平沢家

憂「……」

憂(お姉ちゃんがいない家…)

憂「こんなにも…つらいこと…ないよ」

ス…カチャン

憂「ん…あ、この前拾ったおもちゃ…交番に渡してくるの忘れてた!」

憂「明日、学校に行く時に出してこよっと」

憂「……」シュル

憂「カードが入ってる…えっと、さ…ばいぶ…?」

憂「…よくわかんない」

憂「やっぱり、今暇だし…交番行こっかな」ガチャリ

憂「天気悪いなぁ…雨降る前に早く届けてこないと」


キィーン、キィーン


憂(なに、この変な音)


キィーン、キィーン


憂(やだな…気味悪……!)

『……』

憂「ひっ」

憂(か、鏡の中に…誰かが…もしかしておばけ!? お姉ちゃんっっ…)

『返せ…』

憂「…え?」

『それを返せ…お前にそれは必要ない』

憂「それ…って、この…おもちゃ?」

『……』コクリ

憂「ほ、本当にあなたのものなんですか…」

『そうだ…それを持っていても、お前が苦労するだけだ…さぁ』

憂(返せって言ってるんだもん…返さなきゃ…でも)

憂「い、いやです…」

『なんだと』

憂(い、言っちゃった! どうしよう!?)

『それは戦う為の道具だ…危険だぞ…』

憂「で、でもっ…なんでかわかりませんけど…これを手放しちゃいけない気がするんです…」

『……そうか、わかった』

憂(え…わかってくれたの?)

『本来、それがお前の手に渡ることはなかった…予想外のことだ』

憂「予想外?」

『……もしかすれば、お前は……』

憂「ど、どうしたんですか?」

『幾度もやり直したこの戦い…別の事象が…』

憂「??」

『…もし、お前がよければ……この場所に来てくれ…話がある』ス

『さらばだ…』スゥゥ…



憂「消えちゃった…男の人……だったのかな」

憂「この住所って…たしか…」

憂「おっきなお屋敷があるところだっけ?」

憂「…行ってみよう」

憂「もしかしたら、ここ最近の変なことの原因が分かるかも…」

スタスタ…



…ス

さわ子「あれって、憂ちゃん…よね? なんであの子がカードデッキを…」

さわ子「…少し、後を着けてみましょうか」



恵「やっぱりおかしいと思うのよね」

恵「願いが叶うことを知ってて、私たちにわざわざそれを教えて争わせる必要ってある?」

澪・律・梓「…うーん」

恵「そもそもそんな話自体普通なら信じられないわ。ライダーやらミラーモンスターがなければ…」

澪「たしかに…」

梓「そういえば、皆さんはどうやってカードデッキを手に入れたんですか? やっぱり鏡の中の人から?」

律「私はそうだ。そのときに聡がライダーバトルに参加してることを聞かされて、それでライダーになった」

澪「私は和と一緒にいるときだった。鏡のやつの顔は見えなかったけど…たぶん女の声だった気がする」

梓「女の人…」

恵「私も恐らく、同じ人ね。女の人よ」

律「私もそうだったかも」

梓「…私もです。でもこれがわかったところで…」

恵「こうやって虱潰しに謎を解いていくしかないわ」

澪「そうですね……!」


キィーン、キィーン


梓・律「ミラモン!」

恵「ええ、行きましょう!」



憂「ここが…うわぁ、あらためて見ると本当におっきい…」

憂「ど、どうやって入ればいいのかな…あ、インターホン。ポチっと」

『お待ちしておりました。どうぞ、お入りください』

憂「は、はい」スタスタ…

憂(あ、表札)

憂(えっと…こと…ぶき…)

憂「…どこかで聞いたような」

憂「おじゃましまーす…」ギギギ…ガチャン

?「いらっしゃいませ。どうぞこちらへ」

憂(び、びっくりした。執事さん…?)

スタスタ…



…ガチャ、ツー…

さわ子「…驚いた、ここムギちゃんちじゃないの」

さわ子「って…何、人の家に忍び込んでるのかしら! どーも、ライダーになってから気分が大きくなったというか…ふふ」

さわ子「まぁ、いいわ…せっかくだから色々見てきましょ」



?「どうぞ、お掛け下さい」

憂「あ、ありがとうございます…あの」

?「はい」

憂「あの…私、ある人からこのお宅に来てくれって言われまして…えっと…」

?「はい。存じております」

?「私が貴女様をお呼びしました。斎藤と申します」

憂「え!? あなたが!? で、でも…さっきと口調が…」

斎藤「何分、お屋敷の中ですから…」

憂「はぁ…それでお話って」

斎藤「…では――――」



・・・

オーディン『はぁっ』カッ、ドォーン

タイガ・ナイト「きゃああ!」

インペラー「っ…なんとか押し切ってみせる!」スピンベント

ライア「同時攻撃…いきましょおぉ!」スウィングベント

オーディン『……』

インペラー・ライア「やああぁあぁぁああ!!」ブォォンッッ

シュンッ…パッ

ライア「消えた!?」

パッ

オーディン『てっ!』ザンッ

インペラー「!? い、いつの間に…!」

ライア(このあいだ逃げた時に突然こいつが現れたりしたのはこの能力だったのか!)

ナイト「瞬間移動…?」

ライア「梓ぁ! ライダーは凍らせらんないのかよ!?」

タイガ「無理です! できません!」

ライア「なんだと! うぐっ!?」ドンッ

オーディン『……』コォォォ

ナイト(奴に対抗するには…サバイブ!)シュル…ガチャン

サバイブ!

インペラー「あ、秋山さんの姿が変わった!」

ナイトサバイブ「おおぉっ!!」ザシュ




・・・

憂「ライダーバトル…」

斎藤「はい。後は全て、話した通りでございます」

憂「どうして…」

斎藤「はい?」

憂「どうしてお姉ちゃんがそんな危険なことしてたんですか!? どうして!?」

斎藤「そうなることが決まっていたからでございます」

憂「誰が…誰がこんなバカなことを…っ」

斎藤「…さて、ここからが本題です」

憂「…?」

斎藤「このライダーバトルを始めたのは…」



ガチャ、ドカーン

さわ子「…へぇ、なかなか面白そうな話してるじゃない」

憂「や、山中先生!?」


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