唯「…と、言うわけでみんな勉強教えて!」

澪「いいけど?」

紬「いいわよ♪」

唯「やったー、みんな成績良さそうだもんね!」

和「よかったわね、唯」



紬「…ここがこうなって…」

唯「ふんふん…なるほど、わからん」

紬「…ごめんなさい、人に勉強教えたこととかなくって…」ウルッ

唯「あ、いや、ムギちゃんが悪いんじゃなくて私がバカなだけだから~…」

澪「…ここが分からないのか?ここはこうやって…」

唯「お~!そういうことか!」

澪「わからなかったらこうやって覚えるといいぞ」

和「澪、勉強教えるの上手いわね」

澪「ああ、昔ちょうど唯みたいにテスト前に勉強を教えてもらおうとする奴がいてな」

和「私なんか唯が集中してくれないから教えるの諦めてたわ」

紬「あの…澪ちゃん、その友達って今どうしてるの?」

澪「ん?ああ、あいつは去年の夏に行方不明になってな」

唯「行方不明!?それって…」

澪「ああ、でも両親から離れて私に内緒で転校しただけなんだ」

紬「その子の名前は?」

澪「田井中律って言うんだけど…居場所知ってるの?」

紬「…知らないわ、ごめんなさい」

澪「そうか、まぁいいんだ、きっと帰ってくるからさ」

紬「…」



──────────

澪「今日は唯がテスト勉強で泣きついてきたんだ」

澪「律~、お前向こうで私なしでちゃんと勉強してるか~?」

律「…」

澪「唯は集中したらすごい勉強できるな」

澪「お前ももうちょっと勉強に集中してくれれば…」

律「…」

澪「ふふ、じゃあおやすみ」

律「…」



澪「テストも終わったし合宿をしよう!」

和「合宿?バンドの?」

澪「唯が見つけてきた先生の演奏がすごすぎてな」

紬「学園祭までにもっとうまくなっておきたいわね」

唯「合宿といえば海!」

澪「遊びに行くんじゃないぞ」

紬「わ~、みんなで海!素敵ね~♪」

澪「ムギまで…」

紬「じゃあ場所は私の別荘で♪」

和「いいの?別荘なんて…」

紬「いいのよ、別荘はたくさんあるし」

唯「べっそうがたくさん…ムギちゃん、恐ろしい子!」

澪「…ちゃんと練習するんだよな?」

紬「大丈夫、ちゃんと機材もあるから♪」



──────────
澪「律、私達合宿に行くんだ」

澪「合宿にお前も連れて行くか?」

律「…」

澪「ふふ、せっかくだから連れて行ってやるよ」

律「…」

澪「それじゃ、おやすみ」

律「…」



合宿当日

澪「みんなおはよう」

和「おはよう、やっぱり最後は唯ね」

紬「ちょっとぐらい遅れてもいいじゃない♪」

和「ところで澪、そのぬいぐるみは?」

澪「ああ、こいつは律って言うんだ」

紬「それって…お友達の…?」

澪「そう…恥ずかしい話だけどこの子に話してると律と話してるみたいでな」

紬「…澪ちゃん」

唯「おくれてごめ~ん!」

和「みんなそろったし行きましょうか」



唯「海だーーー!早速泳ごうよ!」

澪「練習してからな」

紬「私も遊びたいな♪」

澪「まさかの裏切り!?」

澪「の、和は?」

和(…ここで練習しようって言うと多数決で2対2になって大変…)

和「私は遊んでも良いと思うわ」

澪(ええええええええ!?)



澪「…結局晩まで遊んでたな…」

和「あなたが一番はしゃいでたでしょう…」

唯「ご飯食べて寝たい~…」

紬「そうだ、まずは買い出しに行かないと!」

澪「じゃあ私が…」

紬「澪ちゃんはここで食器の用意とかしててほしいの」

和「じゃあ私が行くわ」

唯「私はごろごろしてる~」

澪「手伝え!」ポカッ

唯「わかってるよ~…」



和「…どうして澪はダメだったの?」

紬「実は…田井中律って子…」

紬「調べたら去年の夏に死んでるの…」

和「そう…じゃあ…」

紬「澪ちゃんはその子が死んでるのを認めたくないだけなのよ」

和「それを話すために?」

紬「ごめんね、このことは和ちゃんには知ってて欲しくて…」

和「それで…どうするの?」

紬「そっとしておいてあげてほしいの」

和「真実を伝えないってこと?」

紬「うん…いつか…自分で認められるようになるまでは…放っておいてあげましょう」

和「わかった、このことは唯にも…」

紬「唯ちゃんなら…言わなくても大丈夫な気がする」

和「そう?」

紬「それより…唯ちゃんは性格的に律って子に似てるみたいだから…」

紬「唯ちゃんには澪ちゃんを癒してほしいのよ」

和「よくそこまで分かるわね」

紬「けっこう澪ちゃんは分かりやすい子よ♪」



唯「澪ちゃん、その子は?」

澪「ああ、律って言ってな、この子を通して毎日遠くの友達と話してるんだ」

唯「それって行方不明の?」

澪「ああ」

澪「まぁ…こんなんじゃ声は届かないのもわかってるんだけどね…」

唯「そんなことないよ!」

澪「!」

唯「きっと思いは届いてるよ!だから心配しないで!」

澪「唯…」ウルッ

唯「よしよし…」



紬「あらあら♪」

澪「すーすー…」

唯「ぐーぐー…」

和「何があったの?二人抱きついて寝てる…」

唯「…ん、ムギちゃん…たくあんたべさせて~」

紬「?」

和「ほら、起きなさい唯!」

唯「うーん…あ、和ちゃん…どうしたの~?」

和「どうしたの?はこっちの台詞よ」

唯「あー…澪ちゃんが泣いちゃって~」

和「?」



唯「…というわけでありまして…」

紬「ね、唯ちゃんなら大丈夫でしょう♪」

和「近くにいすぎて唯を過小評価してたわ」

澪「…う、うーん…あ、おはよう…」

和「おはよう、買い出し行ってきたわよ」

澪「…!ま、まだ用意できてない!すまん!」

紬「いいのよ、ゆっくりやりましょう♪」

唯「そうだよ~、別にそんなんじゃみんな怒らないよ~」

和「唯も寝てたけどね…」



澪「…みんな寝たか…」

澪「さすがに人前で律に話しかけるのは恥ずかしい…」

澪「律、見てるか?みんな良い奴だろ」

律「…」

澪「ふふ…今日は練習も上手くいったんだ」

澪「その前は遊びすぎちゃったけどな…」

律「…」

澪「じゃあ、今日はおやすみ…」

律「…」

紬(澪ちゃん…やっぱりつらいのかな…?)



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