律「全員集まったな」
梓「いえ、まだ澪先輩が来てないです」
唯「澪ちゃんは当番で遅れるってよ」
律「そう、だからこそ『軽音部会議を行う』と言ったんだ」
紬「あら、澪ちゃんいなくて平気なの?」
律「理由はあとで話す。これを見てくれ」
紬「キミを見てると……あら? 『ふわふわ時間』の歌詞じゃない?」
梓「これがどうかしましたか?」
律「作詞は誰か知ってるよな」
唯「澪ちゃんでしょ?」
律「そうだ、つまりこればいわば澪の思想」
唯「はい! 難しくてわかりません!」
律「じゃあぶっちゃけよう」
律「たぶん……澪に男ができた」
梓「じょ、冗談はやめて下さい」
律「しかもだ、これには澪と彼氏の――アレが赤裸々に綴ってある可能性が」
紬「どういうこと?」
律「ちょっと最初のところを見てくれ」
梓「……別に普通だと思います」
律「よし、じゃあこれならどうだ? 『ハート』と『思い』に共通することを挙げてみろ」
紬「心臓……心……あっ! 気持ちは共通するわ!」
律「そう、じゃあ『気持ち』といったら体のどこを連想する? そこと歌詞を置き換えて見てくれ」
唯「気持ちは胸かなぁ? ん~っと、胸がマシュマロみたいに……………え? 」
律「……気づいたか」
紬「ま――まさか!?」
律「揉まれたんだよ」
梓「そんなのこじつけですよ!!」
律「認めたくないのはわかる! でも、でもな、梓……」
唯「……りっちゃん」
律「澪のおっぱいは本当にマシュマロみたいなんだよ」
梓「ななななな」
律「揉んだ私がいうから間違いない。あの感触は揉んだやつしかわからないんだ」
紬「なんてこと……」ハァハァ
唯「あ! じゃあこの夢の中ならってのは……」
律「……おそらくベッドでの出来事を表してるんだ」
紬「相手は寝ているから『横顔をずっと見てても気づかない』のね」
梓「違います! それは律先輩の勘違いです」
律「ほう」
梓「だってエッ――ゴホゴホじゃなくて、その……」
紬「もっとハッキリ!!」
梓「とととにかく、うさちゃんを抱いてってあるんですから独り寝のことですよ」
律「ふむ、これは検証の必要がある」
唯「でもうさぎの縫いぐるみはないよ」
律「よし! 唯、ちょっど梓を抱いて寝て見ろ」
唯・梓「え?」
紬「ビデオ撮影はまかせろーカチャカチャ」
梓「ヤメテ」
律「梓、どんな感じ?」
梓「苦しい……です…」
紬「唯ちゃんは?」
唯「…………」
梓「!? 唯先輩、なんで腰を擦り付け――にゃぁぁぁぁなんかヌルヌルしてきてるぅぅぅぅ」
律「なるほど……」
唯「フゥフゥあずにゃんってキレイな肌してるね」
梓「やめて下さい! 誰か、誰かー!!!」
唯「すぐ終わる、すぐ終わるから」
紬「ムラムラ時間♪ムラムラ時間♪ムラムラ時間♪」
唯「次は二番だね」
律「二番はっと……ふむ…まぁ特に怪しいところはないかな」
紬「ちょっといい、りっちゃん?」
律「どうしたムギ」
紬「うさちゃんはお気に入りなのに、くまちゃんはとっておきじゃない?」
唯「あーそうだね」
紬「これ、もしかしてくまちゃんって勝負下着のことなんじゃ……」
唯・律「!!」
律「有り得るな。いや、ても澪はクマのパンツを持ってないはずだ」
唯「りっちゃん詳しいね」
律「はっはっは、アイツの下着の趣味は熟知して――」
紬「りっちゃん?」
律「まさか、な……これはさすがにブツブツでもブツブツ」
紬「何か気づいたの?」
律「え? ああ、違う違う(これはさすがに無理がある)」
唯「そっか。でもこのOver heatってなにかな」
紬「たぶん『ドキドキしている』の表現ね」
律「ドキドキ――あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ガタッ
唯・紬「りっちゃん!?」
律「つながった……つながっちゃった…」
唯「何と何が?」
紬(唯ちゃんったら『ナニとナニがつながった』だなんて…)ドキド゛キ
律『勝負下着』と『ドキドキ』がだよ」
律「つまりだな――」
律「間違いない。澪は調教されてる」
律「くっそぉぉぉぉぉぉぉぉ先越されたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
唯「ま、待ってりっちゃん。話が急すぎるよ」
律「ハァハァ え? あぁ悪い。よし、順をおいて話すぞ、まず変なのはどこだ?」
紬「『恥ずかしがり屋の澪ちゃんが勝負下着を買う』かしら?」
唯「うん、大胆過ぎるよ」
律「確かに。そして私たちから見ても澪の性格が変わったようには見えない」
唯・紬「うん、うん」
律「すると、だ。こう考えられないか? 『誰かに無理やり買わされた』」
唯「異議あり!」
律「はい、唯隊員!」
唯「友達に貰った可能性があります!」
律「なるほど、有り得るな」
紬「澪ちゃんは断れそうにないものね」
律「でもな、それだと新たな問題が浮上するんだよ」
紬「『誰があげたか』、ね」
律「無論、私はまだあげてない」
紬「私もまだ買ってないわ」
唯「さわちゃんが怪しいなぁ……まさか和ちゃんとか?」
紬「みんなに聞き込みをすべきじゃないかしら」
唯「じゃあメールしてみるね」
件名:澪ちゃんにパンツかった人はいますか?
本文
どーも☆ いつもお世話になってまーす
すみませんが正直にお答えねがいます
けっこうビックリされたかもしれないけど
べつに変な意味じゃないですよ
唯「返信きたよ~」
件名:failure notice
本文
Hi. This is the qmail-send program k-on
Im afraid I wasnt able to deliver your message to the following addresses.
This is a permanent error; Ive given up. Sorry it didnt work out.
:
Sorry, no mailbox here by that name. vpopmail (#5.1.1)
唯「あれ? またメアド変えたのかな?」
律(アド変のメール来たよな?)ヒソヒソ
紬(そういえば一斉送信だったのに宛先には唯ちゃんの名前――)ヒソヒソ
唯「??」
唯「あ、さわちゃんだ」
律・紬(よかった、返信してくれた)
件名:Re:澪ちゃんのパンツくった人はいますか?
本文
.しらないわよ、そんなこと(^ω^;)
.ょっぽどの事情がなきゃ他人が買わないでしょ(-皿-)
.じょうしきで考えなさい!(`へ´) と、まぁそれは置いといて
.ょうするに「澪パンが変わった」ってことね!?
のぞいてみなきゃ詳しくはわからないけど
澪ちゃんも年頃だしね、あるでしょ?「よっぽどの事情」が
たとえば彼氏とか!?(*´エ`*)ピャァーン
んっふふ~何かわかったら教えてね♪
萌え萌えきゅん☆
紬「さわ子先生は今の澪ちゃんにも萌えられるかしら……」
律「おいやめろ」
唯「さわちゃんも『彼氏説』を提唱しました!」
律「どうやら私の予想が当たっちゃったようだ」
紬「じゃあ……彼氏に調教されて…」
唯「澪ちゃん…いったいどんなことをされたのかな?」
律「たぶん、デート中にお店でこう言うように命令をされたんだな」
紬「『もうひとこえ~』と」
律「違う! 『履いているだけで洪水になるくらいに、いやらしい下着を下さい』だ」
唯「そんな!? まさか紐だけとか……」
律「いや、綱かもしれないぞ」
紬「歌詞ではくまちゃんよね? くまは英語でbear、
別の意味では『産む』……」
唯「――生まれたままの姿」
律「剃られたのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ 見てぇぇぇぇ!!」
律「グスッ グスッ 澪がここまで汚されてたなんて……」
唯「りっちゃん、泣いている暇はないよ」
紬「まだ歌詞は終わってないわ、私たちには真実を知る責任があるのよ」
律「ヒック あ゛あ゛、スマン。先に進もう」
唯「えっとじゃあ二番はこれでいい――」
律「……いや、二番は完全には終わってない」
唯「え? 二番はくまちゃんで終わりじゃないの?」
律「さっきスルーしたふとした仕草とかの謎が解けたんだ」
唯・紬「な、なんだってー」
律「これもまた調教の一環なんだよ」
唯「じゃあこれはいったい何を意味してるの?」
律「ふとした仕草ってのは想い人の仕草じゃなくて澪自身だ」
唯・紬「ええ!?」
唯「確かに澪ちゃんはシャイだけど……」
紬「さすがに普段の生活でドキドキはしないんじゃないかしら」
律「今から証明してみる。起きろ梓! 協力してくれ」
梓「――ハッ! 私は何を……え? なんで私の制服が乱れてるんですか??」
唯「ごっつぁんでした」
最終更新:2011年05月01日 17:46