男たちが運んできた寝台は一見至極普通のもののように思えた。
だが、一点。非常に奇妙な点がある。左右の高さが均等でないのだ。

左側の方だけが妙に高い作りとなっている。

紬「りっちゃんを括りつけて」

律「っ……!」

律は男たちによって寝台に腕ごと縄で張り付けにされる。

足を上に頭を下に。

紬「まだなにもしてないけど……これだけでもけっこう怖くない?」

律「……」

律は唇を噛み締めてなにも答えようとはしない。
しかし、紬はそんな律を見ても満足げに微笑むだけだった。

紬「さて漏斗を貸してちょうだい」

男の手から漏斗――理科などでも使う実験器具の――を受け取ると、律の口にくわえさせようとする。

しかし、律は頑なに唇を結んで開こうとしない。

紬「りっちゃんってけっこう強情よね」

もっとも律のささやかな抵抗など紬にとってはどうでもいいことだった。


紬は律の秘部を目掛けて掌を撫で下ろした。


律「んはっ……!」


下腹部の感覚とともに律は、呻き声と浅い吐息を漏らした。
紬はすかさず開いた律の口に漏斗の先端をくわえさせた。

紬「あなたたち、一応口抑えておいて」

紬の指示に従い二人の男は律の頬を掴み、漏斗を吐き出させないようにした。

律「ぐっ……」

未だに下腹部の感覚に呻いている律を尻目に、紬は寝台の上に乗り、スカートをたくしあげパンティを下ろした。

紬「たっぷり飲んでね、りっちゃん」



紬の黄金水は律がくわえている漏斗に注ぎ込む。

漏斗を伝って黄金水がいっきに律の口内に侵入する。

はっきり言って始めたばかりはどうということもない。
実際律は紬が注ぐ黄金水をなんとか喉を鳴らして飲み干していた。

が、

人間が飲める黄金水の量には限界がある。
柄杓から注がれる回数が増える度に律の腹が、徐々に膨らみ始めた。

律「げほっげほっ……げほっ!」

律が苦悶の表情を浮かべて激しくむせる。
身体が意識とは無関係に弾む。視界が滲む。吐き出した黄金水が顔を、口を、濡らした。

息ができるのは黄金水が注がれていない間だけ。

紬「ふふ、りっちゃん頑張るね。じゃあご報告。わたし弾切れ」

男たちが律の鼻をつまもうとしていたが。これではできない。

紬「りっちゃん、私のおしっこ飲んでくれたんだね」

紬が律のお腹を愛おしそうに撫でる。
もっとも律は初めて飲むおしっこの体験で、満足に紬の声を聞き取るとこともできない。

――そもそも。このプレイはSMプレイとしての見た目は非常に地味な部類に入る。
故にSMプレイという用途で使われるよりも、排泄行為として使われる方が多かった。

だが、だからといってそれはプレイとして軽い部類に入るというわけではない。
むしろ極めてマニアックな部類に入る。

紬「りっちゃんは知らないかもしれないけどおしっこはね、飲み物じゃないの」

律「…知、ってるわ」

ピュッ

紬の最後の一滴を律が喉を鳴らして飲むのを見て、紬は熱のこもった吐息を漏らす。

紬「りっちゃん、ステキ……」

律は新たな快感に気付き始めていた。

脳内にまでも聖水が浸っているかのように、思考が働かない。
身体の内側でムギの聖水が満たされている。

ムギ――ムギムギムギムギムギムギムギムギムギムギムギムギムギ。

――りっちゃん、とっても嬉しそう。

そんな台詞が上からふってくる。

しかし、聖水は止んでいる。

紬「――あらあら、りっちゃんったら」

不意に下腹部に『外から』刺激が与えられる。


紬が掌を撫で下ろしたのだ。

こみ上がってきた快楽に、堪え切れず律は紬に懇願した。

律「むぎぃ!もっと飲ませてぇ――」

紬「あら、やっぱりおいしかったのかしら?」

滲んだ視界に小首を傾げた紬が映る。
もっとも紬の手は律の下腹部で忙しなく動いていた。

紬「りっちゃん、ファイト。ファイト。ファイト。ファイト――」


律の欲望が膨れ上がるのにそう時間は要さなかった。
紬は律の下着の中に手を侵入させ優しく撫でる。

律「…んっ」

紬「りっちゃん、また嬉しくなったでしょ?」

出し抜けに全力で屁をこかれた。

ブヲッフォ!!

律が大きく目を見開いたときには、悲鳴とも息ともつかない音と一緒に涙を流す。

律「むぎぃ、飲ませてぇぇぇよぉぉぉぉおおお、んあ゛あ゛、わ゛あ゛あ゛」

しゃあああああ

律の股間から小水が噴出する。

紬「ああ、なるほど。他人がダメなら自分から出せばいいのね。りっちゃんは本当に頭いいわね」

紬が頬に手を当てて、うっとりしたように微笑む。

律「ああ……ぁぁああ゛――」

未だに律の放尿は続いていた。
紬はそれを眺めて頬を赤らめる、その手が律の聖水を受けていた。

紬「りっちゃんは本当に頑張りやさんね。もうひとつ私からご褒美をあげる」

紬は男たちに目配せする。
これらのやりとりからも紬がプレイをやり慣れていることが見てとれる。

紬は男たちからある『布』を受け取ると、口から漏斗を外し、それを顔に乗せた。



律「ふも――」

湿り気を帯びた布――ゆうに一週間履き続けた紬の脱ぎたてパンティ――を律に嗅がせる。
律がそれを退かそうとするよりも先に手でパンティを鼻に押し付ける。

紬「聖水だけじゃ物足りないでしょ?」

律「ふがっふがっ――」

律は鼻に侵入する空気の流れに逆らえずムギ臭ごと嗅いでしまう。
ムギ臭がついたパンティは、鼻にべったり張り付き退かすことなど不可能だった。

紬「さあどんどん臭いを嗅いで――」

気づけばパンティの半分は律の口内へと消えていた。
布のせいで息も満足にすることができない律の耳に紬は悪魔の囁きを吹き掛ける。

紬「苦しいなら布を退かしてあげようか?」

律は必死の形相で頷く。
すでに赤くなっていた頬は、自ら流した嬉し涙のせいでびしょぬれになっていた。

紬「じゃあ、た、す、け、て、あ、げ、る」

紬はそう告げると勢いよくパンティを持ち上げた。

律「んぐっ!ぷはぁ!!!はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」

空気が肺を満たすと、すぐにその臭いを欲する。
もっとも身体は縄で拘束されているため、ほとんど動けてなかったが。

鼻腔に張り付いていた臭いが脳に快感を流し、神経を纏って律の秘部から現れる。

まるで牛乳を拭いた後に一週間放置された雑巾のように臭いを纏った生々しいパンティ。
紬はそのパンティを欲する律を見て感嘆するように熱い息を吐き出す。

紬「りっちゃん……すごい」

律の秘部はパンティの快楽で濡れていた。

紬「りっちゃんは本当に本当にステキ……でもまだ足りないの……」

半ば口を開けて放心してしまっている律に更に紬はパンティで追い撃ちをかける。

紬はもう一度パンティで律の顔を覆った。

紬の行為によって律の秘部の内側は洪水になっている。
この状況下でりっちゃんの顔で自慰行為が出来たらどうなるのか――

律「ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛」

机の角で塩を塗る――しいて言うならそれに近い。
パンティで覆われた律の顔面の上で紬は腰を振る。

おでこを責められ、未知の快感に律は背中をしならせる。

律は最早イキかけていた。

律「お゛う゛ぁ゛、むお゛ほっほうっ……!」

律が二度目の失禁をした。

紬「……とりあえずはここまでね」



虚ろな目で天井を見上げる律を紬は優しげに見下ろした。
その双眸は慈愛に満ちていた。

紬「りっちゃん、ご苦労様でした」

紬はそう言うと嬉し涙でぐっしょりと濡れた律の唇に自分のものを重ねた。
一週間履いたパンティの臭いと味がした。

紬「これ以上やるとりっちゃんイッちゃうかもしれないから、今は我慢するね」

律はやはり身動きひとつしない。
ただ乱れた息遣いだけが室内を満たした。

紬「あなたたち、りっちゃんを寝室に運んであげて」

紬は指示を男たちに出すとうっとりとまた吐息をこぼした。

紬「次はなにをしようかしら」

紬は満ち足りた顔をしてアヒルのおまるに目をやった。

アヒルのおまると目が合った気がした。



澪「……」

唯「……」

澪「なあ、唯」

唯「なに?」

澪「今頃、律はどうなっていると思う……?」

唯「わかんないよ。……わからないよ」

澪「……そうだよね」

唯「……」

狭い空間を薄い闇と沈黙が支配する。

唯「…………」

不意に唯はあることに気づいて顔を強張らせる。

憂「お姉ちゃん……どうしたの?」

唯「今ここにいるのは、私と憂とりっちゃんと澪ちゃん……」

澪「どうしたんだよ?」

唯「……ううん、なんでもない……」

澪「……?」



寝台に横たわる律を眺めながら紬は次になにをするのかを頭の中で練っていた。

紬「ふふ、りっちゃんの寝顔……かわいい」

さっきまでプレイによって喜んでいた律の顔を紬は愛おしそうに撫でた。

しかし、紬が見たいのは安らかな寝顔ではない。

紬「私が見たいのはね、りっちゃんの快楽に満ちた表情なの」

紬はふと、律の股間に目をやった。
先ほどプレイの際に律が失禁したことを思い出してほくそ笑む。

紬「そうね……せっかくだし、私が軽音部の中で一番大好きなりっちゃんには最初に逝ってもらいましょ」

紬は携帯電話を手にとると執事に電話をかけた。

紬「もしもし――」



金属の軋む音が聞こえて、唯と澪と憂は顔をあげた。
薄暗い部屋に光が差し込む。

そこに現れたのは一人の老人だった。
もっとも、真っ直ぐすぎるくらいに伸びた腰は老人と言うにはいささかの違和感を唯たちに抱かせた。

 「どうもはじめまして。紬お嬢様の執事をやらせていただいております斎藤と申します」

斎藤という執事の慇懃な態度は逆に唯たちを不安にさせる。

斎藤「お嬢様があなたがたに見てもらいたいものがあるそうです」

老人はそう言うと手に持っていたリモコンのようなものを壁に突き付けた。

いや、壁ではない。よく見ると壁には薄型のテレビが埋め込まれていた。

斎藤「あちらをご覧ください」

テレビの電源がオンになる。

テレビに映し出されたのは吊された裸にひんむかれた律だった。

唯たちは息をごくりと飲む。
まだえっちの本番行為には入っていなかったが、少女たちにとってはその吊るし上げにされている状態さえ異常な光景に思えた。

澪「り、律……!」

紬『聞こえてるかしら、唯ちゃん。澪ちゃん。憂ちゃん』

紬の落ち着き払った声が室内にこだまする。
おそらく部屋のどこかにスピーカーが設置されているのだろう。

紬『これから私ね。りっちゃんにえっちなことしようと思うの。エッチなこと。えっちなこと』

澪「や、やめてっ!」

澪が暴れるが鎖がじゃらじゃらと虚しく音を立てるだけだった。

紬『澪ちゃん、いいから黙って見てて』

テレビ越しからでも紬の悪魔のような微笑みを浮かべているのがわかった。

律の足は50センチ浮いたところにあった。

未だに目を覚まさない彼女を起こすために、紬はあらかじめポケットに忍ばせていたバイブを取り出す。

なにを紬がしようとするのかなど考えるまでもなく理解できた。

澪「や、やめ――」

紬『――りっちゃん起きて』


振動が律の身体――より正確に言えば恥部で震えた。


律「  ――――  !」

律の背中が限界までしならせた弓のように反る。

無理やり覚醒されただけでなく人体の急所のひとつでもある性器を刺激され、律は目を見開いた。

声にならない叫びがスピーカーからビリビリと溢れ出す。



唯「ひ、ひどい……!」

唯の震える声に対して、紬の返答はあまりにも冷たい。

紬『これでひどいって言われると困るわ。次に私がやることを知ったら……ねえ、りっちゃん?』

律『かはっ……ぁあ……な、にが……?』

バイブの感覚に頭がまだ痺れているのか律は状況をきちんと把握していない。

紬『おはよう、りっちゃん。ごめんね。いきなりこんな乱暴な起こし方しちゃって』

律『ぁっ……!』

次に律の口から漏れたのは小さな歓喜の声だった。
さっきまで自分が受けていたプレイのことを思い出したのだろう。
律の表情がみるみるうちに赤く染まっていく。

律『も、もっと……!』

上擦った懇願の声は紬にとって快楽の調べ。

律『も、も、もっとしてえぇかがせてえぇのみたいのみたいもっともませてぇぇえええええ!』

普段の姿からは想像もつかない律の発言に、紬はいっそう顔を紅潮させる。

紬『ねえ、りっちゃん』

律『かがしてええぇっ、おねがいしますおねがしますのませて……』

紬『黙らないともう一度りっちゃんにこれを食らわすよ?』

バイブが豚の鳴き声のように不気味な音をあげて、紬の手首を震わす。

律『おねがいしますおねがしま――  !!』


逝かないギリギリの威力のバイブを紬は再び律の膣に押し当てた。

再びバイブの快感が律を襲う。

律『ぁ、ア゛ア゛ア゛……!』

澪「もうやめて! やるなら――」

紬『澪ちゃんがりっちゃんの代わりに私のプレイを受けてくれるの?』

澪「……!」


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