唯「ん?」

律「いきなりどしたんだ澪」

澪「ゲロ吐くよおおおおおおおおお!!ゲロ吐くよ律うううううううう!!!」

澪はよろめきながら律に近寄り、律の肩をつかんだ。
律はいきなりのことに反応できず固まっている。

律「え?え?」

澪「ゲロ吐く…うっげっ…げっぼぼああああばあああばばばおぼぼぼばば」
  びちゃびちゃびちゃびちゃ
律「うわあああああああああああああっ!!!」

律は逃げようとするが澪の握力は予想以上に強かった
必死に体を反らす律に澪の吐瀉物が容赦なく降り注ぐ

澪「げーろげろげろげろげろおおおおおおおお」

律「ぎやああああああああ」


澪「ううううげろげろおおおおおお…ひっく……ぐげええええ」

無限に続くかと思われた澪の嘔吐は盛大なゲップによって締めくくられた
後に残ったのは制服をゲロまみれにした律と、ゲロでどろどろの床、唖然とする唯

澪は律から手を放しうなだれている

ここにきて律はやっと正気に戻った

律「みみみみみみみみおおおおお!!!何してんだおまえはあああ!!!」

ゲロのすっぱい匂いも気にせず、澪に怒鳴った

律「どーしてくれんだこの制服!!スカートまでゲロゲロになったじゃないか!!
  クリーニング代だしてくれるんだろうな!!てゆーかまず謝れよ!!!」

澪はうなだれ、手をだらんと垂らしたいわゆるエヴァンゲリオン体勢のまま動かない

業を煮やした律は澪の肩に手をかけた

律「おい澪!!」

澪「いやああああああああっはっはっはっはっはっはああああああああ!!!うひょひょひょおおおおおおお!!!」

澪は突然笑い出した

澪「フヒッ!!おしっこしたい!!ねえおしっこしたいよ律うう!!」

律「まさかっ」

律は動物的本能で危険を察知し逃げようとしたが、澪の動きの方が速かった
澪は律を仰向けに押し倒し、まだゲロに濡れる腹の上にまたがった

澪「うへへえええええ」

律「や、やめろおおおお!!唯、こいつを止めてくれええ!!!」

今までただ茫然と見ているだけだった唯だが、律の一声で我に帰った

唯「はっ……あ、うん」

唯はギターをソファに立てかけ、不気味な笑いを浮かべる澪の腕をつかんだ

唯「澪ちゃん!!どうしちゃったの!!澪ちゃん!!!」

澪「おしっこしたあああああああいいいいいいのおおおおおおお!!!でるうううううううううううう!!!」

澪は律の腹の上で放尿した
スカートもパンツも着けたままで


じゅわあああ

澪「えへへへへへへ出ちゃったよおおおおおおおおおうひひひひひひひひひ」

澪のスカートと律の制服にゲロとは違うシミと熱気が広がって行った

律「みおおおおおおおお!!お前いい加減にしろよお!!唯!!さっさとこいつを引っぺがせえええ!!」

唯「はいいっ、りっちゃん隊員!!」

唯は律の剣幕に一瞬おののいたが、すぐに澪を羽交い絞めにして律からどかそうと試みた
しかし、唯が力をこめて引っ張るほど、澪もまた律に力いっぱいのしかかるため、
律の体が圧迫されてしまうのだった

律「ぐ……苦し…唯、ちょいタンマ……」

唯「あ、うん…」

唯がパッと手を離すと、澪は反動で律の上に倒れこんだ
ビチャ、という音とともに律の制服についたゲロが澪の制服にも付着した

律と澪の顔は10cmも離れていなかった

律は澪の顔を間近で見て、その顔に浮かぶ狂気に身をすくませた

律(これが…人間の顔かよ)

唯(そういえばゲロって第2波があるよねえ)

唯がそんなことをのんびり考えていると

澪「うひいひひひ、ねえええ律うううううまたゲロ出ちゃううううううううよおおおおうひひひひひひひひ」

律「なっ・・・・・バカ野郎!!!!おい唯、助けてくれええええ!!!!」

澪「ぐひひひひ出る出る出るううううううううげぇっぷ」

唯「むむむ無理だよ律ちゃん、澪ちゃんをひっぺがすのは……そうだ!!!」

唯はテーブルのほうに駆けより、ポテチのビニールを手に取った
今日は紬が休んだため、30分ほど前に学外のコンビニへとお菓子を買いに行ったのだ
ポテチのビニール袋はみんなで食べやすいよう開かれており、
この大きさならば律の顔をガードすることができる!と唯は考えた

唯はビニールを律の顔の上にのせようとした……とその時、
澪が立ち上がり唯に抱きついたのだ

唯「え?え?」

澪「ぐっげぼぼぼぼあああああああああああああああああっばばああああああああああ」

唯「いやああああああああああああああああああああああああああああ」

律「澪!!おまえ!!!」

律は急いで立ち上がり、澪を羽交い絞めにしたが、
澪はその場からぴたりとも動かなかった

澪「げぼぼぼぼぼぼぼあああああああああ」

唯「いやあああ!!!!あああああああああああああああああああ!!!!!」

澪は唯の頭からまともにゲロをぶっかけた

唯は体中ゲロまみれになり、涙目で半狂乱になっている

吐瀉物特有の酸っぱいにおいと、自分がゲロまみれであるという意識が
唯にもらいゲロを起こさせた

唯「げろろろろろろおおおおおおおおおおあああああああ!!!」
びちゃびちゃびちゃびちゃ

唯のゲロの大半は床に落ち、澪に直接かかることはなかったが
落ちて跳ね返ったゲロが2人の足についた

唯「うげっ…ううげえええ……ううううっ」

唯は泣いた

律「唯、とにかく顔洗え、うがいしろ」

唯「うう……ぐすっ」

律は唯の肩を抱いて、音楽室の隅のシンクへ唯を連れていった

じゃばじゃば……
唯は蛇口の栓をひねり、最大の勢いで出した水を頭からかぶった
顔をぬぐい、髪を洗う
律とともに制服も水洗いした

唯「ねえ、とれたかなあ」

律「おう、大丈夫だ。においもしないぞ」

2人は体育のジャージ姿になった


と、そこで唯が気づいた



唯「ねえ、澪ちゃんはどこ?」


音楽室の扉は開け放たれていた

その床にはゲロと思しき液体が点々と付着していた
おそらく澪の上靴についていたゲロだろう

律「やばい!!探すぞ!!!」

律と唯は音楽室の外へかけだした


ゲロの跡を追ったが、階下へと降りた時点で薄くなって消えてしまっていた

唯「どこいったんだろう……」

律「よし、唯はそっち!私はこっちを探す」

唯「わ、分かった」

彼女たちは二手に分かれることになった

唯「澪ちゃん……どこだろう」

唯が走り始めて数十秒後、悲鳴が聞こえた

「きゃあああああああ!!!!」

唯「あっ……あずにゃん!?」

梓「ひいいいいいい!!!いやああああああ!!!!」

唯「どこ?どこなの、あずにゃん!!!」

悲鳴は聞こえるが姿は見えない
そのへんにある教室を片っ端からあけてみるが、誰の姿もなかった

唯「あずにゃあああああああん!!あずにゃあああああああん!!!」

梓「ゆ、唯先輩ですか!!!???唯せんぱ……ぐふっ」

唯「あずにゃん!!??」

それきり梓の声は聞こえなくなった
おそらく澪に口を塞がれたのであろう
もはや唯は梓に何かしているのは澪だと決めつけて疑わなかった

唯「あずにゃん!あずにゃん!」

唯は教室を見回りながら廊下を走り回った
と、廊下の角に見覚えのある長い黒髪が走って行くのが見えた

唯「澪ちゃん!とするとあずにゃんはそこに…」

澪がいた場所へとかけよってみると、自習室の扉が開け放たれていた
テスト期間でもないため、自習室を使う生徒などおらず、監督の教師も帰っているようだった

唯は自習室に踏み込んだ
と同時に異臭が鼻をついた

唯(ゲロのにおいとは違う……これは…)
唯「あずにゃん、いるの!?」

唯がそう呼び掛けると、自習室の隅からガタガタと音がした

唯(そうか、口をふさがれて喋れないんだっけ)

唯が物音のする方に近づくと、そこに上半身が下着姿の梓がいた
梓は泣きじゃくっていた
梓の両手は自身のブレザーで後ろ手に縛られ、口にはカッターシャツが詰め込まれていた

そしてさらに梓はウンコまみれだった
頭も、胸も、お腹も、脚も、制服もすべてウンコがなすりつけられていた

よく見ると口のカッターシャツにも茶色が見える
梓はウンコまみれのシャツを口に含んでいたのだ

唯「あ、あずにゃんっ」

唯はまずカッターシャツを取ってやった

梓「うっ……うげええええええっ!!!」

梓は耐えきれず嘔吐した
それもそうだ、ウンコを食べていたようなものなのだから

続いて唯は梓の手をほどきながら、梓に尋ねた

唯「やっぱり…澪ちゃんが?」

梓「うううっ…そうです……いきなり、この自習室に押し込まれて……うううっ」

唯「あ、ご、ごめんね。話したくなかったら無理には…そうだ、りっちゃん呼ぶね」

唯は携帯で律を呼び出した
律が来るまでの間、自習室に備え付けてあった雑巾やモップで梓のゲロを片づけた

梓「すみません」

唯「いいっていいって」

律「梓!大丈夫か!!」

律が現れた

唯「りっちゃん、あずにゃんをお願い」

律「ああ、分かった…こりゃまたひでえな……つか下着姿でいいのか」

梓「いいです、早く体を洗いたいです」

律「分かった。運動部のシャワールーム借りよう、今ならまだ誰も使ってないはずだ。
  あと下着姿はいいとしてさ……ウンコまみれは他人から見たらやべえだろう」

律はジャージを脱ぎ、梓にはおらせてやった

律「唯、おまえのジャージも」

唯「ほいっ」

律は唯のジャージを受け取り、梓に頭から被せてやった
これでウンコまみれの体は隠された

梓「ありがとうございます」

律「いいってこった。さ、いくか」

梓「あの……唯先輩はここに残るんですか」

唯「あ、うん、掃除したほうがいいだろうし」

梓「一人で残るなんてダメですっ、また澪先輩が来たら……」

唯「そ、そうかな」

梓「掃除なら後でも出来ます、一緒に行きましょう」

唯「うん、分かったよ」

梓の心の中では唯を心配する気持ちよりも、
今は一人でも多くの人に傍にいてもらいたいという不安感のほうが大きかっただろう
唯はそれを感じ取り、梓と一緒に行くことになった


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