ガチャガチャ

唯「あれ?」

澪「どうしたんだ、唯」

梓「ドアの開け方を忘れたんですか?」

「本当にあなたと言う人は脳が…」 

唯「さすがの私もそこまで忘れっぽくないよ!!」

ガチャガチャ

律「ん、なんだこれ。ドアが開かないじゃん」

梓「は? ヤクでもやってるんですか?」

「本当にあなた達という人は心が…」 

ガチャガチャ

梓「おや、本当ですね」

「うっかり先輩たちに失礼なことを言うところだった」 

律「もう手遅れだからな」

梓「外からカギがかけられてる……ってことはないですよね」

澪「それならコッチ側から開けられるハズだけど」

カチャカチャ

澪「う~ん、やっぱりカギはかかっていないみたいだ」

紬「じゃあ どうして開かないのかしら」

ガチャガチャ

唯「ひょっとして部室に閉じ込められちゃった?」

梓「閉じ込められたって……誰かのイタズラですかね?」

澪「まさか律…」

律「おいおい、アタシを疑ってるのか?」

 「アタシもここにいるのに 

  どうやって閉じ込めるっていうんだ」 

澪「クラスの誰かに頼んだとか」

律「うん、ありうるな」

澪「お前……」

律「いやいや!!確かにアタシなら やりかねないけど

  コレは本当に違うんだって!!」 

梓「いったい、なんなんですかねぇ」

澪「う~ん。もう6時過ぎだし、

  あまり遅くならないウチに帰りたいんだけど……」 

律「まったくだ。今日は水曜日だっていうのに」

梓「水曜日だと何かあるんですか?」

律「7時からドラゴンボールZが…」

梓「今は日曜日の朝やってますよ」

唯「7時30分からは めぞん一刻が…」

梓「なんですかソレ、デナン・ゾンと何か関係が?」



唯「そうだ、さわちゃんに電話して助けてもらおうよ!!」

律「おぉ、それだ」

唯「……」プルルルルル プルルルルル

 「……」プルルルルル プルルルルル 

 「……」プルルルルル プルルルルル 

澪「さわ子先生、出ないのか?」

唯「う~ん、そうだね。つながらないよぉ」

梓「今頃、男と つながっているところだったりして」

唯「え?なにが つながってるの?」

梓「ナニとナニが」

唯「え?」

紬「ふふっ」

律「唯にはまだ早い話さ」

梓「……」プルルルルル プルルルルル

 「ダメだなぁ。純も出ないや」 

 「あのクソ頭 ひょっとして まだ学校に残ってるかもと思ったけど」 

律「アタシもクラスの部活やってる子に

  電話したけど誰も出ないなぁ」 

澪「え、律 クラスの子の電話番号知ってるのか?」

律「え、澪 知らないのか?」

澪「そんなことより これからどうするか決めよう」

律「なぁホントに電話番号知らないの?」

澪「世の中には知らない方がいい事もあるんだよ」



唯「あれ~、憂も出ないなぁ」

 「帰りが遅くなるかも、って言おうと思ったのに」 

律「ん? アタシの親も電話に出ないぞ」

梓「ウチもですよ……」

唯「本当にすごく手の込んだドッキリカメラだったりして」

澪「おいおい、私達 芸能人でもないのに……」

律「わっかんないぞ~。なんせ澪ちゅわん、ファンクラブがいるくらいだから」

澪「う……こんな悪質なイタズラするようなら 絶対に許さない」

律「許さないって具体的にはどうする気だ」

澪「使用済みのタンポンを投げつけてやる」

梓「それはヤツらにとって ご褒美ですよ」

紬「……」

唯「ムギちゃん大丈夫?不安そうな顔…」

律「そんなに心配するなって!」

 「最悪、見周りの警備員さんが見つけてくれるさ」 

紬「あ、ごめんなさい…」

 「非常用の電話がつながらないなんて初めてだったから 

  ちょっと不安になっちゃって…」 

唯「ひじょうよう?」

紬「えぇ、いつかけても絶対に誰かが電話をとるようになってるんだけど…」

梓「その電話番の人、今頃 男と つながっているところだったりして」

澪「梓の中では電話に出られないヤツは必ず男とつながっているのか」

律「お前、アタシが電話とれなかった時とかも

  いつもそういうエロ妄想してるワケ?」 

梓「そういえば律センパイには弟がいたな…と」

律「おいやめろ」

梓「それにしてもムギセンパイの家の奴隷まで出ないなんて変ですねぇ」

紬「梓ちゃん、奴隷って…」

律「そんなことより もう7時になりそうだぞ」

梓「まだドラゴンボールが見たいんですか」

律「いや、オシッコ」

梓「そんなのムギセンパイのティーカップにでもすればいいじゃないですか」

紬「梓ちゃんのギターケースの方が気持ちいいと思うわ」

梓「あぁそうだ、トンちゃんの水槽なんていかがでしょう」

紬「梓ちゃんが飲むというのはどうかしら」

梓「いいこと思いついた、律センパイ ムギのケツの中でションベンしろ」

律「お前ら仲 悪いの?」

唯「お~い、誰か~!!」ドンドン

梓「誰かいませんか~!!」

律「うんこおおおおおおおおおおおおおおお!!」

澪「なに言ってんだお前」

律「いや、もし誰かに聞かれたら恥ずかしいが

  その時は助けが呼べるし 

  一方、誰にも聞かれなければ助けは来ないが 

  恥ずかしくない」 

梓「どちらに転んでも得をする…さすが律センパイ 抜け目ない」

澪「いや、根本が抜け落ちてると思うよ」

唯「ま●こおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

澪「おいよせ ダマされるな」



コポコポコポ カチャカチャ ズズ

唯「あって良かったティーセット」プハ~

梓「なんだか和みますねぇ」

紬「誰か おかわりいる~?」

律「とか言ってる間に9時だけど」

澪「一応メールは送っておいたけど

  ママ、心配してないかなぁ」 

梓「ママ?」

澪「お母さん!」

梓「天空の城ラピュタのバカ息子3人以外で

  ママなんて言ってる人、初めて見ましたよ」 

律「いや 他にもいっぱいいるだろ」

律「しかし、こりゃ本格的に脱出を考えなきゃマズくね?」

澪「脱出って……なんだか大袈裟な気もするけど」

唯「映画みたいにドアをバァーンって蹴り破ろうよ!!」

梓「そんなことしたらドアが壊れちゃいますよ」

紬「大丈夫、あとで弁償するから!!         梓ちゃんが」

梓「お前がしろよ!! 守銭奴!!」

律「よーし、そうと決まったらドアぶっ壊そうぜ」

紬「私、一度ドアを蹴り破るのが夢だったの~」

唯「じゃ、いっくよ~」

ドーン!!

唯「痛っ!」

ドン!!ガン!!

律「ダメだ~、ビクともしない」

紬「人間はサルとは違う、道具を使ってこその人類よ」

律「うむ」

紬「そこでバールのようなモノを用意してみたわ」ジャジャーン

梓「ちょ!?私のむったん!!」

 「全然、バールのようなモノじゃねーし!!」 

紬「このギターでドアを破壊しましょう」

梓「やめろ このサル!!」

律「なるほど、ドアを打ち破れれば儲けもの」

 「仮にダメでも梓の反応が楽しめる」 

澪「どちらに転んでも得をする……さすがムギ、抜け目がない」

梓「ぅわあぁぁあぁぁあん、あんまりだぁぁぁあああ」

唯「ちょっと、あずにゃんがかわいそうだよ~」

紬「ふふ、冗談よ」

梓「ヒックヒック」

唯「よしよし、もう大丈夫だよあずにゃん~」ナデナデ

梓「フヒヒw」

律「やっぱりそのギター壊そうぜ」

澪「もはやギターを壊すことが目的になってるじゃないか」



ガンッ ガンッ ドガシャーン!!

律「おおスゲェ!!ドアが ひしゃげちゃったぞ!!」

唯「これで部室から出られるね!!」

紬「ふぅ、ホームセンターで買った大カナヅチが役に立ったわ」

梓「それってドラクエに出てくるアレですよね」

 「何を思って部室に置いておいたんですか?」 

紬「後輩でモグラ叩きしようと思って~」

梓「こわっ!!モグラさん死んじゃいますよ!!」

唯「ドラクエと言えばスライムベスと澪ちゃんのベースって関係あるの?」

澪「ないよ何一つ」



律「ん、なんだこれ?」

澪「左右のドアの取っ手に鎖が巻きつけてある…」

紬「コレのせいでドアが開かなかったのね」

梓「ってコレ、かなり悪質なイタズラですよ」

唯「なんだかちょっと気持ち悪い」

紬「うん……」

澪「そうだな、コレはさすがに…」

梓「……」

律「…しゃれこうべ」ボソッ

梓「あぁ?」

唯「こんな時に何いってんの?」

紬「りっちゃんのしゃれこうべを破壊してやろうかしら」

律「チクショオォオォオ!!わかったよ!!ここでウンコすりゃいいんだろ!?」

澪「なんで嬉しそうにパンツを脱ぐんだよ」



澪「さて、どうする?」

唯「えっ、帰ろうよ」

澪「いや、ドアを壊しちゃったこと 誰かに報告しておいた方がいいだろ」

紬「それと鎖の話もね」

律「じゃあ職員室に よってくか?」

紬「ドアを壊した犯人は 念のため 梓ちゃんにしておいていいかしら」

律「うん、そうだな」

梓「なんでですか!!」

 「大体ドアを破壊するなんて荒行は 

  筋肉ゴリラのムギセンパイのバカ力以外 ありえないんですよ」 

紬「梓ちゃんを壊した犯人は 念のため 澪ちゃんにしておいていいかしら」

律「うん、そうだな」

澪「なんでだよ!! みんなで力を合わせて壊したってことにしておこうよ!!」

律「へへっ、そうだな」

梓「どこまで本気なんだろう この人たちは」


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