

澪「(いやいやいやいや、まさかな…。)」

ガタンゴトン…ガタンゴトン…

澪「(くそ、身動き取れない…。)」

澪「(ああ最悪だ…!こんな目にあうなら家にいれば…)」

澪「!!!!」

澪「(パ、パンツの中に指突っ込んで…これやっぱり、ち、ち、痴漢だ…!!)」

澪「(どっ、どっ…どうしよう…!)」

澪「(律、ムギ、梓、それに唯…)」

澪「(みんな、助けて…!)」

ガタンゴトン…ガタンゴトン…



唯「………。」ジーッ

男「ふーっ…。」スッキリ

唯「(あ、鼻ほじった手をそのまま下ろしちゃった…。ティッシュで拭いたりしないのかな…。)」

男「………。」

唯「………。」ジーッ

男「…スンスン…。」

唯「(また!?)」



ガシッ

澪「こっ!この人っ!痴漢ですっ!」

男「………えっ?」

唯「(ん?今の声って…澪ちゃん?)」

唯「(あの掴まれてるの…はなくその人だよね…。)」

唯「んん…よく見えない…。」ズズイッ

ガタンゴトン…ガタンゴトン…

男「…ま、待って!俺はやってない!人違いだ!」

乗客「往生際が悪いな。このゲス野郎。」

乗客「お前、次の駅で降りるぞ。警察に突き出してやる。」

乗客「うわ、痴漢とか初めて見た。キモーイ。」

男「やってないんだって!話を聞いてくれ!」



澪「うう…ぐすっ…。」ヘタヘタ

乗客「お嬢ちゃん、もう大丈夫だからな。」

乗客「よく勇気を出したね。」

澪「はい………ぐすっ…。」



キキーッ…プシューッ…

~次の駅~

乗客「オラ降りろ!」ドンッ

男「っ!」バタッ

乗客「君も、ついてきてくれる?」

澪「分かりました…。」

男「………。」

男「…っ!」ダッ

乗客「…逃げたぞっ!追えっ!」

男「うわああああああああ!!ああああああああ!!」ダダダダダ



唯「澪ちゃん!」タッタッ

澪「ゆ、唯…!」

澪「唯!!」だきっ

澪「うっ…ぐすっ…今ね、凄く怖い目にあったんだ…!」

澪「唯が来てくれてよかった…!」ポロポロ

唯「澪ちゃん…。」

唯「澪ちゃん、落ち着いて聞いて…ね…?」

唯「あのね、澪ちゃんが掴んだのは…右と左、どっちの手だった?」

澪「…え………?」

澪「み、右手だよ…。そっちの手で、お尻を触られたんだ…。」

唯「やっぱり…。」

澪「…っていうか、唯。お前、見てたのか…?」

澪「知ってて、助けに来てくれなかったのか!?」

唯「みっ、澪ちゃん!落ち着いて!」

澪「それで、今のは何だよ!あいつはやってないなんて言い出すつもりか!?」

唯「………。」

澪「………。」

唯「………。」

唯「………うん。」



澪「…そっか。」

澪「唯は味方だと思ってたのに…。」

唯「み、澪ちゃん…!」



乗客「掴まえたぞー!」

乗客「オラ、来い!」

男「うう…。」



唯「(どうしよう…。澪ちゃんに嫌われちゃった…。)」

唯「(これ以上言ったら…ほんとに口もきいてもらえないかも…。)」

唯「(でも…。)」



男「やってないんだあああ!離せえええ!」



唯「(でも、言わなきゃ!)」



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