運転手「お嬢様!お待たせしました!」

紬「行きましょう!」

律「おう!」

澪「ああ!」

唯「憂、行こう!」

憂「はい!」



・・・・・・
・・・・・
・・・

―車中

運転手「いやぁさっきはびっくりだわー」

梓「本当になんとお礼を…」

運転手「いいよいいよ」



梓「…あれ?聖書?」

運転手「あれ?さっきの奴忘れてきやがったな。なんかキリストみたいに頭に葉っぱ巻いた奴と大仏みたいな客でさ。

大仏の野郎強面だし運賃値切ろうとするし最悪だったんだよなぁ」

梓「変わってますねー」

運転手「俺からみたら危険地帯に行くお姉ちゃんも変わりもんだよ、ハハハ」



梓(聖書か…)

パラパラパラ

(…マルコ福音書第五章9節)

(そういえば聖書って初めて読んだな…)

(…主がお前の名は何かとお尋ねになると、それは答えた。『我が名はレギオン。我々は大勢であるがゆえに』)


「レギオン…」


運転手「ん?ネギオン?ネギがどした?」

梓「あ…いえ。なんでもないです」

(…我が名はレギオン。我々は大勢であるがゆえに)



― 10:49 札幌市中央区大通公園 大通DCP

指揮「作戦開始時刻は正午、変更なし!」

渡良瀬「酸素による誘爆の危険性は高いですが、一旦その活動を断ってしまえば

重酸素の放出もなくなることから濃度が下がります」

作戦部長「では爆破後、先遣がまず地下鉄構内に突入、生物を一斉射撃にて制圧。

続いて酸素濃度の低下を確認した時点ですすきのの草体はビルごと爆破、草体の破壊を図ります」

情報部長「4キロ圏の退避完了」

運用部長「第7特科連隊配置完了のこと!」

自衛隊員「施設中隊、設定地点に地雷設置完了!これより後退とのこと」

指揮「よし。全部隊、1ラインまで後退」

自衛隊員「避難車両が全て6ラインを出ました。これより南7条大橋を封鎖」

自衛隊員「道警より報告、主要幹線道路すべて閉鎖完了!」

渡良瀬「…」



― 10:55 札幌市豊平区豊平3-5 国道36号線

パトカー『規制開始です!規制開始です』

警察官「自衛隊車両通ります!道を開けて下さい!道を開けて下さい!」

ピーピピピー

ファンファンファンファンファン

野次馬「何が来るんだ?」

ヴィゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
キュラララララララララ
ヴォオオオオオオオオオオオ

野次馬「90式戦車!」

野次馬「どうなるんだ…」



― 11:09 札幌市中央区南29西11 福住桑園通 南101ポイント

ピーッピピピピピ!

警察官「止まれー!」

警察官B「こっから先行けないから!Uターンか右行って!右!」


キキッ

運転手「お姉ちゃん、警察がなんかやってるぞ」

梓「ここで降ります!」


運転手「ん。まぁ、待てって。こういう時にやる事はひとつしか無いべ」

梓「えっ」



……

警察官「…おい!タクシー何やってんだ!?」

警察官B「ん?…ちょっとあんた!」


梓「えっ」

ブオォォォォ-ン!

運転手「どけどけどけ!」


警察官「と、止まれ!撃つぞ!」

機動隊員「突っ込む気か!」

ブオーン ガッシャン バリン カシャン  カランカラン


梓「!!!!!!!!????」

運転手「いっぺんやりたかったんだよねぇ!これ!」

……



機動隊員「三角バリをすり抜けたのか!どんなドラテクだよ!」

警察官「パトは!?追いかけろ!」

警察官B「はい!」

警察官「至急至急、検問108から南!…クソ!無線が使えないのか!」

ウー、ウウウー キュキュキュキュ

……

梓「…あの?」

運転手「いいっていいって」



― 11:29 札幌市中央区南29西11 福住桑園通 南101ポイント

運転手「お嬢様。ダメです。通行止みたいです」

律「道塞いでるのすげーな。何あれ。警察の装甲車か?」

運転手「まぁ装甲車みたいなもんです。常駐警備車と言います。しかし2台も使うとはずいぶんここ厳重ですね」

澪「看板とかカラーコーン壊れてるけど誰か突破したのかな?」

律「まさかぁ。でもタイヤの痕があるな」

運転手「お嬢様。どうしましょうか?」

唯「とうきびチョコ美味しいねぇ」

憂「梓に追いつけますか?」

紬「とにかく急ぎましょう。坂田さん裏道に回って下さい」

運転手「はい。お嬢様」



― 11:49 札幌市中央区大通公園 大通DCP

小隊長「手榴弾、てき弾発射器は絶対に構内では使用するな!構内外に出てきた時点での使用とする!」

渡良瀬「爆破後も酸素濃度は通常より高いと思われる!十分に警戒し―」

ゴガッシャン!

渡良瀬「!?」

自衛隊員「大変です!タクシーが突っ込んできました!」

花谷「渡良瀬さん!」



……



梓「ど…どうも」

渡良瀬「…どうも」

花谷「…あなたの行動は…報告せざるを得ません…」

指揮「…爆破は予定通り実施だ!」

伝令「了解!」


……



― 12:00 札幌市中央区大通公園 札幌市営地下鉄大通駅2番入口

「点火!」

「点火!」カチッ

― 構内

レギオン「ギギ?」
「ギョシャシャ」
   「キョキョキョ?」

爆薬「…」

レギオン「キョ?」

カッ



― 12:01 札幌市中央区大通公園 札幌市営地下鉄大通駅2番入口

ボムッ!

「!」

小隊長「突入!」



― 12:01 札幌市中央区大通公園 大通DCP

通信員A「通信回復!」

通信員B「電圧降下も収まりました!」

通信員C「伝送機材が全て復旧!各観測班からの映像入ります!」



― 12:02 札幌市中央区大通公園 札幌市営地下鉄大通駅 北改札口

分隊長「1班、3班!1番ホーム!」

1,3班長「「了解!」」

分隊長「2班、4班!2番ホーム!」

2,4班長「「了解!」」

バタバタバタバタバタ



― 12:04 札幌市中央区大通公園 札幌市営地下鉄大通駅 1番ホーム

レギオン「ギョ…ギョギョ!」
   「ギギ…ギギギギ」
   「キシャ-!シャー」

「敵、前方より接近中!連射!射撃用意!」

「撃て!撃て!」

タタタタン!バタタタタタタタタタタ!ダンダンダンダンダンダン
ダダダダダ ダダダダダダ ダダダダダダ




― 12:06 札幌市中央区大通公園 大通DCP

通信員A「先遣より入電!構内の生物を制圧!繰り返す!大通駅構内の生物を制圧!」

指揮「よし!そのまま警戒を継続!続いて1330、ラフィラビルの爆破を実施!」

通信員B「了解!DCPよりフタマル、1330予定通り爆破を実施!送れ!」

通信員C「東横前観測班より報告!小型生物、地下より出現」

渡良瀬「何!?」

通信員C「電送入ります!モニタ出ます!」



テレビ<レギオン「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「ギョギョギョ」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」>



渡良瀬「…なんて数だ」

梓「我が名はレギオン…我々は大勢であるがゆえに…」

渡良瀬「…聖書?」

梓「マルコ第五章です」

渡良瀬「悪霊、レギオンか…」

花谷「群れを成すもの…軍団ですね…」

情報部長「…レギオンか」

指揮「渡良瀬二佐。実に奴らにぴったりな名前だと思わんか」

渡良瀬「藤田陸将」

指揮「ラフィラビル爆破を繰り上げる!電話!」

通信員「ラフィラビル、爆破繰り上げ了解!」

運用部長「部隊を前進させますか?」

指揮「よし。全部隊02ラインまで前進。総力を持ってレギオンを撃滅する」

運用部長「了解!」



― 12:08 札幌市中央区南3西5 爆破班待機位置

通信員「DCPより点火命令!」

管制員「点火!」カチッ



― 12:08 札幌市中央区すすきの ラフィラビル

レギオン「ギギ?」
「ギョシャシャ」
   「キョキョキョ?」

爆薬「…」

レギオン「ニョギョギョギョ」

カッ



― 12:08 札幌市中央区幌平橋 幌平橋 幌平橋上部通路

ズズン…

律「おい!火柱が!」

メリメリメリメリメリ ズズズズン・・・!

澪「巨大花が倒れる…」

律「…一体何が起きてんだ」

唯「あ、あずにゃん大丈夫かな…」

憂「梓…」

紬「どうにか向こう側に行けないかしら…梓ちゃん…」


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