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澪「ごめんくださーい」

聡「あ、澪ねえ、いらっしゃい」

澪「よぉ聡」

聡「……いつもごめんな。澪ねえだって、忙しいだろうに」

澪「いや、私は今は帰宅部だし、やることは勉強くらいしかないから」

澪「それより、律の調子、どうだ? 相変わらずか?」

聡「ああ……うん、いつも通りって感じ」

澪「わかった。ちょっとお邪魔するな」

聡「……いつも、バカ姉の為に、本当にごめん」

澪「いや、良いんだ。律と私は、唯一の幼馴染で、腐れ縁だしな
それに………」


聡「………」


澪「おーい、律ー、来たぞー」

律「…………」

澪「どうだ、調子は。良い感じか?」

律「……うん、ありがと」

澪「たまには、親御さんとか聡とも口利いてやれよ。心配してるぞ」

律「……………わかってる」

澪「…………そう言えば、クラス替えあったぞ。律と私、今年は同じクラスだった」

律「………」

澪「……………やっと同じクラスになれたな、律」

律「………………」

澪「…………………律、早く帰ってこいよ」

律「………ごめん」

澪「…………いや、こちらこそ、ごめん」

律「………」


澪「……………」

律「…………あのさ、澪」

澪「……ん」

律「……………眠れないんだ」

澪「………」

律「……夢が、怖いんだ………」

澪「……………」

律「…………夢の中で、唯や、澪や、律や、ムギや、あたしが……
すっごい険悪なムードで……、見てて辛くなるくらい、なんだ………」

澪「……そ、そうなのか……………」

律「………唯はいっつも暗い顔してて、何かと言えばすぐ泣く。
律はなんだかイライラしてて、いつも噛みつくような喋り方をするんだ。
ムギはもうお茶もお菓子も出さなくなったし、
梓は、いつも場を取り持とうとオロオロして、律に怒鳴られたり、ムギに寂しい目を向けられたりしてる」

澪「………そっか………」

澪「……わ、私は……どうなってるんだ?」


律「……………」

律「………澪は、…………軽音部に来ることが稀になってきてる……
来たら来たで、律と喧嘩ばっかりしてるよ……」

澪「…………そっか」

澪「……でも律。それはただの悪い夢だ。現実じゃない。
だから、気にすんなよ。眠れない時は、親御さんから睡眠薬適量貰って、
眠れよ! どうしても眠れない時は、私に電話かけてきてくれても良いから、な?」

律「………ありがとう」

律「…………………」

律「………気をつけて………」

澪「?」

律「……いつ来るか……わからないから………」

澪「………来るって、何が?」

律「………………」

澪「……………?」



澪(律の奴、久しぶりに話してくれると思ったら、まさか夢の話とは……)

澪(鬱病って、やっぱり色々と大変なんだろうな……精神病んで、眠れないし、
寝ても酷い夢ばっかり見るみたいだし…)

澪(それにしても、ムギって誰なんだろうな。それに、なんで律の夢には憂ちゃんじゃなくて、憂の姉が出てくるんだ?)

澪(……まぁ、ゴタゴタあったからな。あの人達関連では)

澪(それが、トラウマになってるんだろうな……)


澪(ま、継続的に治療してくしかないんだろうし……
私も、高校入ってからちょっと冷たくしちゃった面もあるからな。
せめて、私だけには安心して話せるようにしてやんなきゃな)

澪(それにしても、もう4月なのに、まだ寒いな……コート着てくればよかった)















律「よぉ、澪!」




澪「え?」





律「どんなに返事がなくたって」 終わり