唯「あ、あずにゃん どうしたの?!」

梓「か、かばん!」

鞄 …

梓(な、中身は大丈夫なの…?) ドキ ドキ ドキ

唯「…カバン?」

律「カバンがどうかしたのか?」

梓(はっ! しまった!)

  (先輩達の注意がカバンに向かってしまった!)

  (このままだと確実に 中身を確認されてしまう!)

  (それだけは阻止しないと…!)

梓「だ、抱きつかれた拍子に… カバンがお腹に当って…」 ウゥ

唯「えっ 本当!?」 オロオロ

澪「大丈夫か、梓!?」

梓(よしっ…!)

梓「ま、またお腹痛くなって来たかもしれないです…」

唯「え、本当!? ご、ごめんねぇー あずにゃん!」 ウルウル

梓「ゆ、唯先輩は悪くないです!だから気にしないでください!」

梓「私トイレ行ってきますね!」

ガチャ タッタッタ



梓(よし!先輩達の注意をカバンからそらす事ができた!我ながら名演技!

  しかもトイレに行けばカバンの中身も確認できる!まさに一石二鳥!) タッタッタ



紬「梓ちゃん大丈夫かしら…」

澪「お通じの調子 相当酷いっぽいな…」

律「気をつけてやれよー 唯」

唯「うん…」 ションボリ



トイレ!

ジーッ ゴソゴソ

G「…」

梓「ほっ」

梓「良かったーっ…!」

梓「もう、本当 危なかったよ」 ハァ

梓「出てきてたらどうしようかと…」

梓「先輩に抱かれるのは暖かくて気持ちいいけど…

  抱くなら抱くって言ってよね……こっちは今大変なんだから」 プンプン

梓「あ、ゴムとか使って止めとけば大丈夫かな」(※)



和(さっきから隣の個室… 抱くとか、気持ちいいとか、ゴムとか、何の話してるのかしら) ドキドキ

(※)タッパーと蓋を輪ゴムで止めておけば、衝撃で開いたりしないんじゃないかなって話ですので、あしからず



梓「あ、そうだ衝撃与えたけど大丈夫かな……一応生き物だし…」

G「…」カサカサ ゲンキヤデ

梓「良かった…動いてる」

和(生き物…? 動いてるって… ま、まさか に、妊娠?!)

ガチャリ

梓「でもさっきみたいな事が起こるかもしれないし、ちゃんと(カバンを)おろしとかないとね」 トテトテ

和(降ろす!?!!それって…)

和「だめよ!ちゃんと責任持たなきゃ!」

梓「?!」(き、聞かれてた?) カーッ

タッタッタ

和「行ったのかしら…」

ジャー 

ガチャリ

和「風紀が乱れてるわね……生徒会長としてしっかりしないと」



ろうか!

梓(まさか隣の個室に人がいたなんて…)カーッ

梓(で、でも急いで出てきたからゴキブリ持ってきてる女の子が私だとはバレてないよね…!)

梓(うん…バレてないはず……たぶん  そう言う事にしておこう)

梓(本当にどうしよ……お腹の調子良くない事にして早退しようかな…)

梓(でも練習はしたいし…これ以上先輩達に心配かけたくないし…)

梓(そうだ!部活中は教室に置いといて後で取りに…)

梓(ってダメだ!私の目の届く範囲に置いておかないと何が起こるか…)

梓(それに…)

  ( 「だめよ!ちゃんと責任持たなきゃ!」 )

梓(そうだよね!ゴキブリだとしても純から預かったペットだもん!)

梓(ちゃんと責任持って世話しないと…!)

梓「よーし!頑張るぞ!」



ぶしつ!

梓「すみません、お騒がせして…」

唯「あずにゃん…さっきは本当にごめんねぇ…便秘で大変な時に…」

律「調子悪い時くらい誰にでもあるって!

  それに便秘と言えば、澪なんか

澪「わ、わー!!馬鹿!律!それは言うなぁー!!」 アセアセ

紬「はい、梓ちゃん このお茶お通じにもいいのよ」 コトッ

梓(完全に便秘だと思われてる…

  さっき頑張るって決意したばかりだけど早くもくじけそうです)

律「ところで梓、なんでカバン足元に置いてるんだ?」

梓「へっ!?」 (やっぱりずっと傍に置いてるのは不自然だった!?)

梓「そ…その…」 アセアセ

梓「そ、そう! べ、便秘の薬が入ってるので…すぐ取り出せるようにと…はは」

唯「ああ!だからさっきトイレにもカバン持って行ってたんだね!」

梓「ははは…」(なんだこれ…死にたい…)

律「本当に大丈夫か、梓 早退してもいいんだぞー」

梓「だ、大丈夫です!!!!この通り私は元気です!!!!」 バッ

律「そ、そうか…」

澪(そこまで元気アピールしなくても…)

紬(きっとすっごくすっきりしたのねー) ニコニコ

梓「そ、そんなことより練習しませんか!!?」

唯「えぇえー」

律「梓の調子も悪いんだし…今日は練習いいんじゃないか?」

澪「そう言って何時も練習出来てないだろ」

律「あれ? そうだっけ?」 テヘッ

梓(そう練習だ!練習になれば!皆さん普段はこんなでも練習中は意外にちゃんとしてるから!

  練習に集中してればカバンから注意はそれるはず!!)

澪「梓は便秘で調子悪かったのに早退せず練習したいって言ってるんだ!

  今日くらいはちゃんと練習するぞ!」 キリッ

唯「そうだよね、澪ちゃん!

  便秘だったあずにゃんが練習したいって言ってるんだよ!

  それなのに私達がサボっててどうするの!!りっちゃん!」 ガタッ

律「そうだな、便秘って辛いもんな…

  それなのに梓は頑張って練習しようとしてるんだな…本当偉いよ梓は…」 シミジミ

紬「皆、練習しましょう!便秘でも頑張ってる梓ちゃんのために!」 フンスッ


一同「おーっ!!」

梓(もしかして私って虐められてるんじゃないだろうか…)



準備中

唯「♪」 ジャンジャン

澪「…」 カチャカチャ

紬「…」 キュッ キュッ

律「…」 トン トン トトン

梓(いつもこのくらい真面目に練習してくれればいいんだけど…) ハァ

梓(まあいいか この調子で放課後を乗り切る事ができれば…!)

梓(とにかくそれまでカバンの中にゴキブリがいる事だけは絶対にバレちゃいけない!)

梓(もし見つかったりなんてしたら…

   私は部室にゴキブリを持ってきた女子高生扱い…)

  ( 律「梓、お前ゴキブリなんて飼ってるのか!?汚ねー!!」 )

  ( 澪「不潔だな…近づかないでくれるか…」 )

  ( 紬「梓ちゃんはもうティータイムには参加しないでね」 )

  ( 唯「あはは、これからあだ名はゴキニャンだね!」 )

梓(それだけはダメ!!それだけは絶対にぜぇえっっったいに避けないと!!!) ブンブン!



律「皆、準備できたかー」

澪「ああ!」

唯「バッチリだよ!」 ブイ

紬「どんとこいです!」 グッ

律「梓も…」

梓「はい!大丈夫です!」

律「それじゃ、始めるかー」


♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪

 ただいま練習中です

  しばらくお待ちください

♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪



~しばらくして~

ジャーン!

唯「…」

梓「…今の結構いい感じだったんじゃないですか!?」 

澪「そうだな、律も調子よかったじゃな…」

律「…」 ぐぅー

律「あー、ダメだ!腹減ったー!!」 グデー

澪「そう言うことか…」 ガクッ

紬「うーん…もう時間も遅いけど…お茶にする?」

梓(それは不味い!これ以上部室にいてボロが出たりしたら…)

律「いや、今日はもういいや!解散、解散!」

律「帰りに何か買って帰ろうぜー」 ヨット

紬「あ、買い食いね! 行こう行こう!」 ワクワク

梓(律先輩! グッジョブです!) グッ

唯「…」

澪「唯? どうしたんだ? さっきからボーっとして…」

唯「…うーん」

梓「そう言えば練習中も時々、上の空でしたよね」

律「さては唯もお腹空いてるのか!?

  練習中もずっと豚まんの事を考えてたんだろう!」

澪「それってお前の事じゃないのか……」

紬「帰りに皆で豚まん食べましょうか」 ニコニコ



唯「ねぇ

  何か聞こえない?」




梓「えっ」

シーン



紬「…何も…聞こえないけど…?」

唯「あれ、おかしいなー」 ポリポリ

律「もしかして唯……

  昔この部屋で自殺したと言う生徒の幽霊の声が聞こえて…」

澪「ひぃいいいっ!!!」 コワイコワイコワイコワイ

唯「ううん、そうじゃなくって」

唯「何かが動いてるみたいな…」

梓(ま、まさか!!!!?)

紬「動いてる?」

唯「うん、えっとねカサカサって……虫…かな?」

梓(や、やっぱり!!!!!)

梓「き、きききき 気のせいじゃないんですか!!??」

梓(話題をそらさないと!!)

律「…梓、何焦ってるんだ?」

梓「へっ!!?」

  (しまった、逆効果!!?)

律「もしかして梓……

  虫が怖いのかー!!」

梓「えっ」

唯「そうだったんだね、あずにゃん!」

梓「…あっ は、はい そうなんです!」

律「いやー、あの梓ちゃんにも弱点があったんですわね」

唯「虫が苦手なあずにゃんも可愛いよ!」

律唯「アッハッハッハッハッハ!」

梓(た、助かった…?) ホッ

紬「でも唯ちゃんが聞いたのは結局何の音だったのかしら…」

梓(ムギ先輩 話を戻さないで!)

律「今は聞こえないんだよな?」

唯「うん、鳴ってたのは演奏中だよ!」

梓「そ、空耳ですよ!空耳!」

唯「そうなのかなあ…」

律「演奏中か……なら誰かの楽器の音じゃないか?

  何か変わった所があって何時もと違う音に聞こえたとか」

梓「私は気のせいだと思います!」

唯「うーん…弾いてみるか…」

ジャーン

唯「…」

唯「私のギターじゃないし…」

律「じゃあ、ドラム?」

ドン ドン シャーン

ポロロロン

紬「どうかしら」

唯「ドラムでもキーボードでもないよね…ベースは…」

澪「コワイコワイコワイコワイコワイ…」 ブルブル

唯「置いといて……あずにゃん、ギター鳴らしてみて」

梓(早く終わらせて逃げよ…)

梓 ジャラーン!


唯「…」

唯「…いつも通りだよね」

梓「ほら、やっぱり気の

バサバサバサバサ

梓「せ…あ…」

唯「この音だよ!!」



律「た、確かに聞こえたぞ!」

紬「私も聞こえた!」

梓「あ…あ…」 アセアセ

唯「この音は…」

鞄 バサバサ

唯「あずにゃんの鞄の中から…?」

梓(な、なんでわかるんですかー!!!)

梓「あ、ああのそのえっと…」

律「はっ もしかして梓の鞄の隙間から虫が入り込んだんじゃ…」 ゴクリ

唯「そ、それは大変だよ!! あずにゃん虫が苦手なんだよ!?」

梓「う…あ…あぁ…」

梓(どうしよ!どうしよ!どうしよぉ!!)ナミダメ

紬「ハッ! 梓ちゃん涙目になって凄く怯えてるわ!!」

律「そんなに苦手だったのか… 仕方ない ここは部長の私が人肌脱ごうじゃないか!

  虫が苦手な梓のために 鞄に入り込んだ虫を私が追い出してやるぜ!!」 グッ

唯「おお! りっちゃんカッコイイ!!」

梓(気持ちはありがたいですけど止めてください!!)

律「…」 ソロリソロリ

律「開けるぞ…」

唯「お願いします…りっちゃん隊員…!」 ゴクリ

ジー

梓「や、

  止 め て く だ さ い ! ! ! ! !」

唯律「!?」


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