律(澪に彼氏が出来て早三ヶ月か)

律(幼馴染としてこの言葉を贈ろう)

律「あーあ、早く別れねーかなー」

律「ん? これは――」



律「全員集まったな」

梓「いえ、まだ澪先輩が来てないです」

唯「澪ちゃんは当番で遅れるってよ」

律「そう、だからこそ『軽音部会議を行う』と言ったんだ」

紬「あら、澪ちゃんいなくて平気なの?」

律「理由はあとで話す。これを見てくれ」

紬「ホワイトボードで……あら? 『No,Thank You!』の歌詞じゃない?」

梓「これがどうかしましたか?」

律「作詞は誰か知ってるよな」

唯「澪ちゃんでしょ?」

律「そうだ、つまりこればいわば澪の思想」

唯「はい! 久しぶりなのでわかりません!」

律「じゃあぶっちゃけよう」

律「たぶん……澪は破局の危機にある」



梓「そんな……あんなにイチャついてたバカップルが――嘘です!」

律「信じられないのもムリはない。でもな、この歌詞からはひしひしと伝わってくるんだ」

紬「りっちゃん、もう確認したの?」

律「いや、まだ確認はしてない。現時点では女の勘としておこう」

唯「はい! それは説得力に欠けます!」

律「じゃあ幼馴染の勘で」

紬「まだ少し弱いわ」

律「なら言いがかりでいいよ、もう」

梓「さっそく心を折らないで下さい」

律「とにかく行くぞ! まず"ホワイトボード"だ。はい、唯! 澪を語る上で『白』といったら?」

唯「はい、精液です!」

律「そうだ! じゃあ精液でひしめき合うものといったら」

紬「ひしめく……ハッ!」

律「わかったかムギ」

紬「『犇く』だけに」

律「うんうん」

紬「ギュウギュウです」

律「……一度ムギは油を搾った方がいいのか」

紬「これは筋肉よ」

梓「あぶら違いです。それは脂肪ゥブェ」

紬「死亡確認」



律「いいか? 精液といえば精子の集合、精子と言ったら遺伝子の集合だ」

紬「"自由な願い事"ってのは?」

澪『ふふ、この子もあなたみたいにお医者さんになるのかしら』
男『お前みたいにミュージシャンかもな』

律「みたいな生まれてくる子への願いだ」

唯「え!? するってぇとなにかい、澪ちゃんは処女じゃないの?」

律「……だってもう三ヶ月だぞ?」

梓「澪先輩は……その…まだアレに踏み切ってはいなそうですけど」

唯「アレってなに? ねぇなに? ねぇねぇねぇ」

梓「り、律先輩にきいて下さい」

律「えー私もわっかんなーい」

梓「セ、セ、セックスです……」

唯「なんだ、まぐわいのことか」

唯「あずにゃんも私としてるんだし恥ずかしがらなくていいじゃん」

梓「ゆ、唯先輩! 内緒って言ったじゃないですか!」

唯「あれとは違うの?」

梓「私たちのは『スリスリしてニャーン!』ですけど、澪先輩のは『ビーンをドーンしてファンタスティック!』って感じです」

紬「もう少し具体的に」

梓「えっと……」

ガチャ
純「梓いますか?」

梓「『……来て』。澪はそう言うと徐に股を開き、男の肉棒を迎え入れる準備をした。今にも」

純「間違えました」

唯「え? あってるよ? あずにゃんいるよー」

純「友人を選び間違えました」



律「さあ歌詞に戻るぞ」

唯「"放課後のチャイム"……なんだろう」

紬「『○○しても○○ない』ってことは本来『チャイムが響く=夢見るパワーをディスる』のが普通なのよね?」

律「なぁディスるってなんだ?」

梓「否定するとかそんな意味ですYO」

唯「じゃ『夢見るパワーをディスる』は『目ぇ覚ませよメーン』ってことだね」

律「放課後……チャイム……!! わきゃったぁ!」

紬「さすがりっちゃん! まさか『放課後も夕日も終わりの象徴』なんてありきたりなこと言わないわよね?」

律「ハハハハハ。ワタシガソンナタンジュンナコトヲイウハズガナイ」

唯「りっちゃん、汗が滝みたい」

律「とりあえず、この『なまにく』について考えよう」

梓(なまにく?)

唯「ムギちゃん、この『なまにく』ってどういう意味?」

紬「予想とは裏腹にって意味ね」

律「予想とは……『ディスると思ったら大間違いだメーン』ってことか」

唯「おお、それだ! これで『なまにく』問題は解決だね」

梓「突っ込むべきですかね?」

紬「梓ちゃんのエッチ!」

梓「意味が違います。真面目に考えてください」

紬「おあいにくさま」

律「仮に、仮にだぞ? まぁ仮にムギの意見を採用するとしよう。どうなる?」

唯「『試合終了のブザーが鳴ろうが俺たちには関係ないぜメーン』かなぁ」

梓「もう少し澪先輩チックにしてみましょう」

紬「澪ちゃんチックって言うと『終わりにしなきゃ……でも諦められないよメーン』かしら」

唯「なんか失恋みたいだねメーン」

唯・律・紬・梓「失恋……?」

紬「りっちゃんの予想が当たっちゃったの……?」

律「……いや、先入観は捨てよう。あくまで…クッ…冷静……に」

梓(律先輩が震えて――まさか泣いてる?)

唯「りっちゃん、みんな気持ちは一緒だよ」



唯・律・紬(笑いが堪えられないぜメーン!!)



唯「りっちゃん、とにかく先と照らし合わせようよ」

律「そうだな。  うーん、もっと声高くかぁ」

紬「もっと良い声で啼きなさい!」パァン

梓「にゃぁん」

紬「でもこれは関係ないわね。ここではハイトーンよりも大声とか凛としてが適当だと思うわ」

律「このワタシタチノカケラも気になるな」

紬「とりあえずローマ字にしてみましょう。【watashi tachi no kakera】ね」

唯「ハッ! まさか……」

律「どうした唯、何かわかったのか!?」

唯「これを組み替えると【atarasi chinko hatake w】。つまり『新しいチンコ畑w』になるんだよ!」

律「澪が……浮気…」

梓「なん…だと…?」

梓「常識的に考えて、澪先輩は浮気なんてしませんよ」

律「浮気者が言っても説得力ないぞ」

梓「私ですか!?」

律「だってお前最初は『澪先輩、澪先輩』だったのに今は『唯先輩、唯先輩』じゃんか」

梓「そ、それは別に浮気では……」

唯「じゃあ二股なの? 私の体が目当てだったの?」

梓「で、ですからそういうのじゃなくて……」

律「最初から遊びのつもりです。調子に乗るなメス豚」

梓「人の声真似しないで下さい!」

紬「ワード放つそのたび 泥沼になる」

律「……まぁたしかに澪が浮気するとは考えにくいな」

唯「じゃあ何か別のことg」

紬「あっ! これ本当は英語なのよ!」

律「英語!? じゃあ澪はなんて言ってんだ?」

唯「【What a sheep touch? No cock and love】よ」

唯「(イラッ) 訳すとどうなるの?」

紬「気の向くままに訳すと『羊に何が出来るの? コックや愛なんかじゃない!』ね」

唯「あれ? なんでコックさんが出てくるのかな」

紬「cockにはおチンチンって意味も」

梓「ちょっ! 伏せて下さい」

紬「cockには○チンチンって」

梓「違ぇよ」

律「梓、チンコではしゃぐのはそこまでだ」



律「それでムギ、それは何を意味してるんだ?」

紬「ごめんなさい、ちょっとまだわからないわ」

律「えー、残念だ。じゃあ保留か」

唯「今回は解読がはかどらないね。まだ全然だよ」

律「そんな時もあるさ。とにかく1番を終わらせよう」

紬「じゃあサビね。注目すべきは強調されている『今』だわ」

唯「これは『現在進行形で愛している』じゃなく、『現状を愛している』の表現だと思うよ」

律「なるほど。澪の性格からして派手な変化を望みはしないだろうからな」

紬「なら"思い出浸る"は澪ちゃんにとって『愛する現状』に大きな変化をもたらすものなのね」

律「と言うよりも単純に『思い出=過去≠今』って考えなんじゃないか?」

唯「でも『思い出はいらない』って『過去はいらない』とはちょっと違う気がするよ」

律「確かに。そこは『新しく思い出を作ること』を拒否してるってしたほうが妥当だな」

梓(えっ……何で急に真面目になってんの、この人たち)

律「さて、とりあえずは1番が終わりだ」

唯「う~ん……」

律「梓はどう思う?」

梓(せっかくまともになったのに、ヘタなこと言うと戻りそうだなぁ)

紬「遠慮なく言っていいのよ?」

梓「私はわからないです。ごめんなs」

律「……ごメーン?」

梓「え? それに反応!? うわぁメンドくs」

唯・律・紬「メェェェェェェェェェェェェェェン」

梓(しまった!)

律「!! 謎はとけたメーンwwwwwwwwwwwww」

梓(どうしよう、また元の3バkもとい先輩たちに戻っちゃった!)

唯「さっすが部長メーンwwwwwwwwwwwww」

梓(しかもパワーアップしてる!?)

唯「よし! あずにゃんを胴上げメーンwwwwww」

梓「メーンメーンうるさいです! みなさんメーン村の村人ですか(あれ? これ面白い?)」

唯・律・紬「セッ! クス! セッ! クス!」

梓「何で窓に近づあああぁぁぁぁ……」

唯「手が滑ったメーン。ごメーンね」

紬「You can fly」



律「じゃあ解説に入るぞ」

律「私たちはこの歌詞、全てが澪だと考えていたからダメだったんだ」

唯「はいっ! よくわかりません!」

律「だろうな。それじゃ、今から訳したものを読み上げるからきいてくれ」

『俺たちの子をつくろう』 あなたはそう言って私を抱く。
でも私、気づいてるの。本当は体が目当てだってこと。

何度も(もうダメなのかなァ)って考えたけど、
いつも(明日は変わってくれるかも)って目を逸らした。

律「どうだ? ひとまず『なまにく』までを訳して見た」

唯「おお! 『願い事』は『彼氏の願い』だったんだね!」

紬「……最初から別れがほのめかされてるわね」

律「悲しいが事実はうけいれよう」


唯・律・紬(カップル破局でメシがうまい!!)


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