ここで楽になる方法は死ぬことではない、紬が飽きてしまうということなのだ。
紬がその気になればたった二発で蘇生することができる、今それが証明された。

唯「……」

唯「やだ……やだ……」

澪は専門の医師からの手当てを受け、一時安静となった。
股裂きのダメージが大きすぎて、無理に起こすと死にかねないからである。

唯「……」

紬「ということよ、唯ちゃん。貴方にも痛い事してあげる」

唯「……」

とうとう、この時がやってきた。
拷問の時が。
覚悟は出来ていたはずだった、しかるにそれは簡単に崩壊してしまった。

唯はこの時点で発狂したくなるほど、様々な精神的苦痛を味わっている。
精神を責められ、結局体も責められる。

一番の苦しみを味わうのは梓でも律でも澪でもない、唯であった。

紬「じゃあ、始めようね」

唯「……」

唯「……ッ、うっ……うううう……」

紬「泣かないで唯ちゃん、涙が勿体無いわ」

紬「じゃあ唯ちゃんは、皮を剥いであげましょう」

唯「え……」

涙も治まってしまった、それだけ衝撃的な言葉なのだ。
皮剥ぎも拷問の定番として文献に残されている。

紬は手術で用いるメスを取ると、おいでおいでと手招きをした。

唯「ひ……ひぃ……」

紬「捕まえて、唯ちゃんを」

男3人が容赦なく唯の体を掴みあげた。
唯は出来るかぎり抵抗を見せたが、それ以前に体が言う事を聞かない。

唯「いやああああ!!!ごめんなさいごめんなさい!!許してよムギちゃん!!!ムギちゃんやめてよッ!!!」

紬「いいわね、その顔。貴方を選んで正解だったわ」

唯「やだやだやだやだああああああ!!!!」

唯は最初の梓同様、手術台に縛りつけられ身動きの取れない状況にされた。

唯「なんでこんなことするのッ!?ムギちゃんはなにがしたいの!!?」

唯は目に涙を溜めて、その真相を追究した。しかし、
紬の答えは決まっている、それは単純明快――。

紬「私、みんなを苦しめることが夢だったの~」

紬は頬っぺたを紅潮させて、拷問の目的をわかりやすく伝えた。

紬「最初はどこに入ろうか迷ってたのよね、でもりっちゃんと澪ちゃんのやり取りをみて思ったの」

紬「絶対、拷問したら面白いって」

唯「……えっ」

紬「本当によかったわ、唯ちゃんにも出会えたし、梓ちゃんにも、憂ちゃんにもね」

唯「あ」

紬「みんなみんな、虐め甲斐のある人でよかったわ」

唯「……」

唯「……」

唯「うい……?」

紬「そうよ、憂ちゃんよ、あれ?言ってなかった?」

唯「……えっ、えっ、待って……・」

紬「来てるわよ?憂ちゃん」

唯「……」

紬「お姉ちゃんの容体が急変した、って言っただけでわざわざ来てくれたのよ?お姉ちゃん想いね」

唯「や、やだ……えっ……なんでういなの?なんで!?」

紬「だって貴方達が主役なんだから、来てもらう事は初めから決めていたわ」

唯「う、ういは関係ないよ!!!ういは、憂は……!」

紬「ほら、そんなに騒いでると憂ちゃん心配しちゃうわ、もう始まってるのに」

唯「えっ……」

紬が視線をおくる方向へ、唯はとっさに振り向いた。
誰かが並んで立っている、光の逆光でそれが誰かはわからなかった。

「お、お姉……ちゃん……?」

唯「――――」

唯「う、うい……?」

次の瞬間、心臓が止まるくらい大きな声が拷問部屋に響いた。

憂「お、お姉ちゃん!?なにやってるの!?どうしたの!?その傷はどうしたの!?」

男「おっと、行かせない」

全力で駆ける憂の体を、隣にいた男がぐっと掴んだ。
憂は姉の不可思議な状況に無我夢中で、唯に近づこうと必至である。

憂「離して!!お姉ちゃん!!お姉ちゃん!!」

紬「ふふ、良い顔ね」

唯「う、うい!!逃げて!!来ちゃだめ!!だめだよ!!!」

憂「紬さん!!これなんですか!?お姉ちゃんになにするのッ!?」

紬「見てなさい、わかるから」

紬は唯の太ももにメスを突き立て、スッと滑らせるように切れ目を入れた。
まるで職人技、唯の皮だけがクルクルと巻いて剥がされる。

唯「いッ、いだあああああ!!いだいいだい!!!!やめていたいいたいいたいいたいdppあああp!!!」

憂「お姉ちゃん!!!!」

皮を剥がされる痛みに唯は意識が飛ぶような感覚に陥った。
剥がされたピンク色の表面はタイムラグを起こして血を滲み出させる。
憂は目を信じられないくらい見開いて、お姉ちゃんと叫んだ。

憂「いやっいやああああ!!!!!!やめて!!!!!お姉ちゃんになにするのッッ!!!!」

男「おっ、おい!手伝え!!こいつ力がすごい……!!」

憂の火事場のクソ力は体格の良い男に負けず劣らず、傍観していた男2人がそれをみて駆け付ける。
憂に大人3人がしがみ付くという異様な光景が、拷問部屋の印象をよりハードなものにした。

紬「唯ちゃんどう?妹の目の前で痛い事をされる気分は」

唯「んッ、ぐぅ、うう、ッッッ!!!!」

唯「痛ぐない!!!」

紬「あらあら、無理は体に悪いわよ?」

紬は止めていた腕を再び動かした。
綺麗に太ももの皮が剥がされていく、グロテスクというより綺麗であった。

唯「んんん゛んぁぁぁぁあああああいやああああ!!!!!いだいよおおおおお!!!!うぐううううううう!!!!」

強がりを見せていた唯は、もう我慢できずに泣き声をあげた。
しかし初めにしては上出来の根性である。妹がいなければ今頃、失神していたに違いない。

憂「やめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめて!!!!!!!お願いしますお願いします!!!!!!!!」

憂もキチガイさながらに泣き叫んだ。
流石の憂も男3人には敵わない、もう力尽きて憂はただただ泣き叫んで唯の泣き声を掻き消していた。

あっと言う間に唯の右股の表面はピンク色に染まった。
紬は額の汗を拭き取り、ふうと息をついて憂の様子を窺う。

憂「やめてやめてやめてやめて、いやっいやっいやっ……」

紬「もうおかしくなっちゃったの?大丈夫憂ちゃん」

唯「はあっ、はあっ、ッ、ううぐっ……ふうっ、ふうっ」

紬「すごくいいわ、二人とも。最高よ、もっと楽しませて」

紬は皿に盛られた塩を多量に鷲掴んだ。

唯「はあっ、はっ、いやっ、いやっ!やだ!やだやだッ!!!」

紬「いい声を聞かせてね……」

憂「やめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめて……!!!」

紬は唯の太ももに、多量の塩を押し付けて掌で強く擦り込んだ。

唯「いぎゃあああああああああ!!!!!あbbbbあああああ!!!!!」

耳を塞ぎたくなるくらいの絶叫が、唯の小さな口から発せられた。
ジャリジャリと塩が生の肉体を傷つけ、さらに酸が神経を直接痛めつける。

憂「いやあああああああ!!!やめてええええええ!!!!」

憂はその悲鳴を聞くと、狂うように耳を押さえた。
生涯一度も聞いた事のない姉の悲鳴が、憂の精神を根こそぎ破壊しようと企む。
過呼吸状態の憂は男達に連れられて、以前澪の縛られた鉄柱に括り付けられた。

唯「あああ、あああッ!!!あううううううう!!!!ああああああ……!!!」

神経が炎症を起こし、唯の足はブルブルと痙攣した。
声を出し続けないと耐えられないくらい、ジワジワした激痛が唯の心を蝕む。

怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い――――。

唯「もういやッ!いやっ!!痛いのはやだ!!!やめて!!!お願いいいいいいい!!!」

唯は心の底からこの苦しみを表現して、堪忍と涙を流した。
しかしこの反応は紬を喜ばせるだけで、逆効果にしか成りえない。

紬「うん、もっと泣いて唯ちゃん」

紬は唯の股を開いて、下唇を捲った。
そこにはまだ幼いテカテカと光った性器が、もじもじと息をしている。
紬はさらにクリトリスの皮を捲り上げ、その美しさに歓喜の声をあげた。

紬「ああ、美味しそう……厭らしいわね、唯ちゃん」

唯「はあっ、はっ!ううっ、やだあぁぁ……」

憂「やめて!!お姉ちゃん!!!」

紬「静かにして、憂ちゃん」

憂は身体の自由を制限され、ただただ泣いて助けを乞う事しかできなかった。

憂「お願いします……お願いしますっ、もう、こんなことしないでください……!」

紬はそれを面白がって、チマチマと焦らす。

紬「いや?やっぱりお姉ちゃんが苦しんでるところ見るの嫌なの?」

憂「お願いします……おねがいぃぃ……うううぅ……」

紬「あらら」

紬は単に痛めつける事を目的としていなかった。
ではこの主な目的は何か。
それは姉妹の絆をズタズタに破ってしまい、人間の本性を暴きだすことだ。
今から出される試練は、ほんの序盤に過ぎないということを言っておく。

紬「じゃあ唯ちゃんを解放してあげるから、憂ちゃん痛い事される?」

憂「えっ……」

憂は一瞬真顔になり、段々と顔を引きつかせていった。
自らが拷問を受けることで、大好きなお姉ちゃんが救われるのだ。

唯「うっ、ううう……うう……」

最初は姉の顔を見せていた唯も、軽い拷問で簡単に心折れてしまった。

憂「……ッ、ほ、本当ですか?お姉ちゃんを放してくれますか?」

紬「ええ、嘘はつかないわ」

憂「……」

唯「ううッ……ういぃ……ういいいいい……」

憂「お姉ちゃんッ……!」

紬「さあどうするの?言っておくけどこの程度じゃ済まさないわよ?」

憂「……ぅ……うっ……わ、わかりました……お姉ちゃんを放してください……」

紬「よく言ったわ、うふっ」

紬は唯の体の拘束を外すと、斎藤を使って地面に降ろさせた。
唯は太ももの激痛に声を出しながら、涙をポロポロと流している。
怪我人が窮地から解放され、安心を取り戻した時にやってくる苦痛。
脳が新鮮な痛みを唯にプレゼントした、といっても差し支えなく聞こえる。

憂「お姉ちゃん!!お姉ちゃん!!」

憂は解放されると、飛ぶようにして唯のもとに駆け付けた。
唯の頭を右腕で支え、傷だらけの姉を見おろす。

憂「痛い?ごめんねっ、ごめんねっ、もう大丈夫だからねっ」

唯「うう゛ぅぅぅぅぅぅ……」

平沢姉妹の涙が、第2地下室に哀しげな雰囲気を縁取らせた。
唯のこの安堵感は憂の存在によるもので、これが原因となって激痛を引き起こしているわけだ。
しかし今となっては憂が心配で堪らない、痛みよりもそっちが優先された。

唯「やだよぉぉぉ……ういが痛がるのみたくないよぉぉぉ……」

憂「大丈夫だから……大丈夫だよ……我慢できるよ……」

その声は、堂々と上擦っていた。

紬「ふふ、ほらおいで憂ちゃん」

憂「……ッ」

憂は顔に不安の色を載せて、紬のいる場所へと近づいて行った。
後方から唯の呼び止める声が聞こえてくる。

唯「やだあああああ!!!!ういいいい、やだよおおおおお!!!」

憂「……」

お姉ちゃんは私が守る――この決意が簡単に壊れようとしていた。


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