G「…」 カサカサカサ

梓「だっだああだ脱走したあああああっ!!」

G「…」 ピタリ

梓「あっ…ああっ…」

梓「壁に止まって…」

梓「ハッ」

梓「ま、不味い!!!物凄く不味い!!!」

梓「私の部屋には物が一杯!! 隠れる場所は山ほどある!!!」

梓「まだ壁に止まってて居場所がわかる内になんとか!!なんとかしないとっ!!!」

G「…」 キョロキョロ

梓「でもでもどうしよう……」

梓「!」

梓「そうだ、割り箸!割り箸を使えばいいんだ!!」

梓「割り箸を使ってタッパーの中に落とす!そして閉める!」

梓「……よしっ!!」 グッ


パキッ

梓「…」 ゴクリ

G「…」

梓「今なら…動きの無い今ならできるはずっ!!」 ドキドキ

G「…」

梓「…」 ソロリソロリ

G「…」

梓「…」 ドキドキドキドキドキ

G「…」

梓「…」 ソーッ

梓「今だ!やーっ!」 バッ

G「…」 カサカサカサカサカサカサ

梓「ひいいいいいいいいいいっ!!!!!!!!」 バッ

梓「な、なんで急に動き出すの…っ!!」

G「…」 カサカサカサ

梓「あっ…!!」

梓「あぁあ…やってしまった!!」

梓「棚の後ろに…っ!!」

梓「うぅ…もうっ……最悪…」 ガックリ

梓「どうしよう…棚は動かせないし…」

梓「出てくるのを待つしか…」



小1時間経過…

梓「どうしよ…全然出てこないよ…」

梓「うぅ…名前呼べば出てくるのかな…」

梓「本当はこの名前で呼びたくないけど…」

梓「ゴ、ゴキ…」

梓「…」

梓「って…出てくるわけ無いよね…」 ガックリ

梓「…」

梓「何やってるんだろ私…」

梓「ゴキブリに振り回されて…

  ゴキブリが出てくるのを待ってる…女子高生…」

梓「すごく惨めな気が……」

梓「…」グスン

梓「どうしよう…」

梓「どうしよう どうしよう…」

プルル プルル

梓「…こんな時にメール?」



[From]唯センパイ
[Sub]ゴキにゃんはどう?
===========
あずにゃん大丈夫?
困ったことがあったらなん
でも言ってね!☆

あずにゃんのギターで
ゴキにゃんは元気になって
たけど

ゴキにゃんはあずにゃんの
ギターが好きなのかな

             END


梓「!!!」



唯の家!


唯「あれー 返信こないなー」

リリリン リリリン

唯「あッ、電話だ」

ピッ

唯「もしも~し あずにゃん?」

梓『ゴキにゃんって使うの止めてください!!』

唯「えっ」

梓『でも助かりました!』

唯「えっ」

ガチャ

ツー ツー

唯「ええぇっ かわいいのにーっ」 ブー



梓の部屋!

梓「よしっ!」 ザッ!

梓「ギターの準備おーけー!!」 ババンッ!!

梓「正直こんな事で出てくるとは思えないし!

  1人で何してんだ!って考えるとすっごく馬鹿らしいけど!!」

梓「今できる事はもうこれしかない!」

梓「行くよ!むったん!!」 ジャーン

ジャカジャカジャンジャン♪


♪ ♪

♪ ♪ ♪



♪ ♪ ♪

G「…」 カサカサ

梓「!!」

梓「うそ…本当に出てきた」

梓「…」

ジャカジャカジャンジャン♪

♪ ♪ ♪

G「…」 バサバサバサッ

梓「うわっ!!こっちに……飛んで?」

G「…」 バサッ バサッ

梓「…?」

梓「私の周りを…?」

梓「音に合わせて飛んでる!?」

♪ ♪ ♪

♪ ♪ ♪

G「…♪」 バサ バサバサ

梓「すごい…」

梓「この子 音楽わかるの?!」

ギュアアン

♪ ♪ ♪

G「♪」 バサ バサ

梓「ふふっ!」 ニッコリ

梓「まるで 踊ってるみたい!!」 キラキラ

G「♪」

梓「あはは」

G「♪ ♪ ♪」

梓「あはははははははは♪♪」

♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪




            梓「あははは♪ あははははははは♪」

                    G「♪ ♪ ♪」 バサバサバサバサバサバサ



♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪



♪ ♪ ♪

ジャーン

梓「…ふぅ」

梓「…」

梓「…」

梓「って 何やってんだ私…」 ガクッ

梓「ギター弾きながらゴキブリと戯れる女子高生…

  おかしすぎるでしょ…」

G「…」 バサバサ

梓「…でも」

梓「楽しかった…」 

G「…」 バサバサバサ ピト

梓「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああ!!!!!

  顔にとまるなあああああああああああ!!!!!!!!!!!」 ガバッ


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