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            マヽ「〈: : : : : : : 〉 ̄〈: : : : : : : :/ l lレ./
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「このSSにはMGSシリーズのネタバレが多く含まれている!
また、MGSの世界観の矛盾などあるかもしれないがその辺はゆるせ!
SSはオ●ニーだ!俺のオ●ニーを見たい奴だけついてこい!!」


「オタコン、今何といった?」

スネークは訝しげな目で相棒を見る。

「日本の桜が丘高校に潜入して生徒の護衛をして欲しいって言ったんだけど……」

白髪頭を抱えて彼は大きなため息をついた。
愛国者達の支配から世界を脱却させた英雄はノーマッド機内でオタコンとサニーと共に
高高度を飛行中だ。

「俺はもう戦える体じゃない。メリルかジョニーにでも依頼すればいいじゃないか」

「そうもいかないんだ。PMCの査察部門に彼女らが戻ったのは知ってるだろ?

世界中に溢れかえってるID登録制の銃の整備回収でてんやわんやさ」

「そもそも、そこいらにいる生徒の護衛をしろというのが良く分からん。

殺し屋にでも狙われてるのか?俺はボディーガードじゃない」
オタコンはやれやれと言う顔をしてノーマッド機内に取り付けてある大型モニターに目をやり
キーボードを小気味よく叩いた。

スーパーコンピューター「ガウディ」が映し出したのは可愛らしい女子高生の画像。

「おい……オタコン……まさかとは思っていたが……。そうだったのか……
クソッ、サニーが危ない!」

スネークが急いでサニーの元へ向かおうとするのをオタコンが静止する。

「落ち着いてよスネーク、この娘は護衛の対象

それにどちかといえば……その……僕、年上が好みなの知ってるだろ?」

「ああ……ごほん、そうだったな。悪い」

「話を進めるよ?彼女の名前は平沢唯。年齢は17歳、身長156cm、体重50kg
血液型はO型。母親も父親も日本人で妹が1人居る。現在は高校生だ」

「何というか……普通の女の子という感じだな」

「彼女自身はね。性格はかなり変わってるらしんだけど」

「そろそろ教えてくれ。彼女を護衛する理由が聞きたい」

「これさ」

オタコン画面上にある違うフォルダをクリックする。
映し出されたのは米軍の海上輸送艦だ。

「アメリカ海軍キーストーン・ステート級輸送艦だ。

アウターヘイブンからある物をアメリカに運ぶ途中海上で何者かの強襲に会い積荷を奪われてしまった。
愛国者達の探査衛星が停止してることもあって襲撃者の正体は不明。
船員の話によるとかなり訓練された部隊だったって話だ。
SOPシステムに頼り切っていた大国ほど軍備が弱く
SOPを導入する事が出来なかった1世代前の軍備国が今じゃ脅威だ。
まさにトランプの大富豪で革命が起こった状態だよ」

「SOPシステム停止後の軍事的混乱を狙ったとは言え大胆な連中だな。
問題は積荷の中身か……」

オタコンはメガネを人差し指でくいと上げ、口を開いた。

「うん、その中身はこれ……「G・W識別コード」……」

「なんだって!?」

「知っての通り愛国者達のシステムは完全に崩壊したわけじゃない。
市民が生活する上で必要な他の3つのAIはサニーのお陰でまだ生きてる。
今まではジョン・ドゥが統括してたんだけど、今は国連加盟国全体で各AIを監視してるんだ。
まぁ、AIに外部からアクセス出来ない以上間接的に監視する事しか出来ないんだけどね。
今のところAIは今まで通り動いてる。
けど、G・Wの識別コードを使えば各AIはコード使用者の言いなりだ。
ジョン・ドゥが無くなった今権限を持つのは各AIの識別コードだからね」

「軍事AIでないとは言え世界経済の利潤に関わる、密に1つの国家に渡れば戦争になりかねない。
ナオミのウィルスでG・Wは破壊されたんじゃないのか?」

「G・W自体は破壊されたよ。けどG・Wを認識させるコードだけはリキッドがヘイブンで切り離していたんだ。
物理的にも隔離された非核搭載型メタルギア「スプリガン」の中にね」

「またメタルギアか……ならすぐにでも襲撃者は愛国者の残骸を乗っ取れると?」

「それもそう簡単にはいかないんだ。

識別コードは最重要機密、リキッドはそのコードをリキッド以外が使う場合ある人物を鍵としないと使えないようにした。
そこで……」

「この娘が選ばれた……この娘である理由は?」

「超能力者なんだ」

「サイコマンティスのような?」

「いや、彼女は自覚していないよ。平沢唯の声には微量の精神的なヒーリング効果があるらしいんだ。
対象の人間の脳波の乱れ、感情の起伏を和らげるって話だ。
でもその効果は強烈なものでは無くて希少的な意味で選ばれたんだと思う。
声紋、網膜、指紋はコピーできてもその効果までは真似出来ないからね」

「なるほどそれを聞いて安心した。また心を読まれちゃたまらないからな」

「彼女が鍵だと知っていたのはアウターヘイブンに居たごく限られた人間だけだった。
しかもリキッドは最後に愛国者のシステムを完全に消滅させようとしている。
結局AI全てが壊れればコードは必要なくなる。彼女はあくまで保険だったんだ」

「けれど、状況が変わった……G・Wとジョン・ドゥだけが破壊されリキッドもいなくなった……」

「CIA、それどころか世界中の軍隊は愛国者を失った今、満足に動けない状態だ。
情報開示も行ってないから各国がどれぐらい情報を掴んでるのかも不透明だし、すぐにでも動いた方がいい。
この情報は大佐からのリークだ。信頼の置けるソースさ」

「大佐が?……よし……分かった。あまり気乗りしないがな」

「ごめんよ、スネーク。場所は日本だ。銃を持った兵隊がウロウロする訳にもいかない。
それにもし襲撃があった場合コードを奪った敵の事も分かるかもしれないしね」

「襲われる前提の話は止してくれ。それに場所はあの日本だ、相手も派手な事は出来ない。
大佐に伝えといてくれ、早いところそのスプリガンとやらを見つけてくれとな」

スネークがふと目をやるとサニーが耳にイヤホンをつけ鼻歌を歌いながら降りてきた。

「サニーどうしたんだい?ごきげんだね」

サニーはオタコンの方を向きにこっと笑った。

「ハル兄さんの……資料に入っていた曲……す、すごくいい曲ね」

「大佐の送ってきた資料の事かい?」

オタコンがそう聞くとサニーはこくんと頷いた。

「ふわふわタイムって言う曲なの」



愛国者達の実質的な消滅は結果として力で1つにまとめていた世界を分散させる結果となっていた

愛国者の残した現代社会を維持する3つのシステムの利権を巡り国連の協議は激しさを増し

SOPシステムに頼りきっていた各国の軍隊は軍部改変を余儀なくされ

PMCに押さえつけられていた小国達は革命を高らかに叫んだ


規律を無くし世界は混乱の只中にいた



桜が丘高校の一室。
放課後ティータイムのメンバーと生徒会役員の和は机を寄せ合い色とりどりの弁当を並べ
いつもの様に騒がしくお昼ごはんを食べていた。

「おいしってるか澪!今日次の時間新しい先生が臨時で来るらしいぜ、楽しみだな~!」

律は立ったまま机に手をついて小さくジャンプしながら言う。

「人がご飯食べてる時に騒ぐなよ、みっともない」

小さな子供を叱るように澪が困った顔をしながら言った。

「そうだよりっちゃん!お弁当はお上品に食べなきゃ!」

唯は背筋を伸ばしここぞとばかりに行儀よくインゲン豆を口に運んでいる。

「何か唯に言われると無性に腹が立つな……という訳で……玉子焼きいっただきぃ!」

「なんの!」

唯の箸が玉子焼きを狙う律の指を食い止める。

「唯も行儀悪いわよ、まったく……この子全然かわんないんだから」

唯の幼馴染である和はガックリうな垂れた

「わぁ~すごいすごい」

ムギは目をビー玉みたいに輝かせながら玉子焼きを巡る攻防に目を輝かせている。

「でもこんな時期に変な話だな」

「そうね、教師に欠員が出たわけでも無さそうだし」

澪と和は戦不毛な戦いを繰り広げている唯と律を無視して話を進めた。

「何か外国語の先生って言ってたな。6ヶ国語をはなすらしいぞ」

「へぇ~!すごいね!ツォンガ語話せるかな?ツォンガ語!」

「唯……それどこの言葉よ」

「南アフリカだよ~昨日テレビでやってたんだ!」

「多分……知らないと思う……ねぇ、澪」

「う、うん……それにしても凄いな……5ヵ国語か。尊敬しちょうよ」

そんな澪をニヤニヤしながら律が覗き込む。

「なんだぁ~澪~6ヵ国語話せる男と国際カップルかぁ~?」

「まだ男かどうかも決まってないだろ!」

澪のゲンコツが律の頭にタンコブを作った。



午後のチャイムが鳴りクラスの生徒達は湧き出る好奇心を抑えられないのかいつもよりもざわついていた。
どうやら午前中はその先生は不在だったようで誰も姿を見ていなかったのである。
軽音部顧問であり担任のサワコ先生は「楽しみにしていなさい」と、だけ言い
どんな人物が来るのか生徒に教えずにいた。

廊下に足音が響き教室の前でぴたりと止まる。
それと同時に教室内のざわつきもぴたりと止まった。

教室のドアを開けゆっくりと入ってきたのは初老の紳士だった。
髪は白く、目つきは鋭い。その年齢にしてはがっしりとした体格にどこか違和感を覚える。

「ジョン=コジマだ。各国を転々としてきた為、日本の学校の事は良く分からないが宜しく頼む」


ジョン=コジマ最初の授業はクラスの自己紹介とジョン自身の自己紹介だった。

「平沢唯です。好きなことは寝ることと食べる事とごろごろする事です。えっと~後は
そう!ギー太!私の友達なんです!」

「ギー太?犬か何かか?」

ジョンは窓際後方の席に座る最後の自己紹介者に向かって問いかけた。

「ちょっとまってね、うんしょ……うんしょ」

唯は自分の席の後ろにあるギターケースを空け中身を大事そうに取り出した。

「ギー太だよ!」

満面の笑みの唯を見てジョンは小さく微笑んだ。

「俺は楽器のことは良く分からない。けれどそのギターが君にとって大切なものだという事は良く分かる。
大事に使い、愛情を注いでやればそいつはきっと君の問いかけに応えてくれる。
君がつらい時、悲しい時、困難に向かい合った時、そのギターはっきと君の問いかけに応えてくれる筈だ」

「えへへぇ~」

唯はギー太と自分が褒められたのが嬉しいのかフニャフニャ笑っている。

「俺にもギー太のような存在がいる、こいつだ」

ジョンはどこからとも無くダンボールを取り出した。

「えっ?」

その部屋にいる生徒の目が点になる。
唯とムギだけは尊敬のまなざしのままであったが。

「このダンボールは幾度と無く俺の命を救ってくれた、いわば……相棒みたいな奴だ。
ダンボールに注ぐ愛情、その愛情が大きければ大きいほどコイツは俺を正しい道へ導いてくれる。
危険な地域に足を運ぶ事もあったがこいつのお陰で敵に見つからずその場をやり過ごす事が出来た」

おもむろにジョンはダンボールを組み立て始める。

「ダンボール選びのコツは大きさに材質、のぞき穴の大きさに、何が入っていたかも重要な要素になってくる。
大きさは屈めば入れるぐらいの大きさが望ましい。
材質は紙とプラスチックがあるんだが個人的には紙のほうが好きだ。
プラスチックには無いぬくもりを感じる事が出来るが、これは個人の好みだから強要はしたくない。
スタイリッシュさを選ぶならプラスチック製を選ぶといいだろう。
フルートは個人的にBフルートが好みだがWフルートも趣があって良い。
中芯はV18ぐらいが良いだろう。
薬品で補強してある強化芯の安心感はICCA(国際ダンボール協会)も認めている。
けれど何より重要な事は……」

ジョンはそう言いながらダンボールの中にすっぽりと隠れてしまった。

「一体感だ!」

ジョン最初の授業は生徒の話とダンボールの話で幕を閉じた。



『スネーク、確かに僕は最初ぐらいは好きな事の話をするよう言ったけどダンボールは無いよ』

「そうか?対象の平沢唯はずいぶんと熱心に話を聞いてくれていたようだったが……」

誰もいない学校の備品室でメタルギアMk2に話かけているのはジョン=コジマことソリッドスネークだった。
ガウディーとの分散コンピューティングを解しMk2を遠隔操作しているのは勿論オタコンである。

『君の任務は彼女の護衛だ。生徒に不信感を持たせちゃ任務に支障が出る。まじめにやってくれ』

ぴょこぴょこ飛ぶMk2は前機体よりセルプロセッサのバージョンアップによるバランサー性能が上がっており
いつもより動きがせわしなかった。

「真面目にやってるんだがな……」

『とにかく、できるだけ彼女の近くにいてやってくれ』

「……了解だ」

『それと、襲撃犯と思われる組織が分かったよ』

「どんな組織だ?」

Mk2は自信に内臓されている小型モニターを展開させ画像を表示する。

『リキッドがいなくなった後、各PMC会社からあふれ出た兵士を取り込んでる組織があるみたいなんだ。
金の為じゃなく思想で動くタイプのね。
いつから存在してるのか良く分からないんだけどこの混乱に乗じて急速に人員と武器をかき集めてる。
ID銃や兵器のロックを外す独自の技術を持ってるみたいだ。
各国の軍事力の整備が整い次第真っ先に標的にされるだろう、正直相手にしたくないタイプの敵だよ』

「相手にしたい敵なんていない。で、その組織の名は?」

『……国境なき軍隊だ』

「国境なき軍隊?確かアウターヘブンの前身組織がその名前だった筈だ」

『ああ、ビッグボスに関係が無いとは思えない。

現にアウターヘブン設立時にビッグボスが掲げた理念や彼自体を神格化し崇拝しているテロ組織や小国があるぐらいだ』

「何にせよ気をつける……」

スネークはゆっくり物置部屋であるこの部屋を見回した。

「しかし……ここにいるとどうも緊張感にかける」

『日本の学校、しかも女子高だからね。僕らには縁の無い世界さ』

Mk2は小さな首をやれやれと振った。

「オタコン。Mk2で……覗くなよ?」

『スネークこそ、生徒を口説かないでよ?』

Mk2はステルス迷彩で姿を隠すと校舎の監視任務に戻った。

スネークもそれを見届けると音楽室に向かい歩みを進めた。


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