唯「これまでのあらすじ。あずにゃんは虫が大好き、昆虫系女子です」

唯「私も虫が大好きです!」ガリッ クチャクチャ


唯「うまいっ!」デデー♪



ふゆのひ!



ザッザッ

「……ふんふんふふーん♪」

「……」



―――



律「あ」

猫「ニャーン」

律「…猫やーい」

律「…」ソローリ

律「動くなよ…」カパッ カチカチ

「姉ちゃーん!」

猫「ニャー」タッ

律「あっ!…ちぇっ」



ガサガサ ザッザッ

「あーあーかーみさーまおねーがいーふたりーだーけえの♪」

「機嫌、いいですね。先輩」

ザッザッ



―――



紬「ハァ、ハァ…」

『さらさらの髪、張りのある肌…人間らしい、醜い体…ぐすっ、あずにゃん可哀相…!』ボロボロペロペロ

『ぅうっ、助け、ひぐっ』ブルブル

『可哀相、可哀相っ!わわっ私っがっ!早くあるべき姿に…ぶわあぁーーん!!』ベチョベチョ



紬「…ふぅ」シュッ ガサガサ

紬「やっぱりクリスマスの映像が最高ね♪泣きながら犯す唯ちゃんがキモイけど」

ナガレボシナガレールー クルシウレシムネノイターミー♪

紬「(ピッ)はい、琴吹です。……え、遅刻?…えっ?クビ?」



ガサガサ

「カーレーちょっぴりライスたっぷり♪」

「あ、そこ。コクワニッコリハンノコションボリ♪のほうが良くないですか?」

「カレーからクワガタへのシフトが突然すぎるだろ…ていうか何それ」

「…さあ?」



―――



憂「ふー、ごちそうさま♪」

唯「…ねえ憂、私のご飯は?」

憂「ごめんね、今日も虫が捕れなかったから…お姉ちゃんはご飯抜きなの」グスン

唯「うう…普通のご飯でもいいのに酷いよお…」ゴソゴソ

唯「あ、コオロギの缶詰残ってた!えへへ」



ザッザッ

「なあ、梓」

梓「何ですか?澪先輩」

澪「急に誘っといて何だけど、無理に付き合ったりしてないか?予定とかあったんじゃ…」

梓「ああ、それは…」モワモワ



~~~



純「お願い!今度の土日、うちの猫預かってくれないかな?」

梓「嫌」

純「おばあちゃんが預かってくれるはずだったんだけど、風邪引いちゃって…」

梓「嫌」

純「ホントに!?助かったー…嫌だって言われたらどうしようかと」

梓「聞けよ、バ鏑木」

純「鈴木だってば!鈴木純!何回自己紹介させる気?」

梓「無視するほうが悪い。それに、週末は忙しいから猫の世話なんかしてられないの」

純「うーん、そっか。じゃあ他当たってみるわ。梓は週末何するの?」

梓「一人利き昆虫ゼリー大会だけど?」

純「めっちゃ暇じゃん!!」

カシャカシャカシャカシャ

梓「あ、澪先輩からメールだ」

純「何今の着信音」

梓「何って、ナキイナゴの声に決まってるでしょ?」

純「わかりにくっ!?」

梓「明日、山登りかあ…大丈夫ですよ、っと」カチカチ

純「ちくしょう」



~~~



梓「…ええ、何も予定がなかったから大丈夫です」

澪「そっか、良かった」



ザッザッ

梓「それにしても珍しいですね、澪先輩から私を誘ってくれるなんて。それも山にだなんて」

澪「まあ、な。休みの日はこうやって自分探しをしてるんだけど、たまには誰かと一緒もいいかなって」

梓「(自分探し…?)でも、良かったです。一度澪先輩と山に行きたかったですから」

澪「そうなんだ?…あ、もしかして山で虫を怖がる私が見たかったのか?」

澪「残念でした。冬の山には虫なんていないからな!」フフン

梓「……そう、ですね」ニヤリ



ザッザッ

梓「澪先輩、目的地なんかはあるんですか?」キョロキョロ

澪「そうだな…とりあえず高くて見晴らしのいいところに行くつもりだ」

澪「それで、雄大な自然とともに街を見下ろして」

澪「私に比べて、あそこの奴らはなんてちっぽけな存在なんだろう、って考えるんだ」

澪「そうしたら気分が凄く晴れるんだ!いい詩も浮かぶし。梓にもきっとわかるよ」ニコッ

梓「うーん…だといいんですけど(いちいち考え方が暗いな、この人)」

澪「来週はもっといい場所教えてあげるけど、みんなには内緒だぞ?」



澪「そろそろ、かな」

梓「あ!待ってください澪先輩」

梓「先輩のストレス解消法を教えてもらったお礼に、私からちょっとしたプレゼントです」スッ

澪「…ただの木、じゃないか」

梓「そう、ただの落ちていた朽木。でもそんなものにも生命の神秘です」

梓「ふっ…!」ミシミシッ バカッ

梓「こうして割ると、ほら!」

モゾモゾモゾモゾ

澪「ひいっ!」ザザザザーッ

梓「だから、さっきの「冬の山に虫はいない」は間違いなんです」

梓「他にも今澪先輩が逃げた所の木、丁度頭の位置、ちょっと皮が浮いてますね?」

澪「ううう…え?」

梓「ここにも…先輩、失礼します」ベリベリ

梓「大量のマルカメムシが冬眠していたり!」ビッシリ

澪「ひいいいいいい!!」ペタン

梓「あ、座っちゃいましたね?」

澪「えっ」ビクッ

梓「先輩、足元の大きな葉っぱめくってみてください」

澪「ヤダ!絶対ヤダ!!」ブンブン

梓「言うと思いました。じゃあ私が…はい!わっ、オオヒラタザトウムシがいっぱい♪」

梓「凄いです澪先輩!先輩といると虫運が上昇します!」

澪「」

梓「…澪先輩?」

澪「もうヤダー!帰るー!!」ダッ

梓「澪先輩待ってください!そっちは…えっと」

ガサガサドシャーキャアアアアバキバキッガサバキッ

梓「急な斜面?それとも崖って言えばいいのかなあ…」



―――



梓「澪先輩は全身を骨折する重傷でした」

梓「虫嫌いが思わぬ悲劇を生む…これは、教訓です。虫を嫌ってはなりません」


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